えっ?この作品も行定勲監督の映画だったの?と思ったことありませんか?意外とこの監督がどんな作品を作っているかわからないのではないでしょうか。有名どころでいうとセカチューやGO、そしてパレード。世界的にも有名な行定勲のランキングを作ってみたので、これからじっくりとご紹介したいと思います。
目次
行定勲監督とは?
行定勲の作品ってどんなものがあるのか意外と知らない人もいるのではないでしょうか?行定勲の作品といえばあのセカチューなどが代表的な作品です。あとは窪塚主演のGOなど。この監督は監督の名前と作品がそれぞれ一人歩きしている感じがありますよね。
しかし実は誰でも知っている日本を代表する作品に携わったり監督作品として関わったりしています。小さい頃に熊本城で黒澤明監督の影武者の撮影現場を見て映画監督になろうと思った行定勲監督。映画にも大変厳しくてなかなかOKを出さないことでも有名ですよね。
今回はそんな映画に対するこだわりが黒澤明監督並みに強い行定勲監督のおすすめの映画ランキングを作りました。あらすじや面白ポイントなど、詳しくご紹介していきます。きっと行定勲監督の作品にはまってしまいますよ!
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第12位
春の雪
三島由紀夫原作の「春の雪」。三島由紀夫が市ヶ谷駐屯地で自決する前の晩年の作品群の一つですね。主人公が輪廻天性して生まれ変わりながら全4シリーズに出てくるちょっと変わった作品です。行定勲監督はこの作品を作るに当たって、美輪明宏さんにも視聴してもらったといいます。
実は三島由紀夫さんの親友は美輪明宏さんで、誰よりも三島さんのことを知っている人の一人です。評価を恐れていたようですが、美輪さんは絶賛されたのことです。興行収入はなんと12億を超え、キネマ旬報ランキングでも18位、東京国際映画祭にもでも上映されたおすすめの作品です。
三島由紀夫が世界的に有名な作家であったこともありますが、行定監督がこの時点ですでに海外からも認められていたことを改めて証明された結果にもなりました。三島由紀夫作品を映画化してうまくいった監督ってなかなかいないのですが、行定監督は唯一成功したという感じです。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第11位
きょうのできごと
この作品も先ほどの春の雪同様、妻夫木聡主演の映画です。原作は春の庭で芥川賞をとった柴崎友香のデビュー作。ヒロインは田中麗奈で彼女たちの大学生時代を断片的に描いた映画です。はじめは短編を書こうとして作った小説らしく、時間軸が不思議です。
すべての登場人物たちのストーリーを描いてそれをつなげていくというスタイル。少し変わった作品ですが、行定勲監督のまとめ方や、出演者の演技の素晴らしさがかなり引き立ってかなり興味深い作品になっています。ラインキングは最下位でしたがおすすめの映画です。
当時オムニバス形式の映画、JamFilmなどが流行っていましたが、こちらは映画にしてそうしたドラマが持っている日常の奇妙さと「もしも」感が演出されていいておもしろいです。田中麗奈さんも当時海外でも有名になりかけて一番いい時で、妻夫木さんとの掛け合いがやはり上手かったです。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第10位
女たちは二度遊ぶ
吉田修一さん原作の映画ですね。2010年にBeeTVで放送されていました。あらすじは、男にとって忘れられない女をテーマにして、それぞれオムニバス形式で描かれています。それぞれにエピソードは原作通りに忠実に再現されていますが、一話「つまらない女」だけはオリジナルでした。
実はこの作品はかなり反響があり、BeeTVで60日間連続ダウンロード数が1位。BeeTV史上最高の成績を収めました。こちらはドラマとして放送されましたが、国際映画祭にも出展。しかも意外なことに行定勲監督のオリジナル「つまらない女」が一番人気でした。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第9位
遠くの空に消えた
小さい頃の神木隆之介くん可愛いですね。こちらは2007年公開の行定勲監督が脚本から全て手がけた作品です。ロケ地の北海道帯広がまたいいんですね。監督の記念的な映画なのでおすすめランキングに入れました。
雄一郎は空港建設に反対する街に引っ越してきますが空港建設責任者の父を持つために学校では悪ガキ公平に難癖をつけられますがひょんなことから友情を育みます。のちに公平の父と雄一郎の父も昔実はつながりがあったことが発覚し物語はテーマ通り不思議な展開へと進んでいくのです。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第8位
ひまわり
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— 通販サイト生活の極意 (@cbgfvqrk) 2016年4月21日
ひまわりという名前の映画は実にたくさんありますが、これは行定勲監督のデビュー作でかなりおすすめの映画です。監督は基本的に少し考えてもなかなか意味がわからない映画を撮るのを好むようですが、この作品もデビュー作からしてかなり不思議な話です。
物語は海難事故で行方不明になった同級生の朋美の葬儀で、かつての恋人や友人たちが彼女について話しているところから始まります。朋美は転校生で馴染みのある人は少なく、悪い噂もある女の子でしたが、初恋の相手だった輝明にはちょうど事故の前に彼女から電話をもらっているのでした。夏に見るにはもってこいの作品です。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第7位
クローズドノート
雫井脩介の小説が原作の映画です。主演は沢尻エリカに伊勢谷友介、そして竹内結子。あらすじは小学校の教師を目指している大学生の香恵が自分アパートで以前の住民が残していったであろう、一冊のノートを見つけます。
こっそりそのノートを見てしまうのですが、実はそのノートの持ち主も小学校の教師。生徒たちの思いや最愛の人、隆への思いが綴られたそのノートを見ていくうちに香恵は見知らぬ持ち主に文面から惹かれていくという話です。行定勲監督の作品の中でもかなりありふれているように見えますが、かなり泣ける映画です。
全然関係ないですが、この時の沢尻さんは記者会見ですごい格好をしていたのに、映画では清純なキャラを演じている姿が、なんだかよくわからないけどそのギャップがたまりませんでしたね。こういう切り替えのうまさがやはり女優としても評価される所以なんではないかと思います。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第6位
パレード
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これぞ行定勲監督の作品!って感じがしますよね。2010年に公開された監督が脚本から書き上げた映画です。日本のみならずベルリン国際映画祭でも国際批評家連盟賞を獲得した秀作です。物語はルームシェアする5人の若者を通して「空気を読む」社会の嘘について描かれます。
イラストレーターやフリーターなどそれぞれ違ったタイプの4人の若者ですが、皆共通して空気を読んだりお互いに鑑賞しないように生きています。そんなところに男娼のサトルが加わりこうした関係に波紋が起こってきます。原作はやはり吉田修一さんです。この二人のタッグはやはり面白いです。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第5位
私立探偵濱マイク
これは個人的にもかなり好きなドラマでした。舞台は黄金町にあったと言われる伝説の映画館横浜日劇。そこの2階に事務所を構えるのが私立探偵の濱マイクです。横浜の下町の雰囲気と濱マイクのかっこいいファッションが大変話題になりましたね。
平均的な視聴率はそれほどでもなかったようですが、コアなファンが多くDVDの売り上げが好評。車やライターなどいちいちかっこいくておしゃれな物がたくさんありましたね。一話ごとに監督が変わっていくスタイルで行定勲監督は4話のサクラサクヒで脚本と監督を努めています当然ランキングに入れました。おすすめです。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第4位
世界の中心で愛を叫ぶ
ドラマの方が人気なのでしょうか、再放送されまくったのでドラマの印象が強いですが、「世界の中心で愛を叫ぶ」はもともと行定勲監督の映画化で話題になりました。主演はその頃まだ本格的に話題になっていなかった森山未來。そしてヒロインは夏休みがよく似合う長澤まさみ。
二人ともかなり若かったですが、この映画の興行収入はなんと85億円でしたので彼らにとってもかなりの出世作でした。ラブストーリーでこれだけヒットは日本映画でかなりすごいことだそうです。おすすめは長澤まさみの可愛いシーン満載なところです。夏休みはこれで決まり!
セカチューは小説の方もいいんですよね。哲学的でかつ若い人にもわかりやすく読める。広い世代に愛されたのはそうした理由ではないでしょうか。ちなみに映画のキャストは他に柴咲コウさんと大沢たかおさんが、山崎努さんと、かなり豪華な面々でした。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第3位
円卓 こっこ、ひと夏のイマジン
知らない間に『円卓こっこひと夏のイマジン』が録画されてたから見てたんやけど
、「ご尊顔踏んでくれますのん?」って変質者出てくるシーン気持ち悪くて軽く悲鳴あげた。こわ… pic.twitter.com/SpyjrcmVr6— ✚ nagi ✚ (@___melpapillon) 2017年1月11日
又吉さんと一緒に芥川賞を受賞された西加奈子さんの小説が原作です。これもまた夏の映画です。夏だから選んだわけでなく、親戚にこっこという子がいたので選びました。というのは冗談で、この作品は行定勲監督の作品の中でもかなり評価の高い一作。
タイトルはふざけていますが、(サムネもか)これは大人になってから見る子供達の映画。大阪の騒がしい大家族の元に生まれたこっこ。それと反対に孤独になりたいと考えています。友達が怪我で眼帯をつけているのを真似したり、気になった言葉をノートにまとめていたり、そう黒柳徹子さんの「とっとちゃん」のような子供。
しかし作者もそういう子供のキャラクターにしないよう意識しているのか、なんとなくちょっと違うタイプの大人びたキャラクターです。現代っぽいというか、主演の芦田愛菜ちゃんのあの大人っぽすぎる天才子役のイメージにぴったりでかなりはまり役です。伝えたいことがわかるたと、なるほど!となる作品です。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第2位
今度は愛妻家
中谷まゆみさんの戯曲が原作の作品です。行定勲監督は本が好きなようで、2010年に豊川悦司主演で映画化されました。映画評的にもかなり評価が高いのでランキングに入れました。あらすじはかつて凄腕カメラマンでしたが、仕事も家事もしないダメ男が愛妻家になる話。
主人公は妻が子供が欲しいと沖縄旅行に出かけますが乗る気にならず妻をそっちのけ。豊川悦司さんのダメ男っぷりが映えています。しかも若い女優志望の女の子に手を出し妊娠していないのに、お金を請求されてしまいます。
当然妻は離婚を切り出し、出て行くことに。最後に写真を取ってくれと言ってカメラマンの主人公は写真をとりますが、そこに妻の姿が写っていないんですね。「大切なものは失った時に気づく」これを行定勲監督がまた違った角度からせめています。どの世代にもおすすめの映画です。
行定勲監督のおすすめ作品ランキング:第1位
GO
「国境なんか俺が消してやるよ!」懐かしいですね。窪塚洋介主演で代表作のGO。監督は実は行定勲だったんですね。意外と知らない人も多かったのではないでしょうか。映画賞を総なめにし、柴咲コウが可愛すぎてもう柴咲コウの映画ですね!
というのもあながちおかしな話ではなく、実はこの映画はキネマ旬報で日本映画ベストワンに輝き、出たキャストだいたいみんな女優賞や俳優賞を取っているんですね。もちろん柴咲コウも助演賞を取っています。行定勲監督は監督賞をとりました。
ブルーリボン賞にアカデミー賞、日本だけでなく世界にも知れ渡った映画なんですね、行定勲監督の出世作といってもいいのではないでしょうか。国際的なテーマですし、原作の金城一紀さんが国際的に活躍されているというのも話題の一つでしたからね。いつ見てもいい映画、映画って本当にいいですね!
行定勲監督を見るならまずこの作品から!
いかがでしたでしょうか?行定勲監督の作品は意外と他の監督よりも少ないのでランキングにするとすぐに埋まってしまうのですが、内容が普遍的でいそうでやや難しいこともあり、なかなか順位をつけるのが難しいところです。
思い入れのある作品もあるので、このランキングじゃいやだ!と思われる方もいると思いますが、ここは個人的な思い入れでランキングをつけさせていただきました。上位にくるのはやはり昔見た映画が多い気がしますが、行定勲監督の作品はありふれたようで心に強く残るんですね。
なので初心者の方にはぜひ行定勲らしい作品を見ていただきたいですね。一位のGOもいいですが、円卓こっこ、ひと夏のイマジンやパレードは見ていただきたい。監督はこういう風にものを考える人なんだ、というのがなんとなくわかるような気がします。夏休みは映画!ぜひ楽しんでください。