アニメ『charlotte』を解説!Keyが届ける感動と超展開!

人気ゲーム『AIR』、『CLANNAD』などのkeyが手掛けた『Angel Beats!』に続くオリジナルアニメーション第2弾!今回はそんな2015年7月から9月に放送された『charlotte』の魅力をご紹介します。

3分でわかるcharlotteのあらすじ!

出典:http://charlotte-anime.jp

思春期を迎える一部の少年少女に発症する不完全な特殊能力。乙坂有宇は「任意の対象の体を5秒間のみ乗っ取る」特殊能力を使い、カンニングを繰り返すことで秀才を演じ名門高校に入学。順風満帆な日々を送っていた。

そんな有宇の前に星ノ海学園の生徒会である友利奈緒高城丈士朗が現れ、有宇が私利私欲に能力を使っていることを暴き、彼女らの仲間になるよう脅す。彼女らの目的は科学者の人体実験から特殊能力者を星ノ海学園に保護する事だった。有宇は学園に転入し彼女らと共に特殊能力者の謎と壮絶な運命に立ち向かっていく。

と序盤はこんな感じで物語は進んでいきます。よくある超能力学園モノでありながら能力が使い勝手の悪い不完全なものであることや主人公の私利私欲に能力を使ってしまう点などがどこか非日常の中に親しみを感じて視聴者を上手く引き込んでいます。

作品を彩る登場人物&声優を紹介!

key作品史上最もゲスな主人公!乙坂有宇(おとさかゆう)

まずは本作の主人公。「任意の対象に5秒間だけ乗り移る」特殊能力を持っていて、その能力をカンニングや学校のマドンナを落とすことに使うなど自己中心的で腹黒い性格の為、key作品の中で最もゲスい主人公と呼ばれています。

また計算高いかと言えばそんなことはなく、カンニングを繰り返してきたせいか頭が良い方ではなく短絡的で、友利にあきれられたりするなどかなり残念なイケメンに仕上がっていて、彼の心の成長も物語の大きな見どころになっています。

主人公でありながら主人公らしくない性格の持ち主で見ていてイライラする場面もしばしば。しかしだからこそ彼のとある決断がどれだけの覚悟で下されたのかがよく伝わるある種感情移入しやすい主人公です。

cv内山昂輝

乙坂有宇役は、『IS〈インフィニット・ストラトス〉』の織斑一夏や『ニセコイ』で一条楽などの主人公を務めた内山昂輝さん。影のある役から明るい少年役までこなす人気声優で、あまり活動的でない事や立ち姿が猫背である為ファンや声優仲間からおじいちゃんという愛称で親しまれています。

乙坂有宇という登場時のゲスさや自暴自棄になる様子、成長していく過程など第1話から最終話までで最も変化していくキャラクターを見事に演じ切っていました。また友利奈緒役の佐倉綾音さんがパーソナリティを務めるラジオ『友利奈緒の生徒会活動日誌』では4回ゲスト出演していて、以前から親交がある様で二人のトークやお互いに褒め合うという遊びのイチャイチャっぷりにニヤニヤしたリスナーも多いのではないでしょうか。

いつもビデオカメラを持ち歩いている謎多き美少女!友利奈緒(ともりなお)

本作のヒロイン。星ノ海学園の生徒会長であり、「任意の一人から視認されない」不完全な透明人間の特殊能力を持っている。生徒会として能力の悪用を阻止したり学園に保護する活動を行っていて、能力者が科学者たちに見つかり人体実験されるのを防いでいる。

いつもビデオカメラを持ち歩いていて、能力を悪用する証拠映像を押さえて相手を追い詰める頭の切れる策略家でクールな反面、牛タン弁当や作中のポストロックバンド「ZHIEND」など好きなものにはテンションが上がる可愛らしい一面がある。

彼女のヒロインとしての魅力がこの作品を支えているといっても過言じゃないのではないでしょうか。序盤のミステリアスな雰囲気からテンションが上がった時の無邪気な可愛らしさ、また普段敬語を使っているのに口が悪いなどギャップの嵐。高城に対する「ひくなっ!」は名台詞になりました。

cv佐倉綾音

ヒロイン友利奈緒役には『ご注文はうさぎですか?』のココア役、『被弾のアリアAA』の間宮あかり役などでおなじみの佐倉綾音さん。「あやねる」の愛称で親しまれていて、可愛らしい女の子から年上のお姉さんまで幅広い演技力、可愛いルックスと発言とのギャップが評判の人気声優です。

トーク力も抜群で数多くのラジオでパーソナリティを務め、今作のラジオ『Charlotte友利奈緒の生徒会活動日誌』でもパーソナリティを務めました。また乙坂有宇役の内山昂輝さんとは2011年『蛍火の杜へ』で主人公とヒロインを演じていました。

ギャップのあるヒロインを演じるうえで彼女の起用は必然なのかもしれません。ご本人も可愛いルックスに反して歯に衣着せぬトークが魅力の1つなので、優しい声音と激しい口調を自然に演じていてまるでリアル友利奈緒のようでした。


インテリメガネに見えて実はボケ役?高城丈士朗(たかじょうじょうしろう)

星ノ海学園生徒会のメンバー。「瞬間移動」の特殊能力を持っているが任意で止まれずいつも生傷が絶えない。その為、制服の下にプロテクターを付けたり体を鍛えているので実は脱いだらすごい細マッチョ。また超が付くアイドルオタクで現役高校生アイドル西森柚咲の大ファンで、かなり詳しくCDが発売される際には複数店舗で予約するほど。

メガネのせいで第1話ではインテリ系に見えるが実はかなりのボケキャラで西森柚咲が好きすぎて暴走した際には友利から「ひくなっ!」とツッコまれています。ムードメーカー的存在で彼のおかげで物語全体がシリアスになりすぎず、コメディとのいいバランスが保たれていました。

かと思えば、有宇友利を温かく見守る描写がありまるでお兄さんのような二人のよき理解者という絶妙の立ち位置にいる噛めば噛むほど味の出る良いキャラクターに仕上がっています。

cv水島大宙

高城丈士朗役は『コードギアス 反逆のルルーシュR2』ロロ・ランペルージ役や『ココロコネクト』八重樫太一役などの水島大宙さん。様々なアニメや洋画の吹き替えをこなす実力派声優で「だいちゅう」という愛称で親しまれています。

またkeyのオリジナルアニメーション第1弾にあたる『Angel Beats!』にも高松役で出演しており、そのビジュアルが今作の高城と似ているが脚本の麻枝准さんいわく意図的で大宙さんへのディレクションも「高松みたいに」と言っていたそうです。

ラジオ『友利奈緒の生徒会活動日誌』にも3回ゲスト出演しており、そこで自身もアイドルファンだということを意外なところに共通点がありました。

現役高校生アイドル!西森柚咲(にしもりゆさ)

作中の人気ロックバンド「How-Low-Hello」のボーカルで現役高校生アイドルで本名は黒羽柚咲。「口寄せ」の特殊能力を持っているが、自分の意思とは関係なく発動する為その間の記憶がない。憑依しているのは亡くなった姉の美咲で、柚咲に憑依している間のみ「発火」の特殊能力が使える。

柚咲明るく天然で実にアイドルらしい性格で、「おまじない」という持ちギャグ?を持っている。対照的に美咲筋金入りのヤンキーで「センスがー」が口癖。 ある事件がきっかけで星ノ海学園に転入、生徒会の仲間になる。

物語途中から生徒会の仲間になりますが、ここから高城の変態ぶりがいかんなく発揮されていきます。アイドルで二重人格という他の作品ではヒロイン級のキャラクターですが、彼女の場合はあくまで脇役でありある種豪華な使い方になっています。

cv内田真礼

柚咲美咲役は『中二病でも恋がしたい!』小鳥遊六花役や『アオハライド』吉岡双葉役などの内田真礼さん。その演技力に加え、歌唱力や可愛らしいルックスで、声優業に留まらず歌手や女優としても活躍し写真集などグラビア活動も行っています。

柚咲美咲という正反対の性格を持つ二つのキャラクターを見事に演じ分け、また作中バンドである「How-Low-Hello」のボーカル・柚咲として作中の歌も見事に歌い上げています。また弟の内田雄馬さんも声優で主演をはる実力を持っていて姉に似て美形という奇跡のような姉弟です。

麻枝節炸裂!OPをはじめ楽曲が神すぎる…

作品のオープニング曲を始め、エンディングや作中歌の多くを本作の脚本・麻枝准が作詞作曲を担当していて、その歌詞が物語と深くリンクしていて話題になっていました。オープニング曲『Bravely You』は物語全体を読み解くような歌詞になっています。

オープニングの歌詞の一節「例え化け物になろうとも成し遂げる」という部分には物語終盤の有宇が世界から能力者をなくす為、すべての能力を奪い取っていく姿を暗示していて最終話のエンディングテーマ『君の文字』には友利有宇に託した単語帳と彼らのこれからが表現されていて一層物語を感動的に盛り上げています。

特にオープニングに関しては最初は何気なく聴いていて、むしろこのコメディ要素もあるアニメには合ってないんじゃないかと思いましたが、物語が進むにつれどんどん内容とマッチしていき最終回を迎える頃にはオープニングを聴くだけで切なくなるほど歌詞が有宇の気持ちを代弁しているのではと思えるほどリンクしていきました。

また作中のポストロックバンド『ZHIEND』の曲がとにかくかっこいい。全編英語の歌詞ですがこちらも麻枝准さんが作詞されてるそうで彼の多才さを見せつけられました。

過酷すぎるcharlotteの3大超展開に絶叫!?

出典:http://charlotte-anime.jp

第5話まではギャグ要素満載の学園コメディのような展開が続きますが、第6話から怒涛の展開が繰り広げられています。「崩壊」という危険な能力が発症した有宇の妹・乙坂歩未の死をきっかけに有宇が自暴自棄になり堕ちていく展開から、ある事がきっかけで有宇の隠された記憶がよみがえり彼の本当の能力が発覚します。

そして歩未を助ける為、「タイムリープ」を発動する有宇。しかしここにきて以前から警戒はしていましたが作中に現れる事はなかった能力者を狙う組織が現れ仲間の死が訪れてしまいます。そんな中仲間を救う為有宇が下す決断はー。

それまでほのぼのと観ていた物語に第6話から一気に引き込まれていき、最終話まで駆け抜けていくような怒涛の展開でリアルタイムで見ていると来週が待ち遠しくなりやきもきしていたので、これから観るという方にはイッキ見をおすすめします。

衝撃の最終回に評価は賛否両論!?

さてそんな超展開の中、一気に最終話まで駆け抜けていくのですが実は全ての人が満足しているわけではありません。まあまず100人いて100人全員が良いという作品はあり得ないのですが、この作品は特に賛否が分かれています

誤解されないよう言っておくと作品自体が悪いわけではなく、最終回まで怒涛の展開が続き一気に最終回を迎えたことによりついていけなかった視聴者も少なくないようです。その為、「作品は好きだけどもっとじっくり観たかった」「2クール、3クールで観たかった」などこの作品を魅せるのに1クールじゃ足りなかったんじゃないかという声も多いようです。

ただ怒涛の展開で駆け抜けていき最後をある程度ぼかすことで、それぞれの解釈で彼らの「これからの記録」を想像する余地を残しているのもこの作品の魅力の一つだといえるのではないでしょうか。また、その為何度も見返したくなる作品になっていて、1度目はとにかく圧倒され、2度目、3度目以降になるとキャラクターの心情も理解でき一冊の小説を読んだような読後感が味わえます。

一度観たら忘れられない「charlotte」

そんなわけでここまで『charlotte』の魅力についてご紹介してきました。脚本に作画、音楽に声優とすべての分野でレベルが高く非常に魅力的な作品になっています。1クール13話に加えOVA1話の全14話ということもあり何度も見返したくなる、見返しやすい作品になっています。

有宇の一人称視点で物語が進んでいくので、実はヒロインである友利の心情ですら作中にはあまり多く描写されていません。これはまさに有宇に感情移入しやすいようにされていて、また超能力という非日常のテーマの中に「他人の感情は簡単には分からない」という日常感が加わる事でより視聴者に想像の余地ができただのアニメに留まらない魅力につながっています。

良い作品を観終わった後の何とも言えない喪失感の中、物語の続きを想像する事が出来るのもこの作品ならではの大きな魅力になっています。彼らの人生の一部を除いている感覚になる『charlotte』、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。