【デス・パレード】緊迫のサスペンスアニメ5つの魅力!視聴の際には覚悟が必要?

好き嫌いが分かれるとわかってはいてもオススメしたくなるアニメ、それが『デス・パレード』です。初めて見たとき具合が悪くなった私ですが最終話が終わる頃にはその魅力に夢中でした。できるだけ多くの方に見ていただきたくてネタバレをできるだけしないようにオススメポイントをまとめてみました(多少ネタバレしてしまっているのはどうかお許し下さい)。

緊迫のサスペンス『デス・パレード』とは?

『デス・パレード』は立川譲氏が原作・監督をつとめるマッドハウスのアニメ作品です(原作はマッドハウスと共同)。エレベーターから降りるとそこは「クイーンデキム」という謎のバー。白髪のバーテンダーに迎え入れられますが客の直前の記憶は曖昧です。そしてお客様は常に2人。

2人は白髪のバーテンダー・デキムに命を賭けてゲームをするよう促されます。命を賭けてゲームをするというのはどういうことなのか?ゲームが終わったあと自分たちはどうなるのか?すべてが謎のまま2人はゲームを進めます。自分の奥底にある感情をむき出しにさせられながら。


命を賭けたゲームによって人の感情がむき出しになる恐怖に怯えながら『デス・パレード』を見た私が、最終的にはとても夢中になっていたので、ぜひたくさんの方に見ていただきたいという気持ちでこの記事を書きました。

できるだけ重要な部分のネタバレを避ける方向で記事を書いておりますが、作品の魅力を語るためにストーリの展開などは書かせていただいています。特に第1話に登場する新婚夫婦に関してはかなりストーリーを書いています。

未見の方で「ネタバレ、ダメ、絶対!」という方はここで一旦読むのをやめていただき、まずは作品を見て頂けたらと思います(かなり無理矢理なオススメの仕方、すみません)。

魅力①『デス・パレード』の恐ろしくも癖になる世界観

BAR「クイーンデキム」に来た2人のお客は、まずバーテンダーのデキムから「ここにきたときのことをおぼえていらっしゃいますか?」と質問されます。大抵2人とも記憶が曖昧です。

2人の記憶が曖昧であることを確認したデキムは「この状況を説明させていただきます」と話しを続けます(3話以降は黒髪の女とともに)。「1つ、ここがどこなのかという問にはお答えできません」「2つ、これよりお2人にはゲームをしていただきます」「3つ、ゲームの内容はルーレットで決めていただきます」

「4つ、ゲームは命を賭けて行っていただきます」「5つ、ゲームが終わるまで当店からでることはできません」私は全然、状況説明してくれてないじゃん!って始めて見たとき思いました。だってここがどこか答えられないって最初に自分で言っちゃってますから。

必ずゲームをしなければいけない上に、しかも命を賭けなければならない。その時点で「ふざけるな」と怒り出すお客もいますが気持ちがすごくよくわかります。この状況で「はい、そうですか」って言える人のほうが珍しい。

断るとどうなる?と質問するお客に見せられるのは暗い部屋にある多数の動かない人影。吊るされているように見えるものもいます。逆らってゲームをしなければ命の危険があると判断したお客は大抵ここでしぶしぶゲームを始めます。

まずは何のゲームをするか決めるためのルーレットを回します。このときの音が知人の家の来客時になる音と似ていて、私は反応してしまいました(超個人的などうでもいい話をすみません)。

いよいよ命を賭けたゲームの始まりです。ここがどこなのかも、ゲームが終わったあとはどうなるのかもわからない。そんな恐怖を抱えながらゲームをする2人。ゲーム終盤(もしくは終了後)この世界観の基本的な設定は明かされますので、この設定に関するドキドキ感を味わえるのは最初だけです。

じゃあそれ以降は面白くないのかといったらそんなことはありません。命を賭けてゲームをする中で見えてくる人間の感情、そして話数を追うごとに少しずつ明かされていく謎もあります。ただ基本的な設定に関するドキドキを感じられるのは初見の醍醐味だって私は思っています。

魅力②なぜにバーテン?謎多き登場人物たち

デキム

ノーナが担当するタワー15階にあるBAR「クイーンデキム」の白髪の男性バーテンダー(カクテルを作るのがとても上手)。来店した2人に命を賭けたゲームをするよう促しこのバーを出たあとの2人の行き先を決める「裁定者」です。

淡々とした口調で話し感情を表に出すことはあまりありません。裁定者であることに誇りを持っており、裁定に失敗した際に拳を握り締める描写などもありました。とても真面目でどんなときも訪れるお客様へ敬意を忘れません。

趣味は人形作り。蜘蛛の糸みたいなのを出せます(スパイダーマンみたいですが壁づたいに移動したりするシーンは今のところ確認できていません)。

黒髪の女

自分の名前を思い出せず、目覚めたときに最初に会ったノーナに連れられ(最初に見たノーナを親と思ってるわけではありません)「クイーンデキム」でデキムの助手として働くことになります。

お客を出迎えたり、ルール説明をデキムと一緒にしたりします。ちなみに最初、私はテレビで見たとき「髪、結構紫じゃん!」って思ったのですが明るい場所に出たらちゃんと黒髪でした(上記の目覚めたときの画像など)。バーの中では照明で紫色に見えるだけみたいです。

ノーナ

デキムたち裁定者を管理する女性。見た目は少女のようですが豊富な知識と経験を兼ね備えた聡明な人物です。まるで「見た目は子供、頭脳は大人」な江戸川コナンみたいです。デキムの上司でデキムが裁定に失敗した際は叱責します。

デキムがなんとも羨ましい。見た目少女なのに頭良くて仕事できるってだけで十分たまらない感じなのに、そのノーナに叱ってもらえるなんて。私もノーナに胸ぐら掴まれて「裁定者のくせにやすやすと見逃すな!」「この最低者!」とか言われたいです。

後半の「この最低者!」は実際は言ってません。私の妄想の中のレベルの低いダジャレです。いわゆるおやじギャグです。この場を借りてお詫びします。

魅力③繊細かつ凄惨に描かれる人間の本性…

第1話で来店する2人は新婚ホヤホヤの夫婦です。残っている記憶は新婚旅行の途中だったというもの。そこから先の記憶が2人とも曖昧な状態でデキムに促されゲームを始めます。

最初はデキムのダーツの的に書かれた部位とプレイヤーの神経が連動しているという話を信じていなかった2人は、言われた通りにダーツの矢を的に向かって放ります。そこで連動を実感する2人(音が生々しくて結構きついです。私は最初具合悪くなりました)。

デキムに詰め寄った夫・たかしは的の外に当てればいいとデキムに言われますがそれだとゲームの勝者は妻・真智子になります。最初はそれでも構わないと的の外に矢を当てていた2人でしたが、ゲーム中少しずつ蘇ってくる記憶の中で真智子の浮気疑惑を思い出したたかしは心が揺れます。

だんだんと表面化するたかしの心の闇。真智子の手元が狂い目の的に刺さったときのたかしの「目が、目が」というシーンはもう『天空の城ラピュタ』のムスカを思い出さずにはいられませんでした。

最初の優しい頼れる夫といったような端正な顔立ちは次第に崩れていき、言葉は乱暴になり思いやりは薄れていきます。怖い、怖いです。たかしの心の揺れの描写がリアルすぎて怖いのです。

ただ人間の本性の描写が繊細でリアルなことが怖さの原因であると考えると、この怖さは間違いなく『デス・パレード』の大きな魅力の1つです。

魅力④『デス・パレード』が描くのは残酷な現実だけじゃない…?

命を賭けたゲームであぶりだされるのは人間の恐ろしい部分だけではありません。人間の持つ残酷さ、ものすごく怖い部分の真逆に振れた先にある、ものすごくやさしい部分、あたたかい部分もその精緻な脚本と演出で描き出します。

自分が恨まれてでも相手の気持ちを軽くしようと嘘をついてみたり、自分を楽しませてくれた相手への恩返しをしたり。ジーンとしすぎて泣いてしまう回もあるくらいです。このアニメを視聴した後、人間ってそんなに悪くないな、とも思えました。

私の中にもこんなやさしい部分、あたたかい部分が眠っていたらいいなと思ったり。そんな希望が湧いてくる作品でもあります。

魅力⑤すべては『デス・ビリヤード』から始まった!

https://youtu.be/BhmQ7pHlyo0アニメミライ2013で上映された短編アニメ『デス・ビリヤード』のテレビアニメ版が『デス・パレード』です(アニメミライとは文化庁による若手アニメーター育成のためのプロジェクト)。『デス・パレード』と同じく『デス・ビリヤード』も立川譲氏が監督・脚本をつとめるマッドハウスの作品となります。

『デス・ビリヤード』は見た人に考えさせる部分をあえて残した作品になっていて見終わっても謎だらけという感じ。作品中の時系列はその限りではないのですが(黒髪の女がすでに助手をしています)、種明かしのされなさっぷりや制作順を考えると可能ならば『デス・ビリヤード』をまずご覧になることをお勧めしたいです。

『デス・パレード』覚悟を決めて一度見てみることをオススメします

何といっても初視聴時に明かされる『デス・パレード』の基本的な設定、これに私はドキドキしました。このドキドキを感じていただくチャンスを奪いたくないためこの記事ではそこを明かさずに書き進めてきました。

実際テレビアニメ版のPVでもこの基本設定は言っているので、そこはわかってても十分楽しめます。それ以外の謎、たとえばノーナが本当のところ何を考えてるのかとか、デキムたち裁定者はどういう存在なのかなど。

そういった話数が進むごとに少しずつ明かされていく謎もあります。世界観が解き明かされていくのも『デス・パレード』の楽しみの1つです。

また、それ以外にも『デス・パレード』の魅力はたくさんあります。最初、見る前はとても怖かったのです私は。人間の普段は隠れている見たくない部分を見せられるというイメージがあったから。

でも人間の奥底にあるものは見たくないような恐ろしいものだけではありませんでした。人間の怖い部分(スターウォーズで言うとダークサイドってことになるのでしょうか)を自分も持っていると覚悟してそれをコントロールできるようになれたらいいなって思えました。

そして私の中にもあたたかい部分、やさしい部分ももしかしたらあるんじゃないかって希望も湧きました。アニメ見るのに覚悟とかめんどくさいって方は、本当は全部見ていただきたいのですが第6話だけでも。基本1話簡潔ですし、第6話は比較的見やすい回です。

またデキムが裁定に失敗してノーナに怒られる場面とか見てると「完璧なシステムって存在しないんだな」って感じます。いろいろな法律やルールがあるけどすべてのケースにうまく作用するわけじゃない。

結局、絶対的で完璧なシステムは存在しない。だけどできるだけ正しいと思える方向に、失敗のない方向に向かっていけるよう、法律やルールやマニュアルを変えていくことをあきらめちゃいけないんだなって。そんなことも考えさせられる作品です。


それとOPが絵も曲もかっこいいです。BRADIOが手がけるOP曲「Flyers」は作品と打って変わって明るいOPなんですが、めちゃくちゃテンション上がります。私がプロレスラーだったらこの曲で入場したいくらいです。登場キャラのイメージもいい具合にぶっ壊れますので一見の価値ありです!

 EDテーマ「Last Theater」OPとは逆に、静かに重く垂れ込める曇天のようなイメージが広がる名曲です。アニメ本編での凄惨な展開の後に流れると余韻で胸が締め付けられます……。作品にどっぷりハマった後に聴くと抜群にハマるのでこちらも必聴です。

基本的な種明かしが終わってからでも、こんなにも楽しめる『デス・パレード』。マッドハウスのオリジナル作品ということもあり、私にとってはアニメって素晴らしい!って改めて感じることができる作品です。

ダーツの刺さる音とか本当に生々しいのでそういうのダメな人はやめといたほうが無難だと思いますが(あと人間の本性的なのがダメってい人も)、怖いの大丈夫って方にはぜひぜひ見ていただきたいです。

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