アイアムアヒーローがついに最終回!ネタバレ込みでストーリーを完全まとめ

最終回を迎えた人気漫画の「アイアムアヒーロー」。そのラストは賛否両論ですが、それこそ人気の証とも言えます。これまでのストーリーや、皆さんの評価、そして最終巻の内容をネタバレでまとめてみました。

『アイアムアヒーロー』の最終回をネタバレ解説

アイアムアヒーローとは?

小学館のビッグコミックスピリッツにて2009年から連載を開始した漫画「アイアムアヒーロー」。「ボーイズ・オン・ザ・ラン」や「ルサンチマン」を描いた花沢健吾先生の作品となります。
内容はいわゆるゾンビパニックもので、駄目な中年男「鈴木英雄」が主人公。その英雄が、パンデミック後の混乱状態の世界を生き抜いていく様子を主軸とし、各地で生き残っている人間たちの様子や、海外でのパンデミック発生の状況など、様々な要素を織り交ぜながらストーリーが展開していく手に汗握るSFホラー漫画です。

実写映画化もされているアイアムアヒーロー

この「アイアムアヒーロー」は、2016年に大泉洋主演で実写映画化されていますので、原作は読んでいなくとも映画は見たという方も多いのではないでしょうか。
主役の鈴木英雄を大泉洋、ヒロインの「早狩比呂美(はやかりひろみ)」を有村架純、もう一人のヒロイン「小田つぐみ」を長澤まさみが演じました。半ZQN化した比呂美を演じた有村架純の猫パンチがとっても可愛くて印象的でしたよね。

『アイアムアヒーロー』のこれまでのストーリー

①鈴木英雄の日常

鈴木英雄は売れない漫画家で、極度の怖がりな上に妄想癖もある35歳。デビュー作の「アンカットペニス」は単行本になったものの上下二巻で打ち切りとなってしまい、現在は漫画家の松尾先生のアシスタントをすることで糊口をしのいでいた。
職場では先輩アシスタントの三谷に虐められ、編集部に自分の作品を持ち込めば軽くあしらわれ、そんな中で彼女である「黒川徹子(くろかわてつこ)」の存在が英雄の救いでもあった。

そんな英雄の冴えないながらも平凡で平穏な日常の端々に異音が響き始める。それはやがて大きな違和感となり英雄の前に姿を表す。英雄はある日の仕事帰りに、車に轢かれて首や手足が折れ曲がって完全に死んでいると思われる女が、そのまま歩き去る姿を目撃する。
その数日後には、喧嘩をしてしばらく会っていなかった徹子に異変が・・・。それが全てのはじまりであった。

②日常の崩壊

ゾンビと化した徹子の首を落とした英雄は職場へと逃げ込む。その道中は狂乱状態の人々で溢れ返っていた。そして職場では、三谷がゾンビとなった松尾先生にバットと包丁でとどめを刺していた。
郊外へ避難しようとする英雄と三谷であったが、三谷は死亡。英雄は一人、電車へと乗り込む。しかし車内でもゾンビが発生。タクシーへと乗り換えるが、その運転手や同乗者もゾンビ化。なんとか逃げ延びた英雄は富士の樹海へと辿り着いた。

③比呂美との出会いと比呂美のZQN化

英雄が樹海で出会ったのは、たまたま林間学校に来ていた女子高生の早狩比呂美。その林間学校でもまたゾンビ化が発生しており、比呂美を追ってきたゾンビ化したクラスメイトが間近に迫り、二人は窮地に立たされる。
ここで英雄が、ガンクラブの射撃練習会のために持ち歩いていた散弾銃を取り出し、二人はクラスメイトに向けてその散弾を撃ち込み、難を逃れた。

その後も迫りくるゾンビ化した人間たちから逃れ、自転車で街中へと出た二人は、携帯のワンセグ放送で厚生労働省の会見を見る。国はゾンビ化した人々に対して「多臓器不全及び反社会性人格障害」という判断を下していた。
その後、空気が薄ければ感染しないという噂を信じて向かった富士の五合目で、二人はカメラマンの荒木と出会い、この騒動の預言者となったネットのカリスマ「来栖(クルス)」の存在を知る。その頃、日本各地でも同じような騒ぎが起き、ネットではこのゾンビ化した人間を「ZQN」と呼んでいた。
荒木の提案で、籠城しているグループがいるという御殿場アウトレットモールへと向かう一行。しかし比呂美は富士五合目で感染していた。ところがそれは他のZQNとは違い、英雄を守って他のZQNと戦うような半感染状態であった。

④アウトレットモールでの藪との出会い

アウトレットモールで英雄は、「藪(やぶ)※小田つぐみの仮の名前と名乗る女性と出会う。元看護師の藪は比呂美の状態を見抜き、この半感染状態が、人類にとっての希望になるのではないかと判断する。
しかしアウトレットモール内の勢力争いに巻き込まれた英雄は散弾銃を奪われ、比呂美は頭部にボーガンの矢を受けてしまう。

食糧確保のためのアウトレットモールに巣食うZQNとの戦いで、多くのメンバーが死に、奪われた散弾銃は英雄の下へと戻る。そしてZQNと戦う英雄。多対一による疲労で、もはやこれまでかという窮地に追い込まれた英雄を救ったのは、車に乗って現れた藪であった。
藪は「小田つぐみ」という本名を英雄に明かし、昏睡状態の比呂美を連れて、三人はからくもアウトレットモールを脱出したのだった。

⑤久喜幕府編

一方で、日本各地が壊滅状態になる中で引きこもりの人々はその難を逃れ、ネットにてお互いの情報交換を行っていた。そんな引きこもりの一人である埼玉県に住んでいる「江崎崇(えざきたかし)」は、来栖を中心とした久喜幕府という自衛集団に加わりZQNと戦うことになる。
しかしその来栖もまた半感染者であり、ZQNに追い詰められた崇も半感染者となってしまう。更には「狂巣(クルス)」を名乗る別の半感染者も現れて、人間を超越した半感染者同士の三つ巴の戦いが始まった。

⑥比呂美の復活と小田のZQN化

その頃、英雄たち一行はというと、小田の懸命な処置によって比呂美は普通の状態で意識を取り戻し、しかも半感染状態は表面上は見られず、三人で三角関係の様相を呈しながら旅を続けていた。ところが、小田が感染者である赤子に噛みつかれて感染してしまう。ZQNになり切る前に自分を殺して欲しいと願う小田。既に小田と男女の関係を持っており、情が移っていた英雄はしかし殺すことはできず、比呂美が小田を殺すこととなるのであった。

⑦池袋の高層ビル編

この混乱の中で日本の首都である東京では、漫画家の中田コロリをはじめ多くの人間が、池袋の高層ビルを拠点に生き残っていた。ヘリコプターが操縦でき、皆を脱出させることができるという理由から、その集団のトップに立っているのは浅田。混乱が収束した後の世界で、自らが教祖となり浅田教を広めようと目論む男である。
その東京へと潜入し、高層ビルの屋上にあるヘリを奪おうと画策する久喜幕府のクルス一派。更に英雄と比呂美の二人もまた東京を目指していた。

小田の死後にその悲しみを慰め合うように、心も体も結ばれた英雄と比呂美であったが、ここで比呂美は気付いてしまった。ZQNと意思がつながっている自分の嫉妬心が、ZQNである赤子を操って小田を感染者にし、結果的に殺してしまったことを。そして比呂美は英雄に別れを告げ、集合体となって巨大化したZQNに自ら取り込まれる。
比呂美をZQNから救うために、池袋へと上陸する英雄。こうして今、東京の池袋にて全ての役者が揃う。果たしてその先にある物語の結末とは!?

『アイアムアヒーロー最終回』のみんなの評価は?

前の項目では、アイアムアヒーローの最終巻となる22巻の一つ前、21巻までのあらすじをざっとまとめました。ここで一旦、アイアムアヒーローの最終回のみなさんの感想をTwitterからピックアップしてみます。

アイアムアヒーローの最終回が酷い

多くの口コミやまとめサイト等を見て回った所、圧倒的に多かったのは「酷い」という感想。ファンとしては悲しい部分もありますが、大体6~7割の感想が否定的な意見でした。

アイアムアヒーローの最終回が意味不明

否定的な感想が多かった理由は、様々な伏線が未回収のままで終わり、意味が分からないというもの。確かに数多くの謎が残されたままの最終回となりました。

アイアムアヒーローの最終回への肯定意見

そんな中でももちろん肯定的な感想もありました。むしろこの最終回こそ、アイアムアヒーローらしいというもの。
私個人も肯定派ですが、この終わり方は続編への伏線であろう。そう願っています。この英雄編は終わるとしても、英雄とは違う主役を据え、その目線からの解決編のような続編が読んでみたい。
しかし、最終巻の表紙カバーを外してみると「終わりだ」という文字が全面に描かれています。これはもしかしたら、花沢先生からの「本当にもうこれで終わりだよ」というメッセージとも考えられます。こればかりは、神のみぞ、いや、編集の方や先生本人のみぞ知るということで、一ファンとしては、ただただ続編が描かれることを願うばかりであります。

『アイアムアヒーロー』の最終回(最終巻)で『ひろみ』はどうなった?

アイアムアヒーローの最終回(最終巻)のあらすじ

池袋に上陸した後、ZQNに追い詰められた英雄は高層クレーンの最上部へと逃れる。その英雄が銃のスコープから覗いた先には、隣の高層ビルの屋上で戦う人影。英雄はどうせ死ぬのなら最後に誰かを救いたいと考え、銃を構える。
その先で争っていたのは、殺戮を繰り返してきたクルスとそれを倒そうとするコロリ隊長(中田コロリ)たちであった。それを見た英雄は、半裸状態のおっさんであるクルスと、ドクロのマスクなどで武装したコロリ隊長の姿から、ドクロマスクを悪と判断し、コロリ隊長を狙撃してしまう。
しかし腹部に「アンカットペニス」の単行本を入れていたコロリは、それにより一命をとりとめ、仲間と共にヘリで伊豆七島へと脱出。一方、英雄は超巨大化したZQNに捕まってしまう。

時は経ち、樹木が生い茂る荒廃した池袋では、英雄が一人逞しく生きていた。相変わらず以前と変わらずに妄想にふけりながら。
一方で、伊豆七島へと向かった面々は新たなる生活を築き、ZQNに一度取り込まれたことで若返った「おばちゃん」は子を育み、コロリは英雄原案の漫画「ベジタン」を執筆し、高層ビルから生き残った少年は健やかに成長していた。
そして一人池袋にいる英雄は、畑を造り、銃の弾を作って畑を荒らす鹿を狩り、銅像や飛び出し坊やに話しかけ孤独を紛らわせながらも、誰もいない池袋で、正に英雄らしく孤独に生き抜いていくのであった。

最終巻のひろみの言葉の意味

ヒロインとして人気があった比呂美が最終的にどうなったのか、みなさんが知りたいところだと思います。結論を言えば、比呂美は超巨大ZQNに取り込まれたままであり、人間に戻ったりはしていません。
ただし英雄が生きているのは、ZQNの意識集合体に存在する比呂美の意識のおかげです。
意識集合体の中の「早狩比?美」が語った「この男は生きている方が勝手に苦しむから生かしておいて・・・」という言葉。同じく意識集合体の中の「早狩比呂美」が語った「生きて英雄くん」という言葉。

この「早狩比?美」と「早狩比呂美」の意識の関係性をどのように捉えるかで、その意味合いはまるっきり違うものとなります。
ひとまず考えられるのは三通り。そのままの意味で、相反する比呂美の意識の葛藤。もしくは比?美にかけた復讐心による甘い言葉。その逆で、比呂美にかけた英雄を守るための敢えての辛辣な言葉。どう捉えるかは、読者個人個人に委ねられていると言えるのではないでしょうか。

『アイアムアヒーロー』の最終回を読んで謎を解け

主人公である鈴木英雄らしいラストを迎えたとも言える名作「アイアムアヒーロー」。みなさんも最終回を読んで、未回収の伏線や、比呂美の最後の言葉の意味を自分なりに解釈してみてはいかがでしょうか。それでは最後に、名作を描いてくれた先生に一言。「花沢先生、連載お疲れ様でした。」
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