神様と少女の恋模様!いなりこんこん恋いろは名言・名シーン20選!

神通力を授かった女子中学生のお話なんですけど、このアニメの見どころというか聞き所は可愛らしい京都弁なのです。

目次

関西弁とひとくくりにせずに、いなりの京都弁を楽しんでください

女子中学生と神様のアニメといえば、まず『かみちゅ』ですね。最近だと『ノラガミ』もなかなか面白かった。個人的には『物語シリーズ』の千石撫子も好きなんだけど、この『いなり、こんこん、恋いろは。』もおススメです。

このアニメの魅力は、まず主人公の伏見いなり(cv:大空直美)が話す〝京都弁〟です。京都の人は『ちょっとちゃうんやけどな』なんて言いそうですけど、アニメでこれだけ自然に聞える京都弁は初めてです。

そしてなんと言っても、伏見稲荷大社の主神ウカ様(宇迦之御魂大神 cv:桑島法子)の設定ですね。感情に流されやすくて優柔不断。思った事もなかなか言えない、儚げで幸薄そうな美人の神様。ってどんな神様やねん。

いくらなんでも主人公のこの名前はないな 下手したらグレるぞ

第1話 いなり。変な名前。神社と一緒。

小学生の時に男の子にカラカワれる主人公『いなり』の回想シーンです。名言でもましてや名シーンでもありません。なんだか原作者が作品に突っ込みを入れているみたいな自虐的な印象を受けたのでピックアップしてしまいました。

この作品は京阪電鉄の駅名が名字のキャラクターが多いみたいなんですけど、普通の親ならさすがに『伏見』って名字で『いなり』は付けないでしょう。キラキラネームどころじゃありません。

多分、ずっと言われてカラカワレてきただろうに、とても素直に育ったいなりの健気さがジーンと伝わってきました。そういう意味では名シーンと言えなくもないかな。いや、そんな事はないか。

そもそもいなりは、墨染さんになって何がしたかったの?

第1話 わたしが一番言いたい事、このままじゃ言えへん。

丹波橋 紅司(cv:岡本寛志)が墨染 朱美(cv:野水伊織)と手紙のやり取りをしているのを見たいなりは「彼(丹波橋)にとっての特別になりたい」と思っていたはずなのに「墨染さんになりたい」とウカ様に言ってしまいます。

そもそもウカ様にもちょっと問題があります。言葉通りにいなりを墨染さんに変えてしてしまうし、願いは1回だけで元には戻れない事も言ってません。きっと神様がこんなに迂闊だから、いくら神社に行っても願いが叶わないのでしょう。

キッカケはともかく墨染さんに化けてる時に丹波橋くんと出会い、『他人の姿ではダメで、自分でやらないと何にもならない』事を理解していく、中学生らしいエピソードだったと思います。

ところでいなりの「可愛いぃ、可愛いぃ女の子」というセリフなんですけど、形容詞を重ねるのは京都独特の言い方ですね。京都に引っ越した時にそう言ったら『そいえば、そやなぁ』と京都人も納得してました。

いなりって本当に学習せん奴やねぇ

第2話 でも、丹波橋くんの普段見れへん姿見れたし、へへへっ。

第1話で『わたしが一番言いたい事、このままじゃ言えへん』とか言ってたくせに、謝りに行く時に丹波橋くんの友だち(橋本 創 cv:北纓裕紀)に化けるんかい! とかつっこみを入れたくなるエピソードです。

とは言っても、丹波橋くんの家を訪れる事で丹波橋くんの人柄や家庭環境を、回想シーンを使うことでいなりと丹波橋くんが出会ったキッカケなどの設定を上手く説明することができているいいエピソードです。

最後に橋本くんに化けたまま、丹波橋くんの背中に貼り付いていて、キレイに(?)オチた感じでしょうか。お伴の子狐コン(cv:原紗友里)からも「なんて恥ずかしい事を」なんて嗜められてしまいます。女子中学生らしいと言えばそうなのかもしれませんね。

どうでもいいけど、天照大神がどうしてこうなった

第2話 丹波橋くんのこれからの毎日が、素敵な日で一杯になりますように

神通力を分け与えた件で、高天原に呼び出された、ウカ様といなりは天照大神(cv:磯辺万沙子)に咎められます。ウカ様は「愛する殿方が紙や画面から出て来れない」とかメタな事を言い出す始末。結局、ウカ様の嫁入りを掛けて変身能力使用禁止1日を天照大神と約束します。

そして、いなりは丹波橋くんのバスケの試合を見に行く途中で男神たちの邪魔されて変身を迫られます。とにかくこの騒動に最後までつき合った墨染さんに同情します。結局、体育倉庫に閉じ込められて熱中症で倒れた墨染さんを助けるためにいなりは化けてしまいました。

このエピソードの見どころは、覚悟を決めて高天原に向かういなりの独白です。割とありそうな設定なんですけど、素直ないなりの可愛さが際立ってました。そして高天原に到着した時「胸を張れ、君は友を助けた。正道を悔いる必要などない」とウカ様が初めて神様らしい事を言います。

この話だと、どんな形でも話を〆られると思うのですが、作者は『実はただの暇つぶしでした。なんて言ったら好感度ダダ下がりよね』なんて悪ぶった天照大神の独白を選んだみたいですね。これからの話の流れを決めたエピソードでした。

いなりの素敵なお兄さまは中二病

第3話 おれは中二病じゃない。断じて。

ウカ様が見えるほどの霊能力がある伏見 燈日(cv:上田燿司)は、中二病患者からするとむっちゃ羨ましい存在なのかもしれません。実際に霊能力があるのだから『中二病じゃない』というのは正しい認識だと思います。

そして、伏見稲荷神社で妹につきまとうウカ様がずっと気になっていたようです。それにしても部屋にやって来たウカ様に対してキツすぎる。ウカ様をもっと大切にしろ。一緒にマリオカートやるならもっと楽しめよ。

とはいっても、ウカ様の気持ちが燈日に傾いて行くところとか、ウカ様が気になりはじめる橙日の気持ちなどがきちんと描写されたエピソードだったと思います。ウカ様は「ひとつ願い事を聞いてくれるかい」と言って、燈日とは対等でありたいとアピールします。

ウカ様の五月蝿いお兄さまはシスターコンプレックス

第3話 妹の神通力を奪った憎い人間に、面当てをしてやろうと思ったのだ。

学校で絡んでくるウカ様のお兄さん(大年神 cv:子安武人)に応戦するために、いなりは教頭先生に化けますけど、うまくあしらわれてしまうシーンは素直に楽しめました。特に女子の着替えについてのコメントがリアルで笑えた。

いなりを新神歓迎会に呼びに来たらしいのだけど、途中からいなりを放ってしまいます。そのおかげでいなりはミヤちゃん(大宮能売神 cv:三上枝織)と出会い、高天原でのウカ様の事を知る事になります。見事にウカ様の事情を語るエピソードに仕上がってます。

宴会の席で、言い寄って来る男神たちに腹を立てたいなりが神通力を暴走させてしまい、天照大神に止められて嗜められます。いなりが神通力をウカ様に返す事を考え始めるエピソードだったと思います。

ボケにはちゃんとのってあげるんが関西人やろ

第4話 父さん、母さん。もしかしたらいなりは、神の力を授かっているのかもしれない。

母親(伏見葛葉 cv:仲みのり)に化けたいなりを見た燈日が、父親(伏見初午 cv:岡哲也)と母親に言ったセリフです。この後『そういうん、まじで卒業したほうがいいで、ほんま』と言われて笑われてしまいます。

別に作者に文句言うわけじゃないけど、この反応はおかしいでしょ。ココはせめて「ほな、いなりにお賽銭あげとこか」とか「〝伏見いなり〟やし、あたりまえやん」くらいの返しは欲しかった。ましてや、お父さん漫画家なんやからもっと頑張れよ。

初午「やっと気がついたんか。あの娘に神を下ろすために〝いなり〟と名付けたのだ」
燈日「なんやて! いなりを生贄にするつもりなんか」
初午「そうや。今こそ伏見家の野望が叶う時や」
燈日「なんでや、そんなことしたら、いなりはどうなるんや」
葛葉「そやな、そしたら、もすこし成績上がってくれるんやろな」

私ならこんな感じの小芝居させてみたかったけど、この第4話はエピソードがてんこもりなので、尺が足りなくなりそうですね。

墨染さんと三条さんって、いくらなんでも盛りすぎ

第4話 まなべくん……じゃなくて、三条さん、屋台の食べ物何が好き?

宵宮へ向かう途中で、背後からやって来た大年神を一蹴した三条 京子(cv:池辺久美子)と漫画の主役をダブらせた墨染さんのユリっぽいエピソードなんですけど、とにかくこの第4話は盛りすぎです。

いなりと墨染さんが駅前で会ってから歩き出すまで1分以上も尺を取ってます。女の子同士のたわいない会話の中にも伏線を張ってますけど、丁寧に描写をしているので話の流れがとても自然です。

三条さんの事を『まなべ君』と呼び間違える墨染さんを見たいなりは「まさか、な」と、ちょっとだけ疑います。でも、丹波橋くんが現れてからは忘れてしまいます。せめて、三条さんが射的で取った〝うさぎのぬいぐるみ〟は墨染さんに渡してあげて欲しかった。

いなりの幸せな気持ちに、心地よく引っぱられてください

第4話 お腹が窮屈なんも、歩きにくいのも、がまんしてお洒落するんは、全部好きな人にドキドキして欲しいから。いま以上を望むんはわがままかなぁ。

最初、支度に1分半も尺を使うのは少し長すぎると思っていました。キツく締めた帯も、新調した下駄も、夏用の足袋とかの話も全部このセリフのための伏線だったんですね。このセリフを活かすためにスタッフはどれだけ努力をされたのでしょう?

三条さん、墨染さん、丹波橋くんのお母さん(丹波橋 志津 cv:上田晴美)たちが気を使ってくれて、いなりと丹波橋くんを2人きりにしてくれます。そして、いなりの独白が続きますけどこんなに胸が熱くなるシーンは久しぶりに観た気がしました。

いなりの気持ちが届いたウカ様はずっと浮かれ気味でしたけど、手をつないで通り過ぎて行くいなりと丹波橋くんを見ると「少しうらやましいな」と本音をこぼしてしまいます。

そして、いなりの可愛い京都弁の独白です。
神社が、お祭りが、真っ赤で良かった
私のほっぺた赤くなってるん、丹波橋くんに気づかれへんから

神様アニメなら必ず出てくる『人の命の儚さ』の話

第4話 彼らは光の速さで寿命を迎えてしまう

ウカ様の神通力が足りなくなって神社の結界が解けてしまい、ウカ様は大年神に後ろから抱きつかれてしまいます。この第4話の大年神は後ろから女性を襲ってばかりです。なんて神様なんでしょう。

ウカ様は神通力の事を燈日に問いつめられて「いなりと仲良くなりたくて、姿を見えるようにしただけだ」と〝嘘〟を言ってしまいます。そしてウカ様は悔いて、燈日の後ろ姿に謝罪を呟きます。

燈日の事を友だちだと言うウカ様に、大年神は人との付き合いを嗜め、いなりに近づくのは良くない事だと言います。神様ってこんな事を何度も繰り返して達観している気がするのですが、ウカ様はそうでもないみたいですね。意地を張って「大丈夫」とか言ってます。

可愛いいなりの恋模様から、最後の引きまで見事な構成の第4話でした。

水着回なのに、お約束という訳でもない夏の海

第5〜6話 わたし、わたし、伏見さんになりたい

いなりの両親が墨染さん、三条さん、丸太町 ちか(cv:佐土原かおり)をつれて海に行く健全な水着回です。丸太町さんとギクシャクしてログハウスを飛び出した墨染さんが、水着男に口説かれるんですけど、夜中に中2女子を口説くとかどうなんでしょう?

丸太町さんは三条さんに諭され、いなりが三条さんに化けて墨染さんを助けたので、なんとなく和解ムードでした。でも三条さんのままで戻れないいなりが元の姿になると『三条さんに裏切られた』と思った墨染めさんが「伏見さんになりたい」と泣き出します。

願いを叶えたいと思ったいなりの神通力がまた暴走しはじめますが、いなりは気持ちを落ち着けて神通力を抑え込みます。このエピソードは墨染さんがメインっぽかったけど、実はいなりが成長するエピソードでした。

いなりがいたから、墨染さんも変われた

第6話 私は伏見さんにはなれへんけど、伏見さんみたいになれるように、がんばればいいんやな。

伏見さんをお手本にします』という意味の墨染さんの独白なんです。たしかにいなりは人当たりがよくて友だち付き合いとか上手そうですね。それだけのコミュ力あるとか、普通に羨ましいです。

だからと言って墨染さん。友だちの前でユリ告白はないんじゃないでしょうか? 勇気あるとかそんな事の前にちょっとだけ立ち止まって考えるべきだったかと思います。いなりはともかく、丸太町さんの反応がちょっと恐いです。

だけどどうなんだろう。この作品は、女の子同士の会話や仕草は結構丁寧に描写してる気がするのだけど、女子中学生って同性愛についてもこんな反応をするのでしょうか? ちょっとイメージできません。

相変わらず燈日はウカ様に対する態度が悪すぎます

第6話 私も知らなかったよ。そう、私は神様なのに、こんな近くにいた君の事を何も知らない。

出典:http://stat.ameba.jp

電話している燈日の後ろに立っているウカ様。考えるとちょっと恐いけど、燈日のウカ様の扱いが相変わらず酷すぎます。たしかにウカ様もちょっとストーカーっぽいところはあります。さすが兄妹です。そういえば燈日もいなりにつきまとっている時がありましたね。

ともあれ、少し優柔不断だけど慕ってくれるんだからもう少し優しくすればいいのに。ゲームに負けて不貞腐れるとか、燈日もコミュ力が足りないのかもしれませんね。ただ、神様からここまでアプローチするなんて、ユリ以上のアブノーマルかもしれません。

ところで、いなりのお土産のお酒(越前)を見たところ、どうやら若狭湾に行ったみたいですね。京都駅から山陰本線で綾部。舞鶴線から小浜線に乗り継いで小浜まで行ったのではないでしょうか。

神通力使った事を『ズルした』と思えるいなりはスゴイ

第7話 あたし最低や。ズルして役取ってもうて、みんなに迷惑かけて。

文化祭で演劇をやるいなりのクラスはくじで配役を決めました。いなりは丹波橋くんの相手役を引き当てるのですが、コンから『無意識に神通力を使った』と言われてショックを受けてしまいます。

もし、神通力で願いを叶えてもご利益だと割り切るのが普通の感覚だと思いますけど、いなりはズルだと思い悩みます。しかも桃山 南(cv:味里)から丹波橋くんへの手紙を託されますが、神通力で起こした風で飛ばしてしまいます。

混乱気味のいなりは、桃山さんに化けて丹波橋くんに告白します。そして丹波橋くんは断り、いなりへの想いをやっと自覚します。このエピソードではいなりの素直さをどう感じるのか、受け手が試されているような気がします。

高校生男子との痴話喧嘩って神様としてどうなの?

第7話 燈日こそ女心がわからないから、彼女ができないのでは?

ウカ様が気になっている燈日と、お見合い話で悩むウカ様のエピソードです。強がってみせたり、言葉がスレ違ったりして痴話喧嘩になります。高校生の燈日は仕方ないとして、ウカ様が感情的になるのってどうなんでしょう?

第3話で天照大神が悪ぶった事を言ってます。なのでこのアニメの世界観の神様は、全てを見通した高潔な存在ではなく、人より優れた能力と人と同じような感情を持った長寿の存在なんだと思います。

神様も人と同じような感情がある方がわかりやすいし作品として面白いかもしれません。ですが、長寿なので婚姻に対する意識は人とは違う気がするのです。ウカ様の父親も重婚してるし、ここでもう少し踏み込んでも良かった気がしました。

ところで「何かあったんけ」みたいに燈日が語尾につけている『〜け』っていうのも京都の言い方ですね。

神様を相手にタンカを切るいなりがカッコいい

第8話 お嫁さんの力に頼らな何もできひんような神様に人間くさいとか言われたくない。

神様アニメの定番イベント『出雲の神無月』です。いなりと燈日は、ウカ様のお見合いを辞めさせるために出雲大社まで行きます。大年神からウカ様の家庭事情(?)を聞いたいなりは、ウカ様の位を目当てにしている男神との見合いを邪魔します。

いなりは、ウカ様の父(須佐能乎命 cv:黒田崇矢)と出会って「お前がそうしたいと思うならなんとかして見せな」とかカッコ良く言われます。しかし彼が神大市比売と櫛名田比売と重婚してるから張り合っていると思うので、この騒動の原因は彼ですよね。

ともかく、追いつめられたいなりは男神たちを前にしてタンカを切ります。確か神無月は出雲大社で縁結びの話合いをしてると思ったんだけど、こんな神様たちに相手を決められるとしたら、いなりでなくともこれくらい言いたくなります。

いなり「自分からは何もしいひんくせに、他人まかせで頑張りもしいひんくせに、そんな安っぽい見栄のために、私の大事な友だち傷つけんといて」

自分が引き蘢った場所に閉じ込めるなんて、ちょっとツッコみたい

第8〜9話 時がくれば必ず出してあげる。時がくればね。

いなりとウカ様を引き離すために、天照大神はウカ様を天岩戸に閉じ込めてしまいます。「時がくれば出してあげる」って言いますけど、コレはいなりが死んだ後って事なんでしょうね。神様からすればそれ程長い時間でもないのかもしれません。

天照大神は「ひとりになって自分を見つめ直す時間が必要」とか須佐能乎命に言ってますけど、かつて須佐能乎命が暴れて迷惑をかけたから自分が引き蘢っていたクセに、よくもまあ2人でそんな事を言いますよね。

ともかく、天照大神からすると可愛い姪を守るために閉じ込めたんでしょうけど、結局裏目に出てしまいました。ウカ様はどんどん落ち込んでいくし、いなりの暴走で存在が益々希薄になってしまいます。

いなりが一番成長したのは、神通力を使わない時です

第9話 好きな人に他人の気持ちを伝えるなんて、誰にでもできる事じゃないと思うし。

桃山さんの手紙を丹波橋くんに渡さなかった事が原因で、校外清掃の時にいなりたち4人は無視されます。いなりは自分が悪いと思いつつも、丸太町さんが突き飛ばされた時に「キライ」と呟いて、神通力を暴走させて地震をおこしてしまいます。

こういう女子のやり取りの描写が丁寧ですね。『友だちの為に怒れる私は素敵』って感じが恐いくらいに伝わってきます。ウカ様になだめられて、伏見山を降りたいなりは桃山さんに謝罪し、桃山さんは気持ちを伝えてくれた事でいなりを許します

出雲でもそうでしたが、いなりが一番成長しているのは、逃げずに正面から対処している時です。いなりが神通力を使う時は逃げている時なんだとあらためて感じました。そういえば、墨染さんの対人スキルがやたら上がってますね。

ウカ様が消えてしまいそうな事を知ったいなりの決心

第9話 ウカ様、私、神通力をお返しします。

いなりは、八咫烏に乗って来たミヤちゃんから暴走した神通力を抑えるために無理に力を使ったウカ様が消えそうになっているのを聞かされ、燈日からも神通力を使うたびにウカ様の存在が消えそうになる事を教えられます。

いなり「なんで、なんでそんな大事な事、ウカ様はお兄ちゃんに話して私には言ってくれへんかったん」
燈日「お前と会えへんくなるのがイヤやから、心配かけたくなかったから、言わへんかったんちゃう。言えへんかったんや」
いなり「そんなんやったら、それがわかってたら、私……」

これがこのアニメの一番大事な部分です。ずっと友だちでいたい。心配かけたくない。だけど消えたくない。優柔不断で人間臭いウカ様のワガママな感情。ここで迷いなく決心するいなりの方がずっと立派に見えます。

この1クールの中で成長してきたいなりがとても逞しく見えます。だから日本中の稲荷たちが高天原への道を作ってくれたと解釈してもいいのかもしれません。逆に疲れ果てて飛べなくなった八咫烏の姿が残念すぎます。

いなりが神通力を返すところが一番の見どころ

第10話 見えへんくても、ウカ様がいんの、私、知ってるもん。

稲荷たちに導かれていなりは高天原へ到着し、大年神の露払いもあってすぐに天岩戸の前まで辿り着きます。そして岩戸をこじ開けようとするいなり。その必死さに応えるように大年神と稲荷たちも岩戸を一緒に引きます。

いなりは神通力を使った事を悔いて、ウカ様は自分のワガママを悔います。必死ないなりを見た天照大神は、少しだけ岩戸を開きいなりを天岩戸の中に入れます。いなりはウカ様にお別れを言って神通力を返して、普通の女の子に戻ります。

ウカ様「神通力では人の心は動かせない。それはきっといなり自身の力だ」
いなり「私、ウカ様に神通力お返ししますね」
ウカ様「いなりにとって神通力は迷惑だった?」
いなり「ほんまは、世界中に自慢したいくらい、素敵な力でした」
ウカ様「私も、今までと変わらず、ずっと見守ってるから。ありがとういなり」
いなり「ウカ様。ありがとう」

最後に神様らしいウカ様を見られた。ちょっと安心しました。

お気に入りの女の子と遊びたい、寂しがりの神様のお話でした

私はそんな人間たちを、見守って行きたいと思っているのです。

このアニメにはつっこみどころがたくさんあります。ウカ様は「願い事は1つだけ」とか言って神通力を渡します。だけど神通力を渡してこれだけ大事になるなら、もう1つ願いを叶えた方が良かったのではないでしょうか?

だけど、コレについては天岩戸の中でウカ様が「いなりと会いたかった」と反省してるみたいです。このアニメは、神様らしくないウカ様が、いなりと出会う事で神様の自覚を取り戻した作品でした。

原作ではいなりが神様修業するらしいのですけど、このラストシーンを観たらアニメでそれをやるのは蛇足のような気がします。このアニメにはつっこみどころがたくさんあります。だけどそれらを帳消しにするくらい女子中学生の描写が丁寧で素敵な作品でした。

本来は『うか様』だと思いますが、読みやすさを重視して『ウカ様』としました。主人公の『いなり』はひらがなのままだと読みにくいとも思いましたが、そのまま書く事にしました。それでも最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました。

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