ブレイクブレイドはロボアクションの概念を破壊する!ネタバレ込みで謎や伏線も紹介!

「ゴゥレム」たちのカッコいい白兵戦と緻密な世界設定から人気の『ブレイクブレイド』。今回はそんなブレイクブレイドについて魅力や伏線考察などを紹介します。かなり深い所に踏み込むので、ネタバレが苦手な方は注意してください。

本格戦記ロボアクション・ブレイクブレイドとは

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ブレイクブレイドは、2006年10月号・11月号の少年ブラッドから連載を開始した架空戦記モノの漫画です。いくつかの雑誌へ移転しながら連載を続け、現在は無料ウェブコミック誌「COMICメテオ」にて連載しています。

原作を手がけるのは漫画家の吉永裕ノ介さん。『ヤングマガジンアッパーズ』で2000年から連載を始めた「メタルウインド」という漫画でデビューしました。今回は、そんな「ゴゥレム」たちのカッコいい白兵戦と緻密な世界設定から、架空戦記モノとして人気の高いブレイクブレイドについて紹介します

重厚すぎる人間ドラマを展開する登場人物たち!

ライガット・アロー(CV「保志総一朗」)

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まずはそんなブレイクブレイドの登場人物たちについて紹介します。初めにこの作品の主人公であるライガットから。彼は、この作品の世界では必須の「魔力」と呼ばれる石英を操る力を持っていません。これがどれくらい不便かというと、現代で電気が使えないくらい不便です。普通に生活できないレベル。

過酷な出生であるにも関わらず、とても誠実で優しい青年です。そんな彼が、ひょんなことから操作できないはずのアンダーゴゥレム「デルフィング」を動かしてしまったことで、戦争に巻き込まれることになり……。演じるのは『スクライド』のカズマ役『機動戦士ガンダムSEED』キラ・ヤマト役で有名な保志総一朗さんです。

ホズル(CV「中村悠一」)

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ホズルはライガットの学生時代の親友です。彼らの暮らす「クリシュナ王国」という国の国王をしています。王族と言っても、威張り散らしたりするようなことはなく、むしろ権力等が嫌いな気さくな性格をしています。拘束されることを嫌い、若いころは事あるごとに王位を継ぎたくない、と愚痴っていました。

そんなホズルの演じたのは『CLANNAD -クラナド』岡崎朋也役『マクロスF』早乙女アルト役などで有名な中村悠一さんです。第18回最優秀男性声優賞も受賞している演技力の高い声優さんで、複雑な心理描写のホズルも見事に演じきっています

シギュン・エルステル(CV「斎藤千和」)

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彼女はホズルの妻であり、クリシュナ王国の王妃です。天才的なゴゥレムの技術師で、作中ではライガットの乗るデルフィングの改良をほぼ1人で手掛けています。根っからの研究者で、起きている間は四六時中研究に没頭し、仕事が終わればベッドでバタンキューという不規則な生活を送っています。まったく王妃っぽくありません。あと、部屋が汚い。

王妃ですが、結婚後もライガットへの思いを捨て切れておらず、ホズルもそんな彼女の様子を察しているため、関係はとてもドライ。そして、彼女はライガットと再会し……。演じるのは『化物語』戦場ヶ原ひたぎ役などで有名な斎藤千和さん。落ち着いた可愛い声が素敵です。

ゼス(CV「神谷浩史」)

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同じく、ゼスはライガットの学生時代の親友です。ただ、彼らとは出身国が異なり「アテネス連邦」という国の生まれで、その国の最高権力者ロキス書記長の弟。作中ではクリシュナとアテネスは戦争状態に突入してしまうため、親友でありながら彼らの前に立ち塞がる敵として登場します。

演じるのは、こちらも『化物語』阿良々木暦役などで有名な神谷浩史さん。とても演技力が高く、様々なタイプの役を演じている声優さんで、クールなゼスもとてもカッコよく演じています。ブレイクブレイドにはこの4人の他にも様々な人物が登場します。作中の心理描写が大変細かく、彼らの織りなす人間ドラマがこの作品の魅力の1つです。

攻撃は基本物理!?ロボットアニメの概念を破壊する奇抜な設定!

魔力と石英について

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そんなキャラクターたちの活躍するブレイクブレイドの魅力は何といっても作り込まれた独特な世界観!そんなロボットアニメの常識を打ち破る世界観について紹介します。まずは最も特徴的な「魔力」について

魔力と聞くと、アニメ好きの方ならば「魔法」や「エルフ」のようなファンタジーなものを想像するかと思いますが、ブレイクブレイドでは違います。作中の人々は皆、石英を自在に操る力を持っており、この「石英を操る力」を「魔力」呼んでいます

石英中心の世界

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人々はこの魔力で操れる石英を中心に生活をしています。石英と言っても、現実世界のものとは少し異なり、色々な種類があります。現実世界の石英と同じ、魔力に反応しない「無反応系石英」から、魔力に反応し形を変えたり、発光したりする「反応系石英」まで様々。人々はこれらの石英を加工して使用しています。

現実の世界に例えると、「魔力」が電気で、「石英」が電化製品の原料になる金属やレアメタルのようなものです。ちなみに、石英を使用しているため、これらと相性の悪い金属と油はほとんど登場しません。そもそも、作中の舞台である大陸ではまったく石油が取れないようです。

石英で作られた魔動巨人「ゴゥレム」

そのため、人々は日用品から武器まで石英で作りだし、生活しています。そんな石英中心の生活で生み出された技術と兵器が「ゴゥレム」です。この世界では火薬の類もほとんどないため、主力は石英を削り出して作った剣などの近接武器がほとんど。この武器を使った、叩く!削る!ぶつかる!といった大迫力なゴゥレム同士の近接格闘がこの作品の魅力です。

石英のためとても壊れやすく、作中ではよくゴゥレムの欠損描写があります。ボロボロな姿で戦うロボットって、いいですよね……。長年使い込むことで出来る細かな傷なども大変丁寧に描かれているため、ロボットマニア必見の作品になっています。そんな一般的な金属でできたロボットとは少し違う「ゴゥレム」たちの活躍がこの作品の魅力です。

無骨を極めたメカニック

アンダーゴゥレム「デルフィング」

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この項では、そんな作中で大活躍のゴゥレムたちを少し紹介します。まずは主人公機のデルフィングから。デルフィングは「アンダーゴゥレム」と呼ばれる古代人の作り出したゴゥレムで制作方法は一切不明。動力に魔力を必要としない代わりに、操縦は魔力を持たないライガットにしかできません

特徴はその圧倒的馬力。既存のゴゥレムの常識を打ち破る、高い運動性能を持っています。要はガ〇ダム。また、バリーションが豊富で、作中では様々なバージョンアップがなされます。といっても、そのほとんどはこの機体の欠点を補うためのもの。修理が不可能のため初登場時が一番強く、ストーリーが進むにつれてボロボロになっていく姿も魅力的です。

機動性に特化した「エルテーミス」

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エルテーミスはアテネスの開発したゴゥレムです。この機体は作中でもマットサイエンティストと称される人物が考案したもので、構造も大変クレイジー。そもそも、ゴゥレムとはとても重いものです。脚部には大変な重量がかかるため、高速での移動は至難の業。跳躍なんてほぼ不可能です。そんな中、あえて軽量化し、跳躍力や運動性を強化したのがこの機体。

そのため、大変操作が難しく、着地の操作を少しでも間違えれば足が大破して行動不能に陥るほど。事故も多く、訓練で死者まで出す欠陥品です。しかし、1度乗りこなせれば、その運動能力は随一。他のゴゥレムを置き去りにするほどの機動性があります。安全性を度外視した玄人向けのゴゥレムです。

クリシュナの量産機「ファブニル」

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ファブニルは、クリシュナ王国の量産型ゴゥレムです。シギュンが全面改修した機体で安全性が高く、バランスの良い性能をしています。ただし、良くも悪くも性能が平凡なので、カスタム機等には性能で劣る様子。クリシュナで最も一般的なゴゥレムです

この3機以外にもブレイクブレイドには様々なカッコいいゴゥレムが登場します。どのデザインも大変無骨で重厚感があり、ロボットファンにはたまらないものばかりです。これらのゴゥレムが入り乱れ、ぶつかりながら戦う様子は圧巻のため、ぜひ実際に見てみてください。

主人公、ライガットを苛むシリアスを極めた展開…

重いテーマも扱うリアルな戦記もの

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ここからはブレイクブレイドのストーリーの魅力について紹介していきます。ブレイクブレイドのもう1つの魅力は、とても細かな心理描写とリアルな戦争描写です。迫力のあるロボット漫画としても楽しめるこの作品ですが、少し立ち止まってじっくり読んでみると、その描写の丁寧さに驚かされます

ファンタジー的な要素を取り入れつつも、捕虜や虐殺、差別問題などのリアルな戦争もしっかりと描かれています。そんな戦争に巻き込まれた人々の心理描写も大変細かく、キャラの表情から考察する部分が多いのもこの作品の魅力です。

丁寧に描かれるライガットの苦悩

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この心理描写が特に細かいのが主人公のライガット。作中では第1話から最新話にかけて、とても丁寧にライガットの苦悩や絶望を描いています。ひょんなことから戦争に巻き込まれてしまった一般人の苦しみに始まり、友の死から捕虜や虐殺など、戦場の悲しみの描写がとても丁寧です

特に自分の単独行動のせいで殺してしまった優秀な友の死を悼む様子が、本当に痛々しい……。友を殺した相手へ復讐を誓う様子は恐ろしくもあり、悲しくもあります。――ただ、ここまでなら戦記モノではよくある展開。ブレイクブレイドの凄まじい点は、あまり一般的には描かれない英雄の「その後」が描かれている点だと、個人的には思います。

「その後」も葛藤は消えることなく……

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普通、マンガやアニメなら友を殺した憎い敵を倒したら、めでたしめでたし、でおしまいです。しかし、現実は違います。例え、英雄になって国を救ったとしても、その後も彼らは生きていかなければなりません。英雄だって人間です。世間一般的に幸せ者だと羨ましがられる彼らにだって、彼らなりの苦悩が待っています

特に、たまたま身の丈に合わない戦果を残してしまい、その身に相応しくない栄誉を手に入れてしまった者なら尚更でしょう。復讐を果たした後もライガットの苦悩は終わることはなく、むしろ更なる重責となって彼を苦しめます。日に日に壊れていく彼が、最後にどこに辿り着くのか……これからの展開にも注目です

主人公機デルフィングと世界に秘められた謎とは【ネタバレ注意】

デルフィングについて

ブレイクブレイドは世界設定も巧みで、ストーリーには様々な伏線が張り巡らされています。この項からはそんな伏線についての考察を紹介していきます。作中で最も謎な存在といえば「デルフィング」です。石英を使用しているにも関わらず、「魔力」を必要としない「アンダーゴゥレム」。その構造はとてもちぐはぐです

古代人が作ったとされていますが、その製作工程から設計思想まで全くの謎。手掛かりは胸のフレームに刻み込まれた「運命に抗おう」という古代文字のみ。作中でシギュンは「まるで使命を果たすために突貫で作られたよう」と解析していますが……。

謎多き存在の古代人

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そんなデルフィングを作り出した古代人も謎多き存在です。世界観の項で、大陸にはあまり金属がないとお伝えしましたが、どうやらそれは現代の話であって、昔は少し違ったそうです。作中の世界でもはるか昔に暮らしていた古代人たちは、金属と油を中心とした文明を築いていたとされています

それがある日突然変わり、石英を中心とする生活へと移行しました。また、古代人たちは現代の「魔力」と呼ばれる力を持っていなかったのでは?と推察されています。これはデルフィングのモニターにもしっかり描写されています。「人間」と認識されるのは魔力を持たないライガットだけであり、「魔力」を持つ現代人は「不特定生物」と認識されていました

すべてのカギを握るのはオーランド!?

このようにデルフィングと古代人には深い関わりがあり、大きな謎を持っています。残念ながらこれらの謎はまだ作中で語られてはいません。作中のセリフから察するに、どうやら大陸の国の1つオーランドは古代兵器と何か密接な関係があり、デルフィングについて何か知っている様子ですが……

ちなみに、これらの謎を含むデルフィングの過去について描かれた新作OVAの制作が決定していましたが……。残念ながら2016年12月頃に制作中止が発表されてしまいました。今は、素直に原作で描かれるのを待つしかない状態です。そんな過去の謎にも注目です

ブレイクブレイドには異なる展開を描くアニメ版も!

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そんなブレイクブレイドは、2010年から2011年にかけて全6部作の劇場アニメとしてアニメ化され、2014年4月から6月までには劇場アニメを再構成したテレビアニメ版も放送されました。映像で描かれるゴゥレムたちの戦闘は大迫力なため、こちらもおすすめです。

また、アニメ版では原作とは少し異なる展開で物語が描かれています。アニメオリジナルのデルフィング第5形態もお披露目されたので、こちらも要チェックです。原作と見比べつつ見るのも面白いかもしれません。

ブレイクブレイドはロボアクション好きなら必見!

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このようにブレイクブレイドは、作り込まれた世界観と大迫力のロボットバトル、丁寧な心理描写の3つ共存する完成度の高い作品です。様々な層の方でも楽しめる、とても魅力あふれる作品のため、ぜひ1度目を通してみてください。特にロボットアニメ好きの方なら必見です。今回はそんなブレイクブレイドについてでした。

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