2009年から新たに始動した「スター・トレック」伝説。その第2弾にあたる作品が本作の『スター・トレック イントゥ・ダークネス』です。若手俳優や最新技術により蘇った「スター・トレック」シリーズは数々の話題を生み出しました。そんな人気作品の評価をしてみたいと思います。
目次
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』基本情報とあらすじ
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』は2013年にJ・J・エイブラムスが新たに始動させた「スター・トレック」シリーズの第2弾として公開されました。前回と同様にJ・J・エイブラムス自らが監督としてメガホンを取っています。
今回で初めて三次元の音響表現を楽しむことができるドルビーアトモス方式で上映されており、より臨場感の楽しめる作品となりました。初代の『宇宙大作戦』でミスター・スポック役を演じたレナード・ニモイの遺作としても知られています。
ロンドンとサンフランシコで襲撃テロが起こることで物語ははじまります。エンタープライズ号の船長カークは事件の犯人であるジョン・ハリソンの追撃を命じられますが……
人気シリーズ『スター・トレック』とその最新リブート作品とは
世界中から愛される「スター・トレック」シリーズ
映画『スター・トレック』の伝説は1966年から始まりました。テレビドラマとして製作された伝説的作品は『宇宙大作戦』のタイトルで放映されています。それまでのSF作品とは違い、様々な種族の人間たちが織り成す人間ドラマが特徴的です。これまでに多くのSF作や他の作品に多大な影響を与えてきました。
これまでにないSFの表現方法が当時でも話題になりましたが、いま見ても個性的なキャラクターたちが紡ぐドラマを楽しむことができます。それだけの人気作なので、5シリーズのテレビドラマや、10本の映画、3本のリブート作品が世に排出されました。
J・J・エイブラムスによるリブート作品として再始動
そんな人気シリーズの「スター・トレック」が2009年に新たな映画シリーズとなって帰ってきました。J・J・エイブラムスによるリイマジネーション作品で、まったく新しい解釈の「スター・トレック」シリーズになっています。ケルヴィン・タイムラインと呼ばれ、オリジナルからパラレルワールド的位置にある作品となりました。
これまでに3作品が制作されています。この試みによって、従来のスター・トレックファンのみならず、新たな若い世代をも取り込んで、人気シリーズとなりました。最新の映像技術による新たな表現方法も話題のシリーズです。
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』のみどころ
知的で高スペックな敵役
カーク船長率いるエンタープライズ号のチームが追うジョン・ハリソンという男は高度な知能と超人的な肉体を持っており、一筋縄ではいかない相手でした。そこには彼が遺伝子操作によって生まれた優先人類であるという秘密があります。
知能面では、瞬時に計算された策略によりエンタープライズ号を罠に誘い込みます。何からなにまで計算しつくされていて凄いです。身体能力面では無敵かと思われるほどで、カーク船長やスポックのみならず、戦闘部隊までひとりで圧倒してしまう凄さを持っています。まさに最強の敵です!
【ネタバレ】オリジナル版のエピソードのリメイク!
実はこのジョン・ハリスという男の本名がカーンであること、そして300年前に遺伝子操作で誕生した優勢人類であることが判明します。このカーンという男は『宇宙大作戦』の1エピソードに登場し、映画『スタートレックII カーンの逆襲』はこのカーンをメインにした映画になりました。
オリジナル版では独裁者として世界統一を目論むが戦いに敗れて冬眠船で宇宙空間を漂っているところを、エンタープライズ号に発見されています。本作でもカーンは冬眠中のところを惑星連邦に発見されたという設定です。このように本作ではオリジナル版の人気キャラクターを復活させることにより、従来のスター・トレックファンにも嬉しい内容になっているところがみどころです。
ベネディクト・カンバーバッチの大出世作
それまでにもドラマでホーキング博士やシャーロック・ホームズを演じてきたベネディクト・カンバーバッチ。その演技がスティーブン・スピルバーグに認められ、映画『戦火の馬』にも出演し、俳優としてのキャリアも順調でした。
しかし、彼の名が爆発的に世に広がったのは本作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』でしょう。本作公開の前後で彼は最もセクシーな悪役として多くの雑誌や他のメディアなどで取り上げられていました。その後の『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』や『ドクター・ストレンジ』の活躍を見れば、本作が彼の大出世作といえます。
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の評価
Rotten Tomatoesでの批評家支持率が89%とかなりの高評価を得た『スター・トレック イントゥ・ダークネス』ですが、「スター・トレック」らしいヒューマンドラマにあふれた内容になっていました。
テロの首謀者を追って行く中で、仲間を守るための規律違反や意見の対立で別れてしまったりなど、人間関係の困難が連続で起こります。それでもその困難を乗り越えて、最後には絆をより固くして結束し、強敵に挑むストーリーは往年のスター・トレックファンも満足する出来ではないでしょうか。
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の前作のおさらいと続編はどうなる?
前作は『スター・トレック』、シリーズ再始動
1作目は従来のシリーズとはまったく異なる新たな「スター・トレック」シリーズとして始動しました。公開された2009年には3D映画が続々と登場しており、本作もその波に乗っています。新たな技術によりまったく新しい表現を持った作品になりました。
カーク船長の生い立ちからミスター・スポックとの出会い、そしてエンタープライズ号のクルーたちの集結など、スタートにふさわしい内容となっています。興奮と感動に満ちた新たな冒険の出発を楽しめる作品です。
次回作の『スター・トレック BEYOND』
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第1弾と第2弾で結束と困難を乗り越えて家族のように固い絆で結ばれたエンタープライズ号ですが、次回の最新作で新たな危機と敵が訪れます。戦闘能力も高く好戦的な異星人たちの罠にはまったエンタープライズ号のクルーたちがどのように敵を退け、危機を脱するかが見どころになっています。
また、従来のシリーズのテーマにもなっていた「知的探求」が色濃く反映されています。これにより「惑星連邦の理念VS敵異星人」という従来の構図になっており、いままでのスター・トレックファンも満足させています。新たな異星人と仲間が登場するということで話題にもなりました。
超人気「スター・トレック」シリーズの第2弾を楽しもう!
J・J・エイブラムスによる新たな解釈の「スター・トレック」シリーズが開幕し、続々と作品が作られています。その第2弾にあたるのが本作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』です。前作で終結したメンバーに困難が訪れ、絆を深めるヒューマンドラマになっています。
従来のファンと新規のファンを獲得しようとする意欲作で、実力のある若手俳優たちが活躍しているのも本シリーズの見どころです。現在3作品出ている中の中間に値する作品なので、前作と続編合わせて楽しむことができます。
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