2016.08.30.Tue. 1年前 アニメ研究員 『 N 』

新海誠 監督『君の名は。』感想レビュー 「1歩先に踏み込む青春作品」

『秒速5センチメートル』と『言の葉の庭』を経て、新海誠監督が世に送り出した『君の名は。』が描く世界とは? そして、この作品が持つ意味とは?

このエントリーをはてなブックマークに追加
0
コメント 1

◆ これまでの集大成といえる結実作

● 新海誠の歴史がこの作品に詰まっている!

今作 『君の名は。』を鑑賞してみて感じたのは、「既存の新海作品で描いてきたテーマを、本作ではバックグラウンドに踏襲している。」という点である。<br><br>▼ 『ほしのこえ』 = <span class="wysiwyg-color-festy-red"><b>近いけど遠すぎる気持ち。</b></span><br>▼ 『雲のむこう、約束の場所』 = <span class="wysiwyg-color-festy-red"><b>異なる世界の少女への恋。</b></span><br>▼ 『秒速5センチメートル』 = <b><span class="wysiwyg-color-festy-red">叶う事のない恋。</span></b><br>▼ 『星を追う子供』 = <span class="wysiwyg-color-festy-red"><b>大切に思う人の死。</b></span><br>▼ 『言の葉の庭』 = <span class="wysiwyg-color-festy-red"><b>純粋な恋、ノスタルジックな世界。</b></span><br><br>こうして、列挙してみると明らかであるが、全て『君の名は。』の中に組み込まれているキーワードである。更に、上記以外にも個人的に上げておきたいのが、Z会とのコラボで制作されたショートムービー作品『クロスロード』だ。

出典: ameblo.jp

今作 『君の名は。』を鑑賞してみて感じたのは、「既存の新海作品で描いてきたテーマを、本作ではバックグラウンドに踏襲している。」という点である。

▼ 『ほしのこえ』 = 近いけど遠すぎる気持ち。
▼ 『雲のむこう、約束の場所』 = 異なる世界の少女への恋。
▼ 『秒速5センチメートル』 = 叶う事のない恋。
▼ 『星を追う子供』 = 大切に思う人の死。
▼ 『言の葉の庭』 = 純粋な恋、ノスタルジックな世界。

こうして、列挙してみると明らかであるが、全て『君の名は。』の中に組み込まれているキーワードである。更に、上記以外にも個人的に上げておきたいのが、Z会とのコラボで制作されたショートムービー作品『クロスロード』だ。

クロスロードは、どこか似ている都会に暮らす男子高校生と田舎に暮らす女子高校生が、Z会で勉強して同じ東京の大学の入学試験を受験し、合格発表の日に出逢う。という、人生が交差する物語りで、設定が『君の名は。』に非常に似ている。まさに、『君の名は。』は、これまでに新海監督が生み出してきた物語の集大成ともいえる作品となっている。

一見すると、これは「真新しさがない」という意味にも解釈されてしまうかもしれないが、しかしながらそれは違う。これまでの新海作品が描いてきた「新海誠っぽさ」を醸し出しながら、『君の名は。』は、新しい新海誠の一面も見せてくれている。

◆ これまでになかった新しい地点

● 新海作品で綺麗に終わる爽やかさ

 新海監督の作品といえば、「独創性の世界観と物語」が特徴で、ファンから厚い支持を得ている部分である。その点を触れると、新海作品で最も注目するところは物語の終わり方にある。

今作「君の名は。」を鑑賞し終わって感じるのは、凄くすっきりとした気持ちなるという事。つまりは「すごく綺麗なハッピーエンドだった」という感想である。これは、過去の新海作品を見たことのある人にとっては、斬新かつ革新的なことなのである。

新海誠監督の作品といえば、「秒速5センチメートル」で多くの人が感じたような、最後に切なくなるような、胸が苦しくなるような、悶々とした終わり方が記憶にあるだろう。人によっては「秒速」を見て、その顛末にの憂鬱さに新海監督に憤慨した人もいるかもしれない。

新海監督の作品といえば、「独創性の世界観と物語」が特徴で、ファンから厚い支持を得ている部分である。その点を触れると、新海作品で最も注目するところは物語の終わり方にある。

今作「君の名は。」を鑑賞し終わって感じるのは、凄くすっきりとした気持ちなるという事。つまりは「すごく綺麗なハッピーエンドだった」という感想である。これは、過去の新海作品を見たことのある人にとっては、斬新かつ革新的なことなのである。

新海誠監督の作品といえば、「秒速5センチメートル」で多くの人が感じたような、最後に切なくなるような、胸が苦しくなるような、悶々とした終わり方が記憶にあるだろう。人によっては「秒速」を見て、その顛末にの憂鬱さに新海監督に憤慨した人もいるかもしれない。

「昔の想い人に再会できるのか?」という命題に対して、壮大な盛り上げ方をしながら「最後には結局実らない」というような事をサラッとしてくる、「一歩先を踏み出さない青春」が新海監督の真骨頂であった。

それに対して、今作が迎える驚くほど感動的なハッピーエンドは、明らかに「一歩先を踏み出した青春」に他ならない。故に今作を見たファンは、その全く新しい展開の物語を他ならない「新海誠監督が生み出した」という事実に、素直に驚きを隠せないのである。

出典: i.ytimg.com

「昔の想い人に再会できるのか?」という命題に対して、壮大な盛り上げ方をしながら「最後には結局実らない」というような事をサラッとしてくる、「一歩先を踏み出さない青春」が新海監督の真骨頂であった。

それに対して、今作が迎える驚くほど感動的なハッピーエンドは、明らかに「一歩先を踏み出した青春」に他ならない。故に今作を見たファンは、その全く新しい展開の物語を他ならない「新海誠監督が生み出した」という事実に、素直に驚きを隠せないのである。

今作のラストシーンは『秒速5センチメートル』のラストを想起させる展開となっている。感動的な終わり方を迎える展開への一歩を踏まなかった『秒速』を踏襲したシーンで、その先の一歩を踏み出して見せた今作は、意図的かもしれないが、監督=新海誠としても過去の作品を経ての新しい一歩を踏み出した瞬間であり、可能性への宣言とも捉えることが出来る。

今作のラストシーンは『秒速5センチメートル』のラストを想起させる展開となっている。感動的な終わり方を迎える展開への一歩を踏まなかった『秒速』を踏襲したシーンで、その先の一歩を踏み出して見せた今作は、意図的かもしれないが、監督=新海誠としても過去の作品を経ての新しい一歩を踏み出した瞬間であり、可能性への宣言とも捉えることが出来る。

前作 『言の葉の庭』が、「新海誠、初の純愛作品」であるならば、本作『君の名は。』は、「新海誠、初のボーイミーツガール作品」と言えるだろう。「少年少女たちの不思議な一夏の冒険を新海誠が描いたら・・・(新海誠版の『サマーウォーズ』!)」というイメージが、筆者の中ではピッタリだと感じている。

だが、どちらかというと既存の新海作品の世界観が好きになれなかった人にこそ見てもらいたい作品である。特に 『秒速5センチメートル』 の憂鬱な結末にショックを受けてしまった人には、是非とも最後のチャンスで気持ちをリセットして劇場に足を運んでみて欲しい。

「新海誠監督って、こんな作品もかけるんだ!」という発見と同時に、よりこの作品を好きになれるはずである。

是非この夏は、新海誠の新境地を劇場で確かめてみて欲しい。

前作 『言の葉の庭』が、「新海誠、初の純愛作品」であるならば、本作『君の名は。』は、「新海誠、初のボーイミーツガール作品」と言えるだろう。「少年少女たちの不思議な一夏の冒険を新海誠が描いたら・・・(新海誠版の『サマーウォーズ』!)」というイメージが、筆者の中ではピッタリだと感じている。

だが、どちらかというと既存の新海作品の世界観が好きになれなかった人にこそ見てもらいたい作品である。特に 『秒速5センチメートル』 の憂鬱な結末にショックを受けてしまった人には、是非とも最後のチャンスで気持ちをリセットして劇場に足を運んでみて欲しい。

「新海誠監督って、こんな作品もかけるんだ!」という発見と同時に、よりこの作品を好きになれるはずである。

是非この夏は、新海誠の新境地を劇場で確かめてみて欲しい。

1 ゲスト 1年前

映画見に行ってきました。
透明感が素晴らしかったです。
新海誠さんの作品は、「青春×透明」という感じ。
本当にすごかったです。

返信
like
177
dislike
52

ログインするとポストをお気に入り登録できるようになります

Twbird twitterで登録•ログイン

登録すると、 利用規約 および プライバシーポリシー に同意したことになります。

閉じる

このポストに関連するタグ

コメントを投稿する Fessan rotated

9903
1
Fessan white 上に戻る