2017.07.28.Fri. 3ヶ月前 餅月しょこらう

【マクロスF】映画版はTV版と違う!?再構成された劇場作の魅力をネタバレ紹介!

高精細なCGと新世代の音楽による演出で、旧知のファンだけでなく新たなファンの獲得にも成功したTV版マクロスF。その人気を受けて制作されたのが、映画版マクロスFです。2部構成に再構成された物語は、更なる高みへとマクロスを進化させました。今回は、映画版マクロスFに的を絞ってご紹介します。 それでは、「野郎共、記事を読むぞぉ!」

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映画化でリメイク!劇場版マクロスFとは?

高精細でハイディティールなCGと、菅野よう子による新世代を感じさせる楽曲の数々で、マクロス生誕25周年を記念し、正に新たな時代のマクロスへと新生を果たしたマクロスF(フロンティア)。その人気は止まるところを知らず、最終話の放映終了直後、CMにて映画版の制作が発表されました。

TV版では原作、総監督、ストーリー構成、バルキリーデザインと複数の肩書きを持ち、直接的な演出、監督は菊地康仁に任せていた河森正治ですが、映画版では監督として直接制作の総指揮を執っています。
TV版の放映枠30分全25話を、劇場版の119分+115分の2部構成へと再構築するに辺り、大胆過ぎる設定変更をぶち上げ、製作委員会内でも賛否両論真っ二つに分かれる事態になりました。

更に、当初予定されていた総集編+αという内容は大幅に改変され、新規作画3割という予定を大幅に超える新規作画7割、再撮影9割、アフレコも全編新録。音響設計も劇場用に映画用5.1chサラウンドへと進化しています。TV版を観た人も、全くの新作として楽しめる。新たなるマクロス体験、それがこの、映画版マクロスFなのです。
ちなみに、ファンとしてはマクロスシリーズの中での位置づけがどういう扱いなのか気になるところですが、マクロス7放映以降、初代マクロスTVシリーズはマクロス世界で放映された史実を基にしたTVドラマシリーズ、劇場版『愛・おぼえていますか』はマクロス世界で2031年に公開された歴史映画となりました。

マクロスFも、TV版と映画版で大きくストーリーや設定が異なりますが、河森監督の「どちらが正史という訳ではない」という発言と、続編となるマクロスデルタの設定が映画版ラストの流れから組まれていることから、初代マクロスと同じようにマクロス世界で起こった「バジュラ戦役」という戦争をそれぞれ別視点で描いたフィクションと捉えておけば間違いないと思います。

物語を再構築!TV版マクロスFとの違いを紹介!

人物設定が違う!

映画版とTV版の違いを語る上で、まず触れなくてはならないのが登場人物の設定の違いです。主人公のアルトとランカは最初から知り合いであったり、シェリルの設定に「ギャラクシー船団からのスパイ」という容疑がかけられているなど、短い時間で効率よくストーリーを展開し、更にドラマチックに演出するため、大胆な設定変更が加えられています。

特に、TV版ではどっちつかずに終わったヒロインも、映画版ではシェリルの方に比重が置かれアルトと幼少期に出逢っていたとか、ノーム家の出自、ギャラクシー船団の諜報活動に「フェアリー9」として関わっていること、V型感染症で脳ではなく声帯にフォールド細菌が感染しており、このままでは命も危ういことなどを本人が承知していたり、ヒロインとして充分な裏づけとなる設定が盛り込まれています。

そんなシェリルのマネージャー、グレイスも、TV版ではギャラクシー船団の陰謀の中核を担っているような描写でしたが、映画版ではギャラクシー船団幹部の支配を受けているものの、TV版では裏設定気味になっていたシェリルへの本物の愛情を垣間見れ印象が180度変わって見えます

元々シェリル派の筆者の個人的感想を言わせて貰えば、この映画版のシェリルとグレイスの描写はファンにとって最高であり、TVシリーズも演出は好いんだけど、やっぱりストーリーは劇場版の方が上である理由の一つが、ここら辺の設定変更なのです。

登場メカも違う!

マクロスは劇場版になるとメカ設定まで変わるというのは初代から続く伝統みたいなもので、初代でも大気圏外戦闘用のスーパーパックがビーム砲装備のストライクパックへと変更されていたりするワケですが、今回もその伝統は引き継がれています。

TV版では登場しなかったトルネードパックは、従来の拡張装備とは一線を画し、大気圏内外両方で使用できる装備で、従来のオプションより空力特性を重視した設計になっています。翼端に回転式の双発エンジンポッドが積まれていたり、初代劇場版VF-1のストライクパックを連想させる背部の連装ビームポッドなど、初代へのオマージュ要素までデザインに組み込まれた新装備です。
完結編『恋離飛翼 ~サヨナラノツバサ~』に登場するYF-29の技術実証とデータ収集の為に開発されたアーマードパック以上に高価な装備なので、装備を許可されるパイロットも限られるのですが、アルト機に装備が許可されたのは、シェリルがS.M.Sのスポンサーになったことと、オズマが初陣であるアルトを気遣ったためとされており、モロに主人公補正が入ったヒロイック装備であるともいえます。

第1部である『虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~』の最後、TV版ラストを髣髴とさせる戦闘シーンで大活躍するアルトのVF-25F メサイア・トルネードパックには、要注目です。

そして、完結編『恋離飛翼 ~サヨナラノツバサ~』で満を持して登場する真の主役機がこのYF-29 デュランダルです。トルネードパックで収集されたデータと実証された技術をベースに、大量のフォールド・クォーツを積載し、YF-29を既存の可変戦闘機とは別次元の「超可変戦闘機」へと進化させたフォールドウェーブシステムを搭載しています。

フォールドウェーブシステムとは、ただでさえ希少なフォールド・クォーツの中でも、「賢者の石」と呼ばれる1000カラット級の超高純度フォールド・クォーツを4つも搭載し、そこから無尽蔵のエネルギーを抽出するシステムです。
これのおかげでエネルギー転換装甲の常時フル稼働展開フォールドウェーブの解析、増幅、探知が可能であり、フォールド・クォーツの力が解放されたオーバードライブ状態になると、機体全体が金色の光に包まれ、機体性能が更に飛躍的に向上するという、もう主人公補正と呼ぶには度を超したチートっぷりのシステムを標準装備しているワケです。

続編であるマクロスデルタが公開され、同じオーバードライブが可能なVF-31 ジークフリードという最新機種が登場したにも関わらず、YF-29はこのシステムが在る為に未だ最強であり、今後もこれ以上の機体はなかなか登場しないでしょう。それほど化け物と呼ぶに相応しい機体なのです。

劇場版マクロスFは新曲も盛り沢山!

TV版から多岐に渡る変更が加えられ、大胆過ぎる改変が行われた劇場版ですが、その分、新曲も多数使用されることになりました。これぞ怪我の功名ってヤツですね、ヤッホゥ♪

そんな新曲の中から、今回は数曲をご紹介します。

ユニバーサル・バニー

※動画38秒あたりから

『虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~』冒頭のシェリルライヴ、その1曲目を飾るのがこの新曲、『ユニバーサルバニー』です。TV版の『射手座午後9時Don't be late』に代わり、シェリルの最初のライヴシーンに採用されたこの新曲は、そのライヴシーンの演出も相俟って、非常に印象深い曲となっています。

黒うさぎシェリルが白うさぎシェリルにキスした時にランカがドキッとするところとか、観てるこっちもドキッとしてまうわ、モー、モー、モーッ(牛か)。TV版の楽曲よりも少しハードなサウンドに仕上がっているのも、劇場版での設定変更が反映されている感じで最高です。

オベリスク

※動画45秒あたりから

『虚空歌姫 ~イツワリノウタヒメ~』クライマックス冒頭を飾るこのシェリルの曲は、TV版最終話のクライマックスを髣髴させるシーンへと繋がる最高に盛り上がるシーンでかかる印象的な曲です。

撃墜され、墜落しかけたアルトの復活と、この曲を聞いたグレイスがスタッフに「シェリルは人々を勇気付けるために、命懸けで歌ってるのよ。早く全艦に流して! まだ希望はあるって、みんなに伝えるのよ!」と発破をかけるシーンは鳥肌ものです。

放課後オーバーフロウ

※動画12秒あたりから

『恋離飛翼 ~サヨナラノツバサ~』のファイナルバトル導入曲で、ランカの新曲です。アルトの乗るYF-29の発進シークエンスからバジュラとのドッグファイトマクロスクォーターのフォーメーション・ビッグ・ウェンズデーへと繋がるシーンの背景で流れるこの曲は、爽やかな疾走感が実にランカらしい一曲です。

この曲無かったら、ランカの新曲って「スターライト納豆」だの「開拓重機」だの「ダイナム超合金」だの「だるまゼミナール」だの、色物アイドルまっしぐらだったもんなー……いや、TV版に比べて精神的にタフな女の子として描かれているので、ダブルヒロインの一翼を担うヒロインとして存在感バッチリではあるんですが、楽曲面ではこの曲が在って良かったです、ハイ。

サヨナラノツバサ~the end of triangle

※動画49秒あたりから

ハイ、タイトル通り、『恋離飛翼 ~サヨナラノツバサ~』のクライマックス最後を飾るシェリルとランカのデュエットソングです。この曲に合わせて戦場の空を平和への祈りを込めて飛ぶ、金色に輝くアルトのYF-29は、まるで『かもめのジョナサン』での悟りを開いた金色のかもめたちを連想する美しさです。

この曲がかかる直前のシーンで、ギャラクシーの砲撃からバジュラが護ってくれるシーンがあるわけですが、その時にかかるバジュラの『アイモ』に対する人類のアンサーソングでもあるのかも知れません。



――というわけで、新曲の中から印象深い数曲をチョイスしてご紹介しました。本当は『禁断のエリクシア』もご紹介したかったんですけど、残念ながら公式音源の動画が見つからなかったので、是非皆さんご自身で確認してみて下さい。

【ネタバレ注意】劇場版の結末に注目!アルトの最後が違う?

さて、最後にアルトが迎える結末についてですが、このお話をする為には、どうしても劇場版の結末のネタバレを含まざるを得ません。ですので、「結末は自分の目で確かめたい!」という方は、どうぞここで読むのを止めて下さい。「ネタバレOK!」という寛容な方は、続きをどうぞ。

それでは、下のイラストからネタバレスタートです!

TV版のラストでは、バジュラクィーンと物理的に融合を果たしたグレイス・オコナーとマクロス・ギャラクシーを討ち、バジュラ本星へと降下し、生まれて初めて果て無き青空の下で飛ぶことが出来たアルト。二人のヒロインのどちらも選ばないで、ヒロインたちに「私たちの恋はこれからよ!」なんて打ち切りマンガの如き台詞まで言わせたアルトですが、劇場版ではキッチリとシェリルを選びます。もう優柔不断じゃないよ、アルトくん!

そして、アルトを待っている結末はそれだけじゃありません。最終決戦でYF-29 デュランダルを与えられたアルトは、ランカの歌をバジュラに届ける役目を担います。シェリルから貰ったフォールド・クォーツのイヤリングでバジュラの痛みを感じとり、バジュラがインプラントによってコントロールされていることに気付きS.M.Sの反抗の切欠を作るなど、主人公らしい大活躍をするのです。

シェリルを救出した後は、バジュラをギャラクシー船団幹部陣の洗脳から救い出す為、クィーンと物理的融合を果たしたバトル・フロンティアに単機で突撃シェリル、ランカの歌と共にオーバーロード状態を発動し、金色の光を纏ったYF-29で歌舞伎の様に見事な翼の舞いをみせます
アルトの舞いでバジュラとの和解を目前としたその時、応援に駆けつけた筈のS.M.S、新統合軍連合艦隊によるバジュラクィーンへの一斉砲撃の号令が……。しかし、アルトはそれでも諦めず飛び続け、遂にバジュラと解り合うことに成功し、バジュラと共に銀河の彼方へとフォールドしてしまうのです。ランカにその気持ちに応えられなかったことを謝り、シェリルに素直な想いを告白して……。

主人公が生死不明でMIA(戦闘時行方不明)という結末は、賛否両論あるかと思います。しかし、マクロスという作品において、特にマクロスFという作品において、文化、文明どころか、生物としての機能や社会性すら根本的に違う種族の壁を乗り越えて和解したバジュラと共にアルトが旅立つという結末は、寂しさも残るけれど、希望を感じる素敵な結末だと思うのです。

シェリルもアルトが去った後、昏睡状態になってしまったと語られますが、その後のスタッフロールで流れる新曲『dシュディスタb』はランカとの共同ライヴという感じの台詞から入り、アルトの帰還と共にシェリルも目覚めたのでは……と思わせてくれます。

兎にも角にも、TV版よりも主人公然として、様々なことに決着を着けて旅立っていったアルトはとてもカッコイイし、劇場版マクロスFは、マクロス史上最高の作品だと思うのです。皆さんも是非、この最高のマクロス体験を体感して下さい
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劇場版マクロスF サヨナラノツバサ netabare album the end of”triangle”
シェリル・ノーム starring May’n&ランカ・リー=中島愛 produced by 菅野よう子
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