2017.09.15.Fri. 3ヶ月前 rynda3

映画「シャイニング」あらすじ&結末ネタバレ!キューブリックの傑作ホラーを解説!

壊れたドアから狂気の男が覗く衝撃的なジャケットで有名な、映画『シャイニング』とは、いったいどんな映画なのだろうか。ホラー映画史に残る傑作とも称される本作の、あらすじとネタバレを通して、キューブリック監督による恐怖の世界を体感していきたい。

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名作映画『シャイニング』とは

1980年に公開された映画、『シャイニング』(The Shining)は、数多くあるホラー映画の中でも傑作中の傑作と呼ばれる作品である。スティーヴン・キングの同名の小説を原作とし、スタンリー・キューブリック監督により映画化されたものだ。

主役のジャック・ニコルソンが、壊れたドアから狂気に満ちた表情で覗いているという、この作品のジャケットはあまりに有名で、ストーリーの全貌を象徴している。キューブリック監督は、この数秒のシーンの撮影に、2週間もかけたという話もある。

本作を傑作ホラー映画たらしめた人物の1人が、主演を演じたジャック・ニコルソンである。彼は1937年アメリカに生まれた。現在80歳である。これまでに数々の作品に出演するとともに、映画監督や脚本家としても活躍している。アカデミー賞の常連でもあり、知らない人はいないほどの大物俳優だ。

筆者もホラー映画ファンの1人であるが、この作品のジャケットに惹かれて、かつて視聴したことがある。普通アメリカのホラー映画といえば、映像のグロさや殺人シーンといった視覚で怖がらせるものが主流なのだが、本作は精神的な怖さを追求した、ぞっとするような作品で、どちらかと日本のホラー映画に近い。

さて、前置きはこれくらいにして、ここからは、名作映画『シャイニング』のあらすじをネタバレ必至でご紹介していこう。

映画『シャイニング』 ストーリーネタバレ① オーバールックホテルで起きた悲劇

小説家のジャック(ジャック・ニコルソン)は、冬季は大雪のため5ヶ月間閉鎖されるという山の中の展望ホテル(オーバールックホテル)の管理人として働くため、妻のウェンディと息子のダニーを連れてやってきた。

実はこのホテルは、「1970年の悲劇」と呼ばれる事件が起きた曰くつきのホテルだった。当時ジャックと同じように、管理人としてこのホテルに家族とやってきたグレディという男がいた。閉鎖されたホテルに缶詰状態にされる中、しだいに頭がおかしくなり、妻と娘を殺害し、自らも命を絶ったという。

この事件が背景にあることを知れば、これからこのホテルで起きる出来事がおおよそ見当がつくというものだ。しかし、ストーリーの展開は予想できても、じわじわとした恐怖が、見ている者に迫ってくるから不思議である。

ジャック一家を待っていたのは、ホテルでコックを務めるハロランという名の黒人の男だった。彼は「シャイニング」と呼ばれる特殊能力を持っていた。そして、ジャックの幼い息子・ダニーにも自分と同じ能力があることに気づく。

ハロランによれば、「シャイニング」とは、言葉を介さずに意思の疎通ができたり、普通は見えない光景が見えたり、感じたりできる能力であるとのこと。それと同じ能力をダニーも持ち合わせていたのである。

その能力のため、ダニーは自分の中に存在する別人格のトニーから、これから起こる出来事を度々知らされていた。しかし、そのことを他言することは決してなかった。いつも前を通る度に気になっている237号室についてハロランに尋ねるも、近寄らないよう注意を受ける。

映画『シャイニング』 ストーリーネタバレ② 精神を病んでいくジャック

曰わくつきのホテルと知りながらも、小説を書くにはもってこいだと考えてホテルへとやってきたジャックだったが、雪の中に閉鎖されたホテルの中で、次々に現れる幽霊たちに翻弄されていき、ついに精神を狂わされていくのだった。

一方ダニーも「シャイニング」という特殊能力を持っているせいで、1970年の悲劇を起こしたグレディに殺された娘たちの幻想を見るなど、幽霊たちに悩まされる。そして、ハロランから入らないよう忠告されていた237号室に、遂に足を踏み入れてしまう。

237号室は、「1970年の悲劇」がまさしく起こった部屋で、当時の管理人だったグレディが、まさしく家族を惨殺した現場となった場所ではないかと想像される。その部屋に巣くう幽霊たちに呼び寄せられるように中へ入ったダニーは、そこにいた見知らぬ女の幽霊から首を絞められるのだ。

ちょうどその頃、ジャックは妻のウェンディとダニーを殺害し、遺体をバラバラにするという悪夢を見て、泣き叫んでいたところへ、ダニーが近づいてくるが、彼の首にあざができているのを見たウェンディーは、かつて酒に酔って息子を傷つけたことのあるジャックへ疑いの目を向け始める。しかし、実は首のあざは239号室の幽霊に襲われたためできたものだった。

映画『シャイニング』 ストーリーネタバレ③ ドアに描かれた「REDRUM」の文字とは

ダニーと同じ「シャイニング」を持つハロランは、ジャック一家に起きた危険を察知し、ホテルへと急ぐ。そんな中、ウェンディは同じ言葉で埋め尽くされた何百枚もの原稿用紙を目撃してしまい、背後からジャックに襲われるが、寸前でバットでジャックを殴って気絶させ、食糧倉庫に閉じ込める。

ダニーは、これから起きる悲劇を察知し、部屋のドアに口紅で「REDRUM」と書く。それを見たウェンディは、その文字を逆さに読むと「MURDER(殺人)」となることに気づくのだ。その時すでに危険は迫っていた。
幽霊からの助けを受け、ジャックは食料倉庫から逃げ出し、斧を持って親子を追いかける。かろうじてダニーを外へ逃がすが、ウェンディは脱出できず、襲い来るジャックに恐怖を覚えるのだった。やっとジャックから逃れたウェンディーは、ダニーの行方を探す途中、夜会服の男とクマの着ぐるみをかぶった男のカップルの幽霊に出くわし絶叫する。

ハロランは危険を察知してホテルへとかけつけるも、ジャックに心臓を刺されて殺害される。その後、ジャックはホテル近くの巨大迷路に逃げ込んだダニーを殺そうと追いかけるが、ダニーは無事迷路から抜け出して、ウェンディと共にホテルから逃げ出すことに成功する。そして次の日、迷路の中で凍死したジャックの遺体が発見されることとなる。

映画『シャイニング』 ストーリーネタバレ④ 舞踏会の写真の謎

最後の場面では、「1921年7月4日、舞踏会」と書かれた白黒写真が映し出されるのだが、ホテルの従業員や舞踏会の客人らに囲まれて、ジャックによく似たタキシード姿の男が満足気な笑みを浮かべて写っている。この不思議な写真はいったいどんな意味を持つのだろうか。

ここからは全く想像の域を出ないのだが、この写真が撮られたのはいわゆる「1970年の悲劇」が起きる約50年前ということになる。写真に写るジャックそっくりの男が、多くの人々に囲まれて楽しく過ごしていたが、何らかの理由で孤独感に苦しみ精神的に追い込まれていったのではと想像できる。

そして、ついに「1970年の悲劇」が起きた。冬の雪に閉じ込められた管理人の身に、この写真に写る男の幽霊が乗り移り、同じように孤独感から精神を病み、猟奇的に家族を殺し始める、という見方が一番妥当ではないだろうか。

悲劇は何故くり返されたのか

本作のストーリーは、かなり見る者の想像力をかき立てる構成となっている。ジャックの気を狂わせ、家族の命を狙わせた原因は何なのか。そして、息子・ダニーの持つ特殊な能力「シャイニング」とどう関係があるのだろうか。

最後の場面で映し出される舞踏会の写真に写るジャックによく似た男の魂は、このホテルにずっと存在し続けている。そして、悪霊たちがダニーの持つ「シャイニング」という能力を求めたのではないだろうか。そして、ジャックの精神を乗っ取り、ダニーの命を奪わせ、「シャイニング」を手に入れようとしたのだろう。

結局、ホテルの悪霊にそそのかされて、ダニーを殺そうとしたが失敗に終わってしまったジャックだったが、最後の死に方は、自ら望んだ結果だったのではないだろうか。舞踏会の写真で微笑むジャックによく似た男は、やっと自分の居場所を見つけることができたように思う。
また、写真に写る自分によく似た男の満足気な姿と自分を比べ、小説家として成功しない、家族にも不信感を持たれ、閉鎖されたホテルの中でますます孤独感を感じるようになったことが、彼を狂わせていったのではないかという見方もできる。

ダニーを追って、239号室へと足を踏み入れたジャックが謎の女の幽霊に誘惑されるも、その女が老婆に姿を変え、恐れをなすシーンや、舞踏会で一杯やろうと誘われるシーンなど、幽霊に翻弄される様子が描かれているが、全てジャックの妄想であり、ある種の幻覚ではないかという解釈もある。

女の幽霊の正体は、原作の小説『シャイニング』によれば、彼女の名前はマッセイ婦人といい、彼女は若い男を誘惑するも、結局男に逃げられ、浴槽で睡眠薬を飲んで自殺をしたとして描かれている。

また、ダニーを探すウェンディーの前に現れた夜会服の男は、前ホテルオーナーのホーレスで、クマの着ぐるみ男はその恋人のロジャーとされている。いずれも1920年代に起こったホテルでの出来事をウェンディが目撃したということになる。

クマの着ぐるみ男については、実は映画の最初の部分で、「シャイニング」という特殊能力を持ったダニーが医師の診断を受ける場面でも登場し、これから起こる出来事を既にダニーは予知していたということなのだろうか。

一説には、かつてホテル周辺で実際に起きた、白人のインディアン虐殺事件をモチーフにした、殺人の連鎖を描いているとの話もあるそうだ。
もう一つ、どうしても触れておきたいシーンがある。幽霊に誘われて舞踏会に行くのだが、ジャックは意味深な言葉を聞く。「あなたはいつもこのホテルの管理人でしたよ。」と。つまりは舞踏会の写真に写る男はジャックの生まれ変わりではないのかという意味にも取れる。

このように、制作者の意図は明確にされていないため、見る者がそれぞれに想像を膨らませて楽しむことができる点では、非常に奥深い作品だ。何度見ても、見る度に違った解釈が生まれ、新しい発見があるのが本作の傑作と呼ばれる由縁ではなかろうか。

これまで本作を一度も見たことがないという人も、一度は見たことがあるという人も、ぜひ改めて見て欲しい映画である。そして、自分なりの解釈で、ホラー映画界の歴史に残る作品の恐怖を堪能してほしいものだ。

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