尾崎豊の影響を直撃で受けた世代の私が、その中でも特に未来に残したいと思える名曲をTOP10でランキング!独断と思い入れに特化した超俺的な10曲を、ぜひあなたにも楽しんでもらえると嬉しいです。
すべてが名曲!尾崎豊は時代が生んだ哲学者?
もう25年になりますか。1983年、突如として登場した尾崎豊が、まるで疾風の如く音楽シーンを駆け抜けたのはあなたもご存じの通り。そして、信じられないような理由でこの世を去ったのが、確か1992年。
当時は「若者たちの教祖」だの「反逆のカリスマ」だの言われていた尾崎。しかし、思春期の多感な時期に誰もが感じるような疑問や憤りを、ストレートに表現していただけなのではないでしょうか。
大人たちの矛盾や世の中の不条理、そして生きる意味を歌い続ける尾崎の姿は、一介のミュージシャンというより、哲学者そのもの。尾崎の曲の中には、常に葛藤と社会に対してのアンチテーゼが共存していたように思います。
愛すべき尾崎豊の名曲ランキングTOP10!
尾崎豊を総特集した別冊宝島『尾崎豊 Forget Me Not』が宝島社から3月10日発売予定 – amass https://t.co/73SUn1bEWf @amass_jpさんから pic.twitter.com/4A85oHop8b
— まっさん (@ta_massan) 2017年2月2日
さて、そんな尾崎豊。実は、私自身もその影響を直撃されちゃった世代のひとり。尾崎の曲で実践しなかったのは、盗んだバイクで走り出さなかったぐらいで(笑)、それ以外は鬼のように感化されておりました。
当時の感傷に浸るだけでなく、今でも“人生とはどうあるべきか”を常に問いかけてくる尾崎の名曲たち。たとえ時代が変わったとしても絶対に残したいし、残さなければならない!そんな使命感さえ感じてしまう次第。
そこで、数ある尾崎の名曲たちを「後世に残したい曲TOP10」として、超俺的ランキングを発表!世の人気なんて関係ナシ!私個人がどうしても残したいと思う10曲を選りすぐりましたよ~。ではでは、第10位からどうぞ。
第10位 アイラブユー (I LOVE YOU)
当初は1983年のファーストアルバム『十七歳の地図』に収録された曲。そして1991年に、あらためてシングルカットされております。皆さんご存じ尾崎の大人気曲でもあるのですが、ちょっとエピソードが面白い!
P「バラード書いてきてよ」尾崎「あ、ありますよ!」ぐらいの軽~いノリで創られちゃった曲だったとは・・・(汗)発売年にJR東海でCMとして使われたこともあり、知名度を大きく上げた曲でしたよね。
それだけに、「尾崎と言えばアイラブユー」なんてファンも多いんじゃないかな?当時は、尾崎豊の世界への入り口みたいな感じで、まだ尾崎をあまり知らない人たちがこの曲でファンになっちゃったりとか。
素晴らしい名曲に間違いはありません。ですが、尾崎に影響されまくった世代の私としては、これを1位にするワケにはいかないのです。もっともっと、まだまだご紹介したい!てなことで、今回は10位でガマンして頂きましょう。
第9位 誕生 (BIRTH)
高校の頃から尾崎豊を聴き始めました。実は初期の3枚のアルバムより、このアルバムが先でした。10分ぐらいの曲も好きですが、カラオケには向きません(°_°) pic.twitter.com/4BJ6Xf8dDS
— そうたろう (@koi_rgoz) 2017年2月18日
1990年にリリースされたアルバム『誕生』の収録曲です。こう見ると、シングルカットされていないんですね。これもまたちょっと意外です。私の中では、とっくにシングルリリースされてたんですけどね(笑)。
この前年に息子さんである尾崎裕哉さんが生まれたんですよね。この「誕生」は、その愛する裕哉さんに贈った曲だと言われています。社会への反抗を歌っていた尾崎が、家族への溢れる愛を歌う時がやって来たのです。
その歌詞もさることながら、サビの部分にスピード感があり、とても心に残るメロディだと思います。シングルカットされていないだけに、ぜひ多くの人に知って欲しい!そんな気持ちにさせる名曲であります。
第8位 僕が僕であるために
人を傷つける事に目を伏せるけど優しさを口にすれば人は皆傷ついてゆく
僕が僕であるために勝ち続けなきゃならない
正しいものは何なのか
それがこの胸に解るまで
僕は街にのまれて 少し心許しながら
この冷たい街の風に歌い続けてる#僕が僕であるために #尾崎豊 pic.twitter.com/45894bGHPG— きりくもの (@Kirikumono2) 2017年2月26日
出ました。ここでも出ちゃいました尾崎豊初期の作品。デビューアルバム『十七歳の地図』に収録されたやつが。そうです、こちらもまた、シングルカットされておりません。なのに、すごく有名な感じがしますよね。
恐らくその理由は、テレビドラマの主題歌になったり、他のミュージシャンの方がカバーしたり等、露出自体が多かったからではないでしょうか。楽曲の素晴らしさは元より、周知の機会に恵まれた印象があります。
これは本当に哲学的な曲です。人間を傷つけるというのはどんなことなのか?人生とはどうあるべきなのか?この曲には、そんな思いを抱かずにいられません。私自身も自問自答した、本当に思い出深い曲なのです。
第7位 OH MY LITTLE GIRL
OH MY LITTE GIRL/尾崎豊#なうプレ pic.twitter.com/9m8hmYky50
— 遠呂智(OROCHI) (@n_orochi) 2017年2月14日
こちらは、シングルカット曲。とはいえ、B面であります。A面はあの十七歳の地図。本来は、デビューアルバムである『十七歳の地図』に収録されていた一曲であり、尾崎豊の死後である1994年に改めてリリースという経緯。
まさに、せつないせつないバラード。大事なことなので2回言いました。それぐらい、本当に胸に刺さる曲です。1994年に再びリリースしたくなる気持ちも分かります。実は、この曲にも、ちょっと面白いエピソードがありまして・・・
おい!セーラー服とリトルガールかよ(汗)。なんか聞いたことあるぞ!と思った方もおられるでしょう。いや~、須藤さんの助言にちょっと感謝しちゃうかなあ。おかげで、この曲の世界観がいい感じでタイトルに反映されて嬉しいっす。
第6位 坂の下に見えたあの街に
孤独になる事も、淋しくなる事も、誰にも理解されない事も、それは思うように生きる事の代償なのかもしれない。
尾崎豊 pic.twitter.com/9LeTTOsqX5
— ☆超ビッグスター達の名言集☆ (@star_meigen) 2017年1月31日
1985年にリリースされたセカンドアルバム『回帰線』に収録。例によってシングルカットされておりません。尾崎が埼玉にある実家を出て、世田谷にあるマンションに移った時のことをモチーフにした曲だと言われています。
今、まさに社会に飛び出そうという少年が、生まれ育った家を出る瞬間。大人への第一歩を踏み出したその瞬間を歌った曲であります。私もこの曲に感化され、意を決して家を出たことを思い出します。
このアルバムは本当にスゴイですよ。「卒業」や「シェリー」みたいな有名な曲だけでなく、尾崎的世界観がふんだんに盛り込まれている1枚なんです。ぜひ尾崎を知らない人にも、聴いて欲しいアルバムなのです。
第5位 Forget-me-not
昨日までのことを忘れるために生きてきたわけでもなければ、
明日を夢みるためだけに生きてきたわけじゃない。
今日っていう日を精一杯生きることがすべてなんだ。尾崎豊 pic.twitter.com/HUEJdgfCrd
— ロック名言 (@69_meigen) 2017年3月5日
サードアルバム『壊れた扉から』の一曲。このアルバムは、尾崎がハタチになる前日にリリースされたんですね。前日というタイミングから、明らかに10代最後のアルバムにしようという目論見があったようにも。
そして、尾崎の死後である2001年にシングルとして再リリース。それだけ、尾崎ファンにとっては象徴的な一曲だったということでしょう。確かに、その通りかも。この曲には、何か特別な力が宿っているようにさえ感じます。
その極めて個性的な曲調は、尾崎のネイティヴ・アーティストとしての才能を否応なく感じさせるもの。ささやくような歌い出しから、絶叫に近いその終盤まで、まるで吸い込まれるかのように魅せられる作品と言えるでしょう。
第4位 COOKIE
こんなカットをたくさん山内さんは撮られているがもっと残ってないのかな
スタッフであったキヨシ曰くあの顔がくしゃくしゃになる笑みってのが尾崎の魅力のひとつかなと私は思いますよ#尾崎豊#好きなミュージシャンメモ pic.twitter.com/8Y0zzZX3S6— いさむ (@17isamu) 2017年1月31日
第9位と同様、1990年リリースのアルバム『誕生』の収録曲。ミュージシャン・尾崎豊の歴史から言えば、後期の作品であります。もう大人となり、「反逆のカリスマ」「ティーンたちの代弁者」時代とは少々毛色の違う作品です。
やはり、息子さんが生まれた後であることが影響しているのかな?言ってみれば、一種の家族愛を歌った名曲。ただ、そこには間違いなく隠されたテーマがあるような気がしてなりません。
それは尾崎らしい社会的不条理に対するストレートな感情はもちろんのこと、大事な家族を守り続けたいという親としてのテーマが確実に存在しているような。そんな「違う尾崎」の魅力が詰まった一曲だと思いますよ!
第3位 シェリー
この曲には、尾崎豊の“弱さ”が見え隠れしています。本来、他人には見せたくないであろう人間としての“弱さ”が。しかし、時にはそれが「愛すべき弱さ」だったりする。そんなことを感じさせてくれる曲です。
こちらは、1985年にリリースされたアルバム『回帰線』のラストに収録されている一曲。ラストを飾るに相応しい、珠玉のバラードと言えるでしょう。これもまた、シングルカットされていないのに知名度が抜群。
ファンの中には、「この曲こそ1位だ!」という方もたくさんいるでしょう。私も、すごーく迷いました。でも、ちょっと有名過ぎるのです。このランキングは「後世に残したい」と同時に「知って欲しい」という願いもあるのですから。
第2位 卒業
1985年シングルリリース。アルバム『回帰線』にも収録されておりますが、その回帰線の約2か月前に先行リリースされた曲。恐らく、尾崎豊の楽曲の中では一番有名なんじゃないかと。
尾崎の曲にはたいてい影響されていた私ですが、この曲は本当にズドンと直撃しましたね。なぜなら、この曲で歌われている学校に、自分も確かにいるような気がしてならなかったのです。そうです、完全に引きこまれちゃったのです!
ライブではこの曲をピアノで演奏するシーンがよく見られるのですが、その中でも、学校のチャイムをピアノで奏でるシーンが最高!普通なら、1位です。でも、このランキングのテーマを考えると、有名過ぎる・・・(汗)
天が青く広がり、そして生い茂る芝。ちょっとだけ古ぼけた校舎。そんないつもの学校に、いつもの自分がいる。感じていたことすべてが、まるで見透かされたかのように歌い上げられていて。若き日の自分に逢える一曲なんですよね。
第1位 ドーナツショップ
1985年にリリースされたサードアルバム『壊れた扉から』に収録。そして尾崎亡き後、1994年に改めてシングルカットされた「OH MY LITTLE GIRL」のB面に収録されていた名曲中の名曲であります。
なぜ、この無名に近い「ドーナツショップ」をあえてB面に入れたのか?しかも、尾崎の死後に。それはやはり、この曲が隠れた名曲だからではないでしょうか。ソニー・ミュージックレコーズも、それを充分に自覚していたのでは?
この曲もまた、その教室に自分がいるような気がしてならないデジャヴ。当時感じていたあまりにも平凡な毎日を、非凡なフレーズで歌い上げているという超スゴイやつなのです。
尾崎の楽曲の中でも、どうしても譲れないほど好きなフレーズがある曲でして、もー、ぜひ聴いてほしい!ぜひ後世に残したい!そんな衝動に駆られての第1位。あなたにもぜひ、おすすめしたい一曲であります。
尾崎豊の名曲に“卒業”の2文字は無い!
俺はー、今まで尾崎豊っていう歌手を知らなかった。名前しか聞いたことがなかった。今思うと人生半分そんしたなって感じだよ。だってこの人の美声を知らなかったんだから。 pic.twitter.com/MX7Numw1af
— ゆうき (@a275a32af92642b) 2017年3月5日
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございます。数々の名曲を世に残し、図らずも急逝してしまった尾崎豊。あまりにも短い一生ではありましたが、その才能や魂は、時代を超えて今なお生き続けています。
時代は変われど、人の心を惹き付ける魅力は変わらない。尾崎豊と出会えた人ならば、きっとその意味が分かるはず。そう考えると、尾崎豊の曲に“卒業”は存在しないのかも知れませんね。
確かに、楽曲としての「卒業」はあります。しかし、たとえ我々がいくつになったとしても、その数々の名曲から“卒業”することは無いということ。あなたも、そんな尾崎の魅力を再確認してみてはいかがでしょうか。
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