すぐに使ってみたくなる?夏目漱石の秀逸な名言20選!

知らない人でも旧千円札の人と言えばわかる筈。夏目漱石代表作「吾輩は猫である」は日本以外でも訳され世界的に有名な文豪です。その思慮深い、経験から生まれた名言の数々。時代は変わった今でも変わらない輝きの正体とは?

目次

はじめに

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夏目漱石といえば、教科書や授業で習った記憶がありますが、正直なところ当時の人生経験ではピンときませんでした!若いってそんなもんですよね。怖いもの知らず無敵ですから。

やはり、挫折や失敗を繰り返した今だからこそ、心の奥の方に訴えるものがようやく解った気がします。人生の先輩とはこういう事とつくずく思う訳です。

年上だから偉い訳ではなく、失敗の先輩だから説得力があります。その数々の名言を紐解いていきましょう!

俺の進むべき道があった!ようやく掘り当てた!人はこういう感動詞を心の底から叫び出される時、あなた方ははじめて心を安ずる事ができるでしょう。

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人生のやり甲斐を自分の存在いっぱいに感じれるようになるという事です。その時人間は、周りからも求められる存在になっている筈です。それが進むべき道なんですね。

自分だけではなく他人が求める程の何かを、自分の中に見つけるのはとても時間がかかります。まさに掘り当てたという表現がぴったりで、何度もした失敗の果てに見つかるものです。

だからこそ、見つかれば心は自然に単純だった子供の時以来の、しばらく感じた事の無かった幸福感に満たされ安心するのです。子供の時と違うのは感謝の念がある事でしょうか。

乗り切るも、倒れるも ことごとく自力のもたらす結果である。

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一見、当たり前の事ですが、どんな結果であれ真っ直ぐに自分の事として体と心全体で、ちゃんと受け止める。痛みが伴うのは、挑戦者の勲章でナイスファイトで次に生きます。

男らしく「自分以外の何のせいにもするな。」とも言い換えられますね。周りの人のせいや、場所や、運や、言い出したらキリがない程、言い訳はするだけありますからね。

あせってはいけません。ただ、牛のように図々しく進んでいくのが大事です。

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途中で投げるなという事ですね。「継続は力なり」「焦りは禁物」そして夏目漱石の前を牛が歩いていたんでしょうかねぇ。図々しいという表現を使ってますが、大事です。

人は目的を達成する際には、図々しさも必要だという事です。考えよりも、行動しかするべき事はない時が必ず来るのが、継続です。

君、弱い事を言ってはいけない。僕も弱い男だが、弱いなりに死ぬまでやるのである。

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いいなぁと思うのは、僕も弱い男だがと、認めている事ですね。上から目線じゃなく、君と一緒だといいながら、それでも死ぬまでやるだけやるという強い意志は、迫力があります。

ただでさえ弱いんだから、それを口にしちゃあ、ただ弱いだけでどうしようもないよ。という事ですね。まさに強い人間というのは、腕力だけではなく意志ですね。

精神的に向上心の無いものは馬鹿だ。

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かなりストレートな言葉ですが、裏を返せば現状に満足してはいけない。という事じゃないでしょうか?生涯勉強という言葉もありますが、謙虚な姿勢が無くなると傲慢になります。

いくら地位があっても、お金持ちでも、傲慢では陰で馬鹿にされますし、貧乏人の場合は心まで貧しい人という事になります。円熟は精神の欠点が消えて円型に近ずく事です。

歳を重ねただけでは、円熟とは言えませんよね。

道徳に加勢するものは、一時の勝利者には違いないが、永久の敗北者だ。自然に従う者は、一時の敗北者だが、永遠の勝利者だ。

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夏目漱石の言葉には、かなり未来を見据えた、長い目で見た考えからの言葉が多いですが、これもそうですね。50年から100年先を想定して言っています。勝利者は真の勝利者ではない矛盾です。

皆さんも承知の通り、世の中は矛盾だらけです。今も昔そんなに変わらないのは、良くも悪くも多様性があるからですが、多数決が強いのも確かですね。そして矛盾は膨らみ続ける悪循環があります。

その世の中のグレーゾーンを見事に言い表したのが、この言葉でしょう。こういった意味で、多数派に無自覚に流される常識人というものの、愚かさと、その真逆の真実の姿を言い表していますね。

同じ言葉が人によって高くも低くもなる。

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人によって言葉の説得力が全然違うという事でしょう。言葉の重みというヤツですね。これは本や文章では伝わりにくい事かもしれません。その人の存在感が言葉に入ってきます。

人間のオーラかもしれません。そういう明らかに只者ではない人物に、鋭い事や優しい事を言われた経験はあれば解ると思いますが、同じ言葉で短くても重いものです。

育ちや環境によって、その人間の常識は全く異なるという事ですね

人間はね、自分が困らない程度内に、なるべく人に親切がしてみたいものだ。

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言い回しが非常に巧妙ですね。まさにその通りだと思います。自分の実体験では、大地震震災の時の電気もガスもストップしていた時の、食料難だった何ヶ月間を思い出しました。

あの頃、街行く人達はみんな困った顔をしていました。その中で、自分も何日持つかわからない食料でも、その日は間に合えば隣り近所に分け合い、またその逆もありました。
真っ暗なマンションの階段を手探りで登る人がいれば、手を引いて案内したり、灯りがあれば足元を照らし合いました。それが当たり前の、あの一体感は不思議な感覚でした。

人間の目的は生まれた本人が、本人自身の為につくったものでなければならない。

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これは国際的に見れば、悪政に苦しみ、経済的不安を押し付けられている国の民衆の人生とも取れるし、大きく言えば世界平和を願う哲学かもしれません。身近に言えばどうでしょう?

自己開発をし、そこに自分なりの哲学を見い出し、その為の努力こそが有意義であって、したくない事を嫌々やっている暇なんて人生には目的として無いと言っているかもしれません。
成功しようが失敗しようが、誰もが迎える死というものと向き合わなければいけない瞬間。後悔の無い、自分で自分を自己プロデュースする人生を送りたいものです。

馬は走る。花は咲く。人は書く。自分自身になりたいが為に。

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本能的衝動と、どうにも変えられない、それゆえの刹那的な虚しさすら感じます。楽な生き方が出来るなら、とっくにしてるよ。みたいな不器用さが滲み出てるような人だったかもしれませんね。

自らを尊しと思わぬものは、奴隷なり。

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これも楽な道を選ばないで、闘った人の言葉という感じがします。会社や将来や人生に対する挑戦です。それでも人はみんな何らかの奴隷かもしれませんね。

青年は真面目がいい。

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年長者が言うとズッシリきますね。世の中で汚れていくのは簡単かもしれません。そういった世の中に対する感受性が麻痺していく事を、想定しているかのような言葉ですね。

「もし人格の無いものが・・・

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無闇に個性を発展させようとすると、他を妨害する。権力を用いようとすると、濫用に流れる。金力を使おうとすれば、社会の腐敗をもたらす。随分危険な現象に至るのです。」

ここに登場するのは、個性、権力、金力です。これらはすべて一個人を軽く超えてしまう強い力を持っているという事ですね。狂人を造りあげてしまう危険で恐ろしいものです。

人格が無いと、何より恐ろしいのは本人が一生涯気付きません。愚かに溺れてしまうのです。人格というものがいかに崇高で、人間らしいものかという事でもありますね。

「真面目に考えよ・・・

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誠実に語れ。摯実に行え。汝の現今の播く種は やがて汝の収むべき 末来となって現るべし。」いくら現状が悪くても決して諦めずに、希望を持ってやれば報われるという事です。

人間は流されやすい弱い面がありますから、悪い状況や高い理想だと投げやりになったり、どうせ無理だと、諦めたりします。しかし、誰でも出来る打破の仕方を説明しています。

「前後を切断せよ・・・

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みだりに過去に執着するなかれ いたずらに将来を未来に属するなかれ、満身の力を込めて現在に働け。」頭と心を目の前の事に全力で集中しろ、という事ですね。心配は無用です。

心がネガティヴな状態だと、本気を出せません。それでは、いくら挑戦しても本当の結果は出ていません。また本気を出さなければ自分に都合のいい様な、いい訳もします。

過去にも未来にも「逃げない」で、身体ごとぶつかっていく事が、最も重要で実は一番の近道でもあります。

のんきと見える人々も 心の底を叩いてみると どこか悲しい音がする。

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夏目漱石さんは、ストレートに奴隷だの馬鹿だの色々言いますが、この様な慈悲深い同情にも似た、視点や心もちゃんと持っています。しかも言い回しが実に日本的な美しさですね。

「どこか悲しい音がする」の「どこか」が、つくかつかないかでニュアンスがだいぶ変わります。馬鹿にしてる訳でもなく、ただ感じた。という余韻と哀愁が漂います。

それによって詩レベルに崇高な印象になって、世の中というものをサラッと短く、実にうまく言い表していると思います。

人間について

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「離れればいくら親しくってもそれきりになる代わりに、一緒に居さえすれば たとえ敵同士でも どうにかなるものだ。つまり それが人間なんだろう。」

戦争という悲惨な世界の歴史の中にも、敵である捕虜を拷問するどころか、人間らしく扱い奇妙な友情すら芽生えたという話もあります。その状況や人間次第では戦争中ですら、です。

そして、疎遠になるのも簡単なのが世の中かもしれません。昔の友は今も友という感じで、久々でも全く時の流れを感じさせない関係も一方ではありますが。

月が綺麗ですね。

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英語を訳す授業の時、「I Love You」をどう訳すか?という場面で、「我が君を愛す」と直訳したところ、「日本人はそんな事を言わない。月が綺麗ですね、とでも訳しなさい。」

夏目漱石のセンスが光るエピソードですが、そういう恋愛をしていたのかな?と思うと今と違って情緒があるなぁと思える一方、現代肉食系女性には通じないだろうなとも思います。

多分、二人きりでポツリと言った雰囲気なんでしょう。その後の情景も浮かびますが、お月さんが煌々と二人を照らす感じで記憶の幕が閉じるんでしょう。

あらゆる芸術の士は、人の世をのどかにし、人の心を豊かにするがゆえに尊い。

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現代の言葉に直すと、「どんな芸術も、それを極めた者というのは、世の中の潤いになり、人の心を大きくする。そんな事が出来るなんて高貴だし貴重だ。」と言っています。

どんなポジションの人にだって、それぞれの役割や、いなくちゃいけない理由が本来はあります。それを自分で見つけられるかも一つの才能ですが、芸術家はそれの一つです。

何かの為でもなく、無償の精神で花が咲くように、ただそれをやる純粋さが根底にあるので、表現物も表現者もポーンと浮き世離れして響き、輝くのは誰にでも出来るものじゃありません。

嬉しい恋が積もれば、恋をせぬ昔がかえって恋しかろ。

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人間は「無いものねだり」の生き物だという事でしょう。いくら幸せでも、もっともっと幸せになりたいなどと思えばキリがありません。他人や周りで幸せは計れません。

自分自身が自分をどう思うか?が一番問題なんですが、なかなかそれに気付かない人が多いのも世の中ですね。

まとめ

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夏目漱石の名言と格言いかがでしたでしょうか?時代が変わっても、人間の欲や、個人が世の中に挑戦しようとする時に必ずぶつかる壁、不変のものに対するものが多いと思います。

相変わらず世の中は巨大で、いい事も悪い事もあり揺れ動いていますが、このような軸を持って生きる人格が、ますます不安定になりそうなこれからの時代のサバイバルかもしれません!

たとえ時代の大波が来ても、生き残れるよう、たくましく優しく日本的に生きていきたいものです。
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