バダ・ハリは現在も悪童?K-1時代の功績と共に迫る!

自らを“ゴールデン・ボーイ”と称し、数々の名試合を生んできたバダ・ハリ。K-1のスター選手だった彼は何をしているのか?K-1時代の功績と共に迫ります!

バダ・ハリの逆転KO勝ち!K-1史に残る伝説の試合!(導入)

K-1の誕生からバダ・ハリが参戦するに至るまで



1992年に産声を上げた、格闘技団体『K-1』は数々の名勝負・名選手を生み出し、多くの格闘技ファンから愛されてきました。そして、10年以上も続いたK-1の歴史を語る上で、欠かすことのできない選手がバダ・ハリなのです!

2003年以降のK-1は、90年代から活躍していたピーター・アーツ、ジェロム・レ・バンナ、レイ・セフォーなどが第一線に残っている状態であり、世代交代が進んでいませんでした。それに加えて、ボブ・サップや曙、チェ・ホンマンといった巨体の選手にK-1側はスポットを当て始めます。

いわゆる「モンスター路線」と呼ばれていたこの時期は、純粋な格闘技術の競い合いを望むファンにとって、不満でしかありませんでした。そんな混沌とした時期に、彗星の如く現れた選手がバダ・ハリなのです!

“ロシアの速射砲”ルスラン・カラエフとの因縁!

バダ・ハリがK-1で頭角を現すキッカケとなった試合が、2007年のルスラン・カラエフ戦です!相手のカラエフはアマチュアの試合で、167戦159勝8敗125KOという戦績を誇っており、バダ・ハリと同時期にK-1デビューを果たした有望株でもあります。

実は2006年にカラエフと初対戦を済ましていて、その時はバダ・ハリの1R・KO負け。両者の実力差が顕著に現れる試合となりました。そのため、バダ・ハリにとっては因縁の相手であり、リベンジ・マッチでもありました。

衝撃の結末!だからK-1の試合は最後まで見離せない!

試合結果はバダ・ハリの2R・KO勝利。2Rにカラエフがパンチの連打でダウンを奪います。バダ・ハリは何とか立ち上がり、ファイティング・ポーズを取るものの、足元がフラついており、ダメージは充分に残っていました。大方のファンは、この時点でカラエフのKO勝ちだと思っていたはずです!

KOを狙うカラエフは試合再開直後、バダ・ハリとの距離を一気に詰め、パンチを振り回します。しかし、顎を捉えたのは、バダ・ハリの右ストレートでした!予想外のカウンターを食らったカラエフは、その場で失神KO。

この劇的な逆転勝利は、K-1史に残るベストバウトの一つとして、今も数えられています!

救世主からヒールへ!バダ・ハリが犯した大罪とは?

K-1はバダ・ハリを中心に、新たな時代を創りだす!



カラエフ戦の勝利をキッカケに、K-1はバダ・ハリを中心に回り始めます。その後も快進撃を続け、2007年にその年のK-1王者を決める決勝トーナメントで準々決勝まで勝ち進み、翌年の2008年には同トーナメントでついに決勝まで駆け上がります!

決勝の相手は2003年、2004年のK-1王者、レミー・ボンヤスキー。前述した通り、レミーが王者に輝いた年はK-1の低迷期であり、選手層のレベルも低かったと一部のファンから揶揄されていました。

バダ・ハリも同様の考えを示しており、「ボンヤスキーはフェイクの王者だ」と、たびたび口撃しています。そんな中で実現した因縁試合は、お互いに一歩も引かない好試合が繰り広げられます!

「K」の頂きまで、あと一歩。悪童王子の本性が目覚める!

しかし、2R途中にK-1史上最大の事件が起きるのです!なかなか均衡が破れない試合に苛立ったバダ・ハリが、スリップで転倒したレミーの後頭部に蹴りを入れてしまったのです!

結果はバダ・ハリの反則負け。決勝という大舞台なのにも拘らず、あまりにも残念な結末でした。当時の私も、テレビの前でがっくりと肩を落とした記憶があります。当然ながら、会場からは大ブーイングの嵐。

一夜にして、バダ・ハリはK-1のスター選手からヒールへと転落してしまいました。

2008年・大晦日。バダ・ハリに待ち受けていた残酷な年の瀬



事態を重く受け止めたK-1サイドは、事件から約2週間後の大晦日に、バダ・ハリの制裁マッチを設けます。相手はオランダのアリスター・オーフレイム。現在、アメリカのメジャー格闘技団体・UFCで活躍する総合選手であり、後のK-1王者でもあります!

当時のアリスターはK-1に本格参戦する前でしたが、たった2週間足らずの休養で対戦するには難敵過ぎる相手でした。試合結果はアリスターの1R・KO勝ち。K-1のスター選手からヒールへ。そして、最後の試合で畑違いの選手に完膚なきKO負け。バダハリにとって2008年は凋落の年でした。

最大の外敵襲来!バダ・ハリがK-1を守る!

総合からの刺客!Kを破壊し尽くすアリスター・オーフレイム!

しかし、バダ・ハリはここで終わりません!「ファンに申し訳なかった」と心を入れ替え、心機一転を図ります。5月には、海外で行われたセーム・シュルトとの試合で1R・KO勝ちを収めました。当時のセーム・シュルトといえば、K-1の絶対王者であり、誰が倒すのか注目が集まっていました。

そのような状況で、バダ・ハリは見事に結果を残し、自身の存在をさらに示します。そして、反則負けから1年を迎えた12月の決勝大会。準々決勝でカラエフを1R・KO、準決勝でついにアリスターと再戦したのです!

前回は休養期間が短かった事情があります。しかし、今回はお互いに万全の状態での対戦。K-1を代表するバダ・ハリが、総合選手のアリスターに負ける。それはバダ・ハリだけでなく、K-1の負けを意味するのです!

バダ・ハリに送られる大喝采。ヒールから再びヒーローへ!



この絶対に負けられない試合で、バダ・ハリは2度のダウンを奪い、左ハイ・キックでKO勝利を収めます。熱狂の渦に飲み込まれた会場は、ファンからの盛大な拍手に包まれました。ヒールに転落したあの事件から1年後。見事にリベンジを果たしたバダ・ハリは、再びK-1の救世主となったのです!

その後、K-1は幕を下ろし、現在は『新生K-1』として軽量級の選手を中心に大会を開いています。一方、バダ・ハリを含めた一部のヘビー級選手たちは、海外の立ち技格闘技団体へ主戦場を移し、今も活躍しています!

バダ・ハリの主戦場は海外へ!気になる戦績は?

海外でも悪童ぶりは健在!

海外でもバダ・ハリの輝きは消えません。K-1消滅後も連勝を重ね、2015年の8月までに10戦9勝1敗と、素晴らしい戦績をあげます。2012年にはボクサーへの転向を表明し、オランダの強豪グーカン・サキにKO勝利を収めたあと、キック・ボクシングを引退しますが、すぐに復帰しました。

しかし、バダハリの悪童ぶりは未だに改善されていません。海外へ主戦場を移したあとも、素行不良が原因でしばらく試合は行なえませんでした。

バダ・ハリの消えぬ闘争心!悪魔王子の完全復活はあるのか?

悪魔王子が完全復活する条件とは?



1年以上もの謹慎期間を経て、2016年に海外の格闘団体『GLORY』でようやく復帰を果たします。対戦相手は同団体の王者・リコ・ヴァーホーベンでした。

試合結果は2R途中に、バダ・ハリが右こぶしを痛めてTKO負け。謹慎明けの影響なのか、K-1時代と比べて身体のキレは戻っていませんでした。バダ・ハリが完全復活するには、技術より精神面をもっと成熟させる必要があると個人的に思います!

そして、完全復活さえすれば、次はきっとリベンジしてくれるはずです。K-1ファンの一人として、バダ・ハリが燃え尽きる日まで、私は復活を信じて応援しています!

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