【今永昇太】横浜DeNAベイスターズの新エース候補!投げる哲学者に迫る!

横浜DeNAベイスターズの先発三本柱であり、新エース候補である今永昇太投手の魅力に迫る! また登板する度に増えていく「語録」や球種、投球スタイルなどにも触れていく!

今永昇太のプロフィール

ドラフト一位入団まで

今永昇太は1993年9月1日に福岡県で生まれた横浜DeNAベイスターズに所属するプロ野球選手(投手)だ。大学4年生の時には、「大学ナンバーワンの左腕投手」とも呼ばれていた。だが左肩を痛めたことからプロ入りするかという状況になる。 

怪我から回復後、2015年のプロ野球ドラフト会議で、横浜DeNAベイスターズから1巡目で単独指名した。その後入団時のあいさつでアレックス・ラミレス監督と「ゲッツ」を披露。「お笑いには自信(がある)」と発言したことで、誰もが明るいキャラで活躍とすると思った……。

ムエンゴ四天王の一人「投げる哲学者」爆誕!

今永昇太は、2016年開幕一軍の先発ローテーションを掴み取る。そのポテンシャルから、ファンの誰もがプロ初登板で初勝利を飾り、明るく「ゲッツ」をするだろうと信じた。だが、現実は厳しかった。

プロ初登板から5試合の先発登板のうち、4試合で6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内に抑えながらも(QSを記録)、開幕4連敗を喫した。そして、4敗目の対阪神タイガース戦では14奪三振を達成しながらも敗北。

その間、今永昇太は数々の名言、語録を生み出していった。その語録はどれもルーキーらしからぬ意識の高さ、どっしりとした重みと深み、キレ、哀愁、優しさ、向上心に溢れるものだった(語録については後ほどじっくりと!)。

4敗目の試合まで通算防御率が2.45(セントラル・リーグ5位)であったのに対して、登板1試合当たりの得点援護率は同リーグ規定投球回到達投手で最低の数値(0.50)を記録。野球ファンはムエンゴ四天王の一人と認定。球団を超え応援する声が多数上がった。

初勝利からの快進撃!

5月6日の対広島東洋カープ戦でプロ初勝利を掴むと挙げてからは、6月12日の対オリックス・バファローズ戦まで、6試合の先発登板で5連勝を記録する。夏場に一度は2軍に落ちたものの、8月以降の1軍の先発登板で、7試合続けてQSを達成し、シーズン8勝で終える。 

勝ち星を積み重ねながらも奢ることなく、インタビューで自分の投球を厳しく分析するところから、「投げる哲学者」と呼ばれるようになった。そして2017年8月3日時点でチーム最多の8勝をマーク。2年目にして早くもチームのエースとして頭角を現した! 2017年度は二ケタ勝利はして欲しい! 

今永昇太「語録」

プロフィールでも紹介しているが、今永昇太は試合の度にルーキーらしからぬ名言を生み出しており、ファンの間でもちろんメディアの間でも話題になった。 

好投していながらも、味方の援護点がない余りに負けてしまうことが多かった。それでも腐らず好投し続け、勝利を掴み取っていった今永昇太による格式高く重くて深いコメントを紹介していく。

今永語録の始まりが3月29日対巨人戦だ。実は筆者もこの日、観戦していた。ルーキーながら7回まで投げ奪9三振を取りながらも、ホームランを3発打たれ4失点。援護点は0点。1発の恐さと本拠地横浜スタジアムの狭さを知った試合となった。

その時のコメントが『九回にファンの方が総立ちで応援していて、それをベンチから見ていて、この人たちに勝利を届けられずに申し訳なく思った。寒いなか、夜9時過ぎまで見てくれていたのに…。まずは勝って恩返しをしたいです』だった。

ファンを気遣うコメント。ここからすでに今永語録の鱗片が見える。余談ながらそれから数ヶ月後、パワプロ対戦動画【VS石田投手】で今永昇太はゲームでも被弾し、ハマスタの狭さを嘆く(笑)。 

プロデビュー2戦目、4月5日 対中日戦は『ムエンゴ四天王』として認定され始めた。7回1失点という好投でまさかの敗北。そう、試合の結果は1-0というルーキーには残酷すぎる結末だ。

『野手の調子が悪いときに抑えることが、投手として一番評価される。負けた投手の名は残らない。僕が若松に1-0で投げ負けた。それだけです』

その時のコメント。凄い、凄すぎる(笑)。『それだけです』、そうですか……。誰もが次こそは勝ってくれと願った。

二度あることは三度ある。今永語録史上最高傑作が誕生した4月14日 対阪神戦。5.1回3失点。援護点は僅か1点。プロデビューから3試合投げて援護点はわずか1点。1試合につき1点ではなく3試合の合計が1点。これでどう勝てばいいのか、と普通のルーキーなら折れるところだが今永は違った。

『「援護がない」と言うのは防御率0点台の投手が言うこと』とコメント。なんとも痛ましい。でも妙にスッと腑に落ちる。頑張れとしか言いようがない。それから約1年後、完投完封を成し遂げるところが凄い。

4月22日対巨人戦7回1失点と好投。今度こそはと思いきや、やはり味方の援護がないまま、またしても初勝利を逃した。

その時には『無四球だったのは良かったと思います。しかし、小林選手の時にボールにするつもりが、浮いてしまい打たれてしまいました。前回と同じ失敗を何回もしていてはダメですね…』とコメント。ほぼノーミスでありながらきっちり反省する。 

初勝利は遠かった。4月29日 対阪神戦では6.2回2失点。ルーキーらしからぬ圧巻の奪14三振をしながらも『三振を取れる投手ではなく、勝てる投手がいい投手だと思う』、『相手の投手陣もベイスターズの中継ぎ陣も粘った。僕だけが粘れなかった』とコメントした。

奪14三振は球団の記録に残る、大記録でありながらも勝利にこだわった。

そして待ちに待った初勝利! 5月6日 対広島戦では6回0失点。そう、点を取られなければ勝てるのスタイル(笑) 。しかもこの日は援護が6点(笑)。その時のコメントも鮮やかで『今日は広島にというよりは過去の自分に勝ったので、何とかこうやって初勝利をつかめたのかなと思います』 と言った。

自分に勝ったという投げる哲学者の爆誕だ!(笑) 実に深い。また『まずは自分自身が借金しているので、何とかそれを自分で取り返して、自分が投げる試合は絶対に勝ちたいと思います』とも言った。ここから今永の快進撃が始まる。

また初勝利したにもかかわらず、ラミレス監督と「ゲッツ」を大々的に披露することはなかったのが印象的だった(笑)。 

続く5月14日 対阪神戦はホームでの試合。6回1失点。『(ホーム開幕戦では)ふがいないピッチングをしたので、初勝利よりもうれしいです』と今まで応援してきたファンの気持ちを察したようなコメントした。ホーム開幕戦でのリベンジを果たした日でもある。

好投は続く。5月21日 対ヤクルト戦では7回1失点。それでも今永昇太は『勝ったときこそ反省して次の登板につなげたい』とコメントを残した。またインタビューでは球団の先輩左腕石田健太のことを『まさに、教科書』とチーム内での切磋琢磨でよい効果が起きていることも分かった。 

先輩を労い感謝するコメントは次の試合でもあった。5月28日 対広島戦では6.2回1失点。連勝は続いた。

名リリーバー・須田幸太に対して『須田さんに本当に感謝です! 今度は投げやすい場面で須田さんにバトンタッチできるようにしたいです』と言った。個人的には野手よもっと援護してくれと思った(笑)。

今永昇太はいつも他球団のエースと対決しているからキツイ場面が多くなるのがしょうがないといえばしょうがない。でも、さらなる高みへ!

防御率がついに1点台となり、セリーグ投手の防御率で三傑に入る。だが、6月4日 対ロッテ戦では乱調で3回5失点。ここから乱調が始まる。6月18日

対楽天戦では4回4失点。『これで終わってしまうようなら、それまでの投手』と残し一旦2軍へ。 

ルーキーで開幕から先発ローテを守っていただけでファンからすれば感謝しかなかった。だが、今永昇太はファンの期待を上回る形で8月7日 対中日戦で復活する。7回1失点。で2016年度の新人でトップの6勝をマーク。

『今日の試合は人生を変える試合。後半戦や来年につながる試合だと思ってやってきた。責任感を持って投げた』とコメントした。ルーキーらしからぬプロ意識。プロとしてやっていく以上、責任はついてまわる。それを良く表したコメントだ。

プロ意識は非常に高い。8月14日 対広島戦では8回3失点とQSを達成していながらも黒星。『ルーキーにしては頑張ったね』ではいけない。この時期に先発を任されている以上は、いい形で後ろにつないで、勝ちゲームを作らないといけない』とコメントした。

その翌週、8月21日 対中日戦では7回1失点でありながらまたしても黒星。ムエンゴ四天王としての風格すら漂う結果だ。それでも今永昇太は『7回1失点でもいい試合と、7回1失点でもだめな試合もある』とコメントした。実に重みのあるコメント!

 ルーキーらしからぬ重みのある言葉は次の8月28日 対巨人戦でもこの日は雨で非常にコンディションが悪い中6回3失点とまずまずの好投だったが黒星。『雨だから負けていい、なんていうのはレベルが低い。幼稚な考え方。そこをどうするか考えることでランクが上がる。』とコメントした。

今永昇太は何故か雨の日の登板によく当たる。ここから約1年後のSTAR NIGHT2017でも雨に当たるが好投を見せ早くも2016年の勝利数に並ぶ8勝目を掴む。

 2016年に戻るが同年9月4日の阪神戦前には『ルーキーだけど、責任から逃げないように自分にプレッシャーを与えたい』と言い、改めて自分に厳しい姿勢を見せる。

今永昇太の好投もあって横浜DeNAベイスターズは2016年に球団初のプレイオフ『クライマックスシリーズ(CS)』参加権を手に入れた。10月9日 CS1st対巨人戦は7回1失点でも好投したが巨人の坂本勇人から被弾した。たらればはよくないが、それがなければ勝てたのかもしれない。

『四球でも二塁打でもよかったかもしれない。本塁打だけが不正解。冷静になってどうするべきだったか考えたい』、『僕自身、本塁打を回避するという考え方ができていなかった。僕が一皮むけるかむけないか、ずっとこのレベルでいるのか、次のレベルになれるのかというところがこの本塁打なのかな』とコメントした。

そして2016年度横浜DeNAベイスターズにとっても最後の試合になった10月15日 CSFinal対広島戦。なかなかストライクが入らず、今永昇太は珍しくマウンドで表情に出した。まさかの1回6失点。だが、今永昇太はめげなかった。『今日の試合をプロ野球人生が終わるまで忘れず、成長していきたい』とさらなる高みを目指す。

2017年に入ると今永語録の難易度が上がる(笑)。先ほどにも書いたが2年目のジンクスを打ち破り昨年の勝利数と並ぶ8勝目を掴むほどもあり、違う次元で語るようになってきた。それが2017年8月1日、雨天中止となった日だ。

今永昇太は『雨の日に勝たないと雨男じゃないです。雨の日に負けるとシンプルに力のないピッチャーです』と、投げる哲学者らしい謎理論を披露。雨に勝つとはいったい(笑)。

こんなキレッキレなコメントを次々と生み出す今永昇太、実はフットボールアワー・後藤輝基のツッコミを崇拝している。「お笑いは展開の一歩先を読んでいるから成り立つ。投手も一緒。打者が空振りしても、その後を読まないといけない」野球とお笑いの共通点も語った(笑)

かわいい今永昇太

毎年シーズンオフに行われるファンフェスティバルで今永昇太はマウンドに上がり、まさかの熱唱。しかも選曲はなぜかWANDSの「世界が終わるまでは」で23歳とは思えぬ選曲。アラサーなら納得するが……。

 もともと、今永昇太がマウンドで歌うことはプログラムになく、急遽前日に決まったらしい。捕手であり先輩選手である高城が『あした、お前歌うぞ』とウソつき、それを真に受け今永昇太は練習した。また今永は「プロですから。しっかり練習しました」と言った(笑)。

ヒーローインタビューで露わになるお腹。ファンの間では、ぷっくらとして可愛いと話題になった。 ピッチャーは、脂肪ないとシーズンもたないからこれが正しい身体づくりなのかもしれない!体重があった方が安定感があると言われている。夏になると痩せてくる。

今永昇太の球種

球種

球種は打者の手元で伸るストレート、切れ味の鋭いスライダーチェンジアップカーブの4種類がある。  こういった球種とストレートを織り交ぜながら、緩急を使って相手を討ち取っている。

☆ストレート:高校2年生の秋から肩胛骨の柔軟な動きを意識したトレーニングによって、球速が短期間で一気に向上した。大学時代には、最速で148km/hを記録している。 2017年現在ではストレート常時140キロ前後。

またチームメイトである筒香嘉智はフリー打撃で対戦した今永昇太の直球を「すごい球。伸びがあって素晴らしい」と絶賛している。

☆スライダー:今永昇太の最大の武器でもある。曲がりながら沈む。

☆チェンジアップ:右打者には、外角に小さく沈むチェンジアップを投げる。 直球と20キロ ほど球速差があるので緩急をつけられる。 

☆カーブ:余裕が出てくると、 落差の激しいカーブを織り交ぜる。

今永昇太の投球フォーム

今永昇太の投球フォームはゆったりとしているが球は見た目以上に速い。投法はスリークオーターでオーバースローとサイドスローの中間であり、ややサイド気味に肩口からボールを投げる。 

肘を柔らかく使いリリースポイントをわかりにくくすることで、打者からするとどんな球種が来るのかの判断を難しくさせている。 2016年前半はマウンドのプレートは一塁側を踏み、右打者の内角に投げ込む左投手特有の「クロスファイア」を得意としていた。

「左の宮崎敏郎」今永昇太の最新バッティングフォーム

今永昇太の最新バッティングフォームに変化が起きている。2017年8月5日時点で打率.340で首位打者であるチームメイト宮崎敏郎の独特なフォームを真似ているのだ(笑)。

宮崎敏郎はくまのプーさんに似ていることから「ハマのプーさん」とファンに呼ばれている。そんな宮崎のバッティングフォームはリラックス状態でグリップの位置を腰の高さに低く置き、ゆらゆらと体を揺らして構えている。

今永昇太自身もバッティングについては宮崎敏郎からアドバイスを貰っていると公言している。また、元々打撃センスのある今永昇太だが、このフォームに変えてから打撃も向上している。

投げる哲学者「今永昇太」の完成形は?

今永昇太の投球スタイルはゴロの山を積み上げるタイプではなく、三振をとっていくタイプだ。またそのスタイルが杉内俊哉と似ていると言われている。現時点では恐らく完成形は杉内俊哉だろう。 

だが、単純にそうとは言い切れないところもある。昨シーズンの5月28日から踏むプレートの位置を変えたことで投球に安定感が生まれた。

右打者内角への角度をつけやすい一塁側に立つことで「クロスファイア」を使っていたがそれをやめ、三塁側、それも軸足の後ろ半分がはみ出すほどの位置に立つようにしたのだ。


一塁側に立つと、角度という武器を得られるが、確実に狙ったコースにで投げ込まなければならない。つまりコントロールがかなりシビアになる。投げミスによる恐怖心が腕の振りに微かな躊躇を生み痛打されることが多かった。

だが、三塁側に立つと、リリースからベース上までを線で結ぶイメージで投げられ若干のアバウトさが出て思いっきり投げられるようになる。感覚が見違えるように変わったと言っている。

このように自ら対処法を導き出し、修正する能力を持った今永昇太は進化し続け、杉内俊哉とはまた違ったスタイルの投手になるのかもしれない。一体これからどんな投手になるのか注目だ!