映画『カイジ 人生逆転ゲーム』あらすじ&ネタバレ紹介!漫画との違いやキャストも!

藤原竜也が主人公を演じた、映画『カイジ 人生逆転ゲーム』は、興行収入22.5億円を記録する大ヒット映画となった。続編も制作され、更なる続編も待望されている。そんな映画『カイジ 人生逆転ゲーム』について改めて振り返ってみたい。

実写映画『カイジ 人生逆転ゲーム』のあらすじをおさらい

原作漫画「カイジ」との違いは?

2009年に公開された、映画『カイジ 人生逆転ゲーム』は、福本伸行の漫画を原作に実写化されたものである。本作のあらすじをおさらいしてみよう。知人の連帯保証人となり多額の借金を抱えたカイジ(藤原竜也)の元に現れたのは金融会社の女社長・遠藤(天海祐希)だった。
カイジに借金返済能力がない事が分かっていた遠藤は、一攫千金の話をもちかける。他に選択肢のないカイジは、一夜で大金が稼げるというギャンブルに参加するため、豪華客船に乗り込む。しかし、簡単にクリアできるものではなく、ゲームに負けたカイジは、とうとう地下帝国に送られ、強制労働を強いられることとなる。

そこで支払われる給料は、絶対に貯まらない仕組みになっており、地上へと脱出できるかもしれないわずかな望みをかけて、カイジはブレイブメンロードに挑戦することを決意する。ブレイブメンロードを渡りきった者は、自由と1000万円という賞金が与えられることになっているが、死と隣り合わせの道を最後まで渡りきることができたのは、カイジ1人であった。
やっと手に入れた賞金は、借金を引かれ、残ったのはわずか75万円だった。更に大金を手に入れるためチャンスをもらったカイジは、見事勝利して大金を手に入れ地上へと戻るが、遠藤への借金を返済すると、結局わずかしか残らなかったという結末。

原作と実写版に違いはあるのだろうか。簡単に言うと、実写版は原作の内容をダイジェスト化した形となっている。登場人物の名前、年齢、設定等を若干変更したり、ギャンブルのルールを省略、統合し、分かりやすくコンパクトにまとめている。
また、原作のシーンもいくつか削られている。映画という短い尺の中で、漫画と同じような細かい描写は不可能に近いので、それは仕方のないことだ。そうなると、原作ファンは「実写版で原作の世界を上手く表現できるのか?」という不安を覚えるだろう。

しかし、見事に裏切ってくれた。かなり原作の内容を省略して撮られているものの、原作を上回る緊迫感とスリルを味わえる仕上がりになっているのだ。その要因について、少し分析してみたいと思う。
お気づきだろうが、主人公のカイジを演じた藤原竜也は原作のカイジとは似ても似つかない風貌だ。それでいて、原作のカイジのキャラクターのイメージそのものを崩すことなく演じることができたのだ。そして、かなり簡略化されたストーリー展開で、どうやって原作のような緊迫感を表現するのかと心配したが、出演者たちのテンション高めの演技で、十分表現されていた。原作ファンも満足の完成度である。

実写映画『カイジ〜人生逆転ゲーム』の登場人物・主要キャストを紹介

カイジ役:藤原竜也

出典:https://www.amazon.co.jp

主人公カイジを演じたのは藤原竜也である。カイジはお人好しな性格で、すぐに人を信じてしまい、裏切られては窮地に落とされるということをくり返している。しかし、天性の並外れた度胸、洞察力、判断力をもって、窮地を切り抜けていく。
 
実写版のキャッチコピーの1つが、「ようこそ クズの皆様」なのだが、本作で再び「クズ」の役が巡ってきた藤原竜也。クズの役を演じさせれば天下一品の才能を発揮する。カイジの役は、藤原の出演作品の中では一番のハマリ役と言ってもいいくらいだ。

遠藤凛子役:天海祐希

金融会社の女社長・遠藤凛子を演じたのは天海祐希である。原作では遠藤勇次という男性キャラが登場するが、実写版では女性に変更されている。あまり女っ気がないストーリーに華を添えたかったというのが制作者側の意図だろう。
カイジが見事に陥れられることになる帝愛グループと関係の深い「遠藤金融」の女社長ということなので、本来ならカイジの敵と見なされる人物なのだが、劇中ではカイジの秘められた勝負強さを信じて協力する人物として描かれている。カイジとのコミカルなやり取りも面白い。最終的にはカイジが得た大金のほとんどを持ち去るのだから、やはり敵役なのか。グレーな感じの役所だ。

カイジの最大の敵・利根川幸雄を演じたのは香川照之だ。利根川は帝愛グループの最高幹部の一人で、カイジの大勝負には必ず相手として登場する。一攫千金をかけて豪華客船に乗り込んできた負債者たちを「クズ」と見下し、冷酷非道な方法で追い詰めていく。
本作では、利根川とカイジの心理戦が一番の見所と言えるだろう。香川といえば、常に何らかの作品に出演している印象の、ベテラン俳優である。役が乗り移ったかのような迫真の演技は圧巻である。藤原と香川の組み合わせでしか味わえない緊迫感がスクリーンいっぱいに広がるのだ。最終的にカイジが勝負に勝ち、利根川は廃人となっていくのだが、2人の間には「友情」ともとれる感情も生まれていく。

『カイジ 人生逆転ゲーム』の主題歌担当はあの人気シンガー

本作の主題歌や挿入歌を歌っているシンガーは誰なのか。意外と知られていないようだが、あの人気シンガー・YUIである。YUIと言えば、2008年秋より一時活動休止していたが、半年後にシングル曲「again」で復帰する。復帰第二弾として書き下ろしたのが、本作に起用されたIt’s all too much / Never say die」である。
YUIは、カイジのイメージを活かして「どんな難題も、ユーモアに変えて笑い飛ばしたい」という気持ちを込めた曲を完成させたという。出来上がった映画を鑑賞し、「すごく前向きになれる映画に仕上がっていて、爽やかに背中を押してくれる感じが残り、すっきりした気持ちになりました。」と感想を述べている。

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劇中に少しだけ登場する原作者の福本伸行氏も、「旅人が往く夜道、それを照らす月明かり。そんな力が、この歌にはあると感じました。本当にありがとう。カイジも絶対喜んでいます。」とコメントを寄せている。また、監督の佐藤東弥氏は、届けられた曲2曲とも気に入り、当初1曲の予定を変更して、2曲とも起用することを決定したというエピソードもある。

『カイジ 人生逆転ゲーム』の評価は?

くり返すが、本作は福本伸行氏の最大のヒット漫画『賭博黙示録カイジ』をもとに制作された実写版である。制作発表されて以降、原作ファンの間では、「実写化は難しいのではないか。」といった意見が多かったようだ。しかし、実写版を見た人の多くが、「意外に面白かった。」という感想を口にしている。実際、興行収入22.5億円という数字を叩き出していることからも、うなずける。
さて、本作の成功の理由はどこにあるのだろうか。その一つとして考えられるのは、変更点はあるものの、限られた尺の中で、限りなく原作の世界感に近い仕上がりになっている点だ。よく取りざたされる「キンキンに冷えてやがる」と言った象徴的な台詞や、「ざわざわ・・・」という擬音も、なるべく忠実に再現しようとしている。

もう一つは、藤原竜也や香川照之ら、主要キャストの演技力がすばらしく、原作の人物像を違和感なく演じていた点だ。カイジを演じた藤原については、「カイジのもつクレバーさ、チャーミングさ、そして熱さをすべて表現しており素晴らしい。あごはとがっていないが、これは間違いなくカイジだ。」と評する声もある。
原作の内容をあまりにも簡素化しており、「成功するのか。」と懸念されもしたが、原作の面白さを損なうことなく適度な変更がなされ、そのおかげでスピード感のある仕上がりになっている。このような点から見ても、映画『カイジ 人生逆転ゲーム』は、原作を読んでいなくても、単独映画として十分楽しめる映画となっているということだ。改めて見直してみたい作品である。
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