るろうに剣心 追憶編は伝説の名作!哀しく壮絶な前日譚とは?

『るろうに剣心 追憶編』をご存知だろうか? 『るろうに剣心 追憶編』とは、剣心の幼い頃から人きり抜刀斎として幕末を戦い抜いた、剣心の過去を描いた作品である。本編の14年近く前の物語であり、作中で剣心はまだ15歳ほどである。妻である巴との壮絶な出会いと別れ、そして、剣心の哀しみを描いた知られざる名作である。

るろうに剣心 追憶編とは?

『るろうに剣心 追憶編』とは、主人公である剣心が「人斬り抜刀斎」として恐れられていた、幕末の時代の剣心を描いた知られざる名作である。剣心の最初の妻である巴との出会いと別れ、そして、剣心の哀しみを描いた、美しくも哀しい物語だ。
追憶編は4話で構成されているが、1話みてしまえば最後までみたくなるだろう。1話につき30分以内の短さなので、全話みても通常の映画と同じくらいの長さだ。ネットでもみれるサイトは多い。
本編が始まる明治11年より14年近く前の、幕末で戦っていた「緋村抜刀斎」としての剣心をみれる作品は、現存ではこの追憶編しかない。実写映画も公開され大ヒットした『るろうに剣心』だが、映画のようにリアリティーある作品なので、おすすめである。
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追憶編の見所①剣心と比古清十郎との出会いを描く!

追憶編は、飛天御剣流(ひてんみつるぎりゅう)の継承者であり、剣心の師匠である比古清十郎の目線で冒頭は語られる。賊に襲われて次々と殺されていく剣心の保護者達であったが、剣心が殺される寸前、比古清十郎が剣心を救う。
剣心を救った次の日、せめて殺された者たちを弔おうと昨晩の現場に向かった比古清十郎であったが、そこに作られていた大量の墓に驚愕。昨晩救った子ども(剣心)が作ったその墓は、自分の保護者を殺した賊の分まで作られていた。
剣心の精神性を気に入った比古清十郎は、心太という優しすぎる名前を改めさせ、新たに剣心と名付ける。そして、飛天御剣流を剣心に仕込むことを決意するのであった。
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追憶編の見所②実在した幕末の人物が多数登場!

追憶編は、実在した幕末の人物たちが多数登場する。幕末を生き抜き後世に名を残した桂小五郎もそうであるが、画像の通り新選組の面々も登場する。実際に写真が残っている局長の近藤勇は、本当に写真のまんまである。
本編でも登場し大活躍している斎藤一は、もともとは新選組の三番隊組長であったため、本編のままの姿を確認できる。新選組のファンとして嬉しいのは、天才剣士であり新選組の一番隊組長の沖田総司も登場している所だ。しかも、地味にかなり活躍している。

実在した天才剣士「沖田総司」が剣心と戦う!?

追憶編では、新選組で永倉新八と斎藤一と同じくらい強かったという天才剣士、沖田総司が剣心(緋村抜刀斎)と戦うシーンがある。これは、るろ剣のファンでも新選組のファンでも熱い展開だろう。
沖田総司と言えば、天才剣士として10代半ばには名をはせていた新選組随一の剣士であり、その力は斎藤一と同等以上と伝えられていた人物だ。しかし、結核で若くして亡くなり、その天才的な剣術の腕と儚かった生涯から、後世の創作物では美しく語られることが多い。
本編には、瀬田宗次郎という剣心以上の天才剣士がいるが、その瀬田宗次郎は沖田総司をモデルとしているため、二人の雰囲気はなんとなく似ている(しかし、完全に別人である)。

追憶編の見所③圧倒的クオリティで描かれる緊迫の戦闘シーンがもはや実写

『るろうに剣心』のアニメ本編は、戦闘シーンはデフォルメが効きすぎてリアリティーに欠けていたが、この追憶編は戦闘シーンも現実の人間が動いているかのようにリアルである。まるで、実写映画を見ているかのような戦闘シーンは、アニメ的な過剰な身体能力などがなく、現実の人間の動きの範囲で戦ってくれるのが良い
追憶編のリアリティー溢れる描写は、戦闘シーンに限ったものではなく、作品全体の雰囲気にも反映されてる。実写映画で『るろうに剣心』を好きになった人も、この追憶編なら間違いなくハマれるだろう(実写映画同様、斎藤一の牙突は顕在だが)

追憶編の見所④歴史的に有名な池田屋事件も作中で勃発

実在した京都における新選組最大の戦い、池田屋事件も作中で勃発する。池田屋事件は、新政府を夢みる志士たちが池田屋で密会していた所、新選組が襲撃し、何十人も殺害・捕縛された歴史的な事件である。
池田屋事件は突然の出来事すぎて剣心も対応できず、単独で切り込もうとするが、側にいた巴に引き止められる。
この池田屋事件は、剣心の雇い主である桂小五郎も参ったようで、迎えに行くまで剣心と巴は山奥で夫婦として暮らしていてくれと頼むのが精一杯だった。

追憶編の見所⑤剣心と巴の夫婦生活があまりにも美しい

池田屋事件の後、桂小五郎のはからいで、巴と共に山奥の家屋で夫婦として暮らすことにした剣心。人斬りとしての任務を遂行している最中に出会ってしまった巴を殺すことができず愛してしまった剣心は、巴との暮らしを通して、人間としての幸せを実感していく
新政府のために剣を振るい、旧体制に組する者たちを斬ってきた剣心であったが、巴との暮らしを通し、自分のやってきたことに疑問を抱くようになる。自分はこの国のために剣を振るってきたが、大量殺戮の上に成り立つ平和な世の中に、真の平和はあるのだろうか?
巴との生活を通して、自分が守ることができるものは、こんな当たり前の小さな幸せだけなのだと悟った剣心は、その後の生き方を大きく変えていく。

雪代巴があまりも美しすぎる…

作中における巴は、ただただ美しく、女としてのたしなみもきちんとこなす行儀の良い女性として描かれている。本編のヒロイン神谷薫とは、全てにおいて正反対のキャラクターである。
そんな巴であるが、人斬り抜刀斎として生きていた若き日の剣心にとっては、巴のように穏やかな日常を与えてくれる存在こそが至高だったのかもしれない。
剣心は巴との生活がなければ、ありふれた日常の幸せを知ることなく、なにを守って戦えばいいのか見失っていただろう。志々雄真実(ししおまこと)のように、ただの大量殺人鬼になっていた可能性すらあるのだ。

追憶編の見所⑥原作最後の敵「雪代縁」も登場!

原作最後の敵であり、雪代巴の弟である雪代縁(ゆきしろえにし)も作中後半に登場する。縁は巴を連れ戻すために現れるが、戸惑う巴は縁の誘いに乗り切れず、都に戻るよう促す。縁は、巴と巴の心を奪った剣心を許せず、剣心に復讐を誓う。

追憶編の見所⑦美しく、そして残酷に描かれた復讐劇

巴は愛する者を剣心に殺された復讐心から、剣心に近づいていった。しかし、人を斬っていない時の剣心はあまりにも優しく、巴は次第に自分の心がわからなくなっていく。
巴の愛する者が、自分が斬った人間の中にいたということを知るのが遅すぎた剣心は、最後の最後で自分がやってきたことの愚しさを知る。はじめから剣心には、巴を守る資格などなかったのだ。
そして、巴は自らの死をもって剣心に大切なものを失う苦しみを刻みこみ、復讐を果たしたのであった。

巴という女性の不透明さを表した作品

巴は、剣心に自らの婚約者だった清里明良(きよさとあきら)を殺された恨みから、復讐するために剣心に近づいていった。しかし、そんなことも知らず純粋に巴を守ろうとする剣心の優しさに、巴も心が揺れていく。
しかし、それは殺された清里への裏切りである。清里は剣心に強い恨みを残しこの世を去った。そして、巴も清里の無念を晴らすために剣心に近づいたのである。それにも関わらず、剣心を殺せず長い間夫婦として暮らしたのも、ある意味、清里に対する裏切りだ
そして、巴は最後の最後まで清里への愛と剣心への想いが入り乱れたまま死んでいくのである

るろうに剣心 追憶編の海外の反応・評価が高い

『るろうに剣心 追憶編』は海外でも評価が高く、一年間に26万本も売れたという驚異的な売り上げをあげた。海外では『サムライX』という名称で親しまれている『るろうに剣心』。世界的な人気作品である。

るろうに剣心 追憶編は間違いなく実写映画にしても面白い!

『るろうに剣心 追憶編』は、そのあまりにも繊細で美しい描写から、実写映画化は厳しいかもしれない。本編と違い、あまりにも人間描写が繊細であり、アニメならではの美しい表現が見事になされているからだ。
しかし、るろ剣の実写映画は大成功し、佐藤健の剣心は素晴らしかった。実写映画ならではの追憶編というのも、佐藤健ならできるかもしれない。