【ネタバレ】「サマーウォーズ」完全ストーリーまとめ! 不朽の名作を隅々まで!

2009年に公開された、細田守監督初の長編オリジナルアニメ映画「サマーウォーズ」。公開以来何度もTV放送されているだけあって、普段アニメは観ないけれど「サマーウォーズ」なら観たことがあるという人も多いはず。本記事では、そんな不朽の名作「サマーウォーズ」のストーリーを最初から最後まで徹底的にご紹介します。当然ネタバレ注意!

細田守の名作アニメ映画「サマーウォーズ」とは

夏といえばこれ! 家族と絆の物語

筆者主観では今現在夏真っ盛り。暑い夏の日は外に出るのも億劫で、クーラーの効いた部屋でゴロゴロしていたいもの。ついでにアニメも観たいなんて思ったりすることもあるでしょう。
そんな時にオススメなのが、2009年に公開されたアニメ映画「サマーウォーズ」。上映時間115分の大作です。長野県上田市と電脳世界を舞台に、家族と絆の物語が描かれます。
「時をかける少女」などで有名な細田守による初の長編オリジナルアニメ作品。アニメーション制作をマッドハウスが、キャラクターデザインを貞本義行が担当。また、主人公の声は神木隆之介が演じています。
公開以来何度もTV放送されているため、すでに観たことがあるという人も多いはず。そんな人が今一度観たくなるように、また未視聴の人が予習できるように、「サマーウォーズ」のストーリーをまとめました。どうぞご覧ください。

ストーリーネタバレ①:夏希から「バイト」に誘われる健二

何でも出来る仮想空間OZ

買い物、電話、メール、各種手続き、GPS管理、ビジネス、スポーツ、ゲーム、カジノ・・・人間の生活に必要なおおよそほとんどのことがらがその内部だけで片付いてしまうという巨大仮想空間、OZ(オズ)。
人々は各々の電子端末からOZアカウントを取得し、自分の分身たるアバターを操作して、実にさまざまなことを行っています。人間の生活基盤はこのOZに集約されていると言っても過言ではありません。
7月26日、12時。OZ内で一斉にお昼の番組が放送されます。その中で、小惑星探査機「あらわし」が小惑星から無事帰還し、太陽周回軌道から地球衛星軌道に乗ったというニュースも報道されています。

OZのシステム点検のバイトをする健二たち

そんなOZの空間の中に、パソコンを操作するネズミと眼鏡男のアバターが。これを操作しているのは、東京都内の高校に通う高校生・小磯健二佐久間敬。物理部に所属する二人は、夏休みを利用してOZのシステムの保守点検のバイトをしているのでした。
「あと少しで日本代表になれたんだよ」とぼやく健二に、佐久間は「いい加減新しいことに目を向けようぜ」と提案。「夏といえばスイカと花火と女」などと話す佐久間に、「スイカと花火で十分だよ」と返す健二。
そんな二人がいる物理部室に、一人の女の子が急に現れます。彼女は健二たちの先輩、篠原夏希です。開口一番「ねぇ、バイトしない?」と言う夏希。まさにバイト中の二人にとっては、本来断るしかない話でした。

「バイト」を募集する夏希、健二が行くことに

困っている様子の夏希に「僕で良ければ」と立候補する健二ですが、佐久間に諫められます。ところが、「バイト」の内容が夏希と一緒に田舎に旅行することだと知ると、佐久間が手のひらを返して立候補。健二も再び立候補します。しかし・・・「募集人員、1名なの」
7月29日。キングカズマなるウサギのようなアバターが次々と敵を倒すエキシビションゲーム、その映像がドアの上のスクリーンに映し出されている電車内。そこには健二の姿があります。結局彼が「バイト」に行くことになったようです。
待ち合わせ場所には既に夏希の姿が。夏希と合流した健二は、夏希の大量の荷物を抱えて一緒に移動します。次に乗車するのは長野行の新幹線。ふたりはここから長野県上田市を目指します。

長野の名家・陣内家へ

どうやら夏希の大おばあちゃん(曾祖母)の誕生会が開かれるらしく、健二はそのための人手の足しとして呼ばれたようです。新幹線の中、夏希に「何の日本代表になれなかったの?」と尋ねられた健二は「数学オリンピック」と答えます。「(数学で)何かやってみてよ」と言う夏希に、健二はモジュロ演算で夏希の誕生日の曜日を言い当てますが、夏希は当然正解を知りませんでした。
新幹線を降りた後はローカル線に乗り換え、さらにバスに揺られて移動を続けます。健二は道中で合流した夏希の親戚たちから、夏希の曾祖母の家である陣内家のことを聞かされます。室町時代から続く由緒正しい家柄であること、夏希の曾祖母はその16代当主であることなどなど。やがて辿り着いたのは、大きな門のある屋敷でした。

ストーリーネタバレ②:謎のメール、乗っ取られるOZ

夏希の曾祖母・栄に挨拶

陣内家に着いた健二たち。夏希の曾祖母・陣内栄に挨拶をしに向かうふたりですが、その前に夏希は健二に「おばあちゃんに何か訊かれたら、何を言われても調子合わせてね」と釘を刺されます。
それが何のことか分からないまま、栄に対面することになる健二。栄を前にしどろもどろな自己紹介を始める健二をよそに、夏希は突然栄に健二のことを「あたしの彼」と紹介するのでした。
「ちゃんと幸せにする自信はあるかい」「覚悟はあるかと訊いている」「命に代えてもかい」などと栄に凄まれる健二は、覇気に気圧されて思わず「はい」と答えてしまいます。

「バイト」の本当の内容は恋人のふり

家の裏手。「ごめん!」と夏希、「無理です!」と健二。夏希の「バイト」の本当の内容は、夏希の恋人のふりをすることでした。栄が寝込んでいると聞かされた夏希は、栄に「あたしが彼氏連れてくまで死んじゃダメよ」と言ってしまっていたのでした。
「東大生で、旧家の出身で、あとアメリカ留学から帰ってきたばっかり」という健二とは正反対の設定も押し付けられますが、「たった4日間だけ」とお願いされ、断り切れなかった健二はしぶしぶ引き受けることに。
陣内家の親戚が次々と集まってきます。テレビでは陣内了平が参戦している高校野球の中継が放送されており、彼の所属する上田高校は勝ったようです。家の中を警察制服姿の陣内翔太が駆け回り、夏希を探しています。

陣内家一同で囲う食卓

夜、食卓を囲む陣内家の親戚一同。夏希に次々と親戚を紹介されますが、健二は全員覚えられたようなそうでもないような。「とりあえず、よろしくお願いします」の一声とともに宴が始まります。
夏希の設定の嘘がバレないか心配で気が気でない健二をよそに、親戚たちは勝手にあれこれ話を進めていきます。そんななかで「健二さんはうちの立派な婿さんだ。あたしの目に狂いはないよ」と言い切る栄。
佐久間と電話した後、だだっ広い家の中で迷う健二。適当に歩いていると、暗い部屋で独りパソコンをいじる池沢佳主馬を見つけます。彼は他の親戚のもとには行かないようです。

帰ってくる侘助、届くメール、混乱するOZ

健二が広間に戻ると、少し妙な雰囲気。陣内侘助が帰ってきていたのでした。彼は10年前に勝手に陣内家の土地を売り、その金を持ってアメリカに高飛びしていたのです。親戚の面々は侘助を拒絶している様子。「ごはん、食べたかい?」と尋ねる栄に、「飯なんていらねぇよ」と返す侘助。そんななか、夏希だけが侘助に飛びつきます。
真夜中、寝付けない健二のもとに謎のメールが届きます。本文には数字の羅列。暗号クイズか何かだと思った健二は早速それをノートに写し、解き始めます。朝顔が開く頃、解答を導き出した健二はそれを返信。戻ってきたのは『Thank you!』の文字と、爆発するびっくり箱の絵。翌朝健二が観たのは、一夜にしてOZを大混乱に陥れた犯人として自分の顔写真が映し出されたニュースでした。

ストーリーネタバレ③:全世界を大混乱に陥れるラブマシーン

乗っ取られた健二のアカウント

自分のアカウントでOZにログイン出来なくなっていることに気付いた健二。どうやらアカウントを乗っ取られたようです。佳主馬にパソコンを借りてログインを試みますが結果は同じ。OZアカウントが使えないため、サポートセンターにも連絡出来ません。
佐久間から陣内家の電話を通じて連絡があり、OZの混乱はそのセキュリティを守る2056桁の暗号が解かれたことが原因と分かります。健二くんには思いっきり心当たりが。ひとまず、佐久間が陣内家の電話番号で仮アカウントを作成してくれました。
黄色いリスのアバターでログインしたOZの中で、健二は乗っ取られた自分のアバターを見つけます。「ネットの中だからって何をやってもいいと思ったら、大間違いだ!」と叫ぶ健二に、乗っ取り主が殴りかかってきます。

勝負を挑むキングカズマ、しかし敗北

本来は殴ることなど出来ないはずのエリアでの戦闘。いつの間にかOZの全域が格闘場にされていました。ボコボコにされる健二を助けたのはキングカズマ。キングカズマを操っているのは佳主馬なのでした。
乗っ取り主を追い詰めたキングカズマ。しかし乗っ取り主は一瞬の隙を突いて拘束を脱し、さらに周囲で様子を見ていた他のアカウントを食べ、アバターが後光を背負う神を模したような姿へと変わります。
姿の変わった乗っ取り主は段違いの強さを有し、キングカズマはあっさり敗北。健二によって助けられ辛うじて乗っ取りは免れますが、乗っ取り主はそのままどこかへ行ってしまいます。

逮捕される健二、OZを引っ掻き回すラブマシーン

佐久間の調べで、アメリカの研究所から開発中のハッキングAI、通称ラブマシーンが脱走したことが判明します。健二のアカウントを乗っ取りOZを大混乱に陥れたのは、このラブマシーンだというのです。
同時に夏希の健二に関する設定が嘘だと親戚にバレてしまい、さらに警官である翔太によって健二は逮捕されます。連行される前、栄に陣内家で過ごした短い時間での想いを伝え、「お世話になりました」と挨拶する健二。
一方、ラブマシーンはOZ内をあちこち引っ掻き回します。道はどこも渋滞、ナビは機能しなくなり、街中で水道から水が吹き出し、119は誤報が多発。OZとは関係ありませんが、了平の試合も決着が着きません。

関係各所を励ます栄、健二は犯人じゃない

大渋滞のため、翔太と健二も陣内家に戻ります。ラブマシーンはOZ内のさまざまなアカウントを盗んでは、それらが持つ権限を濫用しているようです。「僕のせいだ・・・」とうなだれる健二。
この状況を見た栄は、その有り余る人脈を使って日本各地の有力者に連絡。混乱にめげずに出来ることをせよ、「あんたなら出来る」と励まします。栄の尽力により、混乱は無事乗り越えられます。
それと並行して健二は管理棟に入るための暗号を解き、システムを奪還します。セキュリティログを閲覧した佐久間から、健二は解答の最後の1文字を間違えていたことが知らされます。犯人は健二ではなかったのでした。上田高校も無事勝ち進んだようです。

ラブマシーン開発者は侘助、息を引き取る栄

OZのシステムは復旧しましたがラブマシーンは倒せておらず、未だアカウントを使用できない人が全世界に大勢います。しかし状況を理解している人はすでに動き出しており、倒されるのは時間の問題だと佳主馬が言います。そこに、「残念だけど、それは無理だねぇ」と侘助。ラブマシーンの開発者は侘助なのでした。侘助に薙刀を向ける栄。侘助は家を出ていきます。
廊下で腰を痛めて動けなくなっていた栄に助けを求められた健二は、栄の部屋で花札勝負を挑まれます。勝ったら「夏希をよろしく頼むよ」と言う栄に、自信が持てないと話す健二。しかし「あんたなら出来るよ」の言葉にそれ以上否定できませんでした。健二に勝ち、笑う栄。翌朝、栄は息を引き取ります。

ストーリーネタバレ④:奪われた4億のアカウント、こいこい!

敵討ちに挑む男性陣、しかし

医者である陣内万作がOZを利用して栄の体調をモニターしていましたが、前日の混乱でそれが機能していなかったのです。いずれにせよ寿命だとはいいますが、陣内家は悲しみに包まれます。朝食の席で漁師の陣内万助がラブマシーンへの敵討ちを提案し、健二も賛成します。女性陣に一蹴されるも、佳主馬も電気店を営む陣内太助にハイスペックのパソコンを要求し、男性陣だけでの敵討ちが始まります。
スーパーコンピューターまで持ち出し、万全の用意を整える健二たち。佳主馬はラブマシーンに果たし状を送ります。12時、ラブマシーンが現れ、戦闘が始まります。キングカズマがOZ内に用意してあった城にラブマシーンを誘い込み、その中に閉じ込めることに成功します。ところがここでエラーが発生。スパコンが熱暴走を起こしたのです。

探査機落下まであと2時間! 「まだ負けてない」

スパコンを冷却していた氷を、翔太が勝手に栄の亡骸を安置する部屋に持っていってしまっていたのでした。了平の試合も雲行きが怪しくなります。ラブマシーンは奪った4億ものアカウントを一つの大きなアバターのように形成して巨大化し、城を破壊します。さらにラブマシーンは「あらわし」を世界各地の原発のうちどれかに落とすプログラムを起動、実行までのカウントダウンが始まります。
これを止めるためにはラブマシーンから「あらわし」管理者のアカウントを取り返す必要がありましたが、その手段はもはや侘助の介入くらいしか考えられません。しかしそれが叶うはずもなく、焦って無謀にラブマシーンに挑んだキングカズマは瞬殺され、取り込まれてしまいます。敗北を喫した佳主馬ですが、健二は「まだ負けてない」と言い切ります。

栄の遺言に奮起する陣内家

同じ頃、栄の部屋を整理していた夏希は栄の遺言を発見します。中に書かれていたのは侘助を含めた家族へのメッセージでした。侘助が置いていったiPhoneのパスワードに栄の誕生日を入力して解いた夏希は、栄が亡くなったことを侘助に伝えます。戻ってきた侘助も一緒に、家族全員で食卓を囲んでお昼ご飯を食べます。
侘助は遠隔操作でラブマシーンの解体作業に入り、そのうちに健二たちは別路線でラブマシーンを牽制します。その手段はカジノ。ゲームを楽しむ習性があるラブマシーンなら必ず受けてくるだろうという予想の通り、ラブマシーンは勝負の場に現れます。ラブマシーンを相手取るのは夏希、こいこいルールの花札で勝負を仕掛けます。

夏希が挑むこいこいバトル、窮地のなかで・・・

賭けたのは陣内家の人間が持つOZアカウント。夏希は次々と勝ちを積み重ね、30万のアカウントを奪取することに成功します。「あらわし」落下まであと32分、夏希はどんどんレートを上げていきますが、ここでラブマシーンに敗北してしまいます。
取り返したアカウントのほとんど全てを再び奪われ、残りアカウントは74。このままでは賭け金不足で負けを選択するしかありません。万事休すかと思われたその時、残りアカウントが75に増えました。
増えたアカウントの主はドイツの男の子。表示されたのは『An Natsuki Bitte benutz’ meinen Acoount.』のメッセージ。それは即座にOZのシステムによって日本語に翻訳されます。

『ナツキへ ボクのアカウントを どうぞ使って下さい。』

これを皮切りに、全世界から1億5000万ものアカウントが夏希に預けられ、さらにOZのマスコットキャラクターであるジョンヨーコから吉祥のレアアイテムが夏希に贈られます。アイテムでアバターが変化した夏希を前に、ラブマシーンはレートを一気に引き上げてきます。夏希とラブマシーンの最終勝負が始まりました。
アイテムの効果で夏希は強烈な引きの良さを発揮し、役を作っては「こいこい」を繰り返します。全世界の応援者たちも「こい!」「こい!」「こい!」と声援を送ります。花札最高の役である五光まで作った夏希は、ラブマシーンからほとんど全てのアカウントを取り返すことに成功、「あらわし」落下のカウントダウンも止まります。

ストーリーネタバレ⑤:落下してくる小惑星探査機、健二たちは・・・

狙われる陣内家、諦めない健二

勝利の雄叫びを上げる陣内家。しかし、「あらわし」落下のカウントダウンが再び動き出します。ラブマシーンが最後の抵抗として、陣内家に「あらわし」を落下させようとしていました。残り時間は10分。陣内家は慌てて避難の準備を始めます。
そんななか、まだ諦める素振りを見せない健二。GPS誘導で動いている「あらわし」に位置情報を誤認させ、落下地点をずらそうとします。そんな健二を止めて避難させようとする陣内家の面々ですが、夏希が「まだ負けてない!」と一喝。
OZの管理棟へのログインを試みる健二ですが、再びパスワードが変更されており、暗号が設定されていました。健二はそれを凄まじいスピードで解いては入力しますが、すぐに別のパスワードに書き換えられてしまいます。

「よろしくお願いしまーす!」

侘助がラブマシーンの守備力をゼロに設定し、佳主馬にキングカズマで殴るよう指示。キングカズマは急いでラブマシーンのもとに向かいます。落下まであと2分、暗号を解いては締め出される健二はついにペンを置き、暗算で暗号を解き始めます。
キングカズマがラブマシーンを殴ったその一瞬、健二は「よろしくお願いしまーす!」とパスワードを入力、アクセスが成功し、「あらわし」は陣内家をわずかに逸れて落下、健二たちはラブマシーンに打ち勝ちました。上田高校も、延長戦を凌いで奇跡の大逆転を果たしました。
明くる8月1日、栄の葬式兼誕生日会が行われました。陣内家の面々に煽られ「だ、大好きです!」と告白する健二、その頬にキスする夏希。みんな大笑い、遺影の中の栄も大笑い。めでたしめでたし。

「サマーウォーズ」を「よろしくお願いしまーす!」

いかがでしょうか。こうしてまとめると、「サマーウォーズ」は単純な映像的迫力もさることながら、細かい描写も丁寧だと感じます。繰り返し出てくる朝顔、メインストーリーと高校野球との対比、陣内家一人ひとりの言動などなど。
個人的にオススメなのは、終盤手前の花札のシーン。普段映像作品を視聴して感動で泣くことは一切ない筆者ですが、このシーンだけは何度観ても涙が溢れてきます。未だに理由の説明はつきません。理屈を超えて感覚に訴えかけられるシーンです。
ちなみに、小説版『サマーウォーズ』では後日譚が少しだけ描かれていますから、ぜひそちらも読んでみてください。これからも「サマーウォーズ」を・・・「よろしくお願いしまーす!」