海外ドラマの金字塔「スター・トレック」シリーズ。ドラマを見たことが無くても「ミスター・スポック」や、右手の中指と薬指の間を開くポーズは見たことがあるでしょう。根強いファンが多いことでも知られているスター・トレックの第4作目は「ヴォイジャー」の冒険でした。
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【スター・トレック・シリーズ】4作目はタイムパラドックスに悪戦苦闘!
タイムパラドックスとは…過去へタイムスリップした時に、その過去の時代で何かに影響を与えてしまうと、未来が変わる可能性がある。というジレンマのこと。SFのタイムトラベルでは、「過去の自分と接触してはいけない」「過去を変えてはいけない」など、禁じ手が存在しますよね。
「ターミネーター」が分かりやすいかと思います。2029年で活躍していた指導者を亡きものにしようと、1984年の世界へ殺人アンドロイドを送り込む人工知能。目的は「指導者の母を殺すことで、指導者の存在を無くす」こと。すなわち、親を殺害することで「産まれなかった」ことになります。
「ヴォイジャー」では、このタイムパラドックスに相当悩まされたそうです。この作品の軸は「地球から遠いところへ飛ばされてしまった」こと。最新鋭の船であるヴォイジャーのワープ技術を使っても、70年以上かかるという道のりが待っています。
ここから無事に地球へ帰還させるには、時間軸のズレを生じさせる必要が出てきました。そして、つじつまを合わせるために「時間パトロール委員会」をストーリーに組み込みます。
「ヴォイジャーの歴史改変を修正するには苦労させられた」と、時間パトロールは話していますが、これは脚本家の本音かもしれません。
【スター・トレック:ヴォイジャー】あらすじは、まるで「宇宙戦艦ヤマト」!?
スタートレック: ヴォイジャー | Netflix (ネットフリックス) https://t.co/L0qHqnrKez
昨日、全170話(?)視終わった。日本で放映されていたときに全話視たはずなんだけどかなり記憶が飛んでいる。オンデマンドで視られる環境は本当に助かる。 pic.twitter.com/N0KWEquclL— 長髪三つ編みキルトの久明 (@kiltmanhisa) 2017年4月27日
反連邦組織「マキ」を追う、宇宙船ヴォイジャー。惑星連邦に所属する最新鋭の宇宙船だ。艦長は地球人女性、キャスリン・ジェンウェイ。クルーには様々な人種が乗っており、医療主任にはホログラムが就いていた。
マキを追跡していたヴォイジャーは、謎のテトリオンビームに捕らえられ、銀河系の彼方“地球化の位置から正反対の場所”まで飛ばされてしまった。一瞬で移動した場所は「デルタ宇宙域」と呼ばれる、地球では謎とされる未開の地。
ヴォイジャーと一緒に飛ばされたマキのメンバーは、ジェンウェイ艦長の人柄を信用し、ヴォイジャーのクルーに加わることになった。団結したヴォイジャーのクルーは一丸となって地球への帰還を目指す。
「スター・トレック:ヴォイジャー」個性的なキャストを紹介!
キャスリン・ジェンウェイ艦長
地球人女性。スター・トレック・シリーズ初の女性艦長です。意思が強く融通が利かない一面もありますが、一本筋が通っていることからクルーからは絶大な信頼を得ています。交渉術も巧みで、未開の地で生き抜くことができたのも、ジェンウェイ艦長の手腕無くてはならなかったことでしょう。
今でも、スター・トレック・シリーズ史上最高のリーダーとして名前が挙がります。
チャコティ副長
反連邦組織「マキ」の元指揮官。信念の元に活動を続けていましたが、ジェンウェイ艦長との話し合いを経て、ヴォイジャーの副官の座に収まりました。常に冷静新着な態度を見せ、ジェンウェイ艦長の右腕として見事な指揮を執ります。
トゥヴォック
ヴォイジャーの保安部長。クルーの中でも英知にあふれ、忍耐力も飛び抜けて高い人物。それもそのはず、彼はバルカン人なのです。感情を強力な自制心で抑え込むことを信条としており、理論的な思考を好みました。
右手の中指と薬指の間を開くポーズは、バルカン人のあいさつで「長寿と繁栄を」という意味を持っています。
ケス
ちなみに『スタートレック ヴォイジャー』に登場するオカンパ人のケスもオカッパ。なので最初は『オカッパ人』と聞こえたくらい。 pic.twitter.com/chVRqYQjZG
— 山本 雅(もっさん) (@spidey1014) 2017年4月7日
デルタ宇宙域に生息するオカンパ人。寿命は平均9年と短いため成長は早く、ヴォイジャーのクルーとなった時には2歳でした。穏やかな性格を持ち、知識の吸収はとても早い種族です。ケスは、ヴォイジャーの帰還に尽力を注ぎました。
セブン・オブ・ナイン
元地球人。6歳の時、両親と共にボーグに同化されてしまいましたが、ヴォイジャーに発見されたときにドクターによって80%以上のボーグパーツを除去することに成功。以後、クルーに加わることになりますが、ボーグ時代の利己的思考は変わりません。
しかし、ドクターと艦長の指導により人間の心を学び、最後には恋を意識できるまでに成長しました。
ドクター
ヴォイジャーに搭載された医療用ホログラム。最新鋭の医療知識を備えています。ホログラムでありながら頑固で偏屈な性格で、クルーに馴染めませんでした。しかし、優秀な学習能力のおかげで「情」というものを理解できるようになります。
最後の方では、ジェンウェイ艦長の良き相談相手となっています。
ネタバレ注意!【スター・トレック:ヴォイジャー】最終回「故郷へ」
「デルタ宇宙域」という未開の地で、ヴォイジャーを様々な問題が襲う。時には戦争になり、時には取引を行い、出会い・別れを繰り返しながら地球を目指すヴォイジャー。最大の敵は「ボーグ」という危険な種族だった。
ボーグとは、「文化」や「技術」を侵略し、同化・吸収を繰り返す種族。同化をすることにより、新たなテクノロジーを吸収し、完全なる生命体を目指しているボーグのトップには、支配者:ボーグ・クイーンが君臨している。
ジェンウェイ艦長の交渉術の用い、様々な種族と良い関係を築いていたおかげで、彼らの手を借りながらボーグ・クイーンとの争いは続いた。
そんな中でもボーグは色々なテクノロジーを吸収し、成長を続けた。執拗に追いかけてくるボーグ。ヴォイジャーも焦りの色を隠せない状況が続く。
そんな中、奇策を思いたのがジェンウェイ艦長だ。「神経系のウィルスに感染した者が、ボーグ・クイーンと同化すれば、指揮系統は崩れる!」この策は大成功をおさめ、ボーグのテクノロジーによって無事ヴォイジャーは地球へと帰還する。ジェンウェイ艦長は艦長席に着くと「コースをセット。故郷へ」と一言述べた。
クルーは知らなかった。神経系のウィルスに感染し、ボーグ・クイーンと同化した者とは「未来から来たジェンウェイ艦長」だったことを…。
デルタ宇宙行に潜む「ボーグ」との戦い!クイーンの最後
「スター・トレック」シリーズとは、22~24世紀の話を描いたスペースオペラで、「トレッキー」と呼ばれる熱心なファンが多いことでも有名な作品です。この「ヴォイジャー」は24世紀が舞台となっています。
広大な宇宙に放り出され、強敵「ボーグ」との戦闘には悩まされながらも、「ボーグ・クイーンに興味を持たれるというのは、ある意味、光栄なこと。」と言ってしまうジェンウェイ艦長の雄姿が秀逸な作品でした。
日本公開時の邦題は「スター・トレック:ボイジャー」でしたが、当時大ヒットしていた「新世紀エ“ヴァ“ンゲリオン」にあやかり「スター・トレック:ヴォイジャー」と邦題変更が行われました。この、未知なる異界の物語を見ていない方は、是非ご覧ください!