「琴浦さん」に泣かされる!ハートフルSFを4つのポイントで紹介!

目の肥えたアニメファンともあれば、「キャラクター萌え」も「秀逸なストーリー」も味わいたいと考えるもの。しかしそんな都合のいい作品などそうそうない!そう考えてはいませんか?そんなあなたに「琴浦さん」をおススメしましょう!!キャラクター萌えと笑いあり、涙ありの秀逸なストーリーを両方いっぺんに味わう事の出来る稀有な作品であります。そんな「琴浦さん」の魅力を、4つのポイントから紹介していきましょう!!

シリアスかつコメディな琴浦さん!

琴浦さんは、漫画家えのきづ原作の4コマ漫画で、原作を元にしたアニメが2013年に放映されました。
人の心が読める超能力を持った少女・琴浦春香と、春香のクラスメートである真鍋義久、そしてそれを取り巻くESP研の仲間たちとの交流と日常を描いたハートフルSF作品です。
本作の特徴といえば、ほのぼの日常系な要素がストーリーの大半を担いながらも、時折グッとシリアスな場面が顔をのぞかせるなどの緩急のある構成であり、凡百の萌え系四コマ漫画とは一線を画す作りとなっています
アニメ版もまた、原作の要素を上手く調理しつつ、アニメオリジナル作品として非常にまとまった完成度の高い作品であり、知る人ぞ知る名作アニメとなっています!

ざっくりとしたあらすじ

ある日翠ヶ丘高校に転校してきた少女、琴浦春香。一見普通の女子高生に見える彼女ですが、実は人の心を読むことが出来るという超能力の持ち主でした。
しかし、この能力で好む好まないに限らず見境なく相手の心を読めてしまった為、幼少期から春香の周りではトラブルが絶えませんでした。そして、最終的に家庭崩壊を起こしてしまい、以来深く心を閉ざしていたのでした。
そんな彼女は、転校先のクラスメートである真鍋義久との出会いがきっかけで、彼のエロスな妄想(笑)に振り回されながらも徐々に心を開いていき、更に彼女に目を付けた御船百合子が部長を務めるESP研に入部した事から、笑いあり、涙ありの春香の高校生活が幕を開けるのでした・・・

ポイント① 鬱→ギャグへ?緩急激しいストーリー展開

このポイントが特に顕著に表れているのがアニメ第1話です。
幼少時より人の心を読む能力を持っていた春香でしたが、心の声と実際の会話の区別がつかないため、当初は心の声の内容を周囲にありのままに話してしまっており、それにより春香の周りではトラブルが絶えませんでした。
やがて両親から病気まで疑われてしまい、春香のトラブルがきっかけとなり家庭内の空気も最悪なものに。遂には両親は離婚し家庭は崩壊、春香は深く心を閉ざしてしまいます・・・
ここまでの流れが1話のAパートをほぼ丸々使って実に丹念に描かれており、のっけから視聴者をハートフルボッコの刑に処するのです。しかし・・・

そんな鬱まっしぐらの流れをあっさりと吹き飛ばすのは、副主人公の真鍋!当初は春香の事をそっちのけで意味不明な妄想を繰り広げており、春香を困惑させていました(笑)(ちなみにこのシーン、人の心が読めたとしてもその全てを理解できるとは限らない事を暗示するもので、非常に重要なシーンでもあります)
エロス全開の妄想で迫る真鍋を当初は邪険にしていた春香でしたが、真鍋が言い放った「人の心が読める読めないに関わらず離れる人間は勝手に離れていく。けれど世の中の人間がみんなそうとは限らない」の言葉がきっかけとなり、徐々に彼に心を開いていく・・・
これで1話です。緩急の入り混じった濃密なドラマがいきなり展開し、視聴者の心をがっちりキャッチ!(私もキャッチされました)
しかし琴浦さんはこれだけで終わりません。これ以降、毎回クライマックスか?と思えるほど濃厚なドラマがまだまだ続くのです。

真鍋に心を開いて以降、春香に興味を持った御船百合子室戸大智らが所属するESP研の部員となり(半ば強引に)、少しずつ春香の生活は明るいものとなっていきます。
しかし、春香と真鍋が親しくするのを快く思わないクラスメート・森谷ヒヨリによって、ワザと醜悪な感情を読ませるなどの陰湿ないじめを受ける春香。遂にはヒヨリは嫉妬のあまり、自分の道場の人間に頼み込み、ワザと真鍋に怪我をさせる暴挙を働いてしまいます。
幸い真鍋の怪我は比較的軽いものでしたが、すべての原因は自分のせいと思い込んだ春香はショックのあまり失踪し、真鍋達の前から姿を消してしまいます・・・

春香の事が諦めきれない真鍋は、ESP研メンバーの協力を得て必死で春香を捜索し、遂に居場所を突き止めます。仲間たちの熱意に心打たれた春香は彼らのもとに戻る事を決意します。
更に、自分の行いを悔い反省したヒヨリも春香に謝罪し、和解してESP研の一員となり、改めて騒々しくも楽しい日常の日々が幕を開けるのでした・・・
ここまで4話分のお話です。なんて濃密なんだ・・・これ以降、硬軟入り混じったストーリーがまだまだ続きますが、是非とも本編を見て確認してみてください!感動のラストは必見ですよ!!

ポイント②癖しかなさそうな登場人物

可愛すぎる主人公・琴浦春香

これまでどちらかというと彼女の闇の部分を紹介してきましたが、心が読めることを除けばごく普通の女の子である春香。
真鍋君に徐々に好意を抱くも、彼のエロスな妄想に振り回されては「このエロスが!!」とツッコミを入れるのがお約束。その様は完全に夫婦漫才状態で、お前らさっさと結婚しろよ!と言いたくなります。
また、やたらと胸の小ささを気にしていたり、料理が得意な家庭的な側面を持っていたりと、萌えキャラとしても非常に優秀なステータスを誇ります!
貧乳は希少価値だ!ステータスだ!!とはとある別アニメの名言ですが、よく言ったものです!!(?)

エロスの貴公子・真鍋義久

続いて琴浦さんの心の闇を晴らした一番の恩人にして彼氏の真鍋君。普段は何かにつけてエロスな妄想を繰り広げ、春香を赤面させることが多いダメ人間ですが、ここぞという時の行動力は素晴らしく、春香のために自身を顧みないこともしばしばあります。
徐々に春香と相思相愛になっていく過程もまた、このアニメの楽しみの一つであります。彼らは最後にどうなるのか?是非とも最終話まで観てみましょう!

善人?悪女?御船百合子

春香を自身が立ち上げたESP研に勧誘した張本人が、同研究会の部長・御船百合子です。
一見マイペースで周囲を振り回す自由人かと思われましたが、実は彼女にもまた、千里眼の能力を持った母親を自殺で亡くしたうえ、母の能力をインチキとバッシングを受けた強烈なトラウマがありました。
そのため、当初は春香を利用して超能力の存在を世に知らしめようと考えており、「目的のためならなんだって利用する」とも宣言していた彼女。しかし大智より「悪人の演技が下手」と称されるなど根は善人であり、度々春香と真鍋の仲を取り持とうと世話を焼いておりました。
最終的には彼女もまた春香に救われることとなったキャラクターと言えます。

知れば知るほど底が知れない?室戸大智

ESP研で副部長を務め、百合子の幼馴染であるのが室戸大智です。
本当に高校生か?と疑うほど小柄な人間であり、普段は春香の事をからかっては簀巻きにされる等若干影が薄い気がする彼。しかし素の性格は頭脳明晰かつ辛辣であり、百合子が悪ノリした際には厳しくたしなめる等しています。
実は百合子の母のファンであり、百合子が辛い思いをしていた頃に知り合い、彼女を救った存在でもあります。一見地味ながらも中々多彩な面を持ったキャラクターですね。

いじめっ子から友人へ!森谷ヒヨリ

ESP研の追加メンバーである森谷ヒヨリです。彼女は当初、片思いしている真鍋に近づく春香を疎ましく思っており、陰湿なイジメをしていました。そのため視聴者からは「おどりゃクソ森」と蛇蝎の如く嫌われてしまいます。(行いが行いなので仕方ありませんが・・・)
しかし春香と和解しESP研に入ってからは、「モリ!モリ!」を代表とする数々のネタっぷりからネタキャラとして愛されるようになります。ちなみに彼女のキャラクターは原作とはやや異なっている所がありますが、それは後述。

ポイント③ キャッチャーなアニメ主題歌

OP「そんな事裏のまた裏話でしょ?」

アニメ版の琴浦さんは、主題歌もまた印象に残るものばかり。
まずはOP「そんな事裏のまた裏話でしょ?」から。「コシコシコシ☆」等のやたら印象的な歌詞もさることながら、何より第1話Aパートの鬱展開からいきなりこれが流れ出した事で、そのギャップに驚いた視聴者が多数おりました。
実はさりげなく「ことうら」が題名に含まれているこの曲。琴浦さんの主題歌としてこれ以上相応しいものはないでしょう!

ED「希望の花」

ED「希望の花」は、ポップなOPとはうって変わってしっとりした曲調。特に毎回クライマックス状態の1~4話で流れた際には、その展開も相まって涙腺に来る事間違いなしの名曲です!
ちなみに歌っているのは千管「春香」さん。こんなところでも作品とのつながりが感じられるのはお見事です。

番外編「つるぺた」

最後は、第6話のみのEDとして突如流れ、視聴者を捧腹絶倒させた迷曲「つるぺた」。
事あるごとに貧乳を気にしている春香ですが、この曲ではついに開き直ってしまうところまで行ってしまいます。ウルトラマンの飛行シーンのようなポーズで氷上をスイーッと滑る姿が多くの視聴者の腹筋を破壊し、話題を振りまきました(笑)
定期的にネタを投下するその姿勢・・・まさに名作アニメです(?)

ポイント④ 漫画とアニメはこう違う!

最後に、琴浦さんのアニメと原作の違いについて少々触れておきましょう。
まずストーリーですが、アニメ版は原作の1~3巻の途中までを再構成したもので、原作の良さを上手く抽出しながら手直しがなされています
大まかな流れは原作と共通ですが、原作で断片的に語られていた春香の過去を1話Aパートを丸々使って丹念に描いている点や、当時原作で描かれていなかった春香の母との和解が描かれているのが特徴です。(原作でも最後の最後に和解します)
また原作では、アニメ最終回以降の話が描かれますが、春香に義理の妹が出来たり、アニメでほとんど触れられなかった真鍋君の兄が登場するなど、アニメで興味を持った方は必見です!!

キャラクターについては、真鍋君ヒヨリの違いが顕著です。
アニメ版では、当初から積極的に春香に近づいていった真鍋君ですが、なんと原作では事なかれ主義であり、当初は春香との接触を避けていたフシがありました。(最も春香の事が気になってしまい、すぐにアニメと同じようになりますが
またヒヨリは、アニメでは実家が「森谷流」という空手道場となっていますが、原作では「森谷教」という(怪しい)新興宗教を開いており、最も大きな改変がなされたキャラクターとなっています。
改変の理由は・・・多分触れると消されそうなのでやめておきましょう(苦笑)
以上、原作とアニメの違いについて解説しました。原作はアニメよりややブラックなタッチとなっており、違いを楽しむのも一興ですね。

琴浦さんは泣き・笑い・萌えが揃った隠れた名作!

琴浦さんの魅力について、知ってもらえたでしょうか?
多くのメジャーアニメに隠れてややマイナー気味の本作ですが、笑いあり、涙あり、ラブコメありと、様々な要素が高いレベルでまとまった作品というのはそうそうありません!
これを機に、是非再評価&アニメの第2期を!!
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