映画「グリーンマイル」あらすじ&結末ネタバレ!トム・ハンクスが贈る命の物語

スティーブン・キング原作の名作映画「グリーンマイル」。死刑囚が収容される刑務所を舞台とし“不思議な力”を通して、人間を敬うことを知る尊いヒューマンドラマである。アカデミー賞にもノミネートされたこの映画、日本では2000年に公開され、愛されるべき死刑囚コーフィに多くの人々が涙した。

キング原作の名作映画『グリーンマイル』とは

監督フランク・ダラボン主演トム・ハンクスは刑務所の看守ポールを演じた。死刑囚棟は普通「ラスト・マイル」と呼ばれるが、ポールが着任した死刑囚棟は床が緑色だったことから「グリーンマイル」と呼ばれた。ポールは看守主任を務め、処刑の指揮をとっていた。
死刑囚コーフィが収容される。彼の素行から罪状に疑問を感じ始めるポール。迷い信じることの勇気は、どれほどまでに困難なものであったのか。命の尊さ、そして物事の視点を変えて見ることの重要性。筆者はこの映画から多くを学ぶ。心の目で見ると、物事は必ずしも見たまま、聞いたままではないことを知る。悪意を持って見れば、そのように見えてくるものだ。
1999年、とある老人ホーム。年老いたポールが、友人に刑務所の看守だった頃の話を聞かせることから物語は始まる。

グリーンマイル×ネタバレストーリー①:死刑囚ジョン・コーフィの罪状は!?

1935年死刑囚が収容されている刑務所で看守を務めるポールの元へ、新たな死刑囚が送られてきた。囚人の名はジョン・コーフィ。大柄な男でも見上げるほどの黒人の大男だ。囚棟の中から見ていた看守のブルータルは目を丸くして気を付けるようポールを促した。
独房に入れられたコーフィは、ポールの問いかけに従順な態度で答え、そして不安げに子供みたいなことを訊ねた。「夜中も灯りは点いているんですか?暗闇にいると時々怖くなるんです」看守達は一瞬表情を緩ませ、それを隠すかのように視線を逸らす。
ポールは思いやるような目でコーフィの目を見たまま、廊下の灯りは一晩中点いていることを教える。コーフィは灯りの位置を確認すると握手を求め、ポールはそれに応じた。コーフィの大きな手が、しっかりと包むようにポールの手を握る。

独房の外に出るポールを目で追うコーフィ。そして振り返るポールの目を見ると、一言こう告げた。「どうしようもなかったんだ。何とか元に戻そうとしたけど、手遅れだったんだ」真剣な眼差で。
看守達はコーフィを温和そうだと噂する。ポールは何故そんな奴が死刑になるようなことをするのかと、溜息を吐く様に首を傾げる。手渡されたファイルを見るポールは眉間にしわを寄せ「酷い、酷すぎる」と言葉を漏らした。
コーフィの罪状は少女強姦殺人。発見された時、コーフィは血まみれの幼い双子の女の子を両腕に抱えて大泣きしていた。そしてこう言っていた「どうしようもなかった。元に戻そうとしたが手遅れだった」。主演のトム・ハンクスは然る事ながら、コーフィ演じるマイケル・クラーク・ダンカンの熱演が光る。

グリーンマイル×ネタバレストーリー②:不思議な治癒力をもつ死刑囚への疑問

ポールは重い尿路感染症を患い、夜も眠れず、痛みで脂汗を浮かべて仕事をしていた。そこへ、凶悪な死刑囚ウォートンが送られてくる。薬で鎮静され、涎を垂らして目は虚ろに千鳥足だ。囚棟の中で待つポールに、コーフィは「用心して、気を付けて」と声をかけた。
すると囚棟に入るや否やウォートンが暴れ出した。鎮静されているフリをしていたのだ。ポールは咄嗟にを抜くが、看守をにされ射撃できない。飛び込んで来た看守ブルータルの手により事なきを得た。コーフィは予知していた。
不思議なことは続いた。コーフィは、痛みに苦しんでいるポールを呼ぶと、力強く引き寄せ患部を手で触れた。急な事で呆気にとられるポール。そして大きく開かれたコーフィの口から灰のような物が吐き出され宙に舞った。ポールの痛みはすっかり消えたのだった。

コーフィの無実を考えるポールは、担当した弁護士を訪ね、話しを聞いた。考えを察した弁護士は、コーフィに愛着が湧いているだけだと忠告する。長い日々を一緒に過ごした愛犬が自分の息子に噛みつき、失明しそうになったことを例に「ある日、何の理由もなく襲った」と。ポールは口を閉じた。
看守でありながら非人道的なほどに冷酷パーシーが、囚人デルが飼うネズミのジングルスをわざと踏み潰してしまう。コーフィは「まだ間に合う」と、手でジングルスを包み、蘇生した。コーフィに不思議な力があることが、他の看守達の前でも明らかになった。
ポールは同僚の看守達を集め、コーフィが自分の病気を治した話をする。無実だと考えているのかと問われ、「誰も殺していない」とポールは言った。そしてコーフィの力で所長ハルの妻の病を治す計画を伝えた。

まずはウォートン睡眠薬で眠らせた。パーシーは、素行の悪さを理由に力づくで拘束服を着せ、暗い拘禁室へ閉じ込めた。もしも誰か来た時は、コーフィが騒ぐので拘禁室へ閉じ込めたと。中の音はコーフィということだ。段取りは全て整った。コーフィは説明なくとも予知していた。
所長ハルの妻メリンダ末期の脳腫瘍を患っていた。ベッドに横たわるメリンダの脇に、コーフィが腰かける。静かにコーフィを見るメリンダ。恐れではなく、されているかのようだ。メリンダの病を吸い取る。すると、たちまちメリンダの顔色は良くなり、立って歩き出したのだ。
しかし一方で、コーフィは吐き出さず苦しそうにむせる。ブルータルが心配して背中をさするが、吐かない。コーフィは看守達に支えられてやっと刑務所へ戻ると、倒れるようにベッドに横たわった。

グリーンマイル×ネタバレストーリー③:真犯人を知ったコーフィの制裁とは?

ポールは、パーシーのこれまでの失敗や悪行を口外しない事と引き換えに、パーシーに今夜の事をっているよう言い聞かせた。しかしパーシーが従うことは無さそうだ。
何かを腹に決めた様子のパーシーが拘禁室から出る。そこへ黒く太い腕が伸びた。コーフィだ。抵抗する間もなく引き寄せられたパーシーの口に、コーフィはメリンダから吸い取ったを吐き出した。あの時、コーフィは吐き出せないのではなくて、吐き出さなかったのだ!
病を入れられたパーシーは、力なく一歩また一歩と歩を進めてウォートンの独房の前で立ち止まった。どうしたことかと、呆気に取られて目で追っている看守達。パーシーの宙を彷徨う様な視線ウォートンに合うと、目から一筋の涙が溢れた。そして素早く腰からを抜き、ウォートン目掛けて銃を発射した。何度も何度も。

ウォートン射殺された。頭がおかしくなったパーシーは、転属するはずだった精神病院へ患者として収容されたのだった。
コーフィは、ウォートンに掴まれた腕から彼の記憶が見え、全てを知ったのだ。ウォートンがあの幼女強姦殺人の真犯人であることを。コーフィは身をもって凶悪犯ウォートンと、悪人でありながら犯罪者とならないパーシーへの制裁を行ったのだった。
パーシーがウォートンを射殺した後、コーフィはポールに手を握ってほしいと頼んだ。そしてウォートンから読み取った記憶を送ったポールもまた、鮮明にウォートンの犯罪を知った
コーフィがこの刑務所に収容された時、握手を求め、ポールはそれに応じていた。あの時からコーフィは、ポールの善良さを知り、自分にとって良き理解者となってくれることを感じていたのかもしれない。

グリーンマイル×ネタバレストーリー④:脱獄を勧める看守とコーフィの決断

ポールはコーフィを救う方法を見つけられなかった。所長の権限をもってしても無理なのだ。ポールやブルータルが、コーフィに最後の晩に食べたい物を尋ねる。そしてポールが「最後に一つ大事なことを訊きたい」と言うと、コーフィは「分かっているから言わないでいい」と言う。けれどポールは続けた「試してみるか?どこまで逃げられるか」
コーフィは、ポールに苦しまないでほしいと伝え「もうこれ以上、生きていたくないんだ」と、不思議な力による苦悩を語った。ポールは「ジョン、分かるような気がする」と。そしてブルータルは「ジョン、俺たちに何かできることはないのか?」と尋ねる。コーフィは未だ観たことのない活動写真を観たいと言った。
ポールやブルータルが、コーフィを “ジョン”とファーストネームで呼ぶようになっていた。

処刑場に入ると、人々の憎しみを感じるコーフィは怯えたブルータルは自分達の気を感じるように促す。看守ディーンはそんなコーフィに思わず涙が溢れてしまう。
ポールは職務として、最後に言いたい事を尋ねる。コーフィは「生まれてきたことを謝る」と言った。遺族へのいの意味なのか、それとも自己否定するほどに疲れ果てていたのか。
看守達が、コーフィに電流を通すための器具を装着する。その間、コーフィは活動写真の中で流れたを口ずさんでいた。目に涙を滲ませ、「ここは天国」と繰り返されるフレーズを。
涙を堪える看守達。コーフィは優しい瞳でポールを見つめるポールは執行の言葉を口にできない。ブルータルがポールへ歩み寄り促す。ポールは意を決した様にコーフィへ歩み寄ると、電気椅子に繋がれているコーフィの手に握手をした。

コーフィは手からポールへ伝える。毎日世界中で愛を利用した殺人が起こっていることが分かってしまうさを。そして満足そうな笑みを浮かべた。コーフィの気持ちを理解したポールは、頷き、やっと執行の言葉を発することができたのだった。
パーシーの企みで残酷な処刑となったデルに、コーフィは運が良いと言っていた。「どんなに辛くても、もう終わったのだから」と。グリーンマイルを歩くコーフィは、昼寝に見た夢を無邪気に語っていた。死刑執行を目前に自暴自棄となっている訳でもなく幸福感に包まれていた。
コーフィは、彼を憎む人々に囲まれる中、人のために生きた生涯を、極悪人として幕を下ろした。唯一報われたとすれば、最後にポールを始めとする心優しい看守達に出会えたことだろう。彼らは常に思いやりに満ち、心から人間を敬う人々だった。

グリーンマイル×ネタバレストーリー⑤:コーフィが残したもの

108歳のポールは、愛する人々がこの世から去るのを幾度となく見送った。それはジョン・コーフィを電気椅子に送っただと考えていた。老人ホームの友人にコーフィの話を聞かせ、ジングルスを紹介する。そして、その友人も去って行った。ポールとジングルスには長寿が残されていた。コーフィから不思議な力が移ったためと思われる。ポールは平和な日常の中、人生をグリーンマイルに例えて最期っていた。
そして、コーフィが筆者に残してくれたものは、心の目で見て感じる意思を大切にしたいという気持ちだ。噂に惑わされず、誤った情報で判断することなく、自分の感覚を信頼する強さ勇気を持ち続けたい。人は誰もが皆、最初は無垢な赤ちゃんとしてこの世に誕生する。

幸せな人生とは?コーフィとコーンブレッドに想う

愛すべき、愛されるべきコーフィ。彼の人生に幸せはあったのだろうか?
ハルの妻を助けるために連れ出された時、満天の星空を見上げたコーフィの顔。最後の晩に初めて見た活動写真に輝かせていた目。それから、ポールの妻が差し入れたコーンブレッドに、無邪気に喜びを浮かべた表情が忘れられない。まるで子供のようにコーンブレッドを頬張るコーフィ。あの瞬間、確かに彼はせだった。
渡米してコーンブレッドを見た時、瞬時にコーフィのあの顔が浮かんだ。初めて口にしたコーンブレッドは、ほっこりと優しい美味しさだった。以来、筆者にはコーンブレッドとコーフィが切っても切れないイメージとなっている。もしもグリーンマイルを観ていなかったら、私にはどんな味として感じたのだろうか?ほっこり優しい美味しさ。だけど、切なくもあるのだ。
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