『ゴジラVSビオランテ』は平成版ゴジラの第2作目として製作されました。前回のゴジラと自衛隊の戦いに加え、ビオランテという恐ろしい怪物が加わり、さらに白熱した戦いになっています。物語はゴジラが持つG細胞の奪い合い、ゴジラの復活、そして謎の怪獣ビオランテの出現を軸に展開します。そこに自衛隊によるゴジラ対策が加わり、白熱した戦いが魅力の作品です。
目次
平成のVSシリーズの先駆けとなった記念すべき作品
平成ゴジラ第2弾として製作されたゴジラ映画の傑作
『ゴジラVSビオランテ』は平成ゴジラの第2作品目として製作されました。前回はゴジラ単体での活躍でしたが、今回では新たにビオランテという怪獣が加わり、のちに展開される「平成VS」シリーズの先駆けともなっています。
1989年に制作され、本編を大森一樹が、特撮部分を川北紘一が監督を務めています。ドラゴンクエストで有名なすぎやまこういちが音楽を担当し、話題にもなりました。怪獣たちと科学の対決が売りで、10億円もの興行収入を達成しています。
テーマであるバイオテクノロジーや兵器、超能力といったSF色の強い「平成ゴジラ」シリーズの方針を決める指針となった作品です。怪獣の造形だけでなくぞくぞく登場する兵器も楽しめる内容となっています。
科学によって生み出された怪物たちが絡み合う白熱のストーリー
初めてのゴジラ襲撃後にG細胞を巡って各国による争いが起こりました。その戦いの末にG細胞を手にしたのはサラジア共和国。白神博士はサラジア共和国に協力し、G細胞を用いて砂漠でも育つ植物を生み出そうと研究をしていました。しかしそこでもG細胞を巡る争いが巻き起こり、巻きこまれた白神博士はG細胞と娘を失ってしまいます。
それから5年後に白神博士は自衛隊に協力して対ゴジラ兵器抗核エネルギーバクテリアの開発することになりました。その条件としてG細胞を1週間借り受けることになった白神博士。その数日後、芦ノ湖に謎の怪獣ビオランテが出現し、それに呼応するかのようにゴジラが再び出現します。ゴジラ、ビオランテの2大怪獣と、自分たちの存亡と未来を賭けた人間との三つ巴の戦いが始まったのです。
「ゴジラvsビオランテ」の見どころは?
魅力のひとつはなんといってもビオランテの迫力です。最初はバラの姿をしていたビオランテですが、G細胞の影響によりワニのような口を持った姿になります。それがゴジラを飲み込まんと大口を開ける様は圧巻です。
ゴジラが人類の脅威となっているのも見どころです。昭和後期になると人類の味方的な位置づけになっていたゴジラでしたが、平成ゴジラでは人類が憎むべき敵として描かれています。怪獣王の名に恥じないほどの存在感を放っていてカッコいいです。
バイオテクノロジーをテーマにしたことも見どころのひとつになっています。G細胞や抗核エネルギーバクテリア、それにスーパーX2など、テクノロジーを用いた兵器が多数登場します。SF好きにはたまらない設定ばかりです。
また、そのバイオテクノロジーが人類の敵になる皮肉も含まれているのが大人も楽しめる要素となっています。白神博士は死んだ娘の細胞とバラを融合させており、瀕死になったそのバラをG細胞で活性化していました。そのバラがG細胞の影響で怪物と化してしまったのがビオランテの正体であったりと、悲しい秘密も秘めているのです。
90年代を代表する俳優たちの怪演は怪獣にも勝る!
桐島一人(三田村邦彦)
@micchuru 本名なんですか?????「みたーそ」だからやっぱり三田村邦彦ですか??? pic.twitter.com/iZ3LHgKCJ5
— dai先生 (@dairexia_0929) 2016年11月26日
桐島一人は若きエースとして期待されている研究員で、バイオ兵器の危険性を危惧している稀少な存在として描かれています。こうした化学兵器を作り出すことに消極的ですが、危険な化学兵器を追って奮闘したり、テロリストと戦ったりとアグレッシブな一面を見せていてカッコいいです。クールで知的なイメージもあります。
演技の際にはみえないゴジラへの反応に対して、やりすぎず、淡泊すぎずを心がけていたと三田村邦彦は語っています。クールな面と情熱的な面を演技はさすが90年代を代表していた俳優といった感じです。科学者サイドの主人公らしい演技に好感が持てます。
黒木翔(高嶋政伸)
芸能人に疎い私ですが、初め見てからずっとカッコイイと思ってる人がゴジラVSシリーズの「黒木翔三特佐」役、高嶋政宏さん
今はもう51歳だそうで pic.twitter.com/hGTjEeyoU3
— NOX (@NOX1954) 2017年1月5日
防衛庁特殊戦略作戦室室長である黒木翔は対ゴジラ戦での指揮を取るエリートです。明晰な頭脳の持ち主で驚くべき作戦を打ち出してはあらゆる方向でゴジラを追い詰めていく様子は爽快です。
黒木翔は徹底してクールな性格ながら若さゆえの粗っぽさもあり、演じるのが難しかったと高嶋政伸は語っています。が、そんな苦労はみえないほど役に染まっています。ゴジラ打倒に燃える若き才能を怪演が素晴らしいです。
三枝未希(小高恵美)
三枝未希
とにかく可愛い
実写で最初に好きになったキャラ pic.twitter.com/lYIT4fhVhu— alice7@球春到来 (@kyapupure) 2016年10月31日
精神開発センターに所属する少女で、高い精神感応能力を持っています。ゴジラの動きを感知したり、逆にこちらの念を送ってゴジラの動きを止めたりなど、その能力は驚異的です。しかしエネルギーの負担が多いのか体の弱いイメージがあります。
当時小高恵美は17歳で、可憐で可愛らしい演技をしています。それでいてミステリアスな面も見せていたりと、若い才能を見ることができます。超能力で体力を使い果たしながらも自分の務めを果たそうとする少女の姿を怪演しています。
怪獣だけでなく、自衛隊の激闘も迫真!
ゴジラvsビオランテ からゴジラ好きになったんだけど、ビオランテがカッコよかった位の感想しかなかったもんね当時、今もそんな感想しか出ないけどwww そんなもんで良いのかもなぁ
— 秋月牡丹@タヌキ募集中 (@botan_sy) 2016年7月30日
とにかくビオランテがカッコいいに同意見です。変身後の口を開けた姿は圧巻。あの刺々しい歯がびっしり並んでいる様にはゾクゾクします。その巨大さも魅力のひとつです。そんな巨体の突進は怪獣映画屈指の名シーンです。大迫力のビオランテはまさに怪物級!
録画してた『ゴジラVSビオランテ』を見る。さすが、東宝自衛隊だぜ!という感想しかない。
— 冗談 (@zyoudann16) 2016年7月7日
自衛隊の活躍も本作の魅力のひとつです。抗核エネルギーバクテリアやスーパーX2、そして92式メーサー戦車に至るまで架空の兵器が登場するのがたまらないです。そんな兵器を駆使して自衛隊が人類存亡をかけ、あの手この手で戦う様子は観ているこっちが白熱するほどです。自衛隊の存在も怪獣に負けず劣っていません。
ゴジラVSビオランテ感想。
ファンの間では神格化されている作品というだけあってストーリーはしっかりしてましたね。東宝スーパーメカ伝説の始まりでもあります。
ただ自分としてはこの映画はゴジラVS人類の描写が多いように感じますね。ビオランテの戦いをもっとあってもよかったな。
77点。— Yuusuke@デジタル絵練習中! (@NexusMp11) 2015年9月27日
ゴジラと人類との戦いに焦点を置いているところに面白さの秘密があります。ゴジラという大きな脅威に立ち向かうために奮闘する人々が、色々なキャラクターによって重厚なストーリーを作り上げています。人間ドラマが幾重にも重なるストーリー構成も素晴らしいです。
今観ても面白い『ゴジラVSビオランテ』
『ゴジラVSビオランテ』には2大怪獣による対決、バイオテクノロジーに化学兵器、脅威に対する人類の攻防など、たくさんの魅力が詰まっています。生き延びようとする人間が失敗を繰り返しながら紡がれるストーリーは重厚で面白いです。
また90年代を代表する俳優がキャストに名を連ねており、彼らの演技を見るのも面白いです。もちろん怪獣映画としての魅力もいっぱいあります。怪獣ゴジラの脅威やその天敵となり得るビオランテのヴィジュアルは圧巻です。
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