【いぬやしき】ノイタミナでアニメ化決定!異端すぎるSFヒーロー漫画の6つの魅力

2017年10月からノイタミナ枠でアニメ化が決定し、2018年には実写映画化も決まっている、漫画「いぬやしき」!メディアミックス展開される「いぬやしき」の、どこがそんなに面白いのか・・・それは、ぶっとんだ設定や、SFバトル要素、相対する2人のキャラクターの感情表現など、たくさんの魅力が詰まった漫画であるから!そんな漫画「いぬやしき」の魅力を徹底解説しちゃいます。

アニメ化&映画化する「いぬやしき」ってどんな漫画?

「いぬやしき」は、講談社の雑誌『イブニング』にて2014年より連載中(もう間もなく完結します)の、奥浩哉の漫画です。奥浩哉といえば、GANTZが有名ですよね。デジタル処理を駆使した漫画の技法により精密に書き込まれた美麗画が特徴です。
「いぬやしき」は、冴えないサラリーマン犬屋敷壱郎冷めた男子高生・獅子神皓が、宇宙人の起こした事故に巻き込まれて機械の体になってしまい、前者は人を救うためにその力を使い、後者は人を殺すためにその力を使い始める・・・というストーリーです。

「いぬやしき」のココが魅力!【ネタバレ注意】

「いぬやしき」は、SFバトルの要素を多く含みながらも、入り組んだ人間模様に心をわしづかみにされるヒューマンストーリーの体をなしており、読み進めるごとに登場人物に感情移入し、ともに泣いてしまう胸熱なストーリーなんです。ここではそんな「いぬやしき」の6つの魅力に迫りたいと思います。
ある程度のネタバレを含みますので、ご理解いただいたうえでお読みください!

魅力その1:ぶっ飛んだ設定と超展開!

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GANTSにも共通していますが、奥浩哉先生は、ぶっとんだ設定超展開が得意ですよね。他の漫画で見たことないようなシーンの連続で読者を魅了してくれます。そして、「このあとこうなるんだろうな~」と安心したところに想像を超える展開がぶち込まれ、「え!?いきなりそんな展開!?」と読者を揺さぶります。
「いぬやしき」の主人公で冴えないサラリーマンの犬屋敷は、ガンにより余命が3ヵ月だと宣告されるも家族に打ち明けるタイミングを逃し、とぼとぼと犬の散歩をしていました。そこでいきなり謎の光に巻き込まれ、死んでしまいます!それは宇宙人が起こした事故だったのですが、事故の隠ぺいのため、犬屋敷は生前の記憶を持ったまま、機械の体になって生き返ります。

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機械の体には、さまざまな機能が備わっていました。銃撃できたりレーザー光線が出たり、逆に病気を治癒する能力もあったり、機械をハッキングできたり・・・。守備能力も高く、たとえライフルで撃たれてもビクともしません。
そして、機械の体になった犬屋敷、余命3ヵ月だったガンも無くなっていました!まあ、機械なので当たり前なのですが・・・。死ぬことで生き返ったような犬屋敷。

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そして同様に、同じ事故に巻き込まれ機械の体を手に入れたのが、人生に悲観している冷めた男子高校生・獅子神でした。獅子神は、兵器として最強の能力が搭載された機械の体を、大量殺人兵器として存分に活用しだします。すごく冷静な表情で「ばんっ」「だだだだだ」と人差し指で次々人を殺していきます
犬屋敷は機械に搭載された治癒能力を使い、難病の人々を助けるようになります。対照的に、人々を殺しまくる獅子神。まさに神と悪魔のような、この二人の相対する能力の使い方が、ストーリーの肝になっていきます。

魅力その2:世界を救うヒーローがおじいちゃん!

「いぬやしき」の最大の魅力だと私が思っているのは、主人公であり世界を救うヒーローとなる人物が、冴えない気弱なおじいちゃんだということ!しかも、本当はおじいちゃんと言われる年齢ではありません。定年前の58歳。しかし見た目は老けていて背は小さく、気弱な性格もあり、家族にもバカにされています。中学生である息子はそんな父親を恥じていて、電車で友達といるところに父親を見かけても、恥ずかしくて自分の父親だと言えない・・・というシーンがありました。

せっかく家族のために新居を立てても、隣の豪邸と比べられ「ま、こんなもんか」と言われてしまうし、ペットを飼うため柴犬「はな子」を連れて帰ると「かわいくない」と言われてしまう・・・。そんなおじいちゃんが心を許せる相手は、柴犬の「はな子」だけ・・・。ガンの余命宣告を受けているのに家族になかなか伝えられないところを見ても、家族の中にもどこにも犬屋敷の居場所がないことがわかりますね。

そんな弱いおじいちゃん犬屋敷が、機械の体を手に入れてから変わり始めます。リンチされていたホームレスの老人を助け、感謝されたことをきっかけに、機械の体の能力を使い、人助けをしたいと考えるようになるのです。機械の体を手に入れる前は、「人に感謝される」なんてことがなかった犬屋敷。だからこそ、「人の役に立ちたい」それが「自分が生きている存在価値だ」(人間としては死んでいるのですが)と思うようになったんですね。
生き物を救う能力も備わっていることに気付いた犬屋敷は、病院に向かいます。難病を抱え入院している患者のもとを周り、治癒して回るようになります。

魅力その3:もう一人の主人公・獅子神がが人を殺しまくる!

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犬屋敷ともう一人の主人公が、男子高校生の獅子神。だいぶ厄介な奴なんですよね。命を救うことに存在意義を感じた犬屋敷とまったく逆に、機械になった体を最大限に使い、人を殺しまくるんです。
機械の体になるまでの犬屋敷はいつもどこか達観したような表情で、生きている実感を感じられない高校生でした。しかし機械の体を手に入れ、イジメられてる親友の安堂を救うために能力を使ったりしているうちに、行動がエスカレートしていきます。そして、電車のホームに人が落ちる人身事故を目にした時、生きていることを初めて実感します
それからは、自分が生きていることを実感するために人を殺す、という狂気的な行動を取り始めてしまうんです!

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そんな獅子神ですが、母親や幼なじみの安堂など自分に近しい人間に対してはすごく優しい男なのです。自分と関係ない人間に対してはまったく興味がなく、別に死んでも構わないと冷酷になってしまう・・・そんな獅子神。
母親が末期がんだとわかった獅子神は、母親を自分の能力で治し、殺人もやめようと思っていた矢先に指名手配され、その結果、激しいバッシングに晒された母親を自殺に追い込んでしまいます。自分の起こした罪のせいで、母親が死んでしまう・・・辛すぎる現実です。
その後も自分に良くしてくれたクラスメイトの女子・渡辺に世話になり、説得され、更生を誓うのですが、また殺人鬼に逆戻り・・・というように、迷いながらもどんどん追い込まれていってしまいます。根っからの完全極悪人ではないので(殺人は悪い事ですが)、獅子神がどうなっていくのか、それが「いぬやしき」のストーリーの鍵になりそうですね。

魅力その4:獅子神の現代的な虐殺方法が斬新すぎる!

獅子神は自分の機械の体に備わったあらゆる機能を駆使し、現代的ともいえる方法で人を虐殺していきます。例えば、遠隔操作する能力ハッキング能力を持っているので、その場にいなくても遠くにいる人を殺すことが可能なんです。その機能を使い、テレビ生放送中のニュースキャスターを本番中多くの視聴者が見てる目の前で殺します。

また、インターネットの掲示板に匿名で自分や母親の悪口を書いていたオタクたちを、「レス1番上から順番に殺す」と宣言したあと、実際に遠隔操作の能力で順番に殺していきます。なんというか先進的すぎる殺戮方法!初めは獅子神を匿名でバカにしていた人たちも、信じられない殺害方法を目の当たりにして、脅威を感じ始めます。

魅力その5:美麗画で描かれるバトルが圧巻!

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「いぬやしき」作者・奥浩哉さんの持ち味でもある、美麗で繊細に書き込まれたバトルシーンが健在です。何しろ、機械になった犬屋敷と獅子神には様々な機能があります。それらを駆使したバトルは迫力満点です。
銃撃能力は、人差し指を相手に向けながら「ばんっ!」と叫ぶと人差し指から銃のような攻撃が可能。そして「だだだだっ」と叫ぶとマシンガンのように連鎖ができる・・・という、ちょっと面白い機能です。また、背中が「ウィーン」と開き、ロケットのような要領で空を自在に飛ぶこともできます。

最初はお互いの存在を認知していなかった犬屋敷と獅子神。しかし、犬屋敷は難病の人々を治癒させて回る神として、獅子神は人を大量に殺す悪魔として、徐々に有名になっていくため、お互いの存在に気付きます。「自分と同じ機械の体の存在がいる・・・?」と。
犬屋敷はそんなふうになってしまった獅子神を救いたいと思います。そして獅子神は自分を排除する邪魔な存在は消してしまいたいと思います。終盤に2人が戦うことになるバトルシーンは圧巻です!

魅力その6:ヒューマンドラマとしても優秀すぎて泣ける

威厳を無くしていた犬屋敷は、機械の体を手に入れてからはその力を「人を救う」ことに使うようになります。家族にも軽視され、どこにも居場所がなかった犬屋敷が、機械の能力でホームレスの命を守り、感謝の言葉をもらいます。機械になり死んでしまったことに悩んでいた犬屋敷は、人を救うことで生きてる実感が得られると考えるようになります。そしていままで味わったことのなかった「人から感謝される」という体験。
末期がんで余命3ヵ月だった犬屋敷が、死んで機械の体になったことで、自分の存在意義、そんな確かなものを手に入れ、人のために生きようと考えられる男に成長するんですね・・・。

犬屋敷が家族との絆を取り戻していくシーンも、涙なしには読むことができません。
難病・不治の病だった多くの人々の命を救っていく犬屋敷でしたが、家族の前ではいつもと変わらない冴えないお父さん。犬屋敷は自分がもう死んでいる人間ではない存在であることを告げ、家族の元を去ろうとします。しかし、家族はそんな犬屋敷を受け入れ、むしろ世間で「神」とまで言われるような偉業を行っている犬屋敷を、尊敬し始めます。ようやく家族が、犬屋敷のことを大切な家族として扱ってくれるようになるんですねぇ。

そしてアニメのメインビジュアルにも書かれている「今この時のため、僕は機械(ヒーロー)になった。」というシーンに繋がるんですね。終盤のとても大事なシーン。ここ読むと私は何度でも泣いてしまいます。
丁寧につづられた登場人物の心の機微を読み進めていると、感情があふれ出し心が揺さぶられてしまいます。「いぬやしき」はただのSFではない、号泣必至のヒューマンストーリーなんです。

アニメ「いぬやしき」はノイタミナ枠に決定!

「いぬやしき」は、2017年10月期の秋クールにTVアニメ化されることが決まっています!しかもクオリティが高い枠としても認知されているフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」での放送なので、否が応でも期待が高まりますね!
総監督には、一世を風靡した「TIGER&BUNNY」や奥浩哉作品「GANTZ:O」も手掛けた、さとうけいいちさん。さらに、「甲鉄城のカバネリ」「進撃の巨人」の3D監督を務めた薮田修平が監督に名を連ねており、アニメのSF効果も見応え十分の作品に仕上がりそうですね!
声優陣はまだ発表されておりませんが、スタッフ陣を見るからに豪華キャストになることが予想されます。楽しみですね!

「いぬやしき」映画版はキャストも話題!

2018年公開が決定している実写映画「いぬやしき」は、キャストが大きな話題になっています。主人公・犬屋敷を演じるのが、16年ぶりの主役を務めるという木梨憲武!配役が発表されたとき、「そうきたかー!」と思いましたね。そしてすごくしっくりきてます。優しい気弱なおじいちゃん感あります。
もうひとりの主人公・獅子神を演じるのは、佐藤健。こちらも年齢を別にすると、すごくしっくりきますね。ニュースを見る限り、獅子神の設定は変わらず男子高校生役ということなので、現在27歳の佐藤が高校生役を演じるんですねえ。でもその高い演技力で、冷めた目をした獅子神が大量殺人鬼に変貌していく様をじっくり丁寧に演じてくれそうですね!
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そのほか、獅子神の幼なじみで親友の安堂直行に本郷奏多が、獅子神に好意を抱き指名手配された彼を匿うことになる同級生・渡辺しおんに二階堂ふみ。屋敷の娘・麻里役に三吉彩花、息子役に福崎那由他が配役されています。
また、映画ではオリジナルキャラクターの刑事・萩原という男が登場するそうです。伊勢谷友介が演じるそうで、なかなか面白い展開になりそう。楽しみですね。
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