2017.05.08.Mon. 5ヶ月前 kazukunn3

【おそ松くん】ツッコミどころ満載!6つ子に関する6つの真実をレポート!

赤塚不二夫の代表作の一つ『おそ松くん』。21世紀になっても大人になったおそ松たちを描く『おそ松さん』が制作される等、高い人気を誇っています。しかし、おそ松くんにはあまり知られていない真実がたくさんあります。今回はそんな真実を6つご紹介いたします。

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元祖ナンセンスギャグ!おそ松くん

『おそ松くん』は1962年に「週刊少年サンデー」で連載が開始されたギャグ漫画です。本作は1956年のデビュー以降、貸本漫画で少女漫画を中心に執筆し、カツカツの生活を送っていた赤塚不二夫の転換点となる漫画となりました。その本質はナンセンスギャグ。常識や倫理観を土足で踏み越える様やシュールで苛烈な表現が痛快な名作漫画となっています。

『おそ松くん』は『天才バカボン』や『ひみつのアッコちゃん』と並ぶ赤塚不二夫の代表作として、2度のアニメ化や実写ドラマ化にも恵まれる人気作となりました。2作目のアニメは劇場版やOVAも製作され、2015年には大人になったおそ松たちを描く『おそ松さん』が製作されるなど、今なお人気の高い作品です。今回はそんな『おそ松くん』の知られざる真実を6つ纏めてみました。

おそ松くんの真実① もともと12人兄弟だった!?


『おそ松くん』といえば、見た目そっくりの六つ子が代名詞です。名前はそれぞれおそ松・カラ松・チョロ松・一松・十四松・トド松。個々の性格に差はあるものの、見た目や服装は全く同じで外見からは全く区別がつきません。見た目が変わらない6つ子が主人公というのも相当破天荒ですが、連載開始前の初期案では、なんとこの倍、12人兄弟になる予定でした

連載が決定し、赤塚不二夫は1950年のコメディ映画『1ダースなら安くなる』を参考に主人公を決めました。同作は12人の子どもがいる一家の生活を描いた作品でした。映画通りに12人兄弟を主役にしたかった赤塚不二雄ですが、漫画のコマに12人を描き込むのは流石に無理があります。なので、半ダースに減らした6つ子を主人公にしたのです。執筆準備時の苦労が伺える真実ですね。

その他のキャラクターも千変万化!

『おそ松くん』で活躍する、個性豊かな脇役たち。「シェー」でおなじみのイヤミやおでんが好物のチビ太、頭に日の丸の旗を立てたハタ坊……。彼らは設定が安定していません。そもそも設定が存在せず、話によって役回りが変わるのです。すごい例では、6つ子の父であるはずの松蔵が赤の他人として登場したこともあります。

この変わりようは、まさにナンセンスとしか言えません。最初は医者として出てきたキャラクター・イヤミが、何の説明もなく6つ子の父親・松蔵の同僚として登場し、その松蔵はといえばいつの間にか6つ子とは赤の他人になった。かと思いきや、やっぱり父親だった。こんなキャラクターの変遷がテンポよく繰り広げられるシュールな世界観は、ここだけ取り出しても笑えてきます。

おそ松くんの真実② バカボンやレレレのおじさんが登場した事がある


『おそ松くん』に続き、赤塚不二夫は講談社の「週刊少年マガジン」『天才バカボン』の連載を開始します。『おそ松くん』と並ぶナンセンスギャグ漫画の金字塔です。小学館の「週刊少年サンデー」編集部は、ライバル誌での連載開始を理由に、『おそ松くん』の連載を打ち切ろうとします。しかし赤塚不二夫は交渉の末、月一回の掲載という形で打ち切りを回避しました。

そうして始まった月刊掲載の最終話では、なんと『天才バカボン』のキャラと『おそ松くん』のキャラの共演が実現したのです。先述の打ち切り騒動から分かる通り、講談社と小学館は競合他社。普通は共演なんて出来ません。赤塚不二夫の威光の強さが伺える真実ですね。その後は『天才バカボン』がサンデーへ移籍し、『おそ松くん』のキャラがゲスト出演するようになりました。

第二の共演は作品交代がきっかけ!


さて、『おそ松くん』と『天才バカボン』の共演は他にも存在しています。それがアニメ『おそ松くん』第二作の最終話です。『おそ松くん』の後番組が『平成天才バカボン』だったため実現しました。制作スタッフが共通しており、製作元(つまり権利関係の調整担当)も同一ということで実現した共演です。

現在では深夜アニメの隆盛や全日帯アニメの長寿化であまり見られなくなりましたが、かつては次の作品のキャラが前の作品の最終回にゲスト出演し、バトンタッチを行うという演出は結構見られました。例えば『天才バカボン』の最初のアニメ化の際には、あの『巨人の星』のキャラクターとの共演が実現し、星飛雄馬とバカボンのパパが握手をかわしています。

おそ松くんの真実③ 「シェー」の由来は多説アリ?

『おそ松くん』でおなじみのギャグに、「シェー」があります。イヤミの持ちネタとして知られていますが、この由来、ご存知ですか? 色々と説があり、有名なところでは星新一が唱えた「赤塚不二夫が満州からの引揚者なため、中国語の『謝謝』が刷り込まれていた」という説があります。しかし、当時のスタッフが明かした由来はもっと即興的で突拍子もないものでした。

なんでも、赤塚不二夫が作画スタッフと「人前で恥ずかしいことをやろう」と考えた際の、後に独立する高井研一郎が披露した「『シェーッ!』と叫んで逃げる」というネタが元になったのだとか。ポーズはアシスタントに色々試させている時にたまたま靴下が脱げかかって大受けした時のものを採用しました。後に密室芸人・タモリを生む赤塚不二夫らしいライブ感あふれる真実ですね。

怪獣にも流行?日本を席巻した「シェー」旋風

「シェー」は登場以来一気にブームとなり、当時の日本文化を席巻しました。初登場は1964年春。翌年にはすでに大流行しており、桃屋のCMに登場したり、映画『怪獣大戦争』でゴジラが披露したりしました。生物の垣根さえも飛び越えたのです。1966年の「週刊少年サンデー」では雑誌企画として、プロ野球選手(当時)長嶋茂雄ら著名人による「シェー」のグラビアが掲載されました。

程なくしてブームは去り、みんな知っているが流行っていないギャグとして『おそ松くん』内でセルフパロディ-されたりしましたが、70年代には「シェー」が海外で話題となります。ゴジラが「シェー」をした『怪獣大戦争』が海外で公開され、海外のファンは「シェー」のシーンを「ダンシング・ゴジラ」と名付けたのです。「シェー」の知名度が高くない海外ならではの現象ですね。

おそ松くんの真実④ 「真説おそ松さん」!?本家でも未来が描かれていた

2015年に登場し、アニメシーンをわかせた大ヒット作、『おそ松さん』。同作は『おそ松くん』の未来を描いた作品です。大人となった6つ子たちは原作を元に個性化を果たし、ニートで自堕落な姿を見せていましたね。当然原作にそんな未来の話はない……かと思いきや、実は赤塚不二夫本人が6つ子の未来の姿を描いた事があったのです。題して『大人になったおそ松くん』

これはサッポロビールとのタイアップ広告で、25年後の6つ子の姿を描いたものです。全7ページに及ぶ大広告で、ページ上部にイラスト、下部にキャラクターのやり取りというフォーマットで執筆されました。この広告では全員職業を持っています。おそ松はサラリーマン、カラ松は八百屋、チョロ松は警官、一抹は逆タマにのり社長、十四松は医者、トド松は魚屋になっています。

「真説おそ松さん」の数々!悲惨すぎる六つ子の行末も

さて、6つ子の未来の姿には他にも幾つかバリエーションがあります。ある話では40歳の6つ子たちが活躍するストーリーが展開されたりしました。これは『おそ松くん』の1編として描かれたストーリーで、例によって例の如く他の話とはつながりません。このストーリーでは6つ子は薬品会社に就職しており、若返りの薬を開発しようと奮闘します。

「あのキャラクターは、いま!?」という少年サンデー増刊号に掲載された話では、松野一家はフグ毒にあたって全員死んでしまったと語られます。このストーリーは「本当は怖いおそ松さん」とファンの間で語られるほどの衝撃の真実として知られています。ちなみに、同作では執筆したはずの赤塚不二夫自身も前年に死去した事になっています。……つまりそういうギャグなわけです。

おそ松くんの真実⑤ 作者も逆ギレ!「トト子=アッコちゃん」なのか?

『おそ松くん』のヒロイン・トト子お下げにリボン、カチューシャという姿は赤塚不二夫の代表作、『ひみつのアッコちゃん』の主人公、アッコちゃんに激似です。連載開始時期が近いので画風が近いのは当然ですが、外見的特徴までそのまんまなのは引っかかりります。「似ている」「同一人物だ」と考えた読者も多く、「そんなわけない」と赤塚不二夫が逆ギレしたこともあります。

つまり他人の空似ということになるわけですが、作中ではちゃんと別人だとわかる話があります。トト子が自分とよく似ている「ひみつのアッコちゃん」を名乗って無銭飲食を企て、失敗したのです。姿が似ていることを利用したセルフパロディネタですね。当然、トト子がアッコちゃんだったらこのネタは成立しません「『トト子=アッコちゃん』は間違い」というのが真実なのです。

おそ松くんの真実⑥ 「おそ松くん」が全然登場しない時期があった

『おそ松くん』の主人公はおそ松くんを始めとする6つ子……なのですが、作品を見てみると「本当に主人公なのか?」と思わされるストーリーが多く存在しています。どう見てもチビ太やイヤミが主人公の話がバンバン出てくるのです。舞台も非日常的に偏っていき、ある時期は完全にイヤミが主役でした。主役交代は「少年キング」での連載再開が契機となったようです。

アニメもこの変化の影響を受け、チビ太やイヤミが主役の話が多数放映されました。2回の中断を挟んで再開された漫画版の終盤は6つ子中心の話に戻るのですが、こちらは2度目のアニメ化に合わせて復活したもので、すでに単行本も一度絶版状態になった後のものだったため知名度が低く、無事に主役に復帰したことは知られていません。作品のファンでもあまり知らない真実です。

掲載終了と再開~おそ松くんの遍歴~


『おそ松くん』は長期に渡り連載され、さらに掲載形態の変化が1回、終了が2回という波乱万丈の経歴を持っています。先に書いたとおり、作風の変化はこの連載の変遷によるところも大きいので、ここでその歴史を辿ってみましょう。以下、掲載誌の名称は一部省略し、出版社は併記いたしません。また、年号は西暦二桁で表し、連載ではない読み切り番外編については省きます。

「サンデー」で連載が開始された『おそ松くん』は、月刊連載への移行を経て69年に連載を終了。66年には「小学一年生」「ボーイズライフ」にも連載されました。72年に「少年キング」誌で『新おそ松くん』として再開し、73年末を持って再び終了。次の連載開始は87年、掲載誌は「コミックボンボン」「テレビマガジン」でした。90年をもってこの連載が終了し、完結となりました。

赤塚不二夫の作風が完成!現代でもおすすめの一作


近年、『おそ松さん』が各界で話題を呼びました。同作のアバンギャルドな表現や強烈なパロディは未だに印象的ですが、この源流は『おそ松くん』にあります。その強烈さはだんだん見る人を選ぶレベルまで過激化するので万人に勧められるかというと微妙なところではありますが、その分、現代でも色あせない鮮烈さを誇っています。

赤塚不二夫は本作の連載でギャグ漫画家としての作風を確立し、『天才バカボン』などの代表作を多数抱える人気作家となります。シュールで強烈、ナンセンスなギャグが次々繰り出される赤塚不二夫作品を知る上で、本作は外せません。赤塚不二夫の他のギャグ漫画が好きな方や、『おそ松さん』の面白さに魅せられた方は、一度手にとってください。印象に残る事を保証いたします。

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