【日本沈没】意外と知られていない名作のあらすじと結末!ネタバレ注意で徹底紹介

聞いただけでも恐ろしくなる題名の本作品「日本沈没」、44年の半世紀近くも前の1973年に小松左京氏によって描かれた小説です。この先品は、小説、漫画、そしてテレビドラマに映画と様々な形で当時日本のSF小説の大作として世に広まりました。地殻変動により日本が沈んでいく様や津波の様子などが描かれており、これからいつ起きてもおかしくはないと言われている首都直下型地震や南海トラフ大地震などがこうなるのではないかと恐怖が襲ってくる気がします。そんな日本沈没を詳しくご紹介していきます。

「日本沈没」の原作者、小松左京先生の近未来予想図には驚かされる!

ご紹介したように日本沈没は、1973年(昭和48年)に刊行された小松左京による日本のSF小説です。小松左京氏が執筆を始めたのが、1964年だったということを聞くと、それ以前の1707年に起こった、宝永地震(南海トラフ巨大地震)で起こった津波が伊豆半島から九州までの太平洋岸に起きた事例や、その後49日後に富士山が噴火したことを書物などで読んだのだろうか?

あくまでもこれは、筆者の推測ではあるが・・・・津波が押し寄せる様を自身の目で見たわけでもないのに、小松左京氏はどんな思いでこの小説を描いたのだろうか・・・・と思うと同時に未曾有の災害の警告をしていたようにも感じられます。

この「日本沈没」は、目には見えない地殻変動と共に、日本列島の不穏な火山活動や地震活動の動きが、生々しく描かれています。九州、北海道と順番に海に沈んでいく様は世にも恐ろしく、近未来にこんなことが起きぬよう願うばかりです。

筆者である小松 左京本名:小松 実は、1931年(昭和6年)大阪市生まれで京都大文学部卒の秀才です。京大在学中に漫画を描き、同人誌などに小説を発表しており、星新一氏、筒井康隆氏と共に「御三家」と呼ばれていました

日本のSF界を代表するSF作家であります。1970年の日本万国博覧会でテーマ館サブ・プロデューサーをなさったり、1990年の国際花と緑の博覧会の総合プロデューサーとしても知られております。

宇宙開発の振興を目的とした啓蒙活動にも力を入れていて、執筆以外の活動を幅広いジャンルに対して行っていた方です。小松氏は、2011年に起きた3.11の東日本大震災の年にお亡くなりになっています。

小松氏の作品はこれだけに限らず、生物兵器ウイルスと核戦争による人類滅亡を描いた「復活の日」や第6回日本SF大賞受賞作「首都消失」、そして自ら映画監督も務めた「さよならジュピター」など多くの話題作を世に送り出しました。

「日本沈没」を描くにあたって、小松左京氏は、国土地理院に各地で大地震が発生するという設定で映画を作るので、地震のシミュレーションを頼んでみたようです。しかし、国土地理院の方からは、精神科に行ったらどうですか?と言われ相手にもされなかったというエピソードもあるそうです。

小松監督は生前3.11の東日本大震災の状況を間にあたりにし、自らが作った「日本沈没」の映画を連想したといいます。誰もがこんな津波の災害が起こると思わなかったのに、小松氏が描いた「日本沈没」はある意味この自然災害を警告した映画になってしまいました。

本家本元1973年の「日本沈没」恐怖の未来像に迫る!

385万部となった空前の大ベストセラー小説の「日本沈没」

上巻204万部・巻181万部の合計385万部となった空前の大ベストセラー「日本沈没」は、1973年12月29日より監督に森谷司郎氏、脚本に橋本忍氏があたり、お正月映画として東宝の製作と配給で映画が公開されました。

実はこの小説「日本沈没」は東宝の田中プロデューサーという方によって、小説が刊行される前から映画化の企画は進められており、映画化をしたあとも、TBSでテレビドラマ化するという契約が交わされていたために、小説が3月に出版され、同年12月に映画を公開することになったそうです。

そのため映画の撮影現場にはテレビドラマ班も2台のカメラを持ち込んで撮影に参加していたそうです。

この「日本沈没」は、約880万人の観客を動員し、配給収入は約16億4000万円(1974年邦画部門配給収入1位)をあげる当時記録的大ヒットをしました。1976年にはアメリカでも「JAPAN SINKS」のタイトルで本が出版されました。

ちなみに、映画が公開された1973年が関東大震災から50年という節目でもあったために、この映画の公開によって災害への不安が喚起されるきっかけともなったそうです。

出演者も豪華で、(小野寺俊夫役)藤岡弘さん、(阿部玲子役)いしだあゆみさん、(田所雄介博士役)小林桂樹さん、(山本総理役)丹波哲郎さんなどの他にも、二谷英明さんや村井国夫さんなど多くの有名な俳優陣が出演しています。

確かに1973年の映画は、CG力や機材なども現代の技術よりははるかにそう言った面では劣っているので2006年にリメイクされたものに比べて見劣りはするかもしれません

しかし、これを4ヶ月で撮影したというのもすごいですし、当時の洋画のCG力を見たとしても同じような感じはしますから、これはこれでありだと思いますし、特撮として当時の技術としてはよく出来ていたと思われます。

そして、この脚本などについては色々と批評を言う方もいらっしゃますが、 「日本人が国を失い放浪の民族になったらどうなるのか」をテーマにして作った映画であったのですから、いつかこの先起こるであろう大地震の時に政府はもちろんそれぞれが何をすべきか未来について誰もが考えさせられたに違いありません

またまたリメイク映画「日本沈没2006」

日本沈没(2006年)のリメイク版では、TBSなどが製作費20億円を投じて、東宝の配給で2006年7月に公開されました。監督は、樋口真嗣氏が務めました。

このリメイク版の「日本沈没」も前作と同じように人気があり、初登場ランキング1位となり、興行収入53億4000万円の大ヒットとなりました。海外のいくつかの国でも公開され人気の映画となりました

1973年の映画のリメイクである「日本沈没」では、前作と新作の両方をご覧になられた方にはお分かりになると思いますが、原作や前作と比較してみると登場人物の設定や役回りがかなり違ってきています

そろそろかなぁ #日本沈没#地震#悲しい#悔いあり#この世の終わり

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前作である1937年の日本沈没の映画のリメイクというよりも前作に欠けていた一般の庶民の視点を取り入れるようにして作られたといいます。

実は、監督の樋口真嗣氏は子供の頃に「日本沈没」を観てとても衝撃を受け、映画業界に入る事を決意したというぐらい、この映画に思い入れがあったため原作小説の再映画化というスタンスで撮りたかったようです。

小野寺俊夫役(SMAPの草彅剛)、阿部玲子役(柴咲コウ)、結城慎司役(及川光博)、倉木美咲役(福田麻由子)、田野倉珠江役(吉田日出子)、福原教授役(柄本明)、野崎亨介役(國村隼)、山本尚之役(石坂浩二)、田所雄介役(豊川悦司)、鷹森沙織役(大地真央)というこちらも人気キャストを使った出演者で撮影されました。

リメイクの「日本沈没」は小松左京・原作のまま同じタイトルでSF大作を33年ぶりにリメイクしましたが、前作に比べてやはり、技術の進歩があり、津波やビルの倒壊などのシーンはとても迫力あるCGで描かれたように感じます。日本が海に沈んでいくシーンはなんだか胸が苦しくなった筆者です。

ただし、若干ですが・・・・筆者は洋画が好きなもので、ストーリー的なことを言わせていただくならば、ラストの方はなぜか1998年のアメリカ映画である「アルマゲドン」にみえて仕方がありませんでした。(あくまでも筆者の感想ですのでお許しを)

日本が崩壊していく様子とストーリーの結末はいかに?《あらすじ&ネタバレ注意》

近い将来ーそれは明日かもしれない

静岡県 駿河湾沖 深さ約30kmを震源とする地震発生というテロップから始まる本作品。

日本沈没」という題名とは裏腹に、その後は日本特有の四季折々の美しい自然や景色から始まるこのストーリー日々のこの幸せな暮らしが、当たり前だと思って毎日を過ごしている人にはぜひ観ていただきたい映画です。これを見たら、あなたの大切だと思う人に会いたくなるかもしれません。そして、今がどれだけ大切なのかが分かるはずです。

いつ起こるとも分からない自然災害。誰にも予測不能で、止められないのだとしたら、それぞれの災害に対しての日々の備えや心構えなど改めて考えさせられるストーリーです。そんなストーリーのあらすじをご紹介していきますので、ネタバレしますのでお知りになりたくない方はこの先に進みませんように・・・・

その時期、日本列島の各地で地震が相次いで起こっていました。静岡県駿河湾沖で発生した地震によって、横転した車の中から這い出した小野寺俊夫(草彅剛)はそばにいた美咲という名前の女の子と共に、ハイパーレスキュー隊員の玲子(柴崎コウ)に救いだされます。

小野寺(草彅剛)は潜水艇「わだつみ6500」の操縦士をしていました。彼は、同僚の結城(及川光博)とともに、地球科学博士の田所(豊川悦司)の指揮のもとで自然災害の原因を探るため深海調査に向かいますが、そこで目にしたものは、海底プレートが急激に沈降しているという事実でした。

田所は地上に戻り、データから試算した結果、約1年後(338.54日後)には日本列島が沈没するという結論に至り、何も出来ない己の力不足やこれから起こりうる日本の未来に絶望と共に田所は怒りを覚えます。

深海潜航艇 わだつみ Japan Sinks #JapanSinks #wadatsumi

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田所が試算したデータを世間や学会は彼の主張を聞き入れてくれませんでした。しかし内閣総理大臣の山本(石坂浩二)だけは田所のデータに基づく学説を深く受け止めてくれ、政府の閣僚内部に危機管理担当大臣を配置してくれました。

その危機管理担当大臣の任命を受けた沙織(大地真央)は田所の元の妻でもありました。そして、小野寺は助けてもらったレスキューの玲子が彼が一緒に助けてもらった幼い女の子の美咲に着せてあげたジャケットを小野寺の元に返しに来てから、お互いになぜか惹かれ合っていきます。

そんな中、山本首相は、沙織と相談し中国にきたるべき日に備えて日本の避難民を受け入れてもらう要請に向かいます。しかし、その渡航中の飛行機が噴火した九州の火山に巻き込まれてしまいます

北は北海道、南は九州と次々と震災に見舞われていきます。危機管理担当大臣の沙織はついに非常事態宣言を発令。しかし、山本首相が亡くなってしまったため、首相臨時代理の野崎(國村隼)が事態を仕切ることになる。

彼は、「今国民に本当のことを言ったらパニックになるから、5年以内に日本は沈没する」という嘘の声明を発表します。しかも、野崎の示したデータは、移民させる国民のための移民先は慌てずとも多くの日本人が亡くなるので心配はないと言う始末。

そんな状況を知った沙織は、田所に何か解決策がないか問い正すと、1つだけあると言って説明を始める。要は、プレートに強力な爆薬をしかければ、プレートが切断され沈没は免れるかもしれないという提案だった。

田所から聞いた提案を沙織は実現しようとしているさなかにも静岡県、長野県、新潟県、奈良県などの複数の場所が震源地の巨大地震が同時に発生し、沿岸部では津波が起きてしまい日本の主要な都市は次々に水没していきました。

そんな状態を見て沙織は、きっと最後は富士山の噴火が引き金となって本州が真っ二つに引き裂かれ、日本は沈没することになるだろうと予測をします。

なんとしてもそれを避けるために、結城(及川光博)が「わだつみ6500」で地下プレートを切断するために深海に潜ります。しかし、水中でトラブルが起こり爆発は失敗してしまい結城は乱泥流に巻き込まれ海の底に沈んでしまいます。

小野寺は結城の死を田所から聞き、旧式の「わだつみ2000」で結城がやりかけた仕事を最後まで行うために海中向かうことを決意します。大切だと思っている玲子にさよならを言いに行き田所の指揮の元海中に向かいます。

海中の起爆地点に苦難の末に到達した小野寺は、自分の命と引き換えにN2爆薬を起爆させ、日本の地殻の変動を収束させることとなりました。小野寺の母に言われた「いのちよりも大切な人がいる」という言葉を胸に彼は命を捧げ日本を救うことになったのです。

日本の国土の一部は確かに救われたかもしれないけれど、最後はとても悲しいエンデイングで終わることになる日本沈没です。

期間限定 東京大学地震研究所「日本沈没と地球科学に関するQ&Aコーナー」とは?

例えCGだと分かっていても、日本が沈んでいく様はとても恐ろしく誰もが感じる映画になっていたと思います。つまり、天変地異に限ったことではないかもしれませんが、視覚効果というものは人にとって、忘れていた防災意識を再び甦させるものでもあるためこの映画によって多くの人が改めて自然災害の恐ろしさを認識したと思います

だからなのか、とても興味深いホームページも当時作られました。地震学の最先端を行く東京大学地震研究所がそのホームページに、「期間限定東京大学地震研究所「日本沈没と地球科学に関するQ&Aコーナー」というもを設けられたそうなのです。

現在は期間外になってしまったようで、内閣府の防災情報のページに少しだけ内容が記載されています。気になられた方は内閣府のHPでお探しになられてみてください。

漫画版は「日本沈没」想定外の揺れで怖すぎる!

「日本沈没」のマンガは、小松左京のSF小説「日本沈没」を原作とした漫画で、「ゴルゴ13」をはじめとする数々のヒット作品を生み出したさいとう・たかを氏の設立したさいとう・プロダクションが1970年代に手がけたきっと男性なら誰もが読んだことがある「週刊少年チャンピオン」に連載をした作品と、2000年代に一色登希彦が「ビッグコミックスピリッツ」に連載した作品の2作があるそうです。

チャンピオンやビックコミックスに連載した後に、単行本が発行されましたが絶版になり、1995年に講談社漫画文庫から復刊されています。

そして、2006年リメイク映画の公開に合わせて、廉価版や単行本が発売されますが、原作には存在しない玲子の弟が登場したりして、ラストシーンなども若干原作とは異なっているようです。男性マンガのため、絵のタッチなどもあるのか地震や津波などのシーンはちょっと怖い感じがする気がします。

映画「日本沈没」から学ぶ本当に大切なものとは?

#自然#脅威#雨#日本沈没#今更遅い

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あくまでも空想SFとしての「日本沈没」ですが、各地で巨大地震や火山の噴火が相次ぐ中で、日本列島が徐々にではなくいきなり消滅していくというショッキングなストーリーの「日本沈没」。

ただ、本編を見て思うことは、問題は日本が沈んでしまうということがメインではなく、やはり主人公は人間であって、生き延びた人々がどんな困難でも何かしらの方法を見つけが生きていく。ということがストーリーの奥に眠っているように感じます。 

日本列島は太平洋プレートと大陸側のユーラシアプレートの衝突によって押し上げられる形で隆起して形成されたものであるために、プレートの活動が終わらない限りは沈没はしないと研究者や学者に言われているそうです。

しかし、昨年日本地球惑星科学連合2016年大会で静岡大学理学部の新妻信明教授が「マントルへの崩壊は開始されたか」という本作品の劇中にも出てきた言葉を発しています。

たとえ遠い未来の話だとしても、日本の国土が沈没して消滅してしまうということは日本人としてはとても悲しい現実です。しかし、これをきっかけにして、私たちがいずれ起こる未曾有の自然災害はいずれ起こる運命だと考え常日頃から様々な教訓を忘れずに防災意識を高め続けていくことが大切なのかもしれません。

この「日本沈没」をご覧になって、あなたのとっての本当に大切なものは何か?を見つめ直すきっかけになれば幸いです。

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