【犬とハサミは使いよう】カルト的人気作を7つのポイントで紹介!

更伊俊介(さらいしゅんすけ)著作のライトノベル「犬とハサミは使いよう」は、シリアスな謎とサドなヒロインがダークな雰囲気を醸し出す作品です。死んで犬となった読書バカと辛辣な美人作家の掛け合わせがクセになる、破調づくしのコメディについて紹介します。

ミステリー系人気作「犬とハサミは使いよう」のあらすじ

主人公はミニチュアダックスフンド!?

「犬とハサミは使いよう」は、本の物語。三度の飯より読書が好きな主人公・春海和人(はるみかずひと)は、東京で一人暮らしをする高校生です。ある日、喫茶店で本を読んでいると、偶然にもイかれた強盗に出喰わしてしまいます。
超展開に動揺を隠せない和人でしたが、別席にいた夏野霧姫(なつのきりひめ)を庇った際に銃で撃たれて死んでしまいます。そう、主人公なのにいきなり死んでしまうのです。これこそまさに超展開ですよね。
ですが、勿論死んでおしまいという訳もなく、本への執念から可愛いワンちゃんに転生して復活します。そしてここから、飼い主となった霧姫との波乱の生活が幕をあけるのです!尻に敷かれる和人に同情すること間違いなしです。

「犬とハサミは使いよう」の見どころ①

主人公の春海和人(はるみかずひと)

頭の中が本でいっぱいの読書バカで、自室には無数の本が山積みになっています。強盗に襲われ犬となった後もその趣向は変わらず、常に活字を追い求めています。作家である霧姫のマンションに転がり込んだ時には、棚にある書籍の多さに舞い上がっていましたね。
霧姫には頭が上がらないようで、事あるごとにお仕置きをされています。大抵が理不尽なしつけなので、和人には同情してしまいます。アニメでは人間の時の顔ははっきり描かれず、雰囲気はごく普通の男の子でした。
基本的には無茶苦茶な霧姫のツッコミ役として活躍していますね。読書家なだけあって、語彙力が高くてよく口が回る印象があります。口が回ると言っても、実際はワンワンと吠えているだけなんですけどね。

「犬とハサミは使いよう」の見どころ②

ヒロインの夏野霧姫(なつのきりひめ)

夏野霧姫は大人気作家で、ペンネームを秋山忍(あきやましのぶ)として活動しています。料理や掃除などの家事もそつなくこなす20歳で、赤眼と黒髪が特徴的ですね。和人曰く、執筆バカです。
超ドSな性格で、常に凶器であるハサミを持ち歩いています。霧姫の華麗なハサミ捌きは凄まじく、よく和人の毛並みもカッティングしていますね。そして、犬となった和人の思考を読み取れる人物です。内心で、命の恩人の和人に責任を感じています。
和人とともに、霧姫が強盗犯である中原冬至(なかはらとうじ)を追い詰める手際の良さは必見です。仇である中原の命にトドメを刺すよう和人に迫りますが、人の道を踏み外してはいけないと諭されて、最後は自責の念にもケリをつけます。

「犬とハサミは使いよう」の見どころ③

類を見ない物語の設定

「犬とハサミは使いよう」を語るうえで欠かせない要素として、まず主人公が犬であることが挙げられるでしょう。主役があっさり殺害されて、目が覚めたら子犬になってましたなんて、想像が及ばない物語の幕開けです。
そして、本という存在が「犬とハサミは使いよう」の世界では非常な影響力を持っている点にも注目すべきでしょう。和人が犬に転生できたのも、秋山忍の大罪シリーズ『色欲』が読みたいからでしたし、中原が逃亡をやめなかったのも、同様の理由でした。
常識が通用しないのが常識な物語の設定になっていると思いますので、とても面白いです。秋山忍以外にも作家がライバルとして登場しますが、皆一様に美人であるところも統一感があっていいですね。

「犬とハサミは使いよう」の見どころ④

次々と巻き起こる謎の事件

霧姫は姉に警察官を持つこともあって、よく事件には首を突っ込みます。通り魔事件が勃発した際には、鋭い観察力で怪しげな人物に目星をつけます。しかし秋山忍の本が関わっている不可解な事件で、調査は難航します。
この事件には和人の妹である春海円香(はるみまどか)も絡んできて、霧姫と円香は衝突しますが、最終的には万能文具『ハサ次郎』と電動包丁『鮪喰(マグロイーター)』をぶつけ合って仲を改めます。
終盤に伏線回収と名推理が披露されますが、予想を裏切る展開で目が丸くなりますね。その他にも霧姫の下着紛失事件など、面白い事件がしばしば日常に舞い込んでくるので要チェックです。

「犬とハサミは使いよう」の見どころ⑤

「犬ハサ」ならではの執筆戦

作家同士で揉め事が起きた際には、『執筆戦』でケリをつけるのが「犬ハサ」内でのルールです。霧姫のアニメ上での初対戦相手は、大澤映見(おおさわはみ)という和人の同級生でした。形式は原稿用紙100枚分の短編を、どちらが先に書き上げるかというもの。
映見はいくつかの執筆術なる技を駆使して、霧姫を翻弄します。この執筆術はまるで超能力のようで、バトルに味をもたせますね。そのほかの執筆戦に、九連訪塔執筆戦(ナインストーリーズ)もあります。
9本の短編を書き上げる難度の高い執筆戦でしたが、三大ベストセラー作家の一人、秋月マキシがスケジュールの都合で退場してしまうという、何とも言えない形で即刻に幕が閉じられました。まあ、マキシはいつもこんな調子なので仕方ないですね。

「犬とハサミは使いよう」の見どころ⑥

声優さんの演技力に聴き惚れる

アニメでは、キャラクターの特徴が声優さんの演技力によって、より顕になっていますね。推したいキャラは夏野霧姫と秋月マキシで、それぞれを井上麻里奈(いのうえまりな)さんと芹澤優(せりざわゆう)さんが担当しています。
霧姫のほうは、そのドSっぷりが見事に表現されていて、鋭さに磨きがかかっているように感じられます。マキシはと言えば、本作のアイドルキャラらしく可愛らしい声となっており、若干のウザさも絶妙に活かされています。
「犬とハサミは使いよう」のOP曲とED曲は、声優さんが歌い上げているキャラクターソングなのでファンとしては毎回聴くのが楽しみになりますね。心地いい声に癒されること請け合いです。

「犬とハサミは使いよう」の見どころ⑦

大団円で納得の結末(ネタバレ)

アニメでは、酒に酔った霧姫が和人との幸せな日々を妄想した挙句、最後にゲロをぶちまけて正気に戻るという思い切ったENDでしたが、完結を迎えた原作のENDではついに霧姫が『色欲』の執筆にかかります。
和人が犬として生きる目的は『色欲』を読むことなので、読破してしまうと魂が天に還ってしまうのかとドキドキの山場を迎えましたが、最後はこれからも馬鹿騒ぎは続くというハッピーエンドでしたね。
各キャラクターの信念が感じられる、気持ちの良い結末だったと思います。「犬とハサミは使いよう」にはコメディー要素が数多く含まれているので、終始笑いが絶えないですね。たくさん笑えるのも魅力だと思います。

「犬とハサミは使いよう」の名シーン紹介

春海円香(はるみまどか)の力作カレー

和人の妹である円香は、作る料理が全てカレーになってしまうというブラコン娘なんですね。それもただのカレーではなく、食べると悶絶間違いなしの極悪カレーです。しかし、当の本人はいたって真面目に料理しています。
見た目がとんでもなく恐ろしくて、唐辛子が丸ごと突き刺さっていたり、色味がレインボーだったりします。皿の上で火山が煮えたぎっていた事もありましたね。何故そうなってしまうのかいつも不思議です。
カレーは愛用の包丁である『鮪喰(マグロイーター)』を使って調理します。因みにこの包丁は、貯めたお年玉を使って通販で買ったそう。「通販で売ってんの!?」と言う和人のツッコミもありましたね。

堂々完結の「犬とハサミは使いよう」は面白い!

バカ騒ぎな日常が魅力

「犬とハサミは使いよう」の魅力は、何と言ってもドSな霧姫と尻に敷かれる和人の掛け合いにあるでしょう。言いがかりに等しい難癖をつける霧姫ですが、それらは全て和人への愛情の裏返しなんですね。
時折見せる霧姫のツンデレのデレ部分は、あまりにギャップが激しくてゾワっとする事もありますが、やはりヒロインの可愛い姿は大事ですよね。そして、ツッコミに徹する犬姿の和人も可愛いです。
作者と読者の関係性について考えさせられる意義ある作品でもありますし、面白いです。独特の世界観にのめり込んで大いに笑える「犬ハサ」は、想像の斜め上をいくあたりが魅力ではないかと思います。
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