映画「武曲 MUKOKU」で綾野剛と村上虹郎が決闘!衝撃のあらすじや対決の行方を紹介!

美しい歴史ある街鎌倉を舞台に、現代の剣士たちの物語を描いた映画が「武曲 MUKOKU」です。落ちぶれた警備員といまどきの高校生、剣道とラップという、全く交わらないと思われるものが運命によって引き寄せられます。



今注目の実力派俳優、綾野剛と村上虹郎によるラストシーンの迫力ある決闘にも大注目です。



映画「武曲 MUKOKU」とは?

映画「武曲 MUKOKU」は、監督は今や世界中から注目される監督の一人である熊切和嘉監督が手がけています。彼は「私の男」を始め数々の作品が世界の映画祭で受賞しています。脚本は「そこのみにて光輝く」でいくつもの映画祭で受賞した高田亮。
音楽は「モヒカン故郷へ帰る」など多くの作品で音楽を担当した池永正二、撮影は「パーマネント野ばら」などで受賞歴のある近藤龍人と、日本映画界の実力あるスタッフが集結し見ごたえのある映画になっています。また、題字を大河ドラマ「天地人」など国内外で活躍する書家武田双雲が手がけており、映画にさらに深みが増しています。
そもそもタイトルの「武曲」とは聞きなれませんがどういう意味なのでしょうか。武曲とは北斗七星を構成する星のひとつミザールのことで唐の密教経典における呼び名です。この星はアルコルという星を伴っている二連星で、剣道を表す「武」とラップを表す「曲」とも通じることからこのタイトルになったようです。

出典:http://mukoku.com

剣道5段の腕前を持つ矢田部研吾は、父に起こったある事件をきっかけにアル中になり職を失いました。今は警備員をしながら高校の剣道部のコーチを務め、細々と生活しています。父は剣道の達人でしたが植物状態になり入院中です。そんな状態の彼をもう一人の師匠である光邑師範は心配し、どうにか立ち直らせようとしていました。
羽田融は高校2年生。ラップのリリック(歌詞)作りに夢中の、いまどきの少年です。ひょんなことから友人に連れられて道場に行くことになり、渋々竹刀を握りました。その姿を見た研吾は「殺人剣」の使い手と呼ばれた父と同じ、天性の姿を見ました。
しかし、本人はまだその才能には気づいていません。実は剣道8段の僧侶、光邑師範はそんな融の才能を見抜いて研吾の元に送り込んだのでした。かつて有名な剣士だった研吾から一本を取り、融は剣道にのめりこんで行きます。そんな融の純粋な気持ちに、研吾は闘争心を再び取り戻しました。

研吾は、かつて剣を交えて父将造を打ち負かし寝たきり状態にさせてしまったということ、一方融は幼いときに台風の洪水に飲まれてしまったということ、二人はそれぞれにトラウマを抱えて生きてきました。二人は自分の中にある弱さに立ち向かい、それを克服するために無心になって木刀を振り続けるのでした。
そして台風のある日、融は研吾に決闘を申し込みついに二人の戦いが始まります。二人の決闘の行方は?研吾ははたしてどのように立ち直り生きていくのか・・・未来はあるのでしょうか?

映画「武曲 MUKOKU」の原作は小説!

この映画の原作は、芥川賞作家であり法政大学経済学部の教授も勤める藤沢周の小説です。藤沢周本人も剣道の経験者のため、細かい所作や息遣いなど経験者じゃないと分からないようなところも見事に描写されています。剣道になじみのない人でも、その美しい所作などに興味を持ち剣道を見てみたい、実際にやってみたいと思うことでしょう。
この作品は極限状態に陥った人間を巧みに描き、重い雰囲気が漂いつつも、高校生の「~じゃね?」など現代の言葉遣いもたくさん出てきます。剣道の用語はもちろん仏教用語も使われていますし、硬と軟、メリハリのある構成になっています。

「無曲 MUKOKU」のキャストに注目!

この映画は、登場人物は多くないながらそれぞれがしっかりと重要な役割を果たしており、みなさん素晴らしい演技でした。
綾野剛・・・剣道の腕前5段ながら自堕落な生活を送っている主役、矢田部圭吾を演じています。アクションから恋愛物、コメディ、衝撃作まで幅広い役をこなすカメレオン俳優です。「そこのみにて光輝く」で数々の主演男優賞を受賞、「クローズZERO」「新宿スワン」「64ーロクヨンー前・後編」「怒り」など話題作に次々出演しています。今後も公開作品が目白押しです。この役のためにかなり体を作っており、その肉体美は必見です。剣道も数ヶ月稽古した腕前を披露してくれています。
村上虹郎・・・ラップにはまっていましたが徐々に剣道にのめりこんでいく高校生、羽田融を伸びやかに演じています。川瀬直美監督の作品でデビュー。「デストラクション・ベイビーズ」やテレビドラマ「仰げば尊し」に出演していました。父親は俳優の村上淳、父親は歌手のUAで、若手ながらその芸術的センスの遺伝子を持つ彼の今後の活躍に注目です。
小林薫・・・研吾の父で殺人剣の使い手である矢田部将造。元は舞台役者として活躍していましたが、今では映画やドラマでもよく見かけます。「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」「海賊と呼ばれた男」「キセキーあの日のソビトー」などに出演しています。どんな作品でも存在感があります。

柄本明・・・研吾の師匠、光邑師範。長年、舞台を中心に活躍していました。「カンゾー先生」ではその年の映画の賞を総なめにし、近年では「モヒカン故郷に帰る」や「シン・ゴジラ」に出演しています。独特な風貌と素晴らしい演技力で映画やドラマになくてはならない存在です。二人の息子さん(柄本佑、柄本時生)もそれぞれに大活躍されています。(ちなみに、佑さんは女優の安藤サクラさん(父奥田瑛二、母安藤和津)と結婚されており、そうそうたる芸能一家です。)
前田敦子・・・研吾の恋人、カズノ。言わずと知れた、元AKB48の不動のセンター。卒業してからは女優として話題の映画やドラマに出演しています。代表作は「もし高校野球のマネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」「シン・ゴジラ」「モヒカン故郷へ帰る」など。
風吹ジュン・・・研吾が通う小料理屋の女将、大野三津子。「永遠の0」「海街diary」「家族はつらいよ」などに出演。みんなをやさしく包み込んでくれるような表情で今ではすっかりお母さん役が板についていて、話題の作品に出演し続けています。この作品ではどのような役割を果たすのか注目です。

「武曲 MUKOKU」はクラウドファンディングもスゴかった

出典:http://mukoku.com

クラウドファンディングとは不特定多数の人が組織や人々に資金の提供や協力などを行うことで、主にインターネット経由で行われ、群集(croud)資金調達(funding)を組み合わせた造語です。
舞台が日本を代表する美しい歴史ある街鎌倉で、題材も日本の剣道ということから「武曲」を海外の人にも観てもらいたい、そしてそのためには海外の映画祭に監督・キャストと共に送り出したりプロモーションをしたりする必要があります。
それらの費用をクラウドファンディングで集めたいということだそうです。資金的な援助だけでなく、チラシをお店においてもらったりポスターを人目につくようなところに貼ったりすることも協力のひとつになります。

豪華なリターンにより多くの協力が集まる

「武曲 MUKOKU」は協力をしてくれたお礼としてさまざまなリターンを準備していました。内容は金額によって違いますが、完成披露試写会の招待や舞台挨拶の入場券、エンドクレジットに名前掲載、サイン入りポスターやサポーターとして自分の名前が入った名刺など映画ファンにはたまらない内容になっています。好きな映画、好きな俳優さんの映画がクラウドファンディング形式を取っていたら協力してみたくなりますね。
今回の募集金額は2,000,000円でしたが、結果は249人の方により6,356,236円も集まり大成功だったようです。

「あら恋」が歌う武曲の主題歌も必聴

出典:http://arakajime.main.jp

気になる主題歌は、「あらかじめ決められた恋人たちへ」略して「あら恋」が歌っています。「あら恋」は鍵盤ハーモニカ奏者でありこの映画の音楽を担当した池永正二を中心とした、活動20周年を迎えた叙情派ダブ・バンドです。
踊れるサウンドとセンチメンタルなメロディが特徴です。7人編成ですが各メンバーが別バンドで活動したりプロデュース業に関わったりと個人でも活躍しています。FUJI ROCK FESTIVALやap bank fesなど野外フェスにも多数出演していて、「泣きながら踊れる」とさえ言われるダイナミックなパフォーマンスで見るものを惹きつけています。
この映画ではセリフがない剣士の対峙を描いているため、視覚と同じくらい聴覚=音も重要な役割を果たしています。

【ネタバレ】綾野剛×村上虹郎の死闘の行方は・・・

物語のクライマックスは10分近くに及ぶ研吾と融の決闘のシーンです。台風の雨の夜、過去のトラウマを持つ二人がぶつかり合う鬼気迫る闘いは、まさに息を呑む緊張の連続です。ぬかるむ地面と視界が悪い中、二人は木刀を手に全身の力を込め、自分の人生をかけて戦うのです。
闘いを終え、二人は清々しい顔をしていています。そして、光邑師範により研吾の父が残したという手紙の存在が明かされます。研吾は今まで知らなかった父の思いを知り涙を流すのです。父と息子、師匠と弟子、それぞれの切れない絆を強く感じざるを得ません。
研吾は狂気に満ちて暴れまわっていましたが、融と出会いそこから苦悩を乗り越えて別人のように生まれ変わります。すべては、光邑師範がそれを見越して二人を出会わせたのでした。師範の美しい言葉は深く胸に染み渡ります。このラストは希望を感じるものであり、観るものも心地よく感じるでしょう。そして、親子の尊い関係を改めて考えさせられるのでした。

見事な演技と今後の期待

この映画において、自堕落な生活をしていたときの姿とラストの生まれ変わった姿、その両極端な人物を見事に演じ分けた綾野さんの演技はさすがです。鍛え上げられた肉体を見るだけでも価値はあると思います。また、対する村上さんも尖った現代の高校生役をのびのびと演じていました。将来性のある村上さんが今後どのような役を演じていくのか期待したいと思います。
ラストシーンだけをとっても、この映画は劇場で観る価値があると思います。
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