【北斗の拳】嫌われ者ジャギの魅力に迫ってみる

北斗の拳と言えば、ラオウ・トキ・ケンシロウの北斗三兄弟ですが、実はジャギを入れて四兄弟。そんな忘れ去られた嫌われ者とも言える悪者ジャギのその魅力に迫っていきます。

北斗の拳のジャギというキャラ

1983年に集英社の少年ジャンプにて連載が開始され、世紀末の世界を描いて一世を風靡した漫画といえば、そう「北斗の拳」です。作画担当は原哲夫氏、原作が武論尊氏のハードボイルドなアクション漫画。今だに根強い人気がある伝説とも言える漫画です。
その人気漫画に登場する様々なキャラクター達の中で、ひときわ異彩を放っている悪役キャラが今回ご紹介する「ジャギ」。ラオウ・トキ・ケンシロウで北斗三兄弟と言われていますが、本当はこのジャギを含めて四兄弟。そんな忘れ去られたキャラクター「ジャギ」に焦点を当て、その魅力に迫ってみます。

ジャギの強さはどれくらい?

さて、北斗兄弟の中から存在を抹消されることも多々あるジャギですが、その実力はいかほどのものなのでしょうか?ということで、ジャギの戦闘シーンを単行本の5巻からピックアップしてみます。
まずはジャギが使う北斗の技。修行時代にケンシロウとの組手で見せたのが「北斗千手殺(ほくとせんじゅさつ)」。このシーンでは、一見するとケンシロウがジャギに倒されたように思えますが、実はケンシロウはその直前にジャギに対していくつもの秘孔を突いています(みねうち的に)。
続いての技は「北斗羅漢撃(ほくとらかんげき)」。ケンシロウとの最後の戦いで見せた技ですが、すんなりとかわされて逆にぶん殴られちゃってます。そしてその戦いの際には「南斗聖拳」の技も披露していますが、これまたケンシロウに見切られてしまっています。

それらの点から見ると、とても強そうには思えませんが、しかしそれはあくまでも北斗四兄弟の中での話。実はジャギは強いんです。ジャギの強さとして分かりやすいのは初登場のシーンでしょう。
とあるオアシスで、綺麗なお姉さんが暴漢に襲われているところへ、ジャギがバイクでカッコよく登場します。そしてジャギよりも遥かに巨体でゴツい荒くれ者の暴漢をアッという間に倒します(当然、そのお姉さんはその後にジャギに連れ去られますが)。
ところで「キム」という少年をファンの方たちは覚えていますか?ケンシロウたちと共にリュウケンのもとで修行を積んでいた少年です。例えば彼の場合は、才が無いということで、破門放逐されています。その点、ジャギは最期まで北斗神拳伝承者候補として残っていましたから、それなりに高い戦闘力があったということを物語っています。

あのジャギのマスクが入手できる

ジャギと言えば、あのマスク(ヘルメット)がトレードマーク。実はあのマスクを入手することができるんです。一時期ゲームセンターの景品などで出回った代物が、現在はオークションなどでなかなかの高値で取引されています。けっこうカッコイイですよね。確かに高い値段を出しても欲しくなる気持ちは分かります。

出典:https://www.amazon.co.jp

そんな高値は出せない!でもジャギのマスクが欲しい!そんな方には、セガの一番くじで登場したジャギマスクはいかがでしょう?こちらは現在はAmazonや楽天ショップなどでも入手することができ、特に中古品の場合だと、お手頃価格で気軽に買える値段になっています。
これらのマスクを使って、ハロウィンや友達の結婚式にジャギの姿で登場するなんて趣向も面白いと思いますよ。ということで、欲しい方はチェックしてみて下さい。

ジャギの素顔がこうなった理由

ジャギのマスクの下の素顔は、ファンの方なら御存知の通り、大変なことになっています。金具とチューブで補強矯正したその素顔をたまたま見てしまったジャギの部下は、悲鳴を上げて嘔吐しそうになっています。確かにそれほど強烈な姿です。表現が多様化した現代の漫画においては普通かもしれませんが、当時の少年漫画としてはかなりグロ寄りな姿だったと言えるでしょう。
そしてこの醜い素顔こそ、ジャギの悪の原動力であり、ケンシロウへの憎悪の原因でもあります。それではジャギの顔がこうなってしまった経緯を改めて振り返ってみましょう。

北斗神拳伝承者がケンシロウに決まった際に、ジャギはそれを不服とし、ケンシロウを銃で脅してボコボコに殴り、伝承者を辞退するように迫ります。それまでは兄の横暴を甘んじて受けていたケンシロウですが、遂にここで反撃。ケンシロウの拳を叩き込まれたジャギは「メキャ!グニュウ!」と頭部が盛り上がり変形します。
ここでモブキャラなら頭部破裂でジ・エンド確定ですが、そこはケンシロウが兄だからと手加減したのか、はたまたジャギも仮にも北斗の男だからこそ秘孔を封じたのか、破裂するまでには至らず、両手でグイグイと頭を押さえ込んで捨てゼリフを吐き去って行きます。
ここまでがストーリー上で描かれている展開。きっとその後にジャギは医師などを脅して、変形した頭を矯正し、あのような素顔になったと思われます。

北斗の拳の名セリフ|ジャギ編

北斗の拳の名セリフと言えば、ケンシロウの「おまえはもう死んでいる」や、ラオウの「わが生涯に一片の悔いなし」が上げられますが、たった数話しか登場していないジャギも強烈な名セリフを残していますので、その代表的な2つのセリフをご紹介します。

「俺の名を言ってみろ」

牙一族などの悪党どもを壊滅したケンシロウは、「胸に七つの傷を持つ男」として救世主であると方々のオアシスで噂になっていました。そのケンシロウの名を貶めるためにジャギは自分の胸に七つの傷を作り、悪逆の限りを尽くします。その際のセリフがこれです。ケンシロウへの復讐のみに生きる男の狂気の名セリフと言えるでしょう。

「兄よりすぐれた弟なぞ存在しねえ」

足が悪い兄を助ける健気な弟。その幼い兄弟がジャギの手下に目をつけられてしまい、それを老人がかばいました。「ほんとうによくできた弟なんです」と。その言葉にジャギの怒りが爆発。ケンシロウに似た瞳を持つその幼い弟の髪をわしづかみにして少年に浴びせたセリフです。正にケンシロウに対するコンプレックスがそのまま現れたセリフですね。
原作漫画ではその少年は残念ながら死んでしまいますが、アニメ版ではケンシロウに助けられ生きています。そしてこの少年に対するジャギの仕打ちは、後々のケンシロウとの対決で重要な要素となってきます。

ジャギの最後を振り返る

ジャギは結果としては最終的にケンシロウに倒されます。みなさんはそのジャギの最後を覚えていますか?この対決シーンは、様々な格闘漫画の中でもかなりの名シーンであると思いますので、そのジャギの最期をケンシロウのセリフと共に振り返ってみます。
「きさまの謀略のために果てた4人の怒り・・・悲しみをじっくり味わうがいい!!」
「これはシンの分!!きさまの南斗聖拳などシンの足元にも及ばん!!」
ジャギにそそのかされてユリアをケンシロウから奪い、ケンシロウとの戦いの果に死を選んだシンの怒りと無念を込めたケンシロウの蹴りがジャギを捉えます。
「そして・・・これは!!ユリアの分だ!!」
運命に翻弄され自らの命を絶ったユリアの悲しみを拳に込め、ケンシロウの突きがジャギを吹き飛ばし、その際にジャギは秘孔を突かれて痛感神経がむき出しの状態に。そんな指で触れただけで激痛が走る状態のジャギにケンシロウは矢を突き立てます。

「三人目はあの幼い兄弟の分!!」
ケンシロウが突き立てたその矢は、幼い兄弟の兄が、弟を殺された復讐にケンシロウへ放った矢なのです(その少年自体はケンシロウが弟を殺したと思っているので)。そしてこのままクライマックスへと盛り上がります。
「最期にこれは・・・きさまによってすべてを失ったおれの・・・」
「おれの・・・」
「このおれの怒りだあ!!」
これでケンシロウの拳を受けたジャギは、遂にその頭部の金具が弾け飛び、頭が破裂します。この四段階のケンシロウの攻撃は、悪者成敗という水戸黄門的な痛快さがあり、迫力ある画やコマ割りからもケンシロウの怒りの様が如実に読者に伝わる正に名シーンと言える場面。私も当時は中学生くらいでしたが、みんなでこのシーンを真似していたのを覚えています。

実はあった!ジャギの北斗の拳外伝

出典:https://www.amazon.co.jp

さて、ケンシロウに見事に倒されてしまった悪者ジャギですが、実はジャギを主役とした外伝があるのをみなさんはご存知ですか?子供の頃から北斗の拳ファンだった我々からすると、まさかジャギの外伝ができるなんて連載当時は予想もしていませんでしたが、これが意外に面白い。
ジャギがリュウケンの養子になっていたりと、多少の設定の違いはありますが、ジャギファンの方はもちろん、原作漫画ファンの方も楽しめる内容となっていますので、ご興味がある方は一度その手にとって読んでみると良いと思いますよ。

ジャギは知ってみると意外にいいキャラ

繰り返しになりますが、子供の頃に北斗の拳を読んでいた我々としては、ジャギは単なる悪者。ケンシロウに対する悪役でしかなかったのですが、さすがは多様化した感性を受け入れる現代社会と言いますか、ジャギファンだという方もけっこう多いようです。
確かに大人になってジャギその人を振り返ってみると、感情移入できる面も多々感じられ、意外と人間味ある(悪い意味で)憎めないキャラなんだなということが理解できます。みなさんもジャギに少しでも興味を持ったら、ジャギ外伝などを読んで、よりジャギのことを深く知ってみると、北斗の拳の面白さの幅が今よりもっと広がると思いますよ。