悪童ズラタン・イブラヒモビッチが世界最強のCFである6つの理由

サッカースウェーデン代表ズラタン・イブラヒモビッチ。長身から放つそのシュートと類稀なる決定力を誇るセンターフォワードである。様々な国で活躍するエゴイストである彼はなぜ凄いのか、これから紹介していこう。

ズラタン・イブラヒモビッチのプロフィール

ズラタン・イブラヒモビッチは195㎝95㎏、現在イングランドプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドに所属するプレーヤーでポジションはセンターフォワードである。母国スウェーデンでも代表選手として活躍するスタープレーヤーだ。

これまで世界各国のリーグでプレーし、どのクラブチームにおいても主力としてそしてストライカーとして活躍し続けてきたイブラヒモビッチのことを”世界最強のセンターフォワード”と呼ぶ声も多い。

目を見張るようなプレーで我々を魅了するイブラヒモビッチは何故世界最強と呼ばれるのか。これまでの彼の経歴やスタイルを紹介しながらイブラヒモビッチの何が凄いのか、そしてそう呼ばれる理由を探ってみようと思う。

理由1.数々のビッグクラブで獅子奮迅の活躍

アヤックス時代

イブラヒモビッチはスウェーデンのクラブチームであるマルメFFからキャリアをスタートさせた。彼の活躍に目を付けたオランダ・エールディビジの名門アヤックスがイブラヒモビッチを獲得、彼は徐々に主力として力をつけていく。

2001‐02シーズンのオランダカップの決勝ゴールやチャンピオンズリーグでも4得点を挙げるなどレギュラーとして活躍し、2003‐04シーズンには怪我から復帰後16試合で13得点を挙げる大活躍でアヤックスのリーグ制覇に貢献したのだ。

この頃はまだ世界にイブラヒモビッチの名前はまだ知れ渡っていなかった。ただ、とんでもない才能と決定力を持った選手がいることは筆者の耳にも届いていた。ビッグクラブが彼を狙っているだろう、そう思った矢先に動いたのはあのクラブだった。

ユベントス〜インテル時代

2004年7月にイタリア・セリエAのユヴェントスへ移籍する。ユヴェントスにはイタリア代表アレッサンドロ・デルピエロとフランス代表ダビド・トレセゲがおり3番手のFWとしての位置づけだったが、デビュー戦でいきなりゴールを挙げる。

そのシーズンに35試合で16ゴールを挙げてしまうのだから、この男とんでもない。翌シーズンも併せてセリエA連覇に貢献したがいわゆるカルチョスキャンダル(ユヴェントスの審判操作疑惑)でチームはセリエBに降格してしまう。

そこでイブラヒモビッチはユヴェントス最大のライバルであるセリエAのインテルへと移籍する。迎えた2006‐07シーズンも15ゴールと活躍を見せインテルのセリエA優勝に大きく貢献するのだった。

イブラヒモビッチは移籍先のチームでしっかりと結果を残して貢献しチームを優勝に導いているのが本当にすごいことだと思うし、しかも移籍先はユヴェントスとインテルというイタリアきっての名門チームであるし、各国のスター選手が集まる場所なのでそこでのポジション争いも激しいに決まっているのにも関わらずだ。

その後もインテルでプレーを続け2007‐08シーズンは17ゴール、08‐09シーズンは25ゴールで得点王と結果を残し続けインテルのセリエA4連覇に貢献するのであった。そのシーズンオフに『セリエAでやることはもうない』と発言し彼は新たなフィールドに向かうことになる。

バルセロナ時代



2009年7月にイブラヒモビッチはカメルーン代表サミュエル・エトオ+移籍金でのトレードでスペインリーガ・エスパニョーラのバルセロナFCへと移籍する。最先端ともいえるパスサッカーを展開するバルセロナとの相性の不安もささやかれた移籍だった。

しかしイブラヒモビッチは結局2009‐10シーズンに29試合で16ゴールをマーク。バルサファンの期待に応えきれたかと言われれば微妙な成績かもしれないが、しかしそれでもバルセロナのリーグ制覇に貢献したのである。

リーグが変わればスタイルも言葉も文化も違う。国をまたいだ移籍にもイブラヒモビッチは十分な対応を見せることができたと言えるのではないだろうか。移籍初年度で16ゴールというのは説得力十分の数字であると筆者は思う。

ミラン時代

バルセロナ移籍の一年後にイブラヒモビッチはセリエAのACミランへとレンタル移籍で放出される。わずか一年でセリエA復帰となるのだが、そこでも本来の存在感と決定力をいかんなく発揮するのだからさすがはイブラヒモビッチである。

リーグ戦で14ゴールを挙げ不動の存在としてレギュラーに定着、長く優勝から遠ざかっていたACミランに7季ぶりのスクデットをもたらしたのである。その活躍にACミランが応え、バルセロナから彼を正式に買い取り完全移籍となった。

2011‐12シーズンは絶好調。リーグ戦では自己最多となる28ゴールを挙げて再びセリエAの得点王に輝いた。しかしユヴェントスとの優勝争いに敗れ、スクデット連覇とは残念ながらならない失意のシーズンとなった。

パリ・サンジェルマン時代

2012年7月にフランスリーグ・アンの強豪パリ・サンジェルマンへ移籍。ここでもイブラヒモビッチはその実力を発揮し、移籍初年度からいきなりの30ゴール挙げ得点王とMVPを獲得。チームは19シーズンぶりのリーグ優勝を果たしている。

翌年には引退間近のデイビッド・ベッカムがパリSGに合流。さらなるチーム力の向上でリーグ・アン連覇を達成したのだ。2016年まで4年間在籍したこのチームで4度の優勝と3度の得点王&MVP獲得という大活躍をみせたのだった。

カタールの会社がパルSGを買い取り、オイルマネーの潤沢すぎる資金で有力選手を買い漁ったこともあり、戦力は他のチームの比べ物にならないほど高かったとはいえ、4年とも優勝するのだからこの男、底が知れないのだ。

マンチェスター・ユナイテッド

2016年6月にイングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍を発表したイブラヒモビッチ。この時のマンUは名将サー・アレックス・ファーガソン勇退後の大混乱期を迎えかつての輝きを完全に失っていた時だった。

ファーガソンの後を受けたデイヴィッド・モイーズとルイ・ファン・ハールの指揮により成績は低迷。そのあとを受けた名将ジョゼ・モウリーニョの強い希望でかつてインテル時代に師弟関係にあったイブラヒモビッチ獲得となったわけである。

プレミア優勝こそ成し遂げられていないがイブラヒモビッチは2016‐17シーズンも15得点を挙げプレミアリーグで”35歳で15得点”という最年長記録を達成している。円熟味を増してきながらも決定力は相変わらず健在なのだ。

理由2.4つのリーグでチームを優勝に導いた「優勝請負人」

先述した通り、イブラヒモビッチの所属したチームはそのほとんどでリーグを制するか何かしらのタイトルを獲得している。チームを移ってもそのほとんどで主力として活躍している以上”優勝請負人”と呼んで全く異論がない。

エールディヴィジで2回、セリエAにおいてはユベントスで2回(後にカルチョスキャンダルで取消)、インテルで3回をともに連覇し、ACミランでの1回。リーガ・エスパニョーラではバルセロナで1回、リーグ・アンでもパリ・サンジェルマンで4連覇と、凄まじい成績なのだ。

現在のプレミアリーグではまだリーグ優勝を経験していないが、もしこれを達成すれば5つのリーグで優勝経験することになるし、マンUファンの筆者としては何が何でも達成してもらいたい!と切に願っている。

理由3.これまで5度の得点王に輝く

イブラヒモビッチはチームタイトルだけでなく、個人タイトルも多く獲得している。フォワードとして一番重要な得点を挙げるという仕事を確実にこなし、これまで5度の得点王に輝いている。

フォワードとしてプレーする選手はもちろんたくさんいるのだろうが、その中でも得点王になれるのはほんの一握りだし、プレーしてきているリーグがリーグなだけにとんでもないことなのはお分かりいただけると思う。

得点王のみならず各国リーグで最優秀選手賞も合計6度、UEFAの認定するベストイレブンにも4度選出されるなど、実力実績十分のイブラヒモビッチはやはり世界最強のセンターフォワード最有力選手だと筆者は思っている。

理由4.圧倒的なフィジカルと卓越したテクニック

イブラヒモビッチは195㎝という身長の高さに加えて、強靭なフィジカルを誇るプレーヤーなので空中戦や競り合いなどにも負けない。それゆえにディフェンダーからすればとても守りづらい選手だ。

それに加えて足元のテクニックも超一流で相手選手を置き去りにしたり華麗にかわしたりとお手の物なのである。さらにはアクロバティックなプレーもさらっとこなしてしまうのだから、調子がいいと手が付けられなくなってしまうのだ。

もともとイブラヒモビッチはテコンドーで黒帯を持つ実力者であり、空中のボールにミートする感覚はテコンドーによって養われたそうだ。たまに飛び蹴りみたいなシュートを決めることがあるのもそれが要因と一つなのだ。

理由5.今なお衰えない驚異的なゴールセンス

イブラヒモビッチは正統派のセンターフォワードでありながら、トリッキーなプレーやアシストもできるなどプレーの幅が広い、言い方を変えれば非常に引き出しが多いプレーヤーだと思う。それはまるで相手の常に一歩先を行っているようにも思えてしまう。

なのでディフェンダーがしっかり守っているつもりでもイブラヒモビッチはさらにその先が見えているようで、そんなゴール決めるのか!と驚嘆してしまうような結果になるのである。

35歳を過ぎてもなお、世界最高峰のリーグでフォワードとして仕事ができるのはフィジカルとテクニックに加えたゴールセンス、いわゆる”ゴールへの嗅覚”が備わっているからに違いないのだ。

理由6.ビッグマウスを現実にする実力と胆力



イブラヒモビッチはブレない。まったくブレない。自分自身に対する絶対的な自信とプライドがそうさせるのだ。まさに天上天下唯我独尊という感じで、イブラヒモビッチの”ビッグマウスぶり”はファンの間でも有名である。

4年間を過ごしたパリ・サンジェルマンを退団することを発表した時、クラブを通じてサポーターに向けたコメントを見ると、イブラヒモビッチのメンタルはどういうことになっているのか、と思う程自身に満ち溢れている。

『さようなら』ではなく、『また会う日まで』だ。王のようにここにやって来て、レジェンドとして去ることになる。だが、再び戻ってくるよ!

出典:http://www.sanspo.com

なかなかこんなとこと言えるプレーヤーはいない、というかイブラヒモビッチぐらいだろうか。だがイブラヒモビッチは彼の哲学に沿って自分の信念を貫ける精神力の強さを持っているのだ。そして結果も出してきた。

わかったか? 俺は騒動を起こすが、真面目なところもあるんだ。そんな性格がベースになって、俺は自分なりの哲学を作り上げた。俺流の生き方を決めたのさ。デカいことも言うが、きちんと結果も出す。それが俺の信条さ。だから俺は口先だけの男は大嫌いだ

出典:http://meigen.keiziban-jp.com

世界最強のCF「ズラタン・イブラヒモビッチ」

35歳のイブラヒモビッチに肉体の衰えは来るのだろうか。現在の彼を見ているとそれはまだ来ないと思ってしまほどバリバリ仕事をしている印象がある。しかしさすがにキャリアは終盤を迎え”終い方”を考える時期には来ているのであろう。

それでも存在感はいまだ十分で今のマンチェスター・ユナイテッドにイブラヒモビッチがいなかったらと考えたらぞっとしてしまう。ルーニーがスタメンを外され、ポグバの起用もうまくいかない今は彼くらいしか頼れる選手がいないというのが現状である。

イブラヒモビッチには是非マンチェスターにトロフィーを齎してもらいたい。その時には彼にとって最高の最後を飾ることができると思うからである。自分を神だと言える男の最後の仕事を見守っていこうと思う筆者である。

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