尾張ハジメこそ『だがしかし』の本命ヒロインである3つの理由

週刊少年サンデーで絶賛連載中のだがしかし。駄菓子屋を舞台にした作品です。2014年から連載が始まり、すでに単行本が7巻まで出版されています(2017年7月現在)。また、2016年1~3月までアニメが放映されました。アニメしか見ていない人は作品のヒロインが枝垂ほたると思うかもしれません。しかし、原作ではまさかの途中降板。彼女に代わって尾張ハジメというキャラが新たにヒロインとして登場することになります。ここでは、新ヒロイン尾張ハジメの魅力を紹介します。

途中降板!「だがしかし」は枝垂ほたるがヒロインではなかった?

まずはだがしかしのあらすじを確認しよう

週刊少年サンデーにて絶賛連載中のだがしかしは、田舎の駄菓子屋を舞台にした作品です。主人公であるココナツ(鹿田ココノツ)は、漫画家を目指すごく普通の少年。彼の父親(鹿田ヨウ)は、経営する駄菓子店「シカダ駄菓子」をココノツに継がせようとしますが、本人にその意思はありません。
大手菓子会社「枝垂カンパニー」の社長令嬢である枝垂ほたるは、ヨウを自社に引き抜くためにシカダ駄菓子へ訪れます。しかし、ヨウはココノツが店を継ぐまで離れないと主張。ヨウを引き抜くために、あの手この手でココナツに駄菓子屋の店長になるよう勧めるのでした。

ヒロインと思われた枝垂ほたるが途中降板

あらすじを読む限り、だがしかしのヒロインは枝垂ほたると思うでしょう。ほぼ毎回と言ってよいほど登場している、かつココナツが密かに思いを寄せているような描写もあるため、ヒロインとしての説得力があります。ココナツの幼馴染である遠藤サヤというキャラもいますが、登場回数が枝垂ほたるに劣るためヒロインのポジションとは言えません。
しかし、だがしかしの正ヒロインかと思われた枝垂ほたるが突如姿を消します。突然の展開に困惑した読者も多いはず。まったく予期せぬ展開により、ヒロイン不在のままストーリーが進むのかと思われました。

新ヒロイン尾張ハジメの正体とは?

枝垂ほたるが途中降板してから登場した人物が、尾張ハジメという女性キャラです。彼女は大学を中退、現在就職活動中という背景があります。
シカダ駄菓子と川を挟んで反対側に「タウンマート」というコンビニがオープンしました。彼女はタウンマートで研修してましたが、研修期間中何回も遅刻してしまい解雇されます。職も失い困り果てた彼女は、ココナツのいるシカダ駄菓子へ訪れます。

給料を全額家賃にすることを条件に、シカダ駄菓子に住み込みながらアルバイトをすることになった尾張ハジメ。駄菓子には詳しくありませんが、彼女なりのペースでシカダ駄菓子の店員として働くのでした。

尾張ハジメが本命ヒロインである理由① 気の抜けただらしなさが読者の心を惹きつける

途中降板した枝垂ほたるは社長令嬢ということもあり、天然ながらもチャキチャキした動きを見せるキャラクターでした。一方、途中出場の尾張ハジメは、枝垂ほたると打って変わってだらしない性格です。タウンマートの研修をすべて寝坊により遅刻してしまったことからも、そのだらしなさがうかがえるでしょう。
しかし、このだらしなさこそが彼女の魅力のひとつでもあります。尾張ハジメが醸し出すだらしなさは、生活感あふれる等身大の女性を表現しているようです。主人公のココナツが枝垂ほたるのことを「二次元から出てきたみたい」と言っているように、ほたるはかわいいのですが、どこか現実離れした存在です。

枝垂ほたると比べると、尾張ハジメは現実味を帯びた存在ではないでしょうか。彼女は、容姿がとびぬけて整っているというわけでも、外国人顔負けのスタイルを誇っているわけでもありません。しかし、彼女自身を包み隠さずさらけ出すという性格が、読者の心をつかんで離さないのです。

尾張ハジメが本命ヒロインである理由② 垣間見える優しいお姉さんキャラ

尾張ハジメは年上のお姉さんキャラ

枝垂ほたると尾張ハジメの共通している点は、年上のお姉さんキャラということです。だがしかしの作者は「ほたるの歳は読者それぞれのイメージで見てもらいたい」という理由から、正確な年齢は公開されてません。しかし、作中の発言をもとに検証するとココナツたちよりは、明らかに年上であります。
一方、尾張ハジメは作中で20歳と明言されています。お姉さんキャラの魅力は、年下のキャラを包み込むような優しさではないでしょうか。普段だらしない尾張ハジメが時折見せる優しさにギャップを感じ、心揺さぶられる読者も少なくないでしょう。

ココナツを気遣う一面

彼女なりの優しさが顕著に表れている場面が、マンガの出張審査会に作品を持ち込んだココナツの帰りを待つシーン。マンガの出張審査会が地元の近くで開かれるという情報を見聞きしたココナツは、制作途中だった作品を急ピッチで仕上げます。
尾張ハジメや遠藤兄妹の力添えもあり、なんとか審査会当日に間に合ったココナツ。初めての審査会に期待と不安で胸がざわつく中、電車で会場へと向かうのでした。一方、ココナツの頑張りを間近で支えていた尾張ハジメと遠藤兄妹は、「喫茶エンドウ」でココナツの帰りを待ちます。

審査会でよい結果を勝ち取ってくると期待している遠藤サヤは、ココナツをお祝いしようと提案。しかし、尾張ハジメはノリ気ではありません。どうやら彼女の見立てでは、ココナツが落ち込んで帰ってくるとのこと。案の定、ココナツの審査会は惨敗でした。片道2時間半かけて会場に赴いたにもかかわらず、審査会はものの数分で終了。帰りの電車を待つココナツは、「漫画家の才能がないのでは」と気持ちが沈んでいるのでした。

さりげない優しさが人気の秘密

祝勝会ムードで帰っては来れないと予期していた尾張ハジメの優しさが垣間見える印象的なシーンですね。彼女は、決して露骨に優しさを押し付けるのではありません。そばにいるからこそ分かってあげられるような、さり気ない優しさで包み込んでくれます。

尾張ハジメが本命ヒロインである理由③ 見かけによらないハイスペックで主人公を支える

見かけによらないハイスペックさを誇る尾張ハジメ

タウンマートの研修中遅刻の常習犯であったため解雇、シカダ駄菓子に住み込みで働くも駄菓子の知識はほぼ皆無、というように性格も相まって彼女自身のスペックが低いように見えます。シカダ駄菓子では遅刻しないように一階の駄菓子売り場で寝ている姿を見ても、ずぼらな彼女を体現しています。
しかし、一見すると何もできそうにない彼女ですが、意外な特技でシカダ駄菓子やココナツを支えるのでした。

宅配サービス開始のためホームページを制作

まずは、ホームページの作成です。シカダ駄菓子の売り上げを伸ばそうと奮闘するココナツとハジメ。そこで目につけたが、インターネットを通じた宅配サービスでした。時代の変化に対応しようと、インターネット上で注文を受け付けることになります。インターネットで注文を受けるとなると、ホームページが必要です。しかし、ココナツにはホームページをつくる技術がありません。
そこで、彼女の特技が披露されます。彼女が培った知識と経験で、インターネット黎明期を彷彿させるようなホームページが形作られてきます。一時は悪乗りしすぎてアヤシイお店の雰囲気が漂う場面もありましたが、注文を受け付けられる状態まで作り上げました。結果、駄菓子の宅配サービスがスタートします。シカダ駄菓子の経営を支える一コマです。

マンガのアシスタントとしてココナツを支える

次は、ココナツのマンガを手伝うシーンです。先ほどにも書いたように、審査会に持ち込むためココナツは急いで制作途中の作品を仕上げることに。店番をハジメに任せて、徹夜覚悟で臨んだココナツ。しかし、今のペースでは間に合わないと気づいてしまいました。
途方に暮れるココナツに助けの手を差し伸べたのがハジメです。ペン入れとトーンくらいならできると言う彼女。そんなこんなで、背景はハジメが書き上げることになりました。マンガを描いていた経験があるかどうかは作中で言及されてませんが、彼女の実力はココナツが絶賛するほど。
ハジメがマンガを手伝うときの「上司が困ってるなら部下は手伝いまスよ。」というセリフも彼女らしさが表れてます。駄菓子の知識はありませんが、シカダ駄菓子やココナツを直接支えているのは尾張ハジメしかいないでしょう。

枝垂ほたるが戻ってからもココナツを支えるポジションは揺るぎない

途中降板したかと思われた枝垂ほたるですが、審査会の帰りに再登場しました。それからは、以前のようにココナツに駄菓子屋を継がせるため奮闘する毎日です。ほたるの再登場によりハジメの立ち位置が危ぶまれるかと思いきや、彼女は確固たるポジションを築き上げました。
ココナツのあこがれである枝垂ほたる、ココナツを陰で支える尾張ハジメ。彼女たちの立ち位置は、きちんと住み分けられているためキャラが被ることはありません。読者がほたるに注目しがちなことは事実ですが、尾張ハジメの魅力に気づいてる読者もいます。ここで紹介したこと以外にも、魅力的な一面が数多くあります。これからは、ダブルヒロインとしてストーリーが展開されていることでしょう。
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