2017.11.20.Mon. 26日前 餅月しょこらう

「交響詩篇エウレカセブン」珠玉の名言20選を熱狂的なファンが語り尽す!

西暦2005年、日本のアニメ史に名を遺す偉大な名作が産声を上げた。その作品の名は、『交響詩篇エウレカセブン』新劇場版3部作『ハイエボリューション1』公開でにわかに再注目されている『エウレカセブン』。今回は、そんな『交響詩篇エウレカセブン』より、餅月バイアスかかりまくりの超個人的珠玉の名セリフ20選をお届け。シリーズ未見の読者諸氏が、本記事から作品に触れてみたいとご興味持って下さればコレ幸い。本記事は、餅月による超個人的『エウレカセブン』布教活動です(仕事を私物化するなー)。それでは行ってみよう! 「アーーーイ、キャーーーン、フラァーーーイッ!!」

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目次

• はじめに ~ランキング形式にしようとしたけどムリでした~
• 「もし、この戦いが終っても、生きていいっていわれたら、小さな鏡を一つ買って、微笑む練習をしてみよう。もし、誰も傷つけずに生きていいといわれたら、風にそよぐ髪を束ね、大きな一歩を踏み締めて、胸を張って会いに行こう。」
• 「見守ることが愛情だなんて嘘。本当に好きなら、それを態度で示しなさい」
• 「精神だって風邪をひけば、疲れて動けない時もあるの」
• 「俺はガキだ、何もわかっていない、ただのガキだ!」
• 「あたしたちには出来ることと出来ないことがある。嫌だけど選択しなきゃならないんだ」
• 「初恋が甘酸っぱいなんて、だれが言ったんだろう。そんなの嘘さ、ただ苦いだけ」
• 「「スキ」って……こんなに痛いんだね……」
• 「自分が面白きゃ、他人の目なんて関係ねぇんじゃねぇか? この世の中、いつだって気持ちよくなった方の勝ち。違うか?」
• 「自分が選んだ結果なら、己で悩んで己で受けとめろ。子供だからって甘えんな……!」
• 「お前が何を信じ、何を決意するかは、すべてお前自身の責任だ」
• 「自由とは獲得しなければならないものであって、無償で与えられるものではない。自由であることは、その責を負い、覚悟することだ。わかるな?」
• 「本当に信じることが出来たら、信じる力は現実になるから」
• 「伝わらないなら、伝わる努力をするべきだ。その努力をしたくないのなら、永遠の沈黙をもって、この場から立ち去るべきだ」
• 「これがおまえの、親父の臭いだ」
• 「ビッグバーグを食べる。それが、家族の絆を確かめたときの、サーストン家の習わしだ」
• 「何かを見つけた奴はそれでいいし、何も見つけられなかった奴もそれでいい。そんなことより……おもしろかったろ」
• 「そいつは俺に向けた言葉じゃねぇ。きっと俺を通してお前に送られたんだよ。アドロック・サーストンからレントン・サーストンへな」
• 「ごめん、エウレカ。俺はまだ、君を守る術も、勇気も持ち合わせていないのかもしれない。でも、先生が教えてくれた。俺は君と一緒に、未来を勝ち取りたい。だから、一緒に行こう、エウレカ! 俺は君が大好きだ!」
• 「ねだるな、勝ち取れ。さすれば与えられん」
• 「男は家に帰ってきたらパンツ一丁と決まってんだろ」
• 『交響詩篇エウレカセブン』を観て、自分だけの名言を探しませんか?

はじめに ~ランキング形式にしようとしたけどムリでした~

『交響詩篇エウレカセブン』って、どんなアニメ?

1995年、20世紀末の日本で、日本のアニメ史に名を刻む新たな名作が生まれました。その作品の名は、『新世紀エヴァンゲリオン』……って「アレ? エヴァ!? エウレカちゃうのん!?」て思いましたね? はい、ちゃんと『エウレカセブン』のお話ですよ。

70年代の『宇宙戦艦ヤマト』、『機動戦士ガンダム』のブーム以降、社会現象化するほどのブームはTVゲームに取って代わられていたアニメ業界で、久方ぶりに社会現象レベルの一大ブームを巻き起こした『エヴァンゲリオン』は、作品に秘められた多くの情報を読み解き、作品を深く理解するに至る考察的視聴スタイルが好評でした。うんちく好きのオタクにとって、「俺の方が知ってるぜ!」バトルってすげー楽しーのよね。
一つの作品を理解する為に様々な専門知識を独学し、没入していく快感を知ったアニメファンでしたが、そこまで創り込んだ作品なんて、早々現れるものでもありません。他の作品で似た様に考察したところで、すぐに底が見えてしまいます。

そういう作品に飢えていたファンの前に、2005年、突如新星の如く現れたのが、今回ご紹介する『交響詩篇エウレカセブン』でした。公式HP上でも「フィロソフィー・フィクション(哲学的創作作品)」と題された本作は、正に、『エヴァ』で哲学等にも触れたファンにとって、待ちに待った作品でした。

王道的なボーイ・ミーツ・ガールを主軸に、非常に多くの謎や情報、パロディ、オマージュネタをこれでもかと濃密に詰め込んだこの宝箱の様な1246秒は、全50話、約1年に渡ってファンを陶酔させてくれたのでした。

一方、餅月にとっての『エウレカセブン』とは?

深い夜の静けさに、いつもより饒舌に奔る筆の感覚に陶酔していた僕は、気の抜けたコーヒーの味でようやく現実に引き戻された。すっかり冷めたコーヒーは、肉体が苦味も渋みも慣れ切ってしまっていて、僕にとってはもはやただ喉に流し込むだけの緊張感の欠片もない液体だった。

溜息混じりにふと顔を上げると、窓の向こうには白み始めた東の空。「また勢いで徹夜してしまった……」と、軽い後悔と心地好い疲労感を引き摺って、僕はベランダに出た。東の空は、あっという間に朝焼けに真っ赤に燃えて、紫から深い紺の星空へと美しいグラデーションを描いていた。

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吐く息が白むほどキンキンに冷えた朝の空気が、頬をパリッと引き締めてくれる。さて、これからどうしよう? 仕事は充分進んだし、そろそろ眠らなきゃ折角の日曜日が台無しだ。けれど、あと1時間もすれば『魔法戦隊マジレンジャー』も始まるし、その次には『仮面ライダー響鬼』も待っている。ニチアサ観てから寝るのもアレだけど、ここまで起きてしまったのにリアルタイムで観ないで寝てしまっては、逆に時間の効率が悪い。

「よし、ベッドに入って眠れるまでテレビを観よう」と意を決し、ベッドの上で横になり、布団に包まってテレビをつける。さて、あと一時間、何を観て時間を潰そう――?
――って恥ずかしいな、オイ。何でいきなり小説の様なポエムの様な名状し難き駄文垂れ流してんだ。でも、そんな事をさせてしまうのが、『交響詩篇エウレカセブン』という作品の魔力なのです(マジか!?)。仕事で徹夜明けの筆者が何の気なしにTVのチャンネルをザッピングしてた時に目に飛び込んできた……それが、筆者と『交響詩篇エウレカセブン』の出逢いでした。長ぇーよ、ココまで!!

でもね、朝焼けの物凄く鮮やかなグラデーションの空をぽやーんと見た後に、TVでセブンスウェルによって空が虹色に輝くあのシーンを観た時の感動。朝の空気の様に澄んだ、透明感溢れる純粋な初恋物語。穢れきって汚濁塗れの立派な俗物に成長してしまった筆者にとって、そのインパクトはとても鮮烈で、一気に眠気が吹っ飛んでしまい、正午ぐらいまで興奮して眠れなかったのでした(ただのダメ人間じゃーん!)
それから一年、レントンとエウレカの成長を見守り続けて、やって来た最終回1時間スペシャル。イイ歳こいた筆者の涙腺は大決壊し、ボロッボロ泣かされたのでした。もうね、それからしばらく、仕事中のBGM代わりに録り溜めた『エウレカ』のビデオを1~50話までヘビーローテーションし続けたのも、一時期カーステレオからエウレカのコンプリートベストしか聞えて来なかったのも、今となっては好い思い出です。

作品を構成するほぼ全ての要素が渾然一体となって、全50話という長尺にこれでもかと溢れんばかりに詰め込まれ、一つの作品として結実している。ここまでの完成度を誇る作品なんて皆無です。それだけ、ハマる人には物凄い惚れ込まれる作品だったのです。

そんな思い入れのある作品なので……

――なので、今回のお仕事を「ランキング形式で」といただいた時、「『エウレカ』のセリフに順位付けなんか出来るか!?」と筆者は悶絶しました。「ランキング付けるとか無理です!!」と編集さんに改めて相談してみたら、「では、珠玉の名言○○選! って感じではどうでしょう?」とナイスフォロー戴いたので速攻サムズアップして「イイネ!」と快諾。今回の構成となった次第です。

『エウレカセブン』は名セリフの非常に多い作品です。今回、筆者も泣く泣く選外にしたセリフも多数ありました。ていうか、全部紹介してたら1話頭から最終話の最後まであらすじ以上にガッツリネタバレ解説する方が早くなる勢いですから、出来ません、そんなの!

それでは、餅月が独断と偏見と超個人的趣味と『交響詩篇エウレカセブン』布教を目的としてお送りする、『珠玉の名言20選!』スタートです! 記事タイトルで「TVアニメ」と題してますが、一部コミック版、映画版『ポケットに虹がいっぱい』まで含んじゃってます。あと子育て中なんで、ちょっち親目線入って説教臭くなってたらゴメンネゴメンネー。

「もし、この戦いが終っても、生きていいっていわれたら、小さな鏡を一つ買って、微笑む練習をしてみよう。もし、誰も傷つけずに生きていいといわれたら、風にそよぐ髪を束ね、大きな一歩を踏み締めて、胸を張って会いに行こう。」

第48話「バレエメカニック」より アネモネのセリフ

――こういうキャラクターの心情を表すポエム的なセリフを本人に読ませてしまうところが、『エウレカセブン』という作品の醍醐味の一つです。ずっとデューイの野望の道具として、その命すらも利用され続けてきた少女、アネモネ。彼女は、最後の最後になって、いつも傍に居てくれたドミニクへの想いを自覚します。

しかし、気付いた時、ドミニクは既に傍に居ない……。デューイの野望の為に消費される自分を受け入れることで、ドミニクへの想いを諦めようとしたアネモネでしたが、このまま死んでしまいたいという気持ちともっと生きたいと願う相反する感情は躊躇いを生み、後悔は決意を鈍らせ、かつての様な力を発揮出来ません。それに気付いたエウレカとレントンが、アミタドライブを通して聴いた彼女の声がこのセリフでした。
死ぬことを覚悟しつつも、それでも、この先も生きていていいのなら、ドミニクにふさわしい女の子になれる様、もう少し彼好みの女の子になれる様、普通の女の子らしい振る舞いを練習しよう。そうしていつか、ドミニクにこの想いを伝えに行こう……。

そんな、アネモネの切ない想いを見事に表現した素晴らしいセリフの一部です。そう、一部です。だって、全部紹介してしまったら、布教にならないでしょう? 最終回間近の感動的なシーンなので、皆さんには是非観ていただきたいのです。

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「見守ることが愛情だなんて嘘。本当に好きなら、それを態度で示しなさい」

第33話「パシフィック・ステイト」より タルホのセリフ

遂に動き出したデューイの陰謀。大量発生したコーラリアンに襲われ、人の棲む街が壊滅させられてしまった。自分と同じコーラリアンによってもたらされた大きな悲劇に、ショックを受けてしまったエウレカを元気付けようとするレントンタルホは、レントンに「リフをしてはどうか」と提案する。

このセリフは、そのシーンでタルホがレントンに言ったセリフです。このセリフ、レントンとエウレカの関係に限った話じゃないですよね。親子関係でも、子供をそっと抱き締めてあげるだけで解決してしまうことってたくさんあります。「何て言えば良い?」、「どうすれば良い?」なんて行動しないより、「君のことが心配なんだ」って気持ちを行動で示せば良い。そうして、一緒に過した時間を宝物に、積み重ねて行けば良いんです。

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「精神だって風邪をひけば、疲れて動けない時もあるの」

第11話「イントゥ・ザ・ネイチャー」より ミーシャのセリフ

レントンの登場で、ニルヴァーシュとの関係に変化が見られ始めたエウレカは、体調を崩します。検査の結果、数値的には身体に問題無し。心因性の不調であると診断したミーシャが言ったのがこのセリフです。

確かに、心が辛いと、身体も重く感じられ、何も出来なくなってしまうことだってあります。「やらなきゃいけないことが在るのに出来ない……」そういう気持ちは焦りに転じ、余計に心が辛くなる悪循環。そういう状況に苦しんでいる人に、「休んでも良いよ」と言ってあげたい言葉です。

ちなみに、自分に対してこの言葉を使うと、すげー巧い言い訳になってしまい、ダメ人間まっしぐらになってしまってヤバイので、誰かに言ってもらえるまでこの言葉に甘えない様に。コレ、筆者の経験に基づく忠告ね。

「俺はガキだ、何もわかっていない、ただのガキだ!」

第20話「サブスタンス アビューズ」より レントンのセリフ

人は、己の弱さを受け止めなければ成長できない過ちに気付かなければ、改めることはできない。このセリフは、レントンが自分の幼さ、幼さ故の愚かさに気付いたセリフです。物語には定番のセリフですね。

ただ、他の作品ではこのセリフと共にすぐ成長へと繋がる展開にしてしまうことが多いのですが、本作ではただ「気付いただけ」に過ぎません。この後、レントンは勢いに任せて敵を殺めてしまい、より深く落ち込むことになります。

現実でもそんなモンですよね。子供って、親に叱られ、「気付いてくれた」と親が喜んだ次の瞬間には追い討ちをかけてまたやらかすんですよ。でも、気付いただけでも儲けモノ。そこから何れ、成長へと繋がるんですから。

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「あたしたちには出来ることと出来ないことがある。嫌だけど選択しなきゃならないんだ」

第31話「アニマル・アタック」より タルホのセリフ

人を襲い始めたコーラリアンを前に、助けを求めている人の声に応えるよりも、ニルヴァーシュのスペックアップを優先するというホランドに、ギジェットが「でも……」と言った時、タルホが返した言葉です。

このセリフ、実はすごくドスの利いた声で「甘えたこと言ってんじゃないよ」という前置きから始まるのです。時間、空間、能力、金銭、その他諸々、様々な制約に縛られて生きている私たちは、思っている以上に出来ることって少ないものです。このセリフは、そんな誰もが生きているだけで必ずぶつかる壁を表したセリフです。

そういえば筆者、寝る時間になっても遊び続けようとする我が子に、何度か似た様なこと言ってました。おチビ過ぎて難しかっただろうけど、いつか意味に気付いて欲しいですね。そして、このセリフが表す現実に心折られず、自分が出来ることを少しずつでもして行ける様になって欲しいものです。

「初恋が甘酸っぱいなんて、だれが言ったんだろう。そんなの嘘さ、ただ苦いだけ」

第5話「ビビット・ビット」より レントンのセリフ

これ、ギャグシーンで出てくるセリフなんですけど、何だか気に入ってしまって……。「初恋は実らないもの」とよく言いますけど、その苦い経験に悶絶した人の方が統計学的に見ても遥かに多いんだろうと筆者は思うのです。そして、そういう人達はその時漏れなく、このレントンのセリフと同じ事を考えているでしょう。

そう、経験は熟成され、思い出として美化されて初めて「甘酸っぱく」なるのであって、経験した時は胃が痛くなるほど苦いモンなんです! あー、思い出しただけでも胃が痛くなってくる……。

レントンにとっても、それは変わりなく……多分。この「苦い」は、ニルヴァーシュのテストフライトでゲロった時の胃液の味を指しているわけではない……はず……。どっちが正解かは、皆さん自身の眼でご確認をっ!(あ、強引に布教に持ってった)

「「スキ」って……こんなに痛いんだね……」

コミック版 第2巻 7話「SUMMERTIME BLUES」より エウレカのセリフ

原作であるTVアニメ版とは独自の展開を見せるコミック版は、コミカライズする上で登場人物の設定や立ち位置、物語展開に至るまでかなり大胆に変更しています。変更点の中でも印象的なのが、エウレカの描写で、原作アニメ版で46話まではっきり「好き」と言語化していないエウレカが、かなり早い段階で「スキ」という感情を知り、その言葉を発しています

アニメの方は、レントンとエウレカの成長を一年というスパンで描いていましたが、漫画という媒体で同じ事をしても、テンポからして違う表現なので同じ様にはいけません。コミック版では、レントンよりエウレカの成長に焦点を当てることで、漫画のテンポに作品を当て嵌めたワケです。
しかし、コミック版が「スキ」を安売りしたというワケでもなく、早めに言葉にした分、「スキ」という感情の色々な面を言葉で表現してくれています

ご紹介したこのセリフは、レントンへの想いが上手く伝わらなかったエウレカが発したセリフです。好きであればあるほど、想いが伝わらないもどかしさは胸を締め付ける。この苦しさを乗り越えても「スキ」で居たいと思えたのなら、きっとその想いは本物なのでしょう。

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「自分が面白きゃ、他人の目なんて関係ねぇんじゃねぇか? この世の中、いつだって気持ちよくなった方の勝ち。違うか?」

第22話「クラックポット」より チャールズのセリフ

好き勝手することを容認しているようなセリフですが、当然、そういう意味ではないと思います。他人の目を気にして何もしないより、好奇心の趣くままに行動した方が楽しいし、豊かな経験を得られる……ということです。

多分、多くの人がしなかった、出来なかった後悔の方が多いだろうけど、きっと今からだって遅くない。もう出来ないことも多いかも知れないけれど、自分に出来る範囲で幸せになる努力をする権利は、きっと死ぬまで誰にでも認められているのだと思う。

取り敢えず、筆者は高校時代に制服でイチャコラしておかなかったことを死ぬほど後悔しています(そこかよ)。ナゼ私服デートでしかイチャコラしなかったのか、当時の自分! 恥ずかしがってないで青春しとけよ、若者

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「自分が選んだ結果なら、己で悩んで己で受けとめろ。子供だからって甘えんな……!」

コミック版 第3巻 9話「The World Shatters and Resonates in My Ears」より ホランドのセリフ

やりたいことをやるのは構わないけれど、その結果が望まない形だったとしても、ちゃんと受け止めることは大事なことです。なので、制服イチャコラしなかった結果も筆者は受け止めます(もうその話はエエわ)。

どんな国の、どんな家庭に生まれようと、様々な制約の中で取捨選択しなければならないのは、「あたしたちには出来ることと出来ないことがある。嫌だけど選択しなきゃならないんだ」というタルホのセリフのところでお話した通り。

でも、だからこそ、思い通りにならなかったことに嘆いていいけど、その結果は結果として受け止めて欲しい。そして、その失敗から何でもいいから学んで欲しい再び同じ失敗をしても、同じ理由で嘆かなくて良い様に……。

――そう願うのは、親のワガママなんですかね?

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「お前が何を信じ、何を決意するかは、すべてお前自身の責任だ」

第2話「ブルー・スカイ・フィッシュ」より ホランドのセリフ

またまたホランドのセリフ。ある意味で、上でご紹介したコミック版のセリフのアニメ版とも言えます。子供だろうと大人だろうと、自分が何を信じるか、信じることで何を決意するか、それは全て自身の責任に於いてのみ許されることなのです。

逆説的に、「信じる自由にも責任は発生するのだから、何事も容易に信じるな」という意味にもなりますね。ホント、簡単に信じて騙されてちゃしょうがないのよ。STOP、詐欺被害! 私は騙されない!(何か違う)

「自由とは獲得しなければならないものであって、無償で与えられるものではない。自由であることは、その責を負い、覚悟することだ。わかるな?」

第24話「パラダイス・ロスト」より チャールズのセリフ

――そして、上の二つのホランドのセリフをチャールズが言語化するとこんなセリフになります。このセリフ、後でご紹介するセリフにも通じているものがありますね。こちらの方が直接的で、解り易いセリフかも知れません。

結局、自由を得ること自体、自ら欲し、覚悟を決めて動かなければ手に入らないもので、しかも、そう決めて手に入れたのなら、その決断に責任も生じる……何処まで行っても、「生きている」という責任からは逃げられないってことですね。

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「本当に信じることが出来たら、信じる力は現実になるから」

第1話「ブルーマンデー」より ダイアン・サーストンのセリフ

「そしたらレントンはきっと空も飛べるし、大事な人も助けられるし、それに私にもいつでも会える」と続く、レントンとその姉ダイアンの別れのシーンのセリフです。

信じるだけなら誰でも出来るけど、ただ「信じる」というのは非常に受動的な姿勢です。このセリフでいう「本当に信じる」というのは、かなり能動的に「信じる」という意味で、それはつまり、「信じ続ける為に何かしらの行動を起こし続ける」という意味なのです。

信じて、実現に向けて行動することで、それはいつか現実になるかも知れない。もちろん、そうならないことの方が多いのも事実だけど、その事実を受け止められたら、もっと身の丈に合った新しい未来=新たに信じる目標が思い描ける。人はそれを繰り返して、いつか自分の信じた未来に辿り着くのです。

「伝わらないなら、伝わる努力をするべきだ。その努力をしたくないのなら、永遠の沈黙をもって、この場から立ち去るべきだ」

第14話「メモリー・バンド」より ストナーのセリフ

もう、物書きにとっては「良くぞ言ってくれた!」というセリフ正に珠玉の名言です。逆説的に、「黙って消え去ることが嫌なら、伝わらないことに地団駄を踏んでいないで、伝わる努力を続けるべき」ってことです。

伝えることを諦めた時、人と人の距離はあっという間に広がってしまいます。そうして出来た溝は、伝える努力を続けない限り埋まらないし、どんどん大きくなってしまう。果ては、二度と埋められないほど大きな溝が、人と人の関係を切り裂いてしまう

後ろ髪引かれたまま別れる事が嫌なら、絶対に伝える努力を諦めては駄目なんです。相手を失いたくないのなら、伝える努力を止めてはならないのです。伝わる努力さえ続けていたら、いつか伝わる可能性はゼロにはならないのですから。

――コレは、色んな人を失った後で、いっぱい後悔した筆者の戯言。けれど、筆者みたくなりたくなかったら、諦めず、ちゃんと伝える努力を続けましょうね?

「これがおまえの、親父の臭いだ」

第24話「パラダイス・ロスト」より チャールズのセリフ

歳をとって実感するのが、嗅覚情報の生々しさ。文明が進歩し、映像記録も高精細化して、ゲームもVRが本格的になり、仮想体験媒体として随分進化したけれど、未だどの記録媒体、表現媒体でも記録、再生出来ないのが嗅覚情報、つまり「におい」です。

くさい臭い、イイ匂い、「におい」と一言で言っても様々な「におい」があるけれど、この「におい」を記録し、再生できるのは、今の所人間の記憶だけです。だから、「におい」を伴った記憶はとても生々しいその記憶は絶対的なリアリティを持ち、正に「実感」出来る記憶となるのです。

チャールズは、ジムで一汗かいて来た身体でがっしりとレントンを抱き締め、このセリフを言います。そりゃ臭かったでしょうが、その「臭い」をもって父親を「実感」させたのです。でも、普通は「臭ぇ!」で終わるので、好い印象で覚えていて貰いたかったら好い匂いである様に心がけましょうね。

「ビッグバーグを食べる。それが、家族の絆を確かめたときの、サーストン家の習わしだ」

第50話「星に願いを」より アクセル・サーストンのセリフ

これ、最終回でレントンとエウレカが残していった子供達相手にレントンの爺ちゃんが言うセリフなんですけど、ここで言う「家族の絆を確かめた時」って、何かしらの大きな事件を家族で乗り越えた時の区切りなんですね。

実は、一話でもこのビッグバーグが出てきています。その時は、レントンが成績悪過ぎて軍学校への進学が厳しいと教師に言われ、爺ちゃんが「もうウチから軍人を出すことは無い!」とキレた時でした。

そういう時に何か特別なご馳走を食べるというのは、その事件の記憶に味覚まで動員することになるわけで、記憶を補強するルーチンとしては最高なんではないかと思うのです。ほら、お爺ちゃんからヴェルタースオリジナルをもらったら、自分は特別な子だと思っちゃう、みたいな(このCMネタ判らない子はYouTubeでチェック!)。
今回、名言としては選外にしましたが、1話でストナーが言っている「そう……つまり記憶というものは、決してそれ単体で存在せず、それを取り巻く環境に支配されているというわけだ」というセリフが、記憶に関しては非常に的を射てると思うのです。

習慣化された行動ルーチンが記憶を補強し、個々の事件の詳細は思い出せなくても、「自分が愛されていた」という記憶だけは揺るがないものにしてゆく……。子育て世代は、そこら辺意識してマネしてみるのも好いかも知れません。

「何かを見つけた奴はそれでいいし、何も見つけられなかった奴もそれでいい。そんなことより……おもしろかったろ」

第39話「ジョイン・ザ・フューチャー」より ノルブのセリフ

このセリフ、ファンの間でも唯一死に回(構成上無くても良かったと思われる余分な回)と指摘されることの多い有名な問題回のセリフなんです。この第39話というのは、全編がほぼ日常シーンで、登場人物が何の脈絡も無く唐突にサッカーに興じ、キャプテン翼のパロディまでぶち込んであるという、意味不明にもほどがある回なのです。

しかし、次回から始まるクライマックスシーズンは日常シーンも徐々に減り、全体的に緊迫感が増し、重苦しくシリアスな雰囲気が強くなっていくわけで、その前座として息抜きしてもらおうと言う製作者側の意図も感じられますし、何より「小難しいこと色々言っちゃったけど、アニメなんだから、みんなあまり深く考え込まずに愉しんでね」というメッセージだったのかも知れません

何にせよエンターテイメントですからね、チャールズも言ってるけど愉しんだモン勝ちだぜ、ベイベー。

「そいつは俺に向けた言葉じゃねぇ。きっと俺を通してお前に送られたんだよ。アドロック・サーストンからレントン・サーストンへな」

第50話「星に願いを」より ホランドのセリフ

世代を超えて伝えられていく家族の言葉……何か素敵ですよね。成長した自分にとっては「済んだこと」で、もう用の無い言葉かも知れないけれど、その時の子供には必要な言葉かも知れない。そうして、子々孫々と言葉を繋いでいく……素敵やん? むっちゃ素敵やん?

本当は、アドロックからホランドに言葉が送られた時、その時のホランドには必要な言葉だったのだと思うのです。その言葉を「俺を通してお前に送られたんだよ」とレントンに言えたということは、ホランドも成長したのだという描写だと思うのです。そう考えると、何か余計に素敵なセリフに聞こえませんか?

「ごめん、エウレカ。俺はまだ、君を守る術も、勇気も持ち合わせていないのかもしれない。でも、先生が教えてくれた。俺は君と一緒に、未来を勝ち取りたい。だから、一緒に行こう、エウレカ! 俺は君が大好きだ!」

劇場版エウレカセブン「ポケットに虹がいっぱい」より レントンのセリフ

ゴメンなさい、TV版の名言集のはずなのに、コミック版どころか劇場版まで……。でも、レントンの最後のセリフは、こっちの方がストレートでどうしても好きなんです。

その時の、等身大の思いの丈を全て言葉にして、「大好きだ」という想いをぶつける『エウレカセブン』という作品は、そういうことを恥ずかしげもなくやってのけてしまうことが最大の魅力なのです。こういうストレートさ、純粋さが、ファンの心を鷲掴みにしたのです。

王道であるボーイ・ミーツ・ガールものを、ここまできっちり描き切るって、とても難しいんですよ。TVシリーズの構成担当だった佐藤大氏は、「王道が大切だ、定番は全部やろう」とインタビューで言っていたそうで、その精神は、TV版も劇場版も変わりません。改変に異を唱える声も少なく無いですが、劇場版は劇場版なりに好いセリフの宝庫だと、筆者は思うのです。

「ねだるな、勝ち取れ。さすれば与えられん」

第2話「ブルースカイ・フィッシュ」ほか、より レントンのセリフ

本作、シリーズを語る上で絶対外せない、『エウレカセブン』のメインテーマとも言えるセリフですね。正直、この記事をランキング形式で無理矢理書いたら、このセリフだけダントツ1位で、他全部同率2位というとんでもないランキングになっていただろうというぐらい、このセリフは抜きん出た名言です。

レントンのセリフとして取り上げましたが、作中ではレントンの父、アドロック・サーストンが遺した言葉であり、彼に関わった多くの人物が口にする言葉でもあります。

このセリフ、ウチでは家訓の如く掲げ、ことある毎に子供に言ってるぐらいです。もちろん、何かをおねだりされた時ですよ。え? ダメ? 何か違う?

このセリフの意味するところは、要は「欲しいなら手に入れる努力をしなさい。そうすれば、自ずとそれは手に入るでしょう」という意味です。

「本当に信じることが出来たら、信じる力は現実になるから」の項でも書きましたが、受動的に信じて待つだけでは現実にはならない様に、「ねだる」という行為は受動的で、「欲しい」という意志を言葉で発していても、行動としては待っているだけ。やはり、手に入れる為には能動的に行動することが必要になります。

また、「あたしたちには出来ることと出来ないことがある。嫌だけど選択しなきゃならないんだ」の項でも書きましたが、私達は様々な制約に縛られて生活しています。ですから、「何かをしたい」、「何かを欲しい」と思ったら、代わりに何かを「諦める」必要が出て来ます。そういう意味では、能動的に「諦める」ことも、「勝ち取る」為の行動と言えるわけです。
レントンは、このセリフの通りに努力を続け、エウレカと結ばれる結果を勝ち取ったわけですが、彼がその道程で「諦めて」きたものは、結構大きなものだったりします。普通、なかなか出来ませんよ? 恋を成就させる為に、自分の全てを捨てるなんて

人が生きる上でのテーマともなるこのセリフの意味を考え、その重さを理解した時、最終回のレントンの覚悟が途方も無いことを思い知るはずです。

シリーズ未見の読者諸氏は、是非、この言葉の意味を噛み締めながらご覧になって下さい。登場人物が、何を勝ち取る為、何を犠牲にし、諦めるのか……その十人十色の回答から、きっと大切な何かを得られるでしょう。

「男は家に帰ってきたらパンツ一丁と決まってんだろ」

第3話「モーション・ブルー」より ホランドのセリフ

――え? 「最後にこんなセリフ!?」ですって? 何がこんなセリフですか! 男にとってとても大事なセリフじゃないですか! これはもうですよ! ソウルですよ! テメェのテリトリーで無防備になれず、何が我が家か!

確かにね、お行儀としては非常に悪い行為です。しかし、我が家ぐらいは色んなモノを脱ぎ捨てて自由を謳歌できる場であって欲しいではないですか。何のしがらみもなく、すべてから解放される場であって欲しいではないですか。だからパンイチですよ!(それは流石に論理飛躍だ)

……まぁ、何と言うか、マジなセリフからポエムなセリフ、果てはこんなセリフまで、正にピンからキリまで詰まりに詰まった『エウレカセブン』、皆さんも是非、リラックスしてパンイチでご鑑賞下さい!(また強引に布教に持ってった)

『交響詩篇エウレカセブン』を観て、自分だけの名言を探しませんか?

さて、長々と書き連ねてきた『珠玉の名言20選!』、そろそろお開きで御座います。冒頭でも書いた通り、泣く泣く選外としたセリフもたくさん在ります。特に、レントンと対となるもう一人の主人公=ドミニクのセリフはわざと選外としました。レントンの心情を改めて言語化している様なセリフが多いので、観る人によって得られる物がそれぞれ違う様に、心に残る言葉もそれぞれ違うはずだと思ったからです。

シリーズ未見の読者諸氏は、レントンとドミニク、エウレカとアネモネのセリフの対象性なんかも注目してもらえると、よりいっそう愉しめるかと思います。是非、そこら辺意識してご覧になっていただけたらと思います。

素敵な言葉が散りばめられた、宝石箱の様なアニメ、『交響詩篇エウレカセブン』。皆さんも、ご自分だけの名言を探してみては如何でしょうか? 本記事から興味を持って、名言探しの旅に出ていただけたら幸いです。

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