「永遠の0」の全て!映画版とドラマ版のキャストや見どころを徹底解説!

作家:百田尚樹が描いた「特攻」と呼ばれた男たち。第2次世界大戦は、その時代に生きた人達や現代を生きる私たちに何を残したのか?ただ「泣ける物語」ではなく、「生きる意味」を問う物語を徹底解説!

「永遠の0」は多くの人の感動を呼んだ

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2006年に書籍出版をスタートした時、その読者の年齢層は60代以上の男性が大半を占めていました。団塊の世代と呼ばれる年代には、戦争を自分が経験した社会競争に置き換えられるのかもしれません。

話題になるにつれ子供たちの世代、10・20代にも読まれるようになり、どんどん発売部数を伸ばしていきました。映画・ドラマ・漫画にもなり「原作を読んでみたい!」と、思う人たちの影響でまたもや発売部数が伸びます。

2014年にはオリコンランキング「文庫部門」で、累積売上部数1位を獲得するほどの人気作品になりました。シニア層から始まり、その子供・孫世代にも影響を与えた「永遠の0」。どのようなストーリーだったか、もう一度おさらいしましょう。

「永遠の0」あらすじは?

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弁護士を目指していた佐伯健太郎は、司法試験に落ち続け自堕落な日々を送っていた。そんな中、フリーライターの姉:慶子から「終戦60周年記念プロジェクト」のアシスタントを頼まれる。この時に祖父の言葉が頭をよぎった。

「自分は、実の祖父ではない」「実の祖父は、特攻で戦死した」と、祖母の葬儀で祖父から語られていた兄弟。プロジェクトを進めていくうちに「神風特攻隊」をテロリストと信じる新聞記者に出会い、実の祖父のことを調べようと2人は決心する。

存命中の関係者に話を聞くと「臆病者」「軽蔑されていた」と述べる人、「感謝している」と語る人、それぞれに全く違う祖父の印象を語った。「娘に会うまでは死なない」と、心に誓った祖父の生涯はどのようなものだったか…。

現代社会で暮らす私たちには「お国のために死ぬ」なんてありえないですよね。命を粗末にするなんて!と思ってしまいます。しかし、この「命を惜しむ」という考えは、地獄の戦争を生き抜いてきたからこそ生き続けた考え方だと思います。

戦争当時の日本は「国のために命を捧げることこそが美徳」とされてきた時代です。その中で卑怯者、臆病者と蔑みられながら、生き抜く道を模索していた特攻隊員。今では考えられないほどの壮絶な人生だったでしょう。

戦争に翻弄されながら歩いた人の人生を、その孫が解き明かしていくという進め方なので、考え方の違いも分かりやすく受け入れやすい物語でした。たくさんの人たちの尊い犠牲の上で、成り立っている今の平和。感動の物語です!

映画「永遠の0」ロングランを続けたヒット作!

映画を観に行くというのは、ちょっとしたイベントですよね。筆者も“2日分のランチ代がかかっている”のだから作品チョイスには慎重になってしまいます(笑)。

カップルでいくならラブストーリー、友達同士ならコメディーやアクション、子供と行くならアニメなど選ぶ基準は様々でしょう。なかなか「戦争映画」に足が向くことは難しいですよね。ですが、この映画は公開初日から、観客動員数でも群を抜いていました。

どうして、戦争映画がここまで話題になったのでしょうか?ひも解いてみると、背景には“キャスト選びの成功”が一役買っているのが分かります。

映画版:豪華キャストを紹介

物語の進め役:健太郎には三浦春馬さん。姉のライター:慶子には吹石一恵さん。臆病者と評された特攻隊員:宮部久蔵には岡田准一さん。その妻:松乃には井上真央さん。と豪華キャストでした。

その中での1番の功労者は岡田准一さんだと思います。戦争という狂気の中に飲み込まれていくうち、だんだんとやつれていく久蔵。ギョロッとした険しい目に戦争の厳しさを感じさせ、丁寧に話す言葉にも重みを感じられました。

岡田准一さんは、百田尚樹さんの作品「海賊と呼ばれた男」にも続けて参加しています。そしてもう一人、監督の山崎貴さんも腕を振るいました。「永遠の0」の成功が、このトリオの評価を挙げたようですね。

「永遠の0」祭りだった第38回日本アカデミー賞!

2015年2月に授賞式が行われた「第38回日本アカデミー賞」では、数々の賞を「永遠の0」が受賞しました。

最優秀主演男優賞(岡田准一)・優秀助演男優賞(三浦春馬)・話題賞俳優部門(岡田准一)など、やっぱり岡田さんのリアルな演技は評価され、賞レースのトップに立ちました!

最優秀作品賞・最優秀監督賞(山崎貴)・優秀音楽賞・最優秀撮影賞・最優秀照明賞・最優秀美術賞・最優秀録音賞・最優秀編集賞・最優秀脚本賞などのスタッフ部門でも、ほぼすべての最優秀賞を総ナメ!まさに「永遠の0祭り」といっても過言ではないでしょう。

ドラマ「永遠の0」は3夜に渡り放送

#永遠の0 #映画も見た #でも寝ちゃったからもう一回 #生きる努力をするべきです

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テレビ東京開局50周年特別企画として、2015年2月に放送された「永遠の0」。筆者の感想は「かわいそう…」の一言です。原作も読まれつくされ、映画は興行収入87億円を突破した大ヒット、アカデミー賞も多数受賞。

どうしても比べてしまう映画版とドラマ版ですが、ドラマ版の方が原作に近い脚本になっていました。人物像や背景がしっかりと描かれている分、スピード感が足りないと云う印象です。丁寧に描かれているので、原作を読んでいない人には親切だったのかもしれません。

せめて放送時期をずらせば良かったのでは?と思います。岡田さんが演じた宮部の印象が強く残っている時期、ドラマ版で演じた向井理さんでは薄いというか、弱いというか…。少し消化不良のような感想です。

ドラマ版:豪華キャストを紹介

物語の進め役:健太郎には桐谷健太さん。姉のライター:慶子には広末涼子さん。臆病者と評された特攻隊員:宮部久蔵には向井理さん。その妻:松乃には多部未華子さん。と、こちらも豪華キャストでした。

前項にも記載しましたが、ドラマ版は原作に忠実なため感情移入はしやすい作品です。そして宮部に入り込んでしまうと、せつなさが半端ないですね。

向井さん演じる宮部は、心に絶望を持っていながら生きようともがいている必死さがあります。あの時代に生きる人たちの、やるせなさがジワーと伝わってきました。

このドラマでは「宮部はなぜ特攻に志願をしたのか?」その意味をしっかり感じることが出来ます。向井さん演じる宮部は無口な分、視聴者が心を傾けて思いを感じ取ろうとするでしょう。生きることの大切さを感じ取るならドラマ版がおすすめです。

「永遠の0」主題歌:映画ではサザンが、ドラマではMISIAが聴かせる!

サザンオールスターズ「蛍」


制作途中の映画を見た桑田佳祐さんが、強く共感を持ったことから実現したタイアップ!サザンオールスターズは「永遠の0」のために「蛍」を書き下ろしで提供しました。なんとサザンが映画提供をするのは23年ぶりだそうです。

日本では昔から「死んだ人の魂が蛍となって現れる」という言い伝えがあります。幻想的にゆらゆら漂う光が、亡くなった人たちを思い浮かべるのでしょうか?素敵な話ですよね。「蛍」は、亡くなった宮部だけでなく多くの戦没者を偲ぶ名曲です。

MISIA「桜ひとひら」

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サザンの「蛍」が亡き人を偲ぶのならMISIAさんが歌う「桜ひとひら」は、未来に向けてのメッセージソングになっているように聴こえます。こちらもドラマの為の書き下ろし曲になっており、向井版宮部の想いが込められている素敵な曲です。

これからも平和が続くように。との願いが掛けられたこの曲は、宮部の「必ず生きて帰ってくる」という意思を大切に守っていかなければいけない。もう二度と同じ過ちを繰り返してならない。と強く思わせる曲になっていますね。

実話を基にしていた!?「永遠の0」―ネタバレ注意―

宮部久蔵の人物像:幼い頃両親を亡くし、15歳で海兵団へ入団。戦闘機パイロットとして巧みな操縦技術を持つ人物。真珠湾攻撃に参加しラバウル海軍航空隊に配属され、海軍航空隊で教官を務めます。

口下手で温厚な人柄だったが、訓練生には非常に厳しい指導を行い、反感を買ったこともありました。厳しい指導の裏には「訓練生を死なせたくない」という思いがあったのだと、筆者は思います。そう、宮部の中には「必ず生きて帰る」という強い意志があったのです。

連日のように死んでいく若者の姿を目にして、宮部は苦悩していました。「もう、人が死ぬのを見たくない」と…。自分だけが生き残り、若者が死に行くのを見ていられなかったのでしょう。宮部は特攻を自ら志願します。

米空母に突入したものの、不発に終わる。しかし、そこで亡くなった宮部は、ようやく家族の元へ帰れたのではないでしょうか?「生きて」は叶いませんでしたが「帰る」ことは出来たのだと思います。

実話?モデルはいたの?

作者の百田さんは詳しく話すことをしていませんが、モデルになった方は数多くいるようです。「永遠の0」はフィクションですが、実話を脚色して載せているエピソードもあるようです。

例えば「特攻に失敗した宮部の遺体を米艦の艦長が丁寧に葬った」このエピソードは、戦艦ミズーリに特攻を仕掛けた石野節雄さんという方を、W.キャラハン艦長が丁寧に水葬をしたそうです。

他にも、宮部を戦友に重ねる関係者は多く「この物語は〇〇さんのことではないのか?」と当時を振り返る生存者もいたようですね。苦しい時代でしたが、「生きる」ことを諦めなかった人はたくさん居たのでしょう。

この「永遠の0」は、ただ感動を与えるだけではなく、平和の大切さを教えてくれる作品になっています。観ていない方は、是非ご覧ください!

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