【ゴジラ対ヘドラ】あらすじ&結末ネタバレ!異色のゴジラを完全まとめ!

水銀、コバルト、カドミウム、鉛、硫酸、オキシダント・・・あまりに印象的なOPから始まるこの映画。ゴジラファンなら何の映画か当然お判りですね?そう、『ゴジラ対へドラ』です!!ゴジラ映画数あれど、まるで汚いドブ川に浮いた油のような怪しい虹色の光を放っている本作。しかし、そのあまりに異色な雰囲気に隠れがちではありますが、ある意味シリーズで最も原点に回帰した作品ともいえる独特な作品です。当記事ではそんなシリーズ最大の異端児・ゴジラ対へドラについて、あらすじを結末まで完全ネタバレ!さぁ、この記事を見たら富士山で100万人ゴーゴーだ!!(?)

異色のゴジラ映画『ゴジラ対へドラ』とは

ゴジラシリーズ第11作目『ゴジラ対へドラ』は、1971年夏に東宝チャンピオンまつりの一編として公開された特撮怪獣映画です。
昭和シリーズ最強とも目される強敵・へドラと、我らが怪獣王・ゴジラとの戦いを描いた作品です。こうしたゴジラ(と相棒的怪獣)対ライバル怪獣の図式は、1970年代のゴジラ映画ではお馴染みのスタイルで、フォーマットそのものは至って単純です。
年季の入ったゴジラファンからの評価はお世辞にも高いとは言えない70年代のゴジラシリーズ。全盛期からは程遠い低予算、製作期間に苦しめられ、名作はおろか作品の体裁を保つだけで精一杯、といった作品もちらほら見受けられる事も事実・・・

しかし、低予算ゆえに涙ぐましいまでの工夫、新機軸を創ろうという意欲的なチャレンジが多くなされたのも70年代ゴジラシリーズの特徴です。その中でも、特に「異色作」という肩書きがよく似合うのが『ゴジラ対へドラ』です。
元来、ゴジラは人類が生み出した「核」に対するアンチテーゼとして生まれた作品で、強烈なメッセージ性を持った作品でした。『ゴジラ対へドラ』で描かれるのは、70年代当時、日本中を騒がせていた「公害」に対する強烈なメッセージ
公害は70年代当時、核よりも身近な脅威でした。その脅威が「怪獣」となって人類に襲い掛かったら・・・?今でこそ荒唐無稽な設定ですが、公開当時は大きなリアリティを持っていたのです。
次項からは、そんなリアルさと、サイケでゴーゴーな怪しい雰囲気をぶち込んでドロドロにかき混ぜたような本作のストーリーを紹介!

ストーリーネタバレ① 災厄は海から来たりて

立ち並ぶ工場群から吐き出される排ガス、そして海へと垂れ流される汚染物質・・・ヘドロまみれとなった海の中で、余りにも異質な「怪物」が密かに活動を始めていました・・・
ある日海洋生物学者・矢野の元に、駿河湾で取れたというおたまじゃくしのような奇怪な生物が持ち込まれました。同時期、それに似た巨大な生物によるタンカー事故もまた相次いでいました。
海中調査に出た矢野と、その息子の研。二人の前に巨大生物が現れ、矢野は怪物によって重症を負ってしまいます。その顔は、まるで硫酸等をかけられたかのように酷くただれてしまっていたのでした・・・

(データ紹介)へドラ海中生息期

身長:0.1mm~20m
映画登場当初の姿で、小さいものはカエルのおたまじゃくしに酷似した姿をしている。海中の汚染物質を取り込んで大きくなり、最大で20mにも達し、タンカーを襲う。
比較的小サイズのものは毒性が低く、人間の手で触れる程度であるものの、体の大きさに比例するように毒性も高くなり、20mサイズに触れた場合、人間が大火傷してしまう程危険なものとなる。
地球上のいかなる生物とも異なる特徴は、どこから来るものなのか?それは・・・

ストーリーネタバレ② 怒れる怪獣王

その頃、どこかの海でゴジラが出現、放射熱線で海に浮かぶ汚染物質を燃やして回っていました。まるで汚れた地球の姿に憤慨するかのように・・・
一方、研によってヘドラと名付けられた怪物は、ヘドロを主成分とし、汚染物質がある限りいくらでも増殖する危険な存在であることが判明します。これがもし陸に上がる事があったら・・・?
ある夜、矢野の懸念は現実のものとなって人間に襲い掛かるのです・・・!

田子の浦の工業地帯に現れたヘドラは、工場の排煙を美味しそうに吸い込みまわっていました。とそこにゴジラが出現!異質な存在に憎悪を向けるゴジラは、一心不乱にヘドラを掴み、振り回す!
振り回されて飛び散ったヘドラの体の一部は、周囲に甚大な被害をもたらします!それは、行夫とミキが居合わせたゴーゴー喫茶にまで入り込む!!
ゴジラはヘドラに放射熱線を浴びせるも、両者の決着はつかず、ヘドラは海へと消えていきました。後日、矢野は現場に飛び散ったヘドラの破片から、ヘドラの恐るべき生態を暴き、そして更なる能力を示唆するのです・・・

(データ紹介)へドラ上陸期

身長:30m
海中生息期の状態から多量のヘドロを取り込んだことで足を得、陸上へ上れるよう進化した姿。ヘドロの他、工場の排煙も好んで吸収する。夜間や雨天時のみに姿を現すとされているが・・・?
ヘドラの体を構成するのは、宇宙の隕石に乗って地球に飛来した鉱物生命体・ヘドリュウムであり、触媒作用によって硫酸の原料となる硫黄を作り出す。これにより、ヘドラの体は汚染物質ならびに硫酸ミストを放射する大変危険なものとなった。
その毒性は海中生息期以上に高まっており、ゴジラはまだ平気であるが、人間ならばあっという間に死に至るほどのものとなっている。(事実、ヘドラの体の一部が飛び散った跡は、さながら硫酸をぶっかけたかのように酷く腐食していた)

ストーリーネタバレ③ 進化する”災厄”

ヘドラの進化は留まるところを知りません。当初は夜間や雨天時にのみ姿を見せていたヘドラでしたが、何と飛行という新たな能力を得て、白昼堂々と姿を現したのです!!
硫酸ミストを噴射しながら高速で飛ぶヘドラ。ヘドラが飛び去った後は、無数の白骨が転がる地獄絵図と化しました。そしてその毒性は、ついにゴジラの体すら蝕むようになるのです・・・
この時、外で体操をしていた生徒らが次々と倒れていく様や、研が目を抑えて「痛い!!」と叫ぶ姿(いずれも硫酸によるもの)は非常に生々しく、リアリティのある恐怖シーンと言えます。(実際に当時、光化学スモッグにより体操中の学生が次々倒れるという事件があったそうです。)

その頃、矢野は研のアイデアから、ヘドラが乾燥に弱いという事実を実験により突き止めます。そして、自衛隊に連絡し、ヘドラを乾燥させるための巨大な電極板の制作を依頼します。
一方、行夫たちは若者たちを集め、富士の裾野で100万人ゴーゴーを企画します。日本がヘドラに占領されぬうちにと・・・そして人々は、日本一の霊峰、富士の裾野へ集います。

(データ紹介)へドラ飛行期

身長:40m
ゴジラとの交戦で放射熱線を浴びたことで更なる進化を遂げた姿。体内で生じる小規模の核爆発をエネルギーとし、硫酸ミストを噴射しながらマッハ1のスピードで飛翔する。
その毒性はもはや生物兵器クラスであり、単に飛び回るだけで汚染物質を振りまき、1000万人にもおよぶ死傷者を出してしまった。また体に触れると一瞬で鉄骨が溶けてしまうため、あたかも飛翔時に鉄骨をすり抜けて飛ぶように見える。
恐るべき毒性はついにゴジラすらも蝕みはじめており、恐るべき怪力でゴジラを掴み、飛翔しながら硫酸ミストを振りまくという芸当すら可能となっている。

ストーリーネタバレ④ 富士山に集え!

100万人(には全然足りませんでしたが)ゴーゴーのため集まった若者たちの前に、ゴジラ、そして完全体へと変貌したヘドラが姿を現します。3たび対峙する両者。
ヘドラは完全体、飛行体と次々姿を変え、ゴジラに襲い掛かります!ヘドロ弾ヘドリュウム光線で、ゴジラの体が溶けてしまう!ゴーゴーの若者たちも松明を持って突っ込みますが、敵うはずもなく返り討ちに・・・
左目を潰され、右手が白骨化する程の重傷を負い、ヘドロによって生き埋めになってしまうゴジラ。一方、ヘドラを打倒すべく富士山麓で巨大な電極板の製作が急ピッチで進んでいたのでした・・・

(データ紹介)へドラ完全期

身長:60m
体重:4万8000トン
遂にゴジラを上回る程の体格にまで成長を遂げたヘドラ。体の一部を飛ばすヘドロ弾、目(?)から発射するヘドリュウム光線等武器も増えている。状況に応じて飛行期に瞬時に姿を変える事も出来、行動の幅は非常に広い。
全身の毒性は極めて高く、体表ならば乾燥しているためゴジラでも辛うじてつかむことが出来るが、体内へゴジラが手を突っ込んだ際、逆にゴジラの手を骨がむき出しになる程溶かしてしまったほど。
完全期と銘打たれているものの、あくまで作中披露した最後の形態に過ぎない。このまま更なる成長を遂げる可能性も十分あり、そうなった場合どれ程の存在になってしまうのか?その答えは、誰にもわからない・・・

ストーリーネタバレ⑤ 全ては人間の業?

その頃、遂に自衛隊が用意した電極板が完成!車のヘッドライトで誘導したヘドラの乾燥を図るも、電極板はトラブルによって起動しない!?その時、ゴジラが熱線を浴びせるで電極板が起動!!(・・・何で?)ヘドラは乾燥し、ボロボロの土くれと化していく・・
と思われましたが、乾燥が不完全のため中から小さなヘドラが!!飛行体となって逃げるヘドラを追うゴジラは、何と熱線の勢いで空を飛ぶ!!ヘドラを捕まえたゴジラは、再び電極板にヘドラを連れて行き再度乾燥!
ヘドラは完全な土くれとなり、遂に駆逐されたのでした。

しかし、そこに勝利の喜びはありません。ゴジラは人間たちを人睨みした後、海へと去っていきます。それはまるで、公害によってヘドラを、そして核によって自らを生み出した人間の身勝手さに怒っているかのようでした。
・・・そしてどこかの海では、もう一匹のヘドラが生まれていた・・・? 
そんな不気味な余韻を残しつつ、物語は終結するのでした。

今なお強烈!『ゴジラ対へドラ』が残せしもの

以上、ゴジラシリーズの異色中の異色作、『ゴジラ対へドラ』のストーリーを紹介しました!!
随所に挿入されるアニメーションサイケデリックな映像、主題歌「かえせ!太陽を」等のインパクトで見過ごされがちですが、「公害の恐怖」を強いメッセージで訴えています。強烈なメッセージを持つという意味では、初代への正当な原点回帰ともいえるのです。
異色でありながら原点に最も忠実・・・異なる二つの顔が同居する本作。映画に刺激を求める方は、是非一度ご覧になる事をおススメします!ただしあまりに汚い映像が続くため、食事の時間は控えた方がよさそうです(苦笑)・・・
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