【乙嫁語り】今最も読むべき「美しすぎるマンガ」を語り尽くす

エマで一世を風靡した森薫の連載作品。絵の美しさ、細かさで今最も注目を浴びている漫画、乙嫁語りをあらすじやその衣装、装飾品などへのこだわりにも注目し語りつくします!

今最も注目すべきマンガ・乙嫁語りとは?

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乙嫁語りとは、ハルタの前誌、Fellowsの2008年10月発売のvolume1より連載されている時代漫画で、エマで一躍有名になった漫画家、森薫の作品です。物語の題名にも入っている乙嫁とは本来は弟の嫁、年少の嫁と言う意味の古語でしたが、出版元のエンターブレインでは美しいお嫁さんの意味だと説明しています。

19世紀後半の中央アジア、カスピ海周辺を舞台にした時代漫画で、その辺りに生きる人々の文化、生活、価値観などに焦点を当ててオムニバス形式で描かれています。

厳しい自然と共に生きる人々を、その地に訪れたイギリス人の探検家スミスを最初の語り手にして中央アジア、カスピ海などの地域を旅をしながらそこに次々と登場する美しい乙嫁たちにスポットを当てて描いています。

漫画家 森薫のこだわり

https://youtu.be/N1ZnIVlqJTA 細部までの美しく繊細な衣装や装飾品で一躍有名になった乙嫁語りですか、そこには漫画家 森薫のこだわりが散りばめられています。

まず驚くべきことは、あれだけ書き込みの多い漫画でありながら森には決まったアシスタントがついていません。ハルタの新人作家が入れ替わりできて仕上げを手伝うといった形になっているそうで、ほとんど一人で作画からホワイト、ベタ等全ての作画しています。森曰く、二ヶ月にいっぺんだしできるだけ自分で描こうや、と思っているそうです。

巻末あとがきでウズベキスタンに取材旅行に行った際には、ずっと気になっていた天井の梁や鎹(かすがい)の部分の写真ばかり写していて、同行したガイドさんには森さんは本当に天井が好きなのね、と言われたそうで、そこからも作品に対するこだわりを伺い知ることができます。

筋肉と骨、馬の絵へのこだわり



また、乙嫁語りの主人公たちの生活にはなくてはならない馬の書き方にも大変こだわっており、馬を描くためにはまず筋肉と骨を覚えてしまうほうが書きやすいと森は語っています。

馬の解剖図をみて、体の構造を覚えた方が好きなようにかけるそうで、コマ全体の大きさと馬の体のバランスを見てから描き始めるそう。馬の体には黄金律というものがあり、頭:首:胴体や肩:肘など決まった黄金律に沿って骨格を組み立て、そこから筋肉などを計算しながら描くことで、躍動感ある馬の画が描き上がるそうです。

アミル達の生活には無くてはならない馬、だからこそ大切にこだわって描きたいという森の意気込みがこのような躍動感あふれる画を作り出しています。

海外でも脚光を浴びている乙嫁語りの輝かしい受賞歴



乙嫁語りはその作画の美しさと物語の面白さ、当時の人々をリアルに描き出す手法や手芸品、装飾品などを細かく描写する点などから様々な賞を受賞しており、今回はその一部をご紹介します。

日本国内では、全国書店員が選んだおすすめコミック2010年 第2位マンガ大賞2011、2013では共に2位を、そして2014年度には大賞をそれぞれ受賞しています。また、国外でも注目を浴びていて、フランス・アングレーム国際漫画祭り2012では世代間賞を受賞アメリカ・全米図書館協会、10代向けグラフィックノベル・ベスト10に進出を果たしています。

アニメ化の可能性は?



2014年度のマンガ大賞受賞時のインタビューで、森は私も80歳まで売り上げを出しつつ、描いていきたいと力強く語っており、今後もさまざまな挑戦とこだわりを続けながら多くのマンガを世に出していきたいという意気込みを語っています。

また、その際にはアニメ化、映像化への質問もあったのですが、そういう話は聞いたことがないです。アニメは素人ですが、この(密度の)絵を動かすのは……と森自身も首をかしげており、アニメ化の予定は無いようです。

たしかにアニメでもアミル達が動くのを見てみたいとは思いますが、この密度の絵を動かすのは森の言うとおり大変難しく、また製作時間なども多く必要なため実質不可能ではないかと思います。

愛らしい乙嫁たちと魅力的なそれぞれの物語

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乙嫁語りの最も魅力なものの1つ、それはオムニバス形式で繰り広げられていく美しくも愛らしい乙嫁達の物語です。

アミル、パリヤをはじめ、乙嫁語りには多くの嫁が登場します。今回は彼女たちの話を登場エピソード順に紹介させていただきます。

1人目の乙嫁 アミル



アミルはカルルクの元へ嫁いできた乙嫁で、カルルクとは8歳の年の差があります。遊牧民の出身で弓の腕が立ちます。また裁縫、料理などの腕も良く、カルルクとの年齢差以外は申し分ない嫁といわれています。性格はハキハキとしていて人当たりもいいのですがダメな事はダメと貫き通すタイプで、ロステムの回では義姉の一回だけというお願いを一回以外は断っているなどきちんと断れる性格です。

心配性な面もあり、カルルクが熱を出した際には周囲にアミルの方が心配だと言われるほど心配しましたザクロが好物で叔父の家に出掛けた際には大量に持ち帰ったり、市場でもたくさん購入したりしています。

馬の名前はスルキークで、婚礼の際に父から貰ったと言っており追物射での早駆けも出来るいい馬です。

【ネタバレ注意】アミルを廻るエイホン家とハルガル家の抗争とあらすじ

アミルの物語はアミルがカルルクの元へ嫁いでから数日後より始まるのですが、婚礼が終わってしばらくすると兄のアゼルがアミルを連れ戻しに訪れます。土地を多く持つ縁続きだったヌマジへ嫁いだ娘が死にヌマジへ一族から新たに捧げる嫁としてアミルへ白羽の矢が立ったからです。

一度目は母刀自(おもとじ:カルルクの祖母)のパルキシュが追い返し、二度目は町ぐるみの抵抗にあい諦め、ハルガル家はヌマジとの縁が切れ多くの土地を失ってしまいます。そして3度目、今度はバダンと組み町ごと奪う抗争を仕掛けてきます。


いきなり町へ攻め込んできたハルガル家とバダン家でしたが、ハルガル家が町へ攻め込んだ後にバダン家が裏切り町ごとハルガル家も滅ぼそうとします。元からバダンを疑っていたアゼルバダンの族長を殺害後、町の人々を助けながら父親を探し、カルルクを殺そうとしていた父親を止めようとします

間一髪アミルが弓で応戦しカルルクの命は助かりますが、バダン家からの砲撃があり父親は逃げ、決死の抵抗の結果町は勝利します。アゼル達や他の叔父連中は事情聴取の為に牢屋へ入り、逃げた父親はバルキシュの弓によって殺され、抗争編が幕を閉じます

争いの痛手は大きく町のあちこちが崩れ、アミルの友人のパリヤの家も砲撃によって壊されてしまいました

2人目の乙嫁 タラス

エイホン家に居候していたスミスが旅立った後、出会ったのがタラスで彼女が二人目の乙嫁になります。羊を飼う遊牧民で、年老いた義母と一緒に生活をしています。性格は温和で思いやりがあり、知り合ったばかりのスミスを案じて宿を申し出るなど面倒見も良い女性です。

羊の放牧や針仕事、料理など様々な家の仕事をこなし、取材をしていたスミスにもよく働く女性として見られています。強かな女性で、夫たちが亡きあとも義母と自分の為の生活を守る為に尽力をしており、自分の行えることの限界をきちんと見据えています

愛馬はチュバルという名で、一人目の夫との結婚式の際、夫の父から夫へ送られました。白い馬で足腰も強く長旅にも耐えれるらしいいい馬です。

【ネタバレ注意】タラスを次々と襲った悲劇とスミスの恋の行方とあらすじ

タラスがカラザ地方のその家に最初五人兄弟の長男の嫁として嫁いできました。当時は地平線の彼方まで羊が居たという財力が有ったので盛大な結婚式が開かれましたが数年の後に長男が病死。子供が居なかったので次男の嫁になりました。

次男は元兄嫁だったタラスをとてもよく気遣いタラスも受け入れて仲睦まじくしていましたが山道で事故死し、タラスはその後3男の嫁になります。3男とはあまり上手く行ってなかったようですが死に別れ、4男、5男ともそれぞれ結婚しますが全員死亡してしまい更には舅まで亡くなってしまいます

長男の家に来た嫁が不慮の不幸で夫を失うと、その後その家の未婚の男性と結婚するのが慣わしなのですが、5人とも失ってしまいその後スミスに逢うまで結婚することはなくタラスは未亡人として義母と二人で生活をしていました。



スミスと出会い自宅へ招いた際、亡き義父の弟がタラスを嫁にと言ってきたのに対し義母は反対だったため、スミスへタラスを嫁にと懇願しましたがその気はなかったスミスはタラスの家を後にします。その際、タラスは義母がスミスの馬を隠してしまいお詫びにとチュバルをスミスへ差し出します

一方義父弟は義母へ追い返されたことを逆恨みし警護兵にスミスがスパイだという嘘を吹き込み、スミスは取り調べのために投獄されてしまいます。運よく案内人のアリカルルクスミスの身元を保証し牢屋から出れましたが、そこへ義父弟から話を聞いたタラスが駆けつけて来ます


スミスの身を案じて話をするタラスの様子を見て、アミルはタラスが恋をしているのだと気づき、スミスへ伝えます。スミスは驚きながらもタラスの思いを真摯に受け入れ、婚約をする事にしました。

当時ではとても高価な品物だった金の懐中時計結納の品としてタラスへ渡し将来を誓いましたが、報告をしに家に一緒に戻ると義父弟と義母が結婚する事になっており、タラスの再婚先は義父弟が決める事になり婚約は一方的に破棄されました

タラスの美しさと真摯さに心惹かれていたスミスは、返されてしまった金の懐中時計を持っていても辛いので砂漠へ投げ捨てました。

3人目の乙嫁 ライラとレイリ

3人目の乙嫁、ライラとレイリは元気いっぱいの双子の姉妹です。タラスの元を後にしたスミスが海に落ちた際に助けてくれたのがこの少女たちで、スミスとアリは暫くの間医者(うそですが)として二人の家に滞在することになります。

ライラとレイリは仲が良くていつもどこへ行くのも、何をするのも一緒。やんちゃな娘たちらしく、よく両親に怒鳴り飛ばされています。アラル海に面したムナクの町に住む彼女たちは父親の漁師仕事を手伝っていて、小船を使って二人で網漁をしています。料理は出来ますが裁縫は嫌いで花嫁道具はまったく進んでいないようです。

性格はお転婆で年頃(13.4歳くらい)結婚相手に対しては理想が高く、理想の結婚相手を見極める為に様々ないたずら(魚をぶつけて気絶させたり)をしては、両親にしかられています。

【ネタバレ注意】結婚相手と短期集中花嫁修業のあらすじ

そんな、お転婆の姉妹の結婚相手になるのがサームとサーミの兄弟です。兄がサーム弟がサーミで双子達とは幼馴染です。ライラがサームと、レイリがサーミとそれぞれ結婚します。

普段漁の手伝い以外はほとんど家の手伝いをしなかった双子ですがサーム達との結婚が決まってからは母親による短期集中花嫁修業が始まります。嫁の心得や炊事、掃除、育児、裁縫など嫁に必要なあれこれを叩き込まれますが、中でも一番大変なのは裁縫で以前に二人が投げ出した花嫁衣裳の続きを作ります。

そして、いろんな支度が整い、ついに結婚式が始まります。



振る舞い料理、衣装など様々な用意が整い開始した結婚式ですが、双子達は退屈でたまりません。サームとサーミが到着してからは食事や逃走などわがまま放題でしたが、いざ結婚式が終わり家を出発すると、他家へ嫁に行くという本当の意味での寂しさや悲しさを理解し、二人して泣き出してしまいます

婿たちの慰めも虚しく披露宴中ずっと泣き暮れていた双子ですが、婿たちの父から祝いに小船を2艘貰い、式が終わってから徐々に生活に慣れていき双子編は終了します。

スミスとアリは結婚式が終わってすぐに双子達の家から旅立ち、ペルシア経由でアンカラを目指します

4人目の乙嫁 アニス

四人目の乙嫁、アニスペルシアに住む富豪の妻でハサンという名の息子がいます。この地方はイスラム教圏内で女性は外では頭の先から足先までの全身を覆うヒジャブという黒い布を着用しており、家庭内でも家族以外の男性に姿を見せることは滅多にありません。

性格はおっとりとしていて心優しい女性ですが滅多に後宮から出ることは無く、また息子のハサンの世話は下女(召使い)のマーフが執り行っており普段の話し相手は飼い猫か小鳥達という寂しい思いを抱きながら生活をしています。

【ネタバレ注意】姉妹嫁とムスリムの結婚観のあらすじ

毎日寂しさを感じていたアニスは、乳母のマーフの勧めで街の風呂屋に行くことになります。この地方の風呂はサウナで、街の女性たちは滅多に外に出ることが無い代わりに風呂屋で仲良くなったり情報の交換をしたりしています。

初めて言った風呂屋でアニスは漆黒の長い髪を持つふくよかで猫のような目をした美しい女性、シーリーンに出会います。ひと目でシーリーンが気に入ったアニスは彼女に会いに風呂屋に通い雨が降った翌日に風呂屋で会うという約束を取り交わします。

17-19世紀のイスラム教では姉妹妻という制度があり、普段家にいて外との交流を持たない女性の生活には姉妹妻は必需といわれていました。アニスはシーリーンへ姉妹妻の申し入れをし、二人はめでたく姉妹妻の儀式を迎えお互いを生涯唯一無二の友にすることを誓いました。

しかし、儀式の直後にシーリーンの夫が脳卒中で倒れ亡くなってしまいます。元々裕福でなかったシーリーンの家庭は一家の支えをなくし困窮します。4月十日の月日を喪に伏している間にアニスはシーリーンに夫の第2婦人にならないかと持ちかけます。アニスの夫は持てる者の義務としてシーリーンとその義父母を受け入れ第2婦人になり、姉妹妻の話は終わります。

スミス達はシーリーンが嫁ぐのを見届ける前に出立し、一路アンカラへ向かいます。

5人目の乙嫁 パリア



5人目の乙嫁、パリヤは年頃(16歳くらい)の女性でアミルが嫁いできてはじめて出来た友人です。パン作りが得意ですが、裁縫など細かいことが苦手で縫っているといらいらしてくるそうです。性格は勝気で男勝りで口下手です。でも優しくてアミルが嫁に来て所在が無い所を気に掛ける等、面倒見がいい面もあります。

勝気な性格のためか今まで何度も婚礼の話が破談しており、結婚をしなければいけないとパリヤ自身も強くプレッシャーに感じていたのですが、アミル達と行ったカラザ地方で出会った同じ年頃のウマル親子に気に入られます。

パリヤの布支度とウマルのあらすじ

幼いころから不器用ながらも布支度を整えていたパリヤですが、ハルガル家とバダン家が町に攻めて来た時に運悪く自宅が被弾し焼け出されてしまいます。ウマルとの婚礼の話が進んでいたのですがそれどころではなくなってしまい、苦手な布支度もほぼ1からやり直しとなってしまいました。

アミルの家に一家で厄介になりながらも持参する布支度を始めるパリヤですが中々調子が進まず様々な人に手伝ってもらいます。カモーラやその友人達と布支度を整えながらもパリヤはウマルのことが気になって仕方がありません

一方ウマルは男勝りで元気がいいパリヤを気に入っているのですが婚礼が先送りになって気落ちしていました。見かねたウマルの父の提案でパリヤ達の住む町の手伝いを申し出て近くの親戚の家に寝泊りしながらパリヤの傍に来ます



お互いを意識しながら近くで生活をしているパリヤとウマルですが、ある日パリヤが活発に水路掃除をしているところをウマルに見られてしまい、おしとやかな女性がいいと言われている土地柄も合ってパリヤは破談になるかもしれないと怖がりますが、ウマルにはその活発さが好印象を抱きリパリヤをただの結婚相手候補というだけではなく好きになっていきます

二人で眉墨の草を取りにいくおつかいではぐっと距離が縮み、倒れていた人を助けたり、水車の前で語らったり、車軸の折れた馬車を直したりする間に仲良くなりました。元気で活発で力仕事も出来るパリヤをウマルはますます気に入り、おつかいから戻ってから二人は婚約しパリヤの物語はいったん終わりを迎えます

衣装や装飾品、話題の超繊細な描き込み具合とは?



森が中学~高校の頃、コーカス地方や中央アジア、シルクロード関連書籍で盛り上っていた時期にはまり暖め続けていたものが現在の乙嫁語りです。中央アジアならではのあれこれを詰め込んだものがこの作品で、その”あれこれ”の中には風習や民族から衣装や装飾品、日用品や食事など全てを清々しいまでに全部ぶち込んでいると森は語っています。

乙嫁語りの最も目を引くところは、その繊細で細かい衣装と装飾品の数々です。これをすべて一人で手書きで描いているからすごいですよね。

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刺繍の模様には全て意味があり、色、柄、構図などの組み合わせで何を願っているのかがわかるようなものとなっています。大半の刺繍が多く施された衣装は子供のもので、厄除けや病除け、健康祈願だったりの意味合いの柄をつけているそうです。

本作でも何度も言葉に出てくる布支度とは、女性が婚礼の際に持参し婿の家に持参品として納める品を作ることで、結婚後の生活に使用するものを子供の頃から作っていく風習があります。乙嫁語りで紹介されているのはおそらくスーザニという刺繍で、花や鳥、魚や果物など様々なものをモチーフに2つ以上の柄を組み合わせて刺繍を施していきます。

スーザニの起源は古く、その原型は15世紀初頭にまで遡ると言われており、何代も続けて縫われた刺繍や模様は数多いる民族や家の模様として女性に受け継がれていきました

美しさを彩る装飾品は、花嫁の親が娘の幸福を願って渡すもので、持参金とは別の結婚後の娘の財産として渡される場合が多く、邪を払って福を招くという意味合いを持つ銀をベースにしたものが主流です。民族や地方によって装飾する鉱石は違い、サンゴやトルコ石、そして当時はまだ貴重だったガラスが主流になっており色とりどりの美しい装飾品を生涯にわたって身につける風習があります。

また持参する日用品にもその願いは見られ、使用される日用品や金物にも家族の健康や招福、子宝を願うものや長寿を祈るものなど様々な模様があり、日々の生活に祈りや願いが散りばめられています

乙嫁語りは風習や習慣、願いや祈りなどそこで生きていた人々の生活に沿って細かに描かれており、作者森薫のこだわりが伺い知ることが出来ます

乙嫁のこだわりは衣装だけじゃない!日々を彩る食事風景にも注目!

乙嫁語りでこだわっているのは何も衣類や装飾品だけじゃありません。日々の食卓を彩る食事にもとてもこだわって描かれており、思わずツバを飲み込んでしまうような細かくも美味しそうな料理の数々が登場します。

大家族で住む中央アジアの家庭の食卓は各家庭でお嫁さんたちが食事の用意をします。釜焼きの平焼きパンを主食に羊肉や玉ねぎなどの野菜を混ぜたギョウザやうどん、卵を使った煮物やオムレツ、羊肉や雉肉のスープや串焼きなど様々な料理を食卓に並べ家族でそろって食事をします

本作では地方ごとの食事の違いも描かれており、山岳地方や砂漠地方では羊、山羊、雉が肉の主流で、アラル海など海辺の地方では魚の料理がメインになっています。

パリヤが得意な平焼きパンは水と小麦、そしてピーナツや胡桃などの木の実を練りいれて、町にある共同の焼き釜で各家庭ごとに焼き上げます地方によって食べ方はそれぞれで、アミルやパリヤたちが住む地方のように素焼きで食事と食べる所や、スープに浸して食べるところ、アニスのすむペルシアのように上に具を載せてピザのようにするところなど食べ方も様々です。

また、パンは食事のときだけじゃなく、縫い物や家事をしながらつまむ果物を混ぜて焼く菓子パンのような軽食用のものや、旅の携帯食として焼いた後に硬く乾燥させ干し肉と一緒に煮込む用のカンパンのような携帯食のものまで様々な種類があります

レッツ乙嫁クッキング!森薫と作るかんたん美味しい中央アジア料理

~コミックナタリーWEBサイト 乙嫁語り4巻発売記念インタビューより~

出典:http://natalie.mu

 

乙嫁語りの登場人物たちと一緒に19世紀の中央アジアを旅しよう

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ここまで読んでくださりありがとうございます。今回は乙嫁語りについて書かせて頂きましたがいかがでしたでしょうか?乙嫁語りは日本ではあまりなじみの無い中央アジアの19世紀末期について描かれており、風習や部族、日々の生活などが細かく描かれているのでとても興味深く読ませていただきました

19世紀末期の中央アジアというと数十年にわたりロシアと戦争を行っていますが、現在64話まで公開されている中ではロシアと中央アジアの国々との戦争については描かれていないものの緊迫した状態が伺い知れる描写が数多く見られ、今後の物語の展開に大きくかかわってくる出来事なのではと思っています。

乙嫁語りは、歴史・時代作品が好きな方恋愛作品が好きな方日常系作品が好きな方、そして繊細で細かな画が好きな方に特にお勧めの作品です。

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