聲の形の主人公・石田将也を知り尽くす5つの真実!主人公の恋の形はいじめから?

色々な意味で話題となった『聲の形』の主人公、石田将也。小学生時代、イジメっこだった彼が大人になり硝子を支える事を決めるまでの流れなどを追ってみました。

『聲の形』石田将也ってどんなキャラ?

大今良時さんによる作品『聲の形』本作は、様々な賞を受賞して様々な反響を生んだ作品ですね。コミックから始まり、劇場アニメ化…そして2015年には『全日本ろうあ連盟』監修のもと道徳教材化として実写DVD化されました。
イジメ・聴覚障がいと、読者が「楽しい」と思える描写は多くはありません、そして主人公の石田将也…子供時代、彼と同じ「立ち位置」にいた方も中にはいるでしょう。物語はオリジナル版・リメイク版・連載版とありますが、どのバージョンにおいても将也は「イジメっ子」というキャラクター。
それも、ただのイジメっ子ではありません。漫画なので…と、言うのは簡単ですが現実において将也のような存在がいたら、それこそメディアに引っ張り出されてもおかしくない。それほどまでに、酷いイジメっ子だったのです。

『聲の形』石田将也の真実1:小学生時代、耳が聞こえない硝子に興味を持つ

度胸試しに川へ飛び込んでみたり、一回り以上身体の大きい相手と喧嘩をしたり、ごく普通の少年「石田将也」。退屈に負ける…そんな心配をする彼のクラスに転校生がやってきた!彼女の名前は「西宮硝子」
硝子が自己紹介を始めると、クラスの子供達がザワザワ…硝子が手に持ったノートには“耳が聞こえません”の文字が―…。将也は自分の理解を超えた硝子という存在に「変なやつ」という印象を持ち耳が聞こえないから「だからなんなの?興味ないですけど」と。
しかし、将也は“興味がない”と思いつつも、硝子にちょっかいを出して「実験」を開始。それは、後ろの席から声をかけ声の大きさにより反応するかどうかというもの。この実験は、将也だけではなく、彼の友人たちも行う行為となり後の「イジメ」のきっかけに繋がるのでした。

『聲の形』石田将也の真実2:母子家庭で育ち母は理容師、4つ上の姉がいる

クラスの中心、いつだって目立つ行動で男子からも女子からも人気の高かった将也、でもそれは硝子が転校してくるまでの話し―…一言で言えば、同級生たちから見た将也は「ごく普通の少年」しかし、大人たちからすれば「元気がよすぎる問題児」
将也が育った環境を振り返ると女手一つで将也と4つ上の姉を育てた母親、仕事は理容師で1階に店を構え、2階に居住スペースがある裕福とは言い難い環境で育ちました。年が離れた姉は、将也とあまり話しをしないようで、姉の歴代彼氏たちとも自然と顔も知りの仲になっていたり…
そんな環境で育った将也は、母に対しても「ババア」と平然と言ってのけたりする性格になったようですね。将也の母は息子の事を案じている様子は伺えるも仕事と家庭を1人で両立する身なので、子供たちを甘やかしているように感じます…悪いことをしたら、叱るけれど…なんというか、叱り方が下手というか…。

『聲の形』石田将也の真実3:一転して「いじめられっ子」になった理由とは

「実験」と称して、転校生の西宮硝子をイジり倒しす将也…クラスの女子は“やめなよー(笑)”というだけで、将也と男子の行動を見て見ぬふりを続けます。当の硝子は「普通の子」となんら変わりない学校生活を送っている様子でしたが…
人とは違う事で、悪い意味で目立ってしまう彼女を、将也は“観察”して「西宮の使い方」”を考えていました。そしてたどり着いたのが、実験(からかい)ではなくイジメだったのです。どんな事をしたら怒るか?悲しむか?このまま続けたら、どうなるんだろう?
それは、小学生の将也にとっては単なる「興味」だったのかもしれません、他人の痛みを知るにはまだ幼すぎたのでしょう。しかしこれが、後に取り返しのつかない事になるなんて、その時はクラスの誰も思いもしませんでした。

『補聴器つけてる、本当は耳聞こえるんじゃない?』硝子の両耳には、補聴器がついており、それに気づいたのは「植野直花」…彼女は将也と同じように、硝子の事をイジメていた1人。将也ほど酷いイジメはしていませんが、女子特有の嫌な事(陰湿なイジメ)を率先してするようなタイプ。
補聴器の存在と、それを取られた事でパニックになる硝子の様子に「これだ!」と閃いた将也は、両耳あわせ8個の補聴器を壊したり隠したり…その被害総額は「170万円」。硝子が学校を休むようになり、校長先生直々に伝えにきた内容に震える将也…子供でも「とんでもないことをしてしまった!」と理解できたのです。
『心当たりがある人は名乗り出てください』その言葉で、ゆっくりと手を挙げようとしたその時、担任の竹内先生の怒号が響き渡りました!

『ッオイ石田ァ!!お前だろっ立てよオラアァア!!』

補聴器の事件をきっかけに、それまでの地位から転げ落ちるように転落していった将也…気づけば彼は、クラスの「いじめられっ子」へとなっていたのです。恐ろしい事に、将也と一緒になって硝子の事をからかっていた友人たちは補聴器を壊した犯人探しを前に、自分に火の粉がかかる事を恐れ『言ってもやめなかったのは将也』と証言。担任の竹内先生ですらも将也をかばう事なく、すべての責任を将也にあるとみなしました。
そして始まるイジメ…当初、将也は友人たちの行動を「冗談」だと思っていたようですが、何度も隠される上履きや机の落書きは小学校を卒業するまで、やむことはありませんでした。

『聲の形』石田将也の真実4:高校生になった時、運命の再開を果たす

小学校時代のイジメが終わり、中学校に上がった彼を待っていたのは「孤立」。同級生が将也の素行について触れ回り、将也もそれを否定することなく受け入れた為、中学生になっても以前のような“楽しい学校生活”を送る事は叶いませんでした。
そして、高校3年生になった頃…将也は、孤立した現状と自分のしてきた事、これからの事を考え悟りを開いたかのように「死に物狂い」に、お金を貯めました。どうしてお金?それは、小学生の頃、将也が壊したり隠したりした補聴器代を母に返すため…。
まるで自殺するかのように身の回りの物を売り払い、寝ている母のそばに「お金かえします」と封筒を置いて、向かった先は…

『一言文句を言うために』そう言いながら、再開した硝子に手話を使い会話をする将也。本当に彼は、文句を言うためだけに手話を覚えたのでしょうか?久しぶりの再開、硝子は突然現れた将也に対して『どうして?』と問いかけます。
当然ですよね、自分をイジメていた相手が成長してから急に現れたわけですから…イジメられた側としては、馴れ馴れしく登場した相手に対し警戒を抱くのは…。小学生の頃、筆談に使用していたノート…沢山の落書きをされ、池に捨てられた“忘れ物”を、将也は“返しにきた”という名目もありました。
しかし、手話を覚え彼女が大事にしていたものを返し、謝罪をしても将也の罪は消えず、そして楽しかったはずの硝子の小学生時代の時間は取り戻せないと…彼女の母親の言葉で、将也は思い知るのでした。

『聲の形』石田将也の真実5:後悔?同情?恋心?硝子への想い

運命の再開を果たした後、それから将也・硝子2人の時間は急激に動き始めます。本当ならば、硝子が転校してきた時…ほんの少しでも彼女の事を理解出来ていれば、もっと早くに“友達”になれたはずの2人…。
将也は、高校生活の中で初めて出来た友人「長塚智広」「真柴智」との出会いや小学校時代の同級生「植野直花」や「佐原みよこ」「川井みき」「島田一旗」との再開…そして硝子の妹の「西宮結弦」などと知り合い…1人で孤立していた彼の周りは、次第に賑やかになっていきます。
しかし、それは新たな問題と向き合うべく「試練」でもあったのですが…イジメていた側とイジメられていた側、これは成長して久々に再開したからといって、そう簡単に変わるような立場ではないですよね。小学生の頃、本当に悪かったのは将也?それともなんでも笑って許す事しかできなかった硝子?

罪悪感から、許してほしい一心で硝子にコンタクトをとった将也…硝子は、そんな将也を受け入れ次第に好意をもつわけですが…将也の方はというと…失ってしまった彼女の時間を少しでも取り戻す為に献身的な提案をしていた身なので硝子の「気持ち」に気づく事が出来ず…。
そして、ようやく硝子への想いは「恋」だと気づくも、それまでの自分の行いを考えては、素直に向き合う事は出来ませんでした。将也は自分自身が思うよりも「誰よりも優しい心」が芽生えると同時に過去のしがらみから「疑心暗鬼」にも悩むようになります。

物語は進み、20歳になった将也…実家の理髪店を継ぐ事を決意した彼ですが、硝子は…と、いうと高校卒業後に夢をかなえる為に上京。硝子の夢は理容師になる事!2人は過去を乗り越え、お互いを許し「大切な人」となりました。
成人式の日、子供だったあの日、大人になった今扉の向こうには、2人にとっては辛い過去が待っている…けれど、今の自分達には乗り越える力も、変えていく力もあると新たな一歩を踏み出していきます。将也はしっかりと、硝子と手を繋いで…。

いじめっ子?いじめられっ子?あなたは、どっちでしたか?

『聲の形』は主に将也の視点から小学生~高校生までの様子、そして旧友たちと再開してからは硝子や直花たちの視点で描かれる「現在」を見る事が出来ますが、イジメを行っていた小学生の頃のストーリーは、読み手によっては感じる事は様々だと思います。
小学生~中学生くらいの子供って、恐ろしいほど周りと違う子を見つけるのが上手だと思いませんか?違うというだけで、自分たちとは別のものだ!と思う節が強いと感じます…それは、良い意味でも悪い意味でもありますが…筆者は本作を読んで苦い思い出をふりかえった1人です。
イジメをしていた・イジメをする様子を見ていた・イジメられていた…と、クラスにいたキャラクターを簡単に分けると3パターンになりますが、自分の立ち位置はどこに属していたのか思い出してみるのもいいかもしれません。将也のクラスには、クズいと言われる学級委員長の「川井みき」という女子がいますが―…

意外と、みきに当てはまる方って多いと思います。思い出は美化されると言いますが、本当にそのとおりなんですよね。逆に将也のような子供だったな~と感じる方は、いつ「大人」になったと感じましたか?
冒頭でも記しましたが『聲の形』は読んでいて“面白い!”と感じるような作品ではありません、むしろ人によっては傷を抉られる気分になる事もあるかと思います。読んでいる途中、ページをめくるのが辛くなる事もあるでしょう、それでも最後まで読んでほしい作品です。
将也の罪は本当に許されたのか?自殺を考えていた彼は、どのようにして生きる力を得たのか?硝子との関係は?などなど…是非、コミックを手にとってみてください。
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