【黒執事Ⅱ】クロードは完璧に見える残念執事?アニオリ執事の正体に迫ってみた!

クロード・フォースタスは2010年7月から全12話で放送された、黒執事Ⅱのアニメオリジナルキャラクターです。セバスチャンとはひと味もふた味も違う、そんな執事クロードの魅力とその正体に迫ってみたいと思います!

完璧なる執事!クロード・フォースタスとは?

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クロード・フォースタスは黒執事Ⅱの新主人公(と、放映前は言われていた)、トランシー伯爵ことアロイス・トランシーに仕える執事です。丹精な顔立ちに理知的な眼鏡が印象的。長身で肩幅の広い体躯は、ファントムハイヴ家執事のセバスチャン・ミカエリスよりもがっしりと男らしい印象を与えます。
実際2期を担当された小倉宏文監督からは「新執事は男らしくしたい」と注文が出ていたそうで、それを元に原作者の枢やな先生がビジュアル原案を描き起こし、キャラデザの芝美奈子さんの手で「顎も首も眉毛も太い」クロードというキャラが生み出されたのだそうです。
身長はヴィジュアルでは、186cmとされているセバスチャンとほぼ同じ。ですが公式情報は出ていないので真相は謎ですね。

クロードの魅力を知るなら第1話を見逃すな!

クロード・フォースタスを知りたいなら、とにかく第1話「クロ執事」は必見です。この話(特にAパート)だけ見るなら「本当に2期の主人公はアロイスとクロードなんじゃないか」と思ってしまうくらい、素晴らしい活躍っぷりです。
まずオープニングから。テンポのよい主題歌「SHIVER(シヴァー)」のリズムに合わせ、小気味よく映像が展開していきます。そしてそこに出てくるキャラは全員トランシー家の人間のみ。本来の主人公(!)であるセバスチャンもシエル・ファントムハイヴも姿が見えません。

更に全編通してファントムハイヴ家とはまた異なる、どこか退廃的で淫靡な雰囲気。これはこの先明らかになる、トランシー家の闇を見事に表しています。紅い月の下背中合わせの主従、離れていく二人の手・・・。そんな中、冷たく光る眼鏡越しのクロードの瞳がもうたまりません!
このオープニングは全12話中2回(1話・8話)しか見れない貴重なものですので、クロードが気になる方には一見の価値ありです!

アロイスに仕えるトランシー家の完璧なる執事

オープニングから熱く語ってしまいましたが、もちろん1話本編でもクロードは大活躍です。まずはアロイスの起床シーンから。これは黒執事1期1話のファントムハイヴ家の朝と一緒なのですが、モーニングティーを給仕するところからクロードの声は硬質でにこりともしません。
アロイスが悪戯で気を引こうとわざと留めたシャツのボタンを外すのですが、クロードは怒ることも嫌味を言うこともせず淡々とボタンを留め直します。セバスチャンよりも人間味の薄い対応は、ある意味より完璧であることの証明なのかもしれません。

その後も朝食時のアロイスの我儘、というよりメイドのハンナ・アナフェローズへの虐待に近い行為にも、眉一つ動かさず速やかな片づけを命じます。そして血塗れのアロイスの手を、丁寧にチーフで拭き取るクロード。ここにも主に対する細やかな気配りが感じられます。
またアロイスの暴挙にも苦言を呈さないその様は、主に絶対服従という執事の見本のようですね。トンプソン、ティンバー、カンタベリー(略してトンチンカン)という3人の部下を完全に掌握しているところからも、彼の有能さが窺えます。

これぞ究極!華麗に舞う執事の完璧なミッション

この日は晩餐の時間に、アロイスの屋敷を叔父であるアーノルド伯爵が訪れることになっていました。先代トランシー伯爵の趣味を嫌い、屋敷の内装を一新してしまったアロイスは、突然の叔父の来訪に動揺を隠せません。そこで手腕を発揮するのが執事クロードです。
「問題はございません。全ての解決は、すみやかに」 そんなセリフで困惑する主人を宥めるクロード。喜ぶアロイスに完璧を約束するかのように、執事は膝を折ります。「イエス、ユア ハイネス」

そしてここからがクロードの本領発揮! まずは謎のタップダンスで気合を高め、「いざ!」のかけ声と共に外した眼鏡を一閃。自らはシャンデリアを経由して華麗に床へと降り立ちます。
品のよい絨毯を一気に剥がし、同時に宙に舞う巨大なダイニングテーブルと数多の椅子。真っ赤な皿と金のカトラリーをテーブルの上に投げ飛ばしながら、漆黒の執事が飛び回る度に天井や床すらも色を変えていきます。
そして派手な絨毯の上に金のクロスを広げたダイニングテーブルが着地する頃には、全てのセッテイングが完了!! もちろん、落ちてきた眼鏡もしっかり顔面で(!)受け止めています。

「昼を夜に、砂糖を塩に、生者を躯に。そして、濃紺を金色に染め上げる。・・・これぞ、トランシーの執事」
この時はアロイスが最後を引き継ぎましたが、これこそがクロードの決めゼリフです。アロイスに対しても「あなたは私の旦那様。私はあなたの忠実なる僕。わざわざ気など引かずとも、私はあなたを・・・」と、妄執とも取れるような言葉を綴ります。この行き過ぎた忠誠がどう変わっていくかも、2期の見どころの一つですね。

クロードを演じる声優さんは?

クロードの声を当てているのが、櫻井孝宏さん! 毎期のアニメで名前を見ないことはないくらい活躍されてる、超有名な声優さんですね。代表作も挙げきれないですが、敢えて並べるならBLEACHの吉良イヅル、おそ松さんの松野おそ松、ハイキュー!!の月島明光、ダイヤのAの御幸一也・・・。本当にきりがないですね。
一方で、何かと物議を醸しだす問題キャラが多いのも、櫻井さんの特徴です(悪い意味でなく!) たとえばコードギアス 反逆のルルーシュの枢木スザク、PSYCHO-PASS(サイコパス)の槙島聖護、機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズのマクギリス・ファリド・・・。クロードはどちらかと言えば、こちらのカテゴリに入るような気がします。色々な意味で。

櫻井孝宏のクロード、その魅力はミスマッチ!

魅惑のヴォイスでシリアスからギャグまで、さまざまな役を演じている櫻井さんですが、クロードにおける最大の面白さは言動と声のミスマッチです! 真面目な表情で繰り広げられる、数々の言動。声もおちゃらけてくれるならまだしも、櫻井さんの演技は「あくまでシリアス」です。つまりクロードが思いっきり天然ボケをかましてくれてるということなんですが・・・そこに彼の魅力があるのです。
ただそこに楽しさを見出せるか否かは、好みの差が出てしまうかもしれません。しかし! 要は深く考えず楽しんでしまえば、リッジウェイのH.M.B(ハーマジェスティブレンド)のように味わい深いものなのです。

黒執事において執事は要注意?クロードの正体は・・・!

クロードも勿論、悪魔で執事!

幼い頃行方不明になっていたアロイスが、屋敷に戻った時に連れてきた「漆黒の執事」。アロイスの舌にある逆五芒星の紋章を見た時点で、「黒執事」を知る方にはもうお分かりでしょう。そう、クロードの正体ももちろん悪魔です! アロイスと契約し、望みを叶える代償として彼の魂を欲しています。アロイスの舌にあるのはシエルの瞳と同じ悪魔との契約印。つまり2期の新主従はシエルとセバスチャンの関係と同じなんですね。
悪魔を匂わすクロードの口癖は「飽くまで、貪りたい」。これはセバスチャンの「あくまで執事ですから」と対になるものです。セバスチャンがさらりと流しているのに比べ、クロードのは(魂への)欲望を隠さない濃厚さがあります。悪魔にすればただの食欲かもしれませんが、クロードのセリフには別種の色気を感じてしまいますね。

クロード愛用の魔剣、その名はレーヴァテイン!

カトラリーや素手で戦うセバスチャンと違い、悪魔クロードには必殺の武器があります。その名は「レーヴァテイン」。普段はハンナの体内に隠してある、永劫の闇を纏いし古の魔剣です。どうやら悪魔にとっても珍しいものらしく、セバスチャンをして「ほう。これは、これは」と驚きの表情を浮かべるほどです。
ですが実際、口の中に手を突っ込まれて取り出されるハンナは苦しそうですし、出てきた剣は草のつるが絡んだようなデザインで。ましてや涎だか体液だかに塗れた剣をよく使う気になるなぁというのが、正直な感想ですけどね・・・。

アロイスとクロード、主従の出会いと契約

クロードはアロイスと契約を結び、アロイスの復讐に力を貸します。8話でアロイスの過去が明かされた時、アロイスの正体であるジム・マッケン──その実弟のルカ・マッケンを殺した悪魔がセバスチャンであると、クロードは説明しています。後にこれも嘘だと分かるのですが、アロイスはクロードの言葉を信じてセバスチャンへの復讐を誓い、そのためにセバスチャンが「命よりも大切」にしているシエルを奪おうとします。
さまざまな策を巡らしてシエルとセバスチャンを追いつめ、ついに7話の「殺執事」では死の舞踏会での決闘にまでこぎつけたクロード。アロイスの望みが叶うまで後一歩・・・のはずでしたが、その後クロードには思いもかけない事態が待ち受けています。それにつきましては次の項で。

最後はシエルの味方に?クロードとアロイスの最後

決闘の果てに。失われたトランシー主従の絆

7話「殺執事」以降は、クロードとアロイスの関係が大きく変化していきます。少し長くなりますが、そのシーンを順に紐解いていきます。
執事同士の対決に焦れ、シエルは自らアロイスに決闘を申し込みます。剣と剣とがぶつかり合い、追い詰められながらも奮闘するシエル。素手でアロイスの剣を掴むことで動きを封じ、見事相手の腹部に己の剣を突き立てます! 苦痛の中命乞いをするアロイスを尻目に、駆け込んできた執事たちをも制し、シエルは容赦なくとどめの剣を振り下ろします。
それを阻止せんと動いたのが、もちろんクロード! アロイスのか細い「助けて」の声を聞き、己が主を守るためシエルを捕らえようとします。

そこで大人しくしてないのが、シエルのシエルたる所以。抵抗し暴れたシエルは、血塗れた手でクロードの頬を平手打ちします。その時付着したシエルの血液・・・それを一舐めした瞬間、クロードの身体に雷に打たれたような衝撃が走りました。彼はそこで初めてセバスチャンが執着する「他の人間とは違う」シエルの魂の味を知ったのです。
元々シエルという存在が気になって仕方なかったクロード。しかしこの時の彼には執事としてのアロイスへの忠誠は微塵もなく、悪魔の本能のままよりうまそうな魂に興味を移してしまったのです。

裏切りのクロード!指輪とアロイスの魂

8話「吐露執事」でアロイスは、クロードの意識が己に向いてないことに気付きます。常に鉄面皮のクロードが浮かべた笑みに不気味さすら感じ、それゆえに同じ境遇であるシエルを求め、傷を押してハンナと共にファントムハイヴ邸を目指します。途中、魂の回収に来た死神のグレル・サトクリフから逃げ、血の匂いに寄ってきた狼に諦めかけたところで、待ちに待ったクロードが助けに駆けつけます。
しかしクロードが求めるものは、美味なる晩餐ではありませんでした。シエルの魂を手に入れる──そのための道具としてのアロイスの魂だったのです。

クロードにはアロイスの願いを叶える意志はなく、またアロイスは己が復讐にまい進することをやめ、感情のままにクロードの愛を欲してしまいます。かくしてアロイスは、無情にもクロードの手刀に貫かれ息絶えるのです。そしてその魂は、2期1話のシエルと同じくアロイスの紅い指輪に封印されたのでした。
クロードの行為は悪魔としては契約違反になるのかもしれません。そこに僅かなりとも引っかかりを覚えたかどうかは、今となっては誰にも分かりません。ですが食べる食べないは別にして、クロードは当初の目的通りアロイスの魂を手に入れたのでした。

至高の魂を賭けた決闘の果てに!

クロードは指輪を使い、捕らえたシエルに暗示をかけることで、アロイスの魂と融合させることに成功します。一時は至福の瞬間を迎えたクロードでしたが、ハンナの裏切りとアロイスの抵抗、またシエル自身がクロードよりセバスチャンを求めたことで、彼の野望は迷走を余儀なくされます。
最終回の「黒執事」では、ハンナと契約したアロイスの正体──ジム・マッケンの願いにより、クロードはシエルの魂を賭けセバスチャンとの決闘に臨みます。悪魔の力がぶつかり合うそれは、決闘の舞台となった死の島すら崩壊させるものでしたが、結果的にセバスチャンの勝利で終わります。

死の間際、クロードは初めてアロイスという存在が己にとって何であるか考え、「情熱を不実に、偽りを真実に、野良犬を伯爵に。それが・・・・・・の、執・・・事・・・」と呟いて絶命します。ずっとシエルの執事になろうとしていたクロードが、最後にトランシーの執事の矜持を口にする。それは「悪魔同士の決闘」という稀有な舞台を用意してくれたアロイスの魂も、味わうべき価値があったのではというクロードなりの思いなのかもしれません。
結果的にセバスチャンはクロードに勝ち、シエルの魂を取り戻しました。クロードがアロイスを裏切った結果ではあるのですが、シエルの味方をしたかというと、少々疑問が残ります。クロードはただ己が欲望に従っただけで、悪魔としてはセバスチャンよりも純粋だったのかもしれませんね。

タップの妖精?クロードが完璧なのは見た目だけ?

クロード=ネタキャラ!目立ちすぎた奇行の数々

すっかりシリアスになってしまったので、ここからは気分一新。クロードの真の姿に迫りたいと思います。悪魔だろうって? いえいえ、それだけではありません! クロードは完璧で有能な残念キャラなのです。それを示す証拠には事欠きませんが、全部は無理なのでいくつかご紹介しましょう。
クロードが明らかにおかしくなってくるのは、先に何度も触れた死の舞踏のシーンです。決闘の途中でアフタヌーンティー休憩があるのですが、その時のクロードの服装がなんと割烹着! 三角巾までしっかり被って、これはもうどこから見ても「おかん」です。その姿でスイーツを作りながらのセバスチャンとの応酬。それでもクロードはあくまで真面目なのです。

9~10話では、クロードはいよいよシエルを奪うことに本腰を入れ、同時にその正体もさらけ出してきます。冒頭の作戦会議では、いきなりテーブルの上に乗ってのバレエ。1話でタップを踊ってたことからも、ダンスは好きなようです。
そうして様々な策をめぐらせた上で、シエルを迎える準備をするのですが・・・それが何とレース編み!! シエルを包む蜘蛛の糸なのでしょうが、あの姿で庭園で、小鳥を侍らせて! またその蜘蛛の巣型ケープがもの凄く上手いんです!! そりゃもちろん悪魔ですから、完璧なのは当然でしょうが・・・クロードの武骨な外見と繊細なレース編み。ミスマッチ極まれりですよね。

真顔で残念キャラ! それがクロードの魅力

その後も手に入れたシエルを風呂に入れる際「熱い湯に旦那様を・・・いや、坊ちゃんを、ぼっちゃんと」とか、朝の着替えでは「自らめったに歩くことをしない、頼りないほどすんなりとした脚。きめ細かな滑らかな肌質。至福」とか言い出す始末。
挙句シエルの命令に頭を下げるのみならず、足に口づけまでして「気色悪い真似をするな!」と蹴りを入れられてます。その感想が「至福の波、再び・・・」。ここまでいくともう立派な変質者ですね!

でもでも! クロード本人はいたって真面目なのです! 脚本の岡田磨里さんもムック本「ファイナルレコード」の対談で断言されてます。シエルの歯磨き時に弛緩しきっただらしない顔を見せるのも、窓から外に向かって「シエル・ファントムハイヴの魂、よい! 実によいものだ──っ!!!」と叫んじゃうのも、彼は真剣なんです。
シエルにセバスチャン、果ては(少し状況が違いますが)アロイスにまで気色悪いと言われても、クロードはめげません。天然悪魔というか、残念悪魔というか・・・ですがそれが単なる情けなさにならないのが、クロードの不思議な魅力かもしれませんね。

クロード=妖精説。その真相とは!

あまりに残念過ぎて愛しさすら覚えるクロードですが、「実は悪魔でなく妖精だったとか?」・・・いえ、そんなことはありません。クロードは間違いなく悪魔です。彼が妖精と言われているのは、アロイスの過去に出てきた伝説と関係があるのです。
アロイスことジム・マッケンが先代のトランシー伯爵に囚われた際、一緒に捕まった子供が語っていた話を耳にします。いわく「妖精がいて、約束すれば何でも願いを叶えてくれる」と。やり方を聞いたアロイスは朝露の溜まった蜘蛛の糸のベールで素顔を隠し、呪文を唱えます。「ホヘオタラルナ、ロンデロタレル」

しかしアロイスが唱えたそれこそが、悪魔召喚の呪文だったのでしょう。現れたのは蜘蛛の姿をしたクロードでした。再会を約束し去っていく蜘蛛(クロード)に、ジムは「あんた妖精なの?」と問いかけます。そこではっきり「悪魔」と返されたことからも、クロードが悪魔なのは間違いありません!
何せ、クロードが実は手のひらサイズで透明な羽根を生やしてて・・・なんてことになったら、笑うに笑えませんしね。

クロードは悪魔でネタな執事ですから。

#黒執事 #黒執事2

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いかがでしたでしょうか? 様々な観点から、残念すぎるネタ執事クロードに迫ってみました。彼に焦点を絞った分、セバスチャンやシエルのエピソードにはあまり触れなかったので、もしかしたら物足りなさがあったかもしれませんね。もしそう思うならぜひ一度「黒執事Ⅱ」を視聴されることをお勧めします! そして、これからも愛すべき残念執事クロード・フォースタスをよろしくお願いします!
2期における、シエルとセバスチャンを中心とした解説も面白そうですが・・・それはまた機会がありましたらで。 ここまでお読み頂きありがとうございました。

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