【ワンダーウーマン】ワンダーウーマンの強さと美しさに5つの秘密から迫る!

アメリカのDCコミックスを原作とする実写映画シリーズ、『DCエクステンデッド・ユニバース』の第4作として公開された『ワンダーウーマン』。アメリカ国内だけでも4億ドル超え、世界では8億ドルを超える興行収入でシリーズ最高記録だけでなくアメコミ・ヒーロー作品としても、女性監督作品としても歴代一位を獲得したモンスター映画です。今回は、本気で世界を魅了してしまったスーパーヒロイン映画、『ワンダーウーマン』の魅力をたっぷりとお届け!
「It is our sacred duty to introduce the Wonder Woman and it is what I am going to do.」

『ワンダーウーマン』の主人公・美しき戦士ワンダーウーマンとは?

『ワンダーウーマン』は、スーパーマン、バットマンで有名なDCコミックスが誇るスーパーヒロインであり、DCコミックスの作品群の中では、「DCトリニティ」に数えられ、スーパーマン、バットマンと肩を並べるほどの超重要キャラクターでもあります。
そんな凄い肩書きのキャラクターながら、今回の映画公開まではあまり知名度が高くなかった不遇のヒロインでもあるのです。1938年のスーパーマン、1939年のバットマンの登場に続き、1941年というDCコミックスの創成期に誕生したキャラクターでありながら、何故そこまで格差が生まれてしまったのでしょう?

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ワンダーウーマンが誕生した1940年代は、まだ男女格差は大きく、働く女性に対しての蔑視も強く、女性の社会進出はまだまだ遠い時代でした。(マーベル作品になりますが、海外ドラマシリーズ『エージェント・カーター』で描かれる時代が第二次大戦直後と近いので、女性主人公が職場で冷遇される描写など、その時代の女性達が受けてきたものを感じ取りやすいかも知れません。)
そんな時代に、原作者であるウィリアム・モールトン・マーストン「男性ではなく、女性をリーダー的立場に置くことに、大きな可能性を感じている」と語っており、彼のそういった思想が、妻エリザベスと愛人であるオリーブ・バーンにインスパイアされ、『ワンダーウーマン』というスーパーヒロインを生み出すことになったのです。

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さらに、ワンダーウーマンは現実世界のワンダーウーマンと呼ぶべき女性の関与で、そのキャラクター性に深みを増していきます。
その女性の名は、アリス・マーブルアメリカのテニス選手で、1939年のウィンブルドン、1938~1940年の全米選手権で3年連続、女子シングルス、女子ダブルス、混合ダブルスの3部門を全て制覇する「ハットトリック」を成し遂げた名選手であり、大戦末期には連合国側の反ナチスのスパイとしてスイスでも活躍したという、正にワンダーウーマンと呼ぶにふさわしい女性です。

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このアリス・マーブルが『ワンダーウーマン』にどう関わったかというと、実は初期に編集者として関わり、後のワンダーウーマンのキャラクター像に多大な影響を残しているのです。彼女がワンダーウーマンのキャラクター像を作り上げていく上で参考にしたのは、歴史上の偉人達。
近代看護の母=ナイチンゲールや、女性奴隷解放活動家のソジャーナ・トゥルース、性差別主義のコラムへの反論で認められた暴露報道の開拓者=ネリー・ブライ、ラジウムを発見したキュリー夫人ジャンヌ・ダルク等々、実在した女傑の才能が次々と盛り込まれていきます。
結果、ワンダーウーマンは、超人的な身体能力と戦闘力、人間離れした美貌を併せ持ち、古代語を始めとした数百の言語を操り、複雑な化学式を読み解く知識まで兼ね備えた万能のスーパーヒロインとなったのです。

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原作者マーストンのフェミニズムと、編集者アリスの提案した女傑の才を取り込んで誕生したワンダーウーマンは、正に女性解放運動の象徴的なキャラクターとなりました。
第二次大戦後は、ストーリーも政治色が強くなり、夫のDV被害に苦しむ母子や、劣悪な労働環境に苦しむ労働者、貧困に喘ぐ人々などの為に戦うという内容に。ワンダーウーマンが作中で揮うパワーも、ストーリーのリアリティに合わせて弱体化してしまいます。

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そういったテーマやストーリーの揺らぎが影響したのか、1964年のTVドラマ、1974年のTV映画、1975~1979年のTVドラマシリーズと実写映像化が続きますが、同時代に放映された『地上最強の美女バイオニック・ジェニー』(1976~1978年)や『チャーリーズ・エンジェル』(1976~1981年)が続編を製作されたり、リメイク企画が実現、成功を収めているのに対し、ワンダーウーマンにはそういった話が皆無でした。
(正確には、2009年にアニメ映画化、2011年には未放映ながらエイドリアンヌ・パリッキ主演で実写ドラマのパイロット版が製作されていますが、残念ながら知名度を上げることに貢献は出来なかったと思われるので割愛。)

Have an Ultimate 4th of July #BatmanvSuperman #UltimateEdition

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そんなワンダーウーマンが一躍脚光を浴びる事になったのが、『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズの2作目、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(以下、『BvS』)です。
2000年代に入ってから、コミックでの活躍も目覚しく、ファンが名作エピソードと賞賛するエピソードも多く輩出されていたのですが、そういった背景を経て、2016年に公開された『BvS』ガル・ガドット演じるワンダーウーマンが初登場。このワンダーウーマンが、もう文句無しに、ストレートにカッコ良かったのです!

それは、女性が蔑視される時代に生まれ、片意地張って足掻いて生き抜いてきたワンダーウーマンが、原作者マーストンとアリス・マーブルによって課せられたフェミニズムの呪縛から解き放たれ、真に自由な女性の象徴として新生した瞬間でした。
誕生から75年、ワンダーウーマンは、本当の意味でスーパーマンやバットマンと肩を並べられる強烈な個性=スーパーヒロインとなったのです。

まずは『ワンダーウーマン』のあらすじをチェック!

さて、今回の映画『ワンダーウーマン』は、どんな物語なのでしょう? 世界から隔離され、女性だけで構成されたアマゾン族が住む島、セミッシラ。アマゾン族の王女ダイアナは、母であるヒッポリタ女王の心配をよそに、叔母であり史上最強の将軍と名高いアンティオペの下で、いつか復活するとされる戦いの神アレスと戦う戦士としての修行に励んでいました。
ある日、外界から迷い込んだ飛行機が海岸に不時着、ダイアナはスティーブ・トレバーを助け出します。スティーブによって外界の悲惨な戦争を知ったダイアナは、戦争の裏にアレスの存在を確信し、戦争を終わらせる為にスティーブと共に旅立ちます

第一次世界大戦下のドイツへと潜入するダイアナとスティーブ一行。ダイアナがアレスだと睨み、多大な犠牲を払って倒した相手はアレスではなく、終わらない戦争に、戦争の原因は人類にあると悟るダイアナ。彼女は、人類が内面に秘めた「悪」に絶望する。
そんな彼女の前に、遂にアレス本人が現れ、彼女に人類の殲滅と世界の再創造を説きます。果たして、ダイアナは戦争を止める事ができるのでしょうか? アレスの甘言に唆され、悪に堕ちてしまうのでしょうか?
この映画は、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で華々しくデビューを飾ったワンダーウーマンことダイアナが、ワンダーウーマンになるまでの物語なのです。

ワンダーウーマンの秘密① 女優・ ガル・ガドット自身がワンダーウーマン!

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好評を得た『BvS』に続き、本作でもワンダーウーマン=ダイアナを演じるガル・ガドット。彼女もまた、リアルワンダーウーマンと呼んでも差し支えのない経歴の持ち主です。
イスラエル出身の彼女は、母と友人が勝手に応募したミス・イスラエルコンテストでその座を獲得。その直後、18歳から2年間、イスラエル国防軍で兵役に就いていました。イスラエルでは兵役義務があるので、彼女もまたその義務をしっかり果たしたわけです。
「戦闘トレーナー」として軍に従事していた彼女は、今回の映画でもその頃の経験を活かし、半年かけてガッツリ肉体を鍛え上げ、17ポンド(約7.7キロ)も筋肉をつけてきたそうです。

兵役終了後、学生に戻って法律を勉強していた彼女は、とあるキャスティング・ディレクターに口説かれたエージェントの強い勧めに負け、オーディションに参加。それが、2008年公開(日本公開は2009年)の『007 慰めの報酬』でした。
残念ながらガルはボンドガールの座を射止められませんでしたが、この時の成果が後の『ワイルド・スピード』シリーズへの出演に繋がります。しかし、イスラエルでTVドラマに出演し、女優の道を歩み始めた彼女を待っていたのは、度重なるオーディションの不合格でした。

2009年公開の『ワイルド・スピード MAX』ハリウッド映画デビューを果たした彼女は、『ワイルド・スピード』シリーズを中心に数々の映画に出演。しかし、その裏で落選したオーディションは数知れなかったようで、2008年、『ワイルド・スピード MAX』の撮影中に結婚した夫には、「いつまでこの仕事ができるかわからない」と話していたそうです。

そんな彼女の運命を大きく変えたのが、『BvS』で監督を担当したザック・スナイダーからの直接の電話でした。役名すら伏せられた秘密のオーディションに参加して欲しいというオファーで、彼女は見事に合格。しかし、事の詳細を知らない彼女は、イスラエルでの映画撮影に戻り、相変わらず女優を続けることに迷いを抱えていました。
そこに、再びザックからの電話が。「イスラエルで有名かどうかわかんないけど、ワンダーウーマンって聞いたことある?」――この時初めて、ガルは自分が受けたザックのオーディションが、ワンダーウーマン役を決めるオーディションだったと気付いたのです。

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さて、その後の彼女の活躍は、皆さんご存知の通り。「世界で最も美しい顔2014」で18位だった彼女は、続く「2015」で大躍進し2位にランクイン! 2016年公開の『BvS』ワンダーウーマンに扮してスクリーンに登場。キャスティングに異を唱えていた原作ファンすら黙らせる完璧なワンダーウーマンを演じました。

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苦労を乗り越え、スターダムへと上り詰めた彼女ですが、なんと、この美しさで2児の母なのです! 本作撮影時、第2子がお腹にいたガルは、つわりや偏頭痛などの妊娠初期症状に耐えながらアクションシーンも撮影。妊娠5ヶ月になり、お腹が目立ってきても撮影は続行。CGでフォロー出来るよう、お腹にグリーンスクリーンを巻いて撮影
それだけやっても、ちゃんと第2子を無事に出産しているのですから、そのワンダー過ぎる妊婦生活にはワンダーウーマンもワンダー真っ青です(ワンダー多いな)。

強靭な肉体美貌を兼ね備えるだけでなく、「世界一のラッキー」を呼び込む強い運を持ち、「強い母」という現代における「強い女性」の象徴的特長まですべて兼ね備えた、正にリアルワンダーウーマンと呼ぶにふさわしい女優さん。それが、ガル・ガドットなのです。

ワンダーウーマンの秘密② 監督・パティ・ジェンキンスもワンダーウーマン!

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本作『ワンダーウーマン』での監督を務め公開初週末の興行収入では女性監督作品として新記録を樹立。世界興行収入でも、アニメも含めた全ての女性監督作品として史上最高記録を更新するなど、一躍時の人となったパティ・ジェンキンス監督。『ワンダーウーマン』で築き上げた記録がワンダーウーマンな彼女ですが、彼女もまた、ガルと同じく不遇の時間が長かった女性です。

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2003年に『モンスター』で初めて長編映画の監督デビューを果たしたものの、その後は本作に至るまで、テレビドラマやテレビ映画の監督を数本担当した程度で、目立った活躍はありませんでした。実は彼女、2011年、マーベル作品の『マイティ・ソー/ダークワールド』の監督に起用されたのに、たった2ヶ月で降板しています。
マーベル側が求めたものと、彼女が創りたかった物が違ったというのが降板の理由ですが、「私はふさわしい監督ではなかったと思う」と述懐しつつも、「心が折れた」とも語っています。

そんな彼女が『ワンダーウーマン』の監督の座を射止めるまでも、一筋縄ではいかない苦労がありました。2005年頃、ワーナー・ブラザーズと会談する機会を得た彼女は、「『ワンダーウーマン』がやりたい」と提案したのですが、彼女の妊娠など、様々な要因が重なって話は頓挫、一度企画はお流れになってしまい、別の監督へと振られてしまいます。
しかし、新監督の体制でも上手く話が進まず企画は宙吊りに。2015年になって、ワーナー側が再びパティに白羽の矢を立て「まだやる気はありますか?」と打診。彼女が快諾したことで監督を務めることが正式に決定したのです。

巡り巡って『ワンダーウーマン』の監督に返り咲いたパティですが、後からスタートした『BvS』の企画の方が先にクランク・インまで漕ぎ付けることとなり、本作のヒロインであるワンダーウーマン=ダイアナのキャスティング権も、先行する『BvS』の監督を務めるザック・スナイダーに取られてしまいます
ザックがワンダーウーマンにガル・ガドットをキャスティングした時はひどく落ち込み、「おしまいだ」とまで思ったそうです。しかし、ワンダーウーマンの衣装を着たガルを見て、「2秒で7歳の子供に戻ってしまった」と光の早さで掌返し。結局、「自分は彼女を見つけてこれるほど懸命に地球上を探し回っていなかったと思う。彼女を見つけてくれたことは、私にとって魔法の様な贈り物」とまで絶賛しています。

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こうしてまとめて見ると、パティ・ジェンキンスという人は、実に女性らしい人物ですね。自分の努力が届かなければ素直に心折れ、残念がる。しかし、それだけで終わらせず、反省し、自分の至らなさを理解し、同時に自分が負けた相手へのリスペクトも忘れない喜怒哀楽を素直に表現し、過去をポジティブに捉えて未来に活かす彼女の生き方は、現代的なヒロイン像そのものにも感じられます。

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女性が惚れ込むスーパーヒロインとしてワンダーウーマンを描いたパティ・ジェンキンス。彼女は、「ワンダーウーマンが女性ヒーローだからやりたかったのではなく、面白いキャラクターだったからやりたかったんです」とも発言しています。
ワンダーウーマン=ダイアナを一人の人間(正確には人間じゃないけど)として認め、女性らしく在りながら強い女性として描けたのも、妊娠と出産という女性にしか成し得ない経験を経てからこの仕事に臨めたからかも知れません。
長い時間をかけ、自ら運命を手繰り寄せ、偉大な成果を残したパティ・ジェンキンス。彼女もまた、もう一人のワンダーウーマンなのです。

ワンダーウーマンの秘密③ 彼女が使う「真実の投げ縄(ラッソー・オブ・トゥルース)」にも秘密が!?

ワンダーウーマンといえば、金色に輝くロープを鞭のように振り回して戦っているシーンが予告編でも印象的です。このロープ、原作コミックでも登場するワンダーウーマンというキャラクターを象徴する武器の一つで、その名を「真実の投げ縄(ラッソー・オブ・トゥルース)」と言います。
ギリシャ神話の炎と鍛冶の神ヘーパイストスが、妻であるアフロディーテのガードルから鍛造したという(何で嫁さんの下着から……っていうか金属製なの!?)投げ縄で、無限に伸縮し、その輪に捕らわれた者はその意思に関係なく真実を告白させられてしまうという力があります。
まるでウソ発見器の様な能力ですが、実は原作者であるマーストンこそ、現代でも使用されているウソ発見器=ポリグラフの開発者なのです。

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秘密はその能力だけではありません。このロープが「固定観念、イメージ、世間の声などに縛られ、自由にならない女性たちを象徴している」という見解を示す人が居るのです。その見解を裏付ける要素の一つが、ワンダーウーマンのモデルになったとされるマーストンの愛人、オリーブ・バーンの存在です。
彼女は、女性の避妊運動の運動家であったマーガレット・サンガーの妹が母なのです。彼女の母たちが運動として行っていたのが、自身を鎖で縛ったり口枷などをすることで、自由にならない女性を表現するという行為でした。原作コミックでも、ワンダーウーマンは度々鎖で縛られてはその鎖をぶっちぎって反撃するのですが、その描写は「自由にならない女性の解放」を表現していたわけですね。

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見解を裏付けるもう一つの要素が、同じく原作中に登場する「ロープに縛られていたのは私自身の方だったのかもしれない」とワンダーウーマンなどが述懐するシーンです。初期のコミックでは、そういうシーンがあったとかで、真実という情報に捉われ、逆に自身が不自由になっていたという描写は、女性であるという固定観念に捉われて不自由な思いをしている女性ともとれ、オリーブ・バーンの母たちが表現していたものに通ずるものがあります。

原作者、ウィリアム・モールトン・マーストンは、実にユニークで奔放な人生を送った人物だそうで、余りに破天荒で冗談の様な人生を描いた映画が近々公開されるそうです。フェミニストというよりフェチズムの人といった印象すら漂うマーストンの生んだ設定ですから、なんかもう、どんな暗喩が込められていたとしても納得しちゃいそうです。
あなたは、このワンダーウーマンを象徴する「真実の投げ縄」に何を感じるでしょう? よくある武器とは違うアイテムであることを念頭に見直してみると、また違った見方ができるのではないでしょうか。

ワンダーウーマンの秘密④ その強さはDC最強!?ワンダーウーマンの父は誰だ!?

ワンダーウーマンことダイアナの出身が、女性だけで構成されたアマゾン族しか住んでいない外界から隔絶された島、セミッシラ島であると聞いて、皆さん何か疑問を感じませんか? そう、女性だけなのに何故子供が? という点です。
『ワンダーウーマン』に登場するアマゾン族は、その名の通りギリシャ神話のアマゾーンがモチーフであり、不老長寿なので子供を作る必要性もありませんコミックスでは時代や作品ごとに設定が変遷していたアマゾン族の設定も、本作では「人類に蔓延るアレスの悪意を鎮める為にゼウスによって生み出された一族」ということになった様です。

『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズにおいては、人類はゼウスによって神の友人となるよう生み出されたそうで、ゼウスの息子である戦いの神アレスがそんな人類に嫉妬、お互いに殺し合うよう仕向け、人類同士の戦争を起こす様になったというのが事の始まりなのです。
男たちが戦争を止めないので、前述通りゼウスがアマゾン族を創り、アレスの悪意を鎮めようとしますが失敗。ゼウスはアマゾン族を逃がす為、外界から隔絶された孤島=セミッシラを創り、アマゾン族に希望を託して絶命アレスは深手を負ったものの、現在も世界に悪い影響を与え続けているのです。

さて、本作では、ダイアナの口から「ゼウスから命を授かった」と語られるシーンがサラッと出て来ます。原作コミックスにおけるダイアナの出自は、当初は「粘土でつくられた人形に、神々が命を吹き込んだ」という設定でした。
2011年に行われたDCコミックス作品群の大規模リブート後に展開された新シリーズ『New 52』において、「神ゼウスと母ヒッポリタの間に生まれた半神」という設定にアップデートされています。本作では、どちらかというと『New 52』版に近い設定のようです。

DC最強クラスのスーパーマンですら、「重力がもんの凄い惑星の人だから地球に来たら怪力」という程度(目からビームとか、飛行能力が説明ついてないんだけど)。一方、ワンダーウーマンは、『New 52』では持てる能力が腕輪によってかなりセーブされていて、腕輪を外せば神に対抗するだけの力を持っているとか。
半分神様な上、神様にも対抗できるとなったら、ワンダーウーマンが現状最強と言えちゃうんじゃないでしょうか。

ワンダーウーマンの秘密⑤ ワンダーウーマンの宿敵とは?映画の悪役に迫る!

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アメコミと言えば、「ヴィラン」と称される魅力的な悪役が登場しますが、『ワンダーウーマン』においてはどんな悪役が登場するのでしょう? 各メディアのあらすじ紹介などでも度々名前を挙げられているのが、まずドクター・ポイズン初出は1942年で、ワンダーウーマンに登場する最も古いヴィランの一人です。
名前の通り、悪の化学者で毒物が専門。なるほど、原作より古い年代の第一次世界大戦を舞台とする本作ですが、第一次大戦は毒ガス兵器が猛威を振るった戦争ですから、キャスティングは妥当ですね。

もう一人、これはヴィランと言っていいのか、もう「ワンダーウーマン生涯の宿敵」と呼んでも差支えない存在が登場します。作中で人類の闘争の根源とされる軍神アレスです。ダイアナにとっては父の敵であり、アマゾン族としていつか完全に葬り去る使命を帯びた宿敵です。
アレスの名も、多くのメディアで紹介されたあらすじに登場していますね。『ワンダーウーマン』シリーズ最強の敵といえるアレスが、第一作目からどんな登場をするのでしょうか? ここら辺、要注目のポイントです。

清く、正しく、美しい。ワンダーウーマンは、最強のスーパーヒロインなのです。

さて、長々とご紹介して来ました『ワンダーウーマン』。本作を語るとなると、度々話題になるのがフェミニズムです。欧米では日本よりフェミニズムに敏感で、ワンダーウーマンですらその肌も露わな衣装を指摘され、「女性を物として扱っている」と論じられてしまいます。
AKB48を代表とするアイドル文化や、魔法少女もので戦うヒロインが常識化している日本からすると、あまりピンと来ない指摘ですね。しかし、実際に1942年、ワンダーウーマンはコスチュームが原因で有害図書指定を受けています

また、2016年の『BvS』公開後、ワンダーウーマンは「女性の地位向上とジェンダー平等の啓蒙」を目的として、国連の名誉大使として任命されましたが、「過剰に性的なイメージのキャラクターを起用するのは問題だ」という声が上がり、再考を求める嘆願がスタート。結局、名誉大使を解任されてしまいます。

本作公開後も、ジェームズ・キャメロンがメディアに対する発言で「ワンダーウーマンは物として扱われる女性の象徴。男性優位のハリウッドがやってきたことそのままだ。この映画が気に入らないわけではないが、フェミニズムとしては後退した」言及。
「(ターミネーターの)サラ・コナーは美の象徴ではなかった。問題を抱えていて酷い母親だったが、彼女は強く、その勇気が観客の尊敬を勝ち取った」とまで言ったそうです。このように、スーパーヒロインが主人公の映画となると、毎回のようにこういった論争が巻き起こるのです。

キャメロンの発言に対しては、パティ・ジェンキンスがTwitterで即応。自身の監督した『モンスター』を認めてくれたことに感謝と敬意を表しつつも、「女性が強くあるためには、常にタフで無情で問題を抱えていなければならず、美しく魅力的で愛情深いからという理由で女性の象徴になれないのだとしたら、それこそ前進しているとは言えません」と、ズバッと反論してくれています。

国連の大使就任反対運動の請願で「ありえないプロポーションの白人女性が~」と言及されたガル・ガドット扮するワンダーウーマン。結局、ワンダーウーマンが叩かれたのはその見た目に過ぎなかったワケですが、実在するガル・ガドットという女性が努力の末に手に入れたプロポーションを「ありえない」と一言で断じているのは違和感を覚えます。
しかし、ガル・ガドット自身がワンダーウーマンの様にありえないほどの美しく、逞しい女性だったからこそ、パティ監督は映画全体の演出に注力出来たと言います。

「ワンダーウーマンが女性ヒーローだからやりたかったのではなく、面白いキャラクターだったからやりたかったんです」というパティにとっては、自分が憧れ、思い描いたワンダーウーマンそのものであるガル・ガドットがキャスティングされたことは、本当に幸運だったと思います。
ガル自身がワンダーウーマン像を創り上げ、パティがその活躍する世界観を総合的に演出し。一人のキャラクターとしてダイアナに演出をつける。二人三脚で創り上げた『ワンダーウーマン』は、世の女性たちをも熱狂させ、世界的なスーパーヒロインへと昇華しました。

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女性が憧れ、女性が完成させた、ジェンダー論争からも解放された現代らしい「女性の自由の象徴」。清く、正しく、美しいスーパーヒロイン『ワンダーウーマン』。互いに心の姉妹だと敬愛するガル・ガドットとパティ・ジェンキンスによる『ワンダーウーマン』は、既に2019年公開予定の第2作も製作が決定! 今後も、ガルとパティ、2人のワンダーウーマンの動向に目が離せません。