【結末ネタバレ】漫画『うさぎドロップ』ストーリー完全まとめ!

『うさぎドロップ』は、「宇仁田ゆみ」によって描かれた漫画作品です。『FEEL YOUNG』にて2005年10月号から2012年1月号まで連載されたこちらの作品は、30歳独身、「河地大吉」が、祖父の隠し子である「鹿賀りん」(6歳)を引き取る場面から始まります。ちょっと不思議な関係の2人の共同生活と、周囲の人々とのほのぼのとした関係。特にりんが幼少期のお話については、2011年にはアニメ化、実写映画化もされた人気作品です。



漫画『うさぎドロップ』とは…

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『うさぎドロップ』とは、30歳の独身男性「河地大吉」と、6歳の女の子「鹿賀りん」とのハートフルストーリー。祖父の隠し子であるというりんを、引き取ることになった大吉は、りんと2人穏やかな日々を送っていきます。
はたから見れば、「なんて大変な境遇!」と同情のようなものを感じてしまいますが、2人を見ていると全くそんなことはありません。大吉はごくごく自然な流れでりんのことを引き取り、当たり前のように2人での生活が始まり、もともと2人だったかのように日々を過ごしていくのです。

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その生活の中には、大変なことも辛いことも、理不尽なことも憤りもあるのですが、それも日々の流れの中でごく自然に起こる出来事。何があっても大吉とりんとの2人の生活は、圧倒的に穏やかで、安定していて、優しさに満ちています。6歳のりんが高校を卒業するまでのそんな毎日の記録、それが『うさぎドロップ』なのです。
大吉のセリフの1つ、「俺がりんを育ててるのか、俺がりんに育てられてるのか、ちょいちょいわからなくなる」というセリフが印象的なこの作品。大吉とりんとの、親子のような兄妹のような関係での共同生活。でも大切な「家族」に間違いない2人の姿は、見ていてとっても幸せになれますよ。

漫画『うさぎドロップ』 ストーリーネタバレ1:大吉とりんとの出会い

30歳の独身男性「河地大吉」は、祖父である「宋一」の葬儀のために、久しぶりに祖父宅に駆けつけます。到着してすぐ、庭で出会ったのは見知らぬ少女。大吉と「鹿賀りん」(6歳)との初めての出会いでした。
母親にその少女のことを尋ねると、何やら困惑した表情…。なんと、その子は祖父の隠し子だというのですから驚きです!母親は誰だか分からず、ただ祖父の戸籍に入っているその子を、親戚中の誰もが困った存在として扱うのでした。
そんな親戚連中の態度を見て、大吉は何ともモヤモヤ嫌な気持ちになります。誰もがりんのことではなく、自分達のことばかりを考え、最初からりんを引き取るための話し合いではない。そんな話し合いに業を煮やした大吉は「俺んちに来るか?」とりんに問いかけます。

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周囲の人々がビックリする中、りんは大吉のもとに駆け寄り、2人は一緒に暮らすことになります。りんはと言えば、お葬式の間も唯一懐いていたのが大吉でした。最初に出会った時から大吉を見て驚いていましたが、この大吉、お祖父さんにそっくりなんですね。
おじいちゃんが大好きだったりんにとって、大吉は唯一安心出来る存在だったのでしょう。知らない人達ばかりなうえ、本能的に自分を良く思っていないということが分かる大人たちの中で、大吉だけが自分を疎ましく思わない存在だったのでしょう。
そんなわけで、2人の共同生活が始まります。大吉にとっても、りんにとっても、新しい大きな環境の変化。でも、大吉とりんとは、まるでずっと前からそうであったかのように、一緒にいるのが当たり前のような2人に見えるのでした。

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漫画『うさぎドロップ』 ストーリーネタバレ2:りんの出生の秘密とは?

お祖父さんの手記

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手さぐりながらも、なんとかりんとの生活を過ごす大吉でしたが、やはり気になるのはりんの「母親」についてです。大吉はりんを家に連れ帰る際、少ないりんの荷物も持って帰りますが、その中に「母子手帳」がありました。母子手帳を見ると、りんの成長の記録がきっちりと書かれています
その気になればりんの母親について調べられるかもしれない。そう思った大吉は、多少悩むものの、やはり「りんの母親」を探すことを決意するのでした。年末で実家に帰った大吉は、祖父の家の片づけも兼ねて、何か「りんの母親」の手掛かりがないかを探します。
やっとお祖父さんの手記を見つけることに成功した大吉。そこにはお手伝いさんとして祖父の家に出入りしていた「正子」というりんの母親の存在や、正子がりんを自分のことして受け入れることができないような事が書かれていました。そして手記の最後には携帯電話の番号が…。

大吉、りんの母親と対面

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正子に連絡をとり、1度会って話をすることになった大吉。待ち合わせ場所にいたのは、りんにどこか似ているような、でもどこかつかみどころのない不安定な女性でした。正子はりんを自分の子供として育てるつもりはないと、ハッキリ口にします。
りんのことを大事に思っていないわけではないでも仕事の方を優先したという正子に、大吉はひどくしっくりこない気持ちを抱えます。りんのためならば、すぐにでも母親のもとにりんを返すつもりでもあった大吉ですが、正子と出会って「りんの面倒は絶対に自分が見ていく!」と決心をします。
正子についてもいろんな事情があり、またちょうど仕事のタイミングが難しい時期での妊娠だったようです。でも、大吉にしてみればそんな事情は知ったこっちゃありません誰が何と言おうと俺が面倒を見る!という新たな決意で、大吉はまたりんとの生活を続けていきます。

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漫画『うさぎドロップ』 ストーリーネタバレ3:りんとコウキ。2人の恋の行方は…?

りんとコウキはなぜ付き合わないの?

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大吉に見守られ、スクスク育ったりんは高校生になりました。親戚の「麗奈」や保育園時代からずっと家族ぐるみで仲良くしている「二谷コウキ」も同じ高校に通っています。りんとコウキは相変わらず仲が良く、麗奈やコウキの友達からは「なんで付き合わないのか?」と不思議に思われているようです。
コウキはりんに対して明らかに好意を見せるのですが、りんは「付き合おう」と言われても「ヤダ!」の1点張り。りんとコウキは中学時代にちょっと複雑な事情を抱えていたのでした。物語は高校時代から中学時代の回想へと移ります。

中学時代のりんとコウキ

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小学校時代はちょっぴり乱暴者程度ですんでいたコウキですが、中学に進むとヤンチャの度合いが目に余るようになってきます。先輩とケンカして怪我をさせてしまったり、髪の毛を派手に染めてしまったり、コウキのママも気の休まる暇がありません。
難しい年頃の中学生、思春期ですね。コウキもりんもお互いのことが好きなのですが、「紅璃センパイ」がコウキと付き合うようになり、状況が悪くなってしまいます。コウキがりんのことを好きだと知った紅璃は、りんに散々嫌がらせをするようになります。
そんなこんなでさすがのりんもすっかり精神的にまいってしまいます。もうあんな思いは嫌だとばかりに、コウキが何度告白してきても付き合うことはないのでした。そんなある日、再びコウキの前に紅璃が姿を現します

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段々と中学時代のことは水に流し、コウキとのことを考えてもいいのかな、とりんが考えていた矢先のことでした。紅璃はコウキに自分が妊娠した、と告げます、父親はコウキだと。すっかり動揺してしまったコウキは、大吉に相談し、堕胎の費用を大吉から借りて紅璃に渡すことにします。
りんに嘘はつきたくないコウキは、正直にりんに話します。心底怒りを感じるりんですが、コウキから話を聞いて、計算上紅璃の妊娠はコウキが父親ではないと推測。自分が話をつけにいくと乗り出します。
結局紅璃と話をつけ、無事に事なきを得たりん、とても強い女の子に成長しました…。しかし、りんとコウキはもう元の関係には戻れません。りんはコウキにずっと好きだったよ、と告げ、再び2人が男女として付き合っていくことはないのでした。

漫画『うさぎドロップ』 ストーリーネタバレ4:りん、母親との再会

「お母さん」ってどんなものだろう…?

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コウキとのことでまた1つ大人になったりん。段々と自分の将来のことを考えるようになります。子供が好きだから保育園の先生なんていいなあ、と考えているうちに、大吉やコウキママ、麗奈ちゃんのお母さんや、大吉の姉のカズミのことを考えます。
皆、子供達のために一生懸命日々を過ごしている。「ははおや」ってどんなものなのだろう?自分の「お母さん」はどんな人なのだろう?と感じるようになりました。でも、りんにとって1番大事なのは大吉です。大吉が嫌な気持ちにならないよう、りんは自分で戸籍を調べることにしました。
しかし取り寄せた戸籍が郵送され、大吉が先にそれを見つけてしまいます。りんが望むなら、と母親のことをりんに教える大吉ですが、その心境は穏やかではありません。りんは1度母親に会ってみたいと気持ちを固めます。

「お前はいつまでもうちの子!」大吉の思い

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いよいよ明日が母親に会うという日の夜、緊張したりんはなかなか寝付けず、大吉と話をします。大吉と話をするうちに、改めて大吉が、りんのことを何よりも大切に思っていてくれると実感したりん。りんは「お母さんと会っても、ダイキチんちの子でいい?」とたずねます。
それに対する大吉の答えは即答でした。「あったり前だ。いつまでもうちの子だよ。」とりんに伝える大吉の表情は、本当に当たり前のことを当たり前に伝えている顔です。そんな大吉の言葉を聞いて、りんは安心して眠りにおちます。(大吉はしばらく寝付けませんでしたが…。)
そして、いよいよ母親との対面!初めて会った「お母さん」は、自分にどことなく似た、お腹の大きな妊婦さんでした。

漫画『うさぎドロップ』 ストーリーネタバレ5:大吉と一緒に…。りんの新たな恋!

りん、大吉への気持ち…

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お母さんのお腹の中には、新しい旦那さんとの間の赤ちゃんが…。りんは不思議とショックではなく、自分がお姉さんになれることを喜びます。ちょっと変わったところのあるお母さんだけど、話をして分かったこともたくさんあった。りんはスッキリした気持ちになります。
こうして自分の「母親」という存在に出会って、不思議と考えるのは「ダイキチ」のことばかりです。お母さんに再会したりんは、改めて大吉が自分にとって特別な、かけがえのない存在であることを実感します。
りんは自分のこれからを、大吉と一緒に、大吉のために過ごしていきたいなあと思うのでした。でも、その想いは「親」としての大吉だけではなくなっています。りんの気持ちに段々と、でも大きな変化がおとずれます。

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りんにとっては大吉は最も大切な存在です。ずっと自分を育ててくれた親でもあり、恩人とも言える大吉を困らせたくないという気持ちから、りんは自分の気持ちを打ち明けるつもりはありませんでした。
けれどもコウキにりんの気持ちがばれてしまいます。りんの言葉の端々からと、りんの態度によって珍しく勘が冴えたコウキ。振られてしまったとはいえ、りんのことを大切に思う気持ちはコウキも同じです。コウキはりんのいない時を見計らって大吉にりんの気持ちを伝えてしまいます
結局大吉に自分の気持ちが知られてしまったりん。2人の間にはどうしてもぎくしゃくした雰囲気が流れます。大吉にしてみればりんは可愛い娘であり、困惑するばかり。「ずっとダイキチといたい。他に望むことはないよ」と言うりんに、「それは俺にとって、1番残酷なことだ」と返します。

「私、ダイキチのこと好きでもいいんだね?」

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自分の気持ちがこんなにも大吉を悲しませることになるなんて思わなかった、と悲しむりん。でも、大吉にしてみれば大変な問題です。こんな形になるのならば、りんを母親である正子のもとに返すことも考えなければ、と思う始末。
りんはこの気持ちを誰にも相談することができず、気がつくと正子のマンションを訪ねていました。普段とは明らかに様子の違うりんの姿を見て、正子は黙ってりんを家に招き入れます。
正子にうながされ、りんは「大吉が好きだ」という自分の気持ちを正子に打ち明けます。答えの出ない悩みを抱えるりんに、正子は「答えが出せないこともない」と不思議なことを言い出します。そして、りんの父親は大吉の祖父ではない、ということをりんに教えるのです。

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なんと大吉とりんに血のつながりはなかったのですね!大吉の祖父である宋一は、りんを養子にして可愛がってはくれましたが、りんの父親は別の男性だったのです。心配してりんを追いかけてきた大吉は「なんつー乱暴なことを言ってくれたんだ!」と怒りますが、どうやら大吉もこの事実を知っていたようです。
血のつながりがないと知り、決心がついたりんは、改めて大吉のことを「好きでいてもいいんだね」と確認します。りんの決心は揺るがず、そしてりんのことが1番大切な大吉は、結局「高校卒業するまで時間をくれ」、という条件つきでりんの気持ちを受け入れます。
落ち着くところに落ち着いた2人。ハラハラはしたものの、大吉とりんであればきっと何があっても大丈夫だとは信じていました。結局は2人とも、お互いのことが1番大切なんですものね。こうして、親と娘の関係に加え、新たに夫婦の関係も加わったのです。おめでとう!!

『うさぎドロップ』は育児漫画?少女漫画?いいえ、どっちもです!

『うさぎドロップ』は大吉とりんとの、ハートフルストーリーと冒頭に書きましたが、ちょっと訂正しないといけません。それだけではありませんでした。単なる大人と子供との心の触れ合いだけではない、感動漫画とひとくくりにしてしまうには言葉が足りなすぎる作品のような気がします。
大吉とりんとの関係は、親子であり、友人のようなものでもあり、そして最終的に恋人、夫婦の関係にもなります。でも、2人はそんな名前のついた関係性を飛び越えて、ただただ「家族」としてずっと一緒にいるんだろうなあと感じます。

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大吉がりんにたいして感じる親心も、りんが大吉に感じる感謝の気持ちも本物です。それに加えて、大吉とコウキママとのことを考えると「ちょっと嫌」になるりんの気持ちも、大事なりんが40代のおっさんと結婚するなんて許せない、でもりんを拒むなんてあり得ない、そんな大吉の気持ちも本物です。
りんの成長や大吉の親としての成長を見守る育児漫画でもあり、りんと大吉の恋愛関係を見守る少女漫画でもある『うさぎドロップ』。読み終えた後は、心の奥がじんわり温まるような、優しい感動を覚えることでしょう。
漫画だけでなく、りんの子供時代を中心に描かれたアニメや実写映画も作られている『うさぎドロップ』。ぜひ一度りんと大吉のお話に触れてみて下さい。