2017.01.02.Mon. 9ヶ月前 肉味噌太郎

思わず本編が読みたくなる!キン肉マンの名言&名シーン21選!

1980年代のジャンプ黄金期を支えた漫画の一つで、現在週プレNEWSにて続編が大好評連載中の「キン肉マン」。そのキン肉マンの必見名場面を「怪獣退治編」から「黄金のマスク篇」の中から厳選し独断と偏見により選び抜きました!

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はじめに


キン肉マンとは

週刊少年ジャンプにて、1979年から1987年まで連載。

作者は嶋田 隆司中井 義則からなる漫画家ユニットゆでたまご。なお、ゆでたまごというペンネームはゆで先生とたまご先生に分かれるのではなく、分けるとしたらゆでたま先生ご先生である。

主人公・キン肉マンをはじめとする超人たちの闘いを描いた作品で、プロレスを主軸とした試合展開や個性豊かなキャラクターと彼らが織りなす友情などで人気を博した。

ジャンプコミックスは全36巻で完結となっていたのだが、WEBサイト『週プレNEWS』にて24年ぶりとなる続編の連載開始により事実上の完結撤回となり、現在もWEB漫画として隔週で連載が続いている。

ゆで理論

『キン肉マン』シリーズで登場する理論のことで、 現実的な科学法則を無視したかのような、自由で独特の発想のこと。

何話か前に出てきた設定を「そんな設定あった?」と、さも当然のように平然と無かったことにして話が進んだり、技をかけられている超人が次のページでは観客席で「ゲェーッ!!」って言ってたり。

こういった完全なミスもゆで理論

ゆでたまご先生が白と言ったら黒いものでも白くなるのがゆで理論。キン肉マンの世界では常識にとらわれてはいけない。むしろ、ハチャメチャな展開アラを楽しむのもゆでたまご作品の醍醐味!それを前提に、これから紹介する名場面をご覧頂きたい。

1 「屁のつっぱりはいらんですよ」

屁の突っ張りにもならない

何の役にも立たないことのたとえ。「今さら言っても―◦ない」

出典: kotobank.jp

……などという慣用句はあるが、全く関係はない。横でツッコミが言っているように言葉の意味はわからないけどすごい自信ってだけなのだ。しかし、キン肉マンといえば「屁のつっぱりはいらんですよ」というくらい有名なセリフなのはこのセリフ自体がキン肉マンという漫画のスピリッツを表しているからに違いない

と、いうのも先ほど紹介したゆで理論に通じるのだが、多少の……いや、かなり無理があっても自信さえあれば押し通せるのだ!ということだ。

「ちょっとまだ準備ができていないし……」とか「まだ人に見せれる状態じゃないんで……」とか言って自主規制してお蔵入りにしちゃった企画書とか資料ないですか?もしあるなら、そんな事を言ってないでとりあえず「屁のツッパリはいらんですよ」とその引き出しの奥にしまっていたその資料たちを自信たっぷりに部長に見せてやろうぜ!

自信さえあればどうにかなるんだとそんな勇気をもらえそうな一言だ。

2 テリーマン登場

テリーマンとは

超人強度 95万パワー。キン肉マンの大親友。『テキサスの暴れ馬』の異名を取る、テキサス・ブロンコの熱い魂を持つ男。また誠実で自分のことを最後に考える仲間思いの性格でもある。作中にあるキン骨マンによる銃撃の影響で途中から左足は義足となる。

正義超人の中でもトップクラスの実力を持っているが派手な技は少なく対戦成績も引き分けが多いため実力が疑問視されることも多い。

登場当初はクズだった

上記のとおり今ではすっかり誠実で自分のことを最後に考える仲間思いの性格で正義超人の良心のような描かれ方をされることが多いテリーマンだが、初登場時はとにかくクズだった。

金のない子供を足蹴にし、格好つけてハンバーガーを食べて、怪獣退治(※連載当初はプロレス漫画ではなく怪獣を倒す漫画だった)の際もを使う男だったのだ。  

そんな男が……

決して強いわけではないのに……いや、むしろめちゃくちゃ弱くてウザがられてすらいるのに、報酬名誉のためでなく、純粋に正義感から人助けをするために戦うキン肉マンに感化されたのが上の一幕だ。

銃をまだ手から離していないのには目を瞑るとして、テリーマンのクズっぷりに加え、キン肉マンという男の魅力が一人の超人の運命を変え、さらに言えばその後もたくさんの超人たちを感化させていく第一歩だと考えるとテリーマン初登場というこのシーンの選出は外せないだろう。

3 「流れ者にゃあ女はいらねぇ」

ナチグロン

宇宙一弱いとも言われる全身真っ黒な怪獣キン肉マンに憧れ彼の家の居候となる。 原作とアニメでは扱いが異なっていてアニメ版ではミートに次ぐキン肉マンのセコンド兼太鼓持ち役となっているのだが…… 

漫画版では……

キン肉マン達と行動を共にしていたが、キン肉マンがキン肉星里帰りした際にキン肉マンの女性癖に愛想を尽かし「流れ者にゃあ女はいらねえ」と吐き捨ててて去ってしまう。

その後は一話だけレフェリーとして台詞もなくちらっと登場するだけでそのままフェードアウトしてしまった。

元はと言えば鈴木清順監督「東京流れ者」での渡哲也さんの台詞なのだが、アニメではあんなに活躍しているナチグロンの漫画版での哀愁幕の引き際は選出しないわけにはいかないだろう……。

4 「いや、カナディアンマンが球場を揺さぶっていましたー!」

これぞ「ゆでたまご」の真髄

第20回超人オリンピックでの一コマ。この大会を機に「キン肉マン」はプロレス漫画へと舵を切っていくことになるのだが……。

Aブロック後楽園球場は観客で溢れかえっていた。今まさに第一回戦前大会王者ロビンマスクVSカナディアンマンの試合が始まるところ。後楽園球場ではロビン・マスクがリングでカナディアンマンを待っているがカナディアンマンはなかなか姿を現さない……と、その時、地震が起こる。アナウンサーも慌てて実況する。

「おーっと……地震でしょうか?!」

なんと試合はもう始まっていたのだ。そこでこのセリフだ。

「いや、カナディアンマンが球場を揺さぶっていましたー!」

いや、もう何?!(笑)

球場を揺らすメリットどこにあるの? しかも、そのページの端のコマでは早速反撃されてるし! ちなみに、次のページではカナディアンマンはもう負けてます

そりゃそうですよね、球場を揺らすなんてただの力自慢ですからね。酒に酔った時に女の子をやたらダッコしたがる男と同レベルです。

でも、これこそがゆでたまご。相手に与えるダメージとかメリットとか関係ないんです。「球場揺らしたら面白くない?!」ただそれだけなんです。だってこれはヒカルの碁じゃないんです、20世紀少年じゃないんです。

なんたってキン肉マンですから!許されるんです。逆に言えばこのコマを見て笑えるか、荒唐無稽だと切り捨てるかそんな試金石となる一コマなのかもしれない。

5 「誇りたいんだよ!キン肉マンとの戦いを!」

元々残虐超人だったラーメンマン

「闘将!!拉麵男」というスピンオフ漫画が出るほどの人気キャラクター・ラーメンマン。その人格者天才とも評される人気超人も元はと言えば、テレビでは放送できないほどに対戦相手を惨殺するなど残虐超人の筆頭に数えられていた。

そのラーメンマンが第20回超人オリンピックにて死闘の末、キン肉マン敗れ去ってしまう。決勝のカードは前回大会の覇者・ロビンマスクキン肉マン。全く期待されていなかったキン肉マンの決勝進出に周囲は優勝はロビンマスクと決めつける中ロビンマスクは「ユーたちはキン肉マンの事を甘くみすぎている」と猛特訓に励む。

一方のキン肉マンはというと、実力がないにもかかわらず「必勝だ」「優勝だ」と浮かれ気分でお祭り騒ぎ……。

そんな中、雨の降りしきる中で行われた3位決定戦ラーメンマンVSテリーマン。試合開始早々、ラーメンマンはルール無用で暴れまわり反則負け。そこで出てくるのがこの表題のこのセリフだ……。

「キン肉マン」という漫画をワンランク持ち上げた瞬間だった

浮かれるキン肉マンに対して「浮かれて闘う魂を失っている。」「私と戦ったときのキン肉マンはどこへ行ったのだ」「キン肉マンがそんな状態では私の負けが無駄ではないか」となんと、血の涙を流して訴えるのだ。

これはキン肉マンもグサリと突き刺さった。そして同時に、「キン肉マン」という漫画がそれまでになかった「友情」「努力」を手に入れる瞬間であった。

このセリフはラーメンマンというキャラクターだけにとどまらず「キン肉マン」という漫画までをも人気にした名セリフだ。ジャンプの王道漫画3種の神器「友情」「努力」「勝利」のうちの二つを一気にこのセリフで手に入れたのだから。

6 「火事場のクソ力というやつですよ……」

ついに始まったロビンマスクVSキン肉マン戦

先のラーメンマンの一言でスイッチが入ったキン肉マンはシリアスモードでロビンマスクと闘うも、当然苦戦。ロビンマスクの老巧なテクニックを前にスタミナを奪われたキン肉マンは苦し紛れにロビンの頭をつかむとマスクが剥がれてしまう。これに動揺したロビンマスクはリズムを崩す。キン肉マンという弱小超人に翻弄されプライドはズタズタ。さらに自慢のマスクにが入ってしまう始末……

そしてついに……

マスク同様、  プライドに大きく傷をつけられたロビンマスクは伝家の宝刀タワーブリッジをキン肉マンに仕掛ける。この大技を食らってもなかなかギブアップしないキン肉マン。これには観客も感動。会場にスグルコールが響き渡る。

これにロビンは両腕に一層の力を込める。

ゴキッ!

会場に響き渡る骨のへし折れる音。誰もがロビンの勝利とキン肉マンの死亡を確信した中、次の瞬間キン肉マンはロビンマスクをメキシカンローリングクラッチホールドで仕留めフォール勝ち

そのまさかの展開に対して解説のラーメンマンが言った一言がこちら。

「火事場のクソ力というやつですよ……」
「火事場のクソ力」という単語が出てきたのはこの時が初めて。キン肉マンという奇跡の逆転ファイターが生まれた瞬間である。

7 7秒フォールの巻き

超人オリンピック優勝したキン肉マンは世界タイトル防衛ツアーをすることになる。まず手始めに向かったのがハワイ。そこでハワイ超人ヘビー級チャンピオンジェシーメイビアと闘う予定だったのだが、そのまえにまずは前チャンプ、現ジェシーメイビアの付き人カメハメとの対戦をすることになる。

そして、カメハメとの試合が始まって7秒後……

キン肉マンはフォール負けを喫しているのであった。衝撃の敗北、そしてキン肉マンの師匠となるプリンス・カメハメとの出会いを名シーンから外すわけにはいかない。

8 テリーがいく。

全米超人タッグ選手権キン肉マンマシンガンズを結成し出場することになったテリーマン。そこで義足であることが対戦相手にバレてしまい、テリーはふざぎこんでしまう。対戦相手は当然義足を狙ってくることが予測できるからである。

そんなテリーの元にロバートという少年がやってくる。実は、彼も義足。テレビで戦うテリーに励まされて歩行訓練を始めたのだという。テリーはそんな少年に励まされ、試合への出場を決意

しかし、対戦相手のスカルボーズデビルマジシャンコンビはキン骨マンを使いテリーマンの義足を奪うことに成功。

形勢逆転。マシンガズは防戦一報となる。が、ロバート少年たちの手助けによりテリーは足を取り戻すのだ。

そして、足を取り戻したテリーが……

そしてさらに……

ただのパンチです。

ただのパンチですが何か問題でも?

いや、読めばわかりますから。テンション上がります。今まで王様のブランチ並みあらすじ解説をしてきてなんですが、このパンチでテンション上がるのはちゃんと漫画を読まないとわからない!義足であんなに後ろ向きになってたテリーが行ったんです。説明はそれで十分かと思います。

にしても、この「テリーが」「いった!」「いったいったテリーがいった」ってコマ割りいいですね。

ちなみに、余談ですが。テリーは恩人・ロバート少年のことを「ボーイ」としか呼びません。この項の冒頭の画像はテリーの義足を守るためにキン骨マンに暴力を振るわれている恩人に向かって二話・週またぎで「ボーイ」と叫んでいるテリーマンの画像です。「キン肉マン」、こういうところが素敵です。

9 世の中には勝利よりも勝ちほこるに値する敗北がある

誰もが認める名シーン

キン肉マンの名シーンを挙げろと言われてここをあげないとモグリだと言われるくらい有名なシーンがこちら。

第21回超人オリンピック3次予選、新幹線を突き飛ばして距離を競う「恐怖の新幹線アタック競技」で、テリーマンが新幹線を思い切り突き飛ばす。しかし、その突き飛ばした車両が走る線路上には子犬が……。

その子犬を助けるため自らの突き飛ばした新幹線に走って追いつき止めた結果、「一度手から離れた車両には触ってはいけない」という競技のルール上、記録的には予選は通過だったのだが失格になってしまうというシーンで引用された言葉がこれだ。

例えルールの上で敗北しようとも、自らの栄光をかなぐり捨てて小さき命を守ったテリーマンの行動は多くの者の心を打ったのである。

それがたとえ、車両を止められる余裕があるくらいだし犬を抱いて線路から退けることもできたのではないかという疑問当時の新幹線は全線高架なので犬が迷い込むということはありえないなどという疑問があったとしてもとしてもだ。

10 恐怖のベアクロー

第21回超人オリンピック準決勝。ウォーズマンVSラーメンマンの一戦は恐怖の棺桶デスマッチ。四方を金網に囲まれた中で闘い、相手を棺桶の中に放り込んだら試合終了というなんとも不吉な試合だ。

だが、試合開始数秒でラーメンマンはウォーズマンを棺桶の中に放り込むことに成功する。係員が慌てて棺桶を確認するとそこにウォーズマンはいない

そこでテリーマンが解説してくれる。

ウォーズマンが一回棺桶の中に入ったことは間違いないらしい

が、なぜか試合は続行。ここにきて冴え渡るゆで理論

そこからというもの、有数の実力者と見られていたラーメンマンの攻撃はことごとく通用しなかった。敗北を覚悟したラーメンマンは決勝戦を戦うキン肉マンのために、自ら対ウォーズマン研究のための捨て石となり技を出させることに専念する。その結果、必殺技・スクリュードライバーで左側頭部をえぐられ敗北植物状態となってしまうのだ。

そんな馬鹿な……神は我々を見捨てたのか……

読んでいた読者は皆そう思ったに違いない。傍若無人ゆで理論によって一人の人気超人の勝利なかったことにされるばかりか植物状態にまでなってしまったのだから……。

しかし、ベアクローの恐怖は読者の胸に深い傷跡を残した。間違いなく文句なしの名シーンだ。

11 不気味な笑い 戦慄のウォーズマンスマイル

ウォーズマンとは

超人強度100万パワー。ソビエト連邦出身で、機械の体を持つロボ超人。黒ずくめのボディに頭全体を覆うヘルメット、素顔を隠すためのマスクを付けている。「コーホー」という機械的な呼吸音を発し、普段は無口かつ無表情。

ファイティングコンピューターの異名通り、非常に優秀な人工知能を持ち、相手の弱点を一瞬で見抜くロボ超人ならではの的確な判断力と、ベアークローによる残虐ファイトで対戦相手を必ず30分以内に倒してきた。が、その反面戦闘時間が長引くと全身がショートを起こし、機能が低下する特異体質でもある。

なお、ベアクローの印象が強いウォーズマンだが、実はその格闘テクニックは優れていてキン肉マンは対戦中に「ベアークローを外した方が強い」と発言している

ウォーズマンスマイルとは

冷徹なるファイティングコンピューター:ウォーズマンは、その素顔を仮面で隠していることもあって基本的に無表情であるが、戦いにおいて真の実力者と向き合ったとき、その鉄仮面は残忍な喜びを見せる。これがウォーズマンスマイルである。そしてその笑顔を見たものは一人として生きて帰らない!

出典: dic.pixiv.net

無機質なで一つの表情しか見せてこなかったウォーズマンが試合中に見せる口裂け女のような笑みにゾッとした読者も多いのではないだろうか。目が笑っていない笑顔というのはこんなにも不気味で、なおかつ普段から鉄仮面のように無表情な人が笑うということがどんなに怖いことか痛感するワンシーン。

単純に名シーンではあるのだが、普段から表情多くにこやかに生きた方がいいという処世術までもを教えてくれているような気がする。

12 ウォーズマンの正体

キン肉マンとの対戦が覆面剝ぎデスマッチ。キン肉マン、ウォーズマンの覆面の下には一体どんな顔があるのかという期待不安がある中突如として現れたのが上画像のようなジョリジョリと音を立て髭を剃るコマ。

さらにこのコマの前にはセコンドのバラクーダ「今、髭を剃っておる。試合前の身だしなみだ」と語っているのだからこのコマは髭を剃っているように見えただけという言い訳は成り立ない。100%髭を剃っているのであって、当然マスクの下には髭が生えるような顔があると日本中の少年たちが思ったことだろう。

しかし、実際現れたは醜い機械の顔だった。いろんな衝撃はあるものの、ウォーズマンのつらい過去を一コマで想起させることに成功し、人間には一人一人のドラマがあるのだと、それまでの「キン肉マン」という比較的ライトな勧善懲悪にも似た世界観厚みを与えることになった名シーンと言えるだろう。

この顔を見せられたら髭は伸びてきてしまう機構がどこかにあるのだろうと納得せざるを得ない。

13 7人の悪魔超人登場

7人の悪魔超人とは

7人の悪魔超人とは、バッファローマンステカセキングブラックホールミスター・カーメンザ・魔雲天アトランティススプリングマンの7人を指す呼称であまりの残虐ファイトゆえに超人オリンピック参加を禁止されていた超人たちのことである。

その正体は大魔王サタンに魂を売り渡し、サタンの意志通りに動く悪魔超人の尖兵でキン肉マンと相対する初めての明確な敵として登場した超人たちである。
 
そういう意味でもこの7人の悪魔超人登場のシーンはキン肉マンという漫画においてもターニングポイントとなった名シーンである。それを踏まえてそのコマを見ていただきたい。

右下にいるのが7人の悪魔超人の中でリーダー格のバッファローマン、そして左下には4次元殺法の名手・ブラックホール、左上にいるのが水の魔術師・アトランティス、上にいるのが伸縮自在のバネ超人・スプリングマン……。そして、右上にはアーム・ストロング、ミスター・アメリカン……さらに中央にはプリプリマンという悪魔超人でない超人が描かれている

ターニングポイントとなった7人の悪魔超人登場のコマは描かれた7人中悪魔超人ではないばかりか、コマの中央にはプリプリマンという目を引く幻の超人が描かれていた……。

実はこのコマを描いた時にはまだ7人の悪魔超人の人選が決まっていなかったのだ。だから実は、次のページではさらに一瞬でアームストロング、ミスターアメリカン、プリプリマンの3人は姿を消し、フラッシャーバルーン、クモノコチラス、ミリオン・ヘル、謎の影という4人が描かれ8人の悪魔超人となっているのも見どころの一つ。

これに対してゆでたまご氏は「直すまでもない」とし、現在に至るまで修正は加えられていない。

14 「お前はホントに大バカ野郎だぜ」

明確に打ち出された「友情」という路線

人質に取られたミートくんの救出のタイムリミット10日。10日以内に7人の悪魔超人を全員倒さなければミートくんは死んでしまう……。しかし、第一戦のステカセキングとの対戦で傷ついたキン肉マンは10日の入院を余儀なくされてしまった。
 
しかし、無情にも時は過ぎ、タイムリミットまではあと6日・第二戦ブラックホール戦は訪れる。回復が間に合うはずもなくブラックホールの不戦勝になりかけた時、そこへ奇跡の回復を見せたキン肉マンが現れる。

が、そのキン肉マンはマスクをかぶっていたテリーマン。すぐに変装はバレてしまい悪魔超人たちに集団リンチをされてしまう。キン肉マンの傷が完治するまでの間、少しでも悪魔超人を倒してやろうとするテリーマンの友情を受け、キン肉マンがを流しボロボロのテリーマンを抱きしめいうのが表題のセリフ。

残虐非道悪魔超人に対して、友情を見せるキン肉マンたちという「悪」VS「友情」という構図がここで改めて強く打ち出される。

今までも「友情」は出てきてはいたのだが、このシリーズまではという存在がここまで「悪」として描かれていなかったため悪VS友情というキン肉マンを通して今後描かれ続けるテーマはここで方向づけられたと言ってもいいのかもしれない。

さらに、このシーンを印象づけるのは突如現れる「俺はファイティングスピリッツ」だ。この違和感こそがゆでたまごの魅力だ。

15 「ケケケ〜ッ」

「友情」はさらに色濃くなり、シリアスの色味を強くしていく

ブラックホールステカセキングとの対戦に辛くも勝利したキン肉マンだが、その疲労は尋常ではなくもはや残り5日で5人の悪魔超人を相手にできるほどの体力は残っていなかった。

そこでテリーマンロビンマスクウルフマンウォーズマンブロッケンJrとかつてのライバルたちがアイドル超人軍として悪魔超人の前に立ちはだかるのだった。

キン肉マンが見守る中試合は開始。しかし、さっそくスプリングマンによってウルフマンが惨殺されてしまう。今までの悪魔超人戦、つまりステカセキングとブラックホール戦はシリアスに戦ってはいるもののちょっとギャグ的展開が多かった。

さらにいえばどこか正義は勝つと安心して読み進めていた部分すらあるかもしれない。そんな読者心理を読んでいたのか天然でなのかは知らないが、ゆでたまご先生のウルフマンの死亡というこの一手はその流れを一気に断ち切るには充分すぎるほどの衝撃があった。

その衝撃をそのたった二話後に超えたのがこのシーン……。

 

まさかあのロビンマスクまでもがやられるなんて誰が想像できたであろうか……。しかも、それまでロビン戦法を駆使してアイドル超人軍の中でも唯一と言っていいほど善戦していたロビンがである。

ロビンがやられる一話前にはこんなにも元気な姿だったのが嘘のようだ……。

悪魔の卑怯な手口とその強さに読者が怒りと恐れを覚えたこのシーンは文句なしの名シーン選出だ。

16 1200万パワーの光の矢

100万 VS 1000万

実はキン肉マン以前の漫画で強さ数値化するということは鉄腕アトムの10万馬力のようにロボットの性能として表現されることはあったが、生物にたいして行われることはなかった。それが、初めて超人という生物に対して行われたのがウォーズマンVSバッファローマンの一戦だ。

ウォーズマン100万パワーに対してバッファローマンは1000万パワー。その差は10倍。まるで大人と子供の喧嘩だ。ウォーズマンはそのパワー差に為す術もなく、フェイバリットホールドのパロスペシャルでさえ腕力で強引に外される始末……。

すっかり戦意喪失しかけたウォーズマンだが火事場のクソ力でバッファローマンを押し始めるもすぐにスタミナ切れとなってしまう。そこでウォーズマンが編み出したのがこれだ。

「ベアクローを二つつけることによって100万パワー+100万パワー200万パワ─────!!いつもの2倍のジャンプが加わって200万×2の400万パワーっ!!そしていつもの3倍の回転をくわえれば400万×3の…バッファローマン!お前を上回る1200万パワーだ─────っ!!」

細かい力学的な計算はわからないが、これだけ自信満々に言われてしまったら屁のツッパリはいらんから、まあ、良しとしようとか言えない。

とにかく、知恵と勇気で1000万パワーに立ち向かっていったウォーズマンは光のように輝いていてカッコよかった。それは間違いない。

17 「ただいまキン肉マン」「おかえりテリーマン」

当然、アイドル超人軍の勝ち越しだろうと思われていた悪魔超人 VS アイドル超人軍なのだが、ロビンマスクウルフマンウォーズマンの戦死は確定、テリーマンも奈落の底へと落ちていき生死は不明おそらく戦死……。勝ったのはブロッケンJrだけだった。

でもどうしてもテリーの戦死を信じられないキン肉マンは「きっとミートくんを取り返して戻ってくるから玄関で待っていてくれ」というテリーとの約束を果たしに玄関へ向かう。

そこにいたのはブロッケンJr一人。自分が戦えないばっかりにみんなは死んでしまったんだと悲しみにくれるキン肉マン。そんなときキン肉マンのもとにボロボロになりながらもキン肉マンとの約束を果たし、帰ってきたテリーマンが上の画像だ。

そんなシーンでテリーマンは何を語るキン肉マンは何を語る?「俺はこうして生き残ったぞ」という武勇伝?……違う。「安心しろ、ミートくんは取り返したぞ」という報告?……違う。

どんな言葉を並べても言葉が足りないような状況のこの二人にゆでたまご先生はたった一言「ただいまキン肉マン」「おかえりテリーマン」と言わせ抱擁させたのだ。

言葉を並べるから不足する。だけど、「ただいま」「おかえり」というこのやり取りは過不足なくこの二人の感情のやり取りを描写している。素晴らしい名シーンだ。

18 6をひっくり返すと9になる

キン肉バスターとは

カメハメに教わった48の殺人技の一つでキン肉マンのフェイバリットホールドの一つ。

これまでウォーズマン戦で初めて使用してからステカセキングアトランティス戦をキン肉バスターで勝利している。初登場後4試合中3試合はキン肉バスターで勝利しているためキン肉マンといえばキン肉バスターと言えるくらいの技にこの当時なっていた。

対戦開始早々破られる

そのフェイバリットホールドがバッファローマン戦開始早々破られるのがこれだ。「6をひっくり返せば9になる」という至って単純なものだった。コロンブスの卵というのはこういうことを言うのだろう。

そして、それはバッファローマンの1000万パワーがあるからこそ為せる技で単純かつ最強のキン肉バスター封じだった。出鼻をくじくとはまさにこのこと。だったこのキン肉バスター封じを披露するだけでバッファローマンがただのパワーファイターではなく知略も兼ね備えているということまでも説明していたからだ。

19 「おはようございまーす」

ついに救出されたミートくん

長かった激闘の末ついに取り戻したミートくんの体。全パーツを組み合わせても動かない……。「タイムリミットを過ぎてしまったのか」「そんな馬鹿な」と動揺する面々をよそに起き上がり「おはようございまーす」と目をこすり起きるミートくん。

もし、これを蛭子能収さんがやったら反感を買うだろうが、そこはミートくん。今まで話もシリアスで張り詰めていた分、このおとぼけ一気に救われた感さえある。

なにか自分のせいでトラブルが起きた時に「僕を助けるためにみなさんが犠牲になってしまった……すみません」と神妙になるよりも可愛く振る舞うことで丸く収まることもあるという処世術を教えてもらったかのような気がした。ただし、可愛い系の人に限るのかもしれないが。

ちなみに余談だが、SFCのゲーム「ロックマンエックス2」バラバラになったゼロのパーツを集めるというイベントがあるがこれは少なからずこのキン肉マン・7人の悪魔超人編の影響を受けているのではないかと思っている。あくまで推測だが

ちなみに

ミートくん初登場時はこんな感じ。かわいさの欠片もなかった。

しかし、ミートくんは気づけば「キン肉マン」の可愛さ担当可愛いルックスとその大人びた言動、知識のギャップに萌えたファンも多いのではないだろうか?
 
最近、私はテレビで寺田心くんを見るたびにミートくんの生き写しなんじゃないかと思っている。

20 「来いアシュラマン!おれに阿修羅バスターをかけろ!」

黄金のマスク編

7人の悪魔超人編が終わるとすぐに始まるのが黄金のマスク編だ。キン肉神殿に祭られている全宇宙の超人の平和のシンボルである黄金のマスクが、7人の悪魔超人の上に立つ悪魔六騎士に奪われ、それを奪還するためにアイドル超人たちが悪魔六騎士たちと戦うこととなる。

そしてなぜか戦場はウォーズマンの体内へ

スニゲータープラネットマンを立て続けに破ったキン肉マン。しかし、第二戦でプラネットマンと戦った際にプラネットマンの人面プラネットという卑怯技によりウォーズマンは傷つき倒れてしまう。そこで残りの4人の悪魔超人達はなんと瀕死のウォーズマンの体内へ侵入。そこになんと4重リングの塔を建設。そこでアイドル超人を迎え撃つというトンデモナイ展開に発展するのだ。

テリーマンVSアシュラマン

ロビンマスクジャンクマンに、ブロッケンJrザ・ニンジャ勝利を収める中、テリーマンの対戦相手は魔界のプリンス・アシュラマン6本の腕3つの顔を使いテリーマンを翻弄するアシュラマン。が、テリーマンは自身の腕をズタボロにしながらもアシュラマンの腕を2本破壊することに成功。

が、それまでもがアシュラマンの策略だった。アシュラマンは自分の2本の腕と引き換えにテリーマンの腕を自身のものとして奪ったのだ。

両腕を失った防戦一方。ついに阿修羅バスターを喰らってしまう。が、着地地点がウォーズマンのコンピューター制御装置であったためショックが吸収されパワーが半減。テリーマンは助かるのだ。(ここはゆで理論。制御装置がショックを吸収するかどうかの是非は問題ではなく、ウォーズマンの制御装置はショックを吸収するすごいものだったのだとして読み進めてほしい。)

そこから一瞬の隙をついてアシュラマンに首四の字をキメるテリーマン。足技しか使えないテリーマンは「死んでもこの技は外さない」と息巻くのだが……先ほどの阿修羅バスターの衝撃のせいでウォーズマンは故障寸前。このまま放っておけば死んでしまうという状態になってしまうのだ。

そして、表題のセリフへ……

ウォーズマンを助ける方法はただ一つ。「制御装置に同じ振動をもう一度与える」ということ(ここもゆで理論)。しかし、もう一度同じ振動をということはテリーマンがもう一度阿修羅バスターを喰らうということ。

いくらショックを吸収する夢のような素材の制御装置でももう一度阿修羅バスターを食らえばテリーマンの死は免れない……。

それでも、その事実を知ったテリーマンは首四の字を解き、叫ぶのだった「俺に阿修羅バスターをかけろ」と。

あの、ハンバーガーを格好つけて食べていたテリーマンが子供を平気で足蹴にしていたテリーマンが恩人の名前を覚えず「ボーイ」としか呼ばなかったテリーマンが!!仲間のために、自分の命をかなぐり捨てて叫んだのだ。命を捨てているのだ。超人オリンピックで失格になる程度のリスクではない。仲間が助かるなら俺一人の命など小さいと迷いなく言えてしまうこの時のテリーマンに過去の面影は一切なかった

「誠実で自分のことを一番最後に考える仲間想いの性格」とはまさにこういうことだろう。

21 悪魔将軍

悪魔将軍とは

悪魔将軍は、ゴールドマン戦闘能力とサタンの分身である悪魔六騎士のパワーが合わさって形成されている史上最も正義超人を苦しめた超人

太古の昔、弟のシルバーマンとの決闘の末に頭部だけとなったゴールドマンは、サタンに魂を売り頭部以外の欠けた肉体を得る。スニゲーターのボディの強靭さプラネットマンスピード宇宙的レスリングザ・ニンジャテクニックジャンクマン残虐性サンシャインというの特性を得て、六騎士パワーを全開にすると腕力・脚力はもとより五感も6倍にすることができる。

またボディの硬度を自由に変えることが可能で、超人界で最も硬いとされる超人硬度10ダイヤモンドボディから、超人硬度0スネークボディまで自在に操る。実体が無いことと相まって、この宇宙に存在するいかなる技をも受け付けない。一応ダメージ自体はあるがすぐに回復できる。

存在自体が名シーン

名シーンとして悪魔将軍のシーンを外さないわけにはいかない。しかし、では一体どこのシーンをチョイスすれば良いだろうか?
 
悪魔の断頭台?バッファローマンがカツラをカミングアウトして悪魔将軍に立ち向かうシーン?硬度10軟体ボディ?地獄の急所封じ?正義超人の絆?実態のないボディ?

挙げればきりがないのだ。だってその一話一話に衝撃感動が詰まっているのが悪魔将軍戦だからだ。こればっかりは読んでくれとしか言いようがない。

読めばわかるはずだ。なぜ自分が存在自体が名シーンかが。そして、なぜ悪魔将軍がメインキャラクターの一人として現在連載中のキン肉マンにも登場し大活躍をしているかが。

まとめ

「キン肉マン」の名シーン、名言を紹介するという事がこんなにも辛いことだとは思わなかった……。この記事を書くにあたって漫画を読み返し紹介したいシーン、

名言をピックアップしていったのだが最初にリストアップしたシーンの数が78個だった。それではあまりにも記事が長くなりすぎてしまうため泣く泣くカット。さらに、黄金のマスク篇までに限定したうえで21個に厳選したのである。

これでも紹介したりないシーンはや名言は山ほどある。もし、この記事を読んで興味を持った方や、もう一度読んでみようと思った方がいれば是非読んで貰いたい。

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