映画『魔女の宅急便』のその後は壮大なヒューマンストーリーだった!必見のあらすじを紹介!

スタジオジブリ初めての黒字作品、魔女の宅急便の原作はキキが少女から女性、そして母親へと成長して行くヒューマンストーリーなのはご存知ですか?今回はアニメ映画魔女の宅急便のモデルになった全6冊ある原作のあらすじを一挙紹介いたします。キキが悩み笑い恋をし大人になっていく姿を是非見てみてください。

魔女の宅急便とは

魔女の宅急便とは童話作家角野栄子著書の児童書で、1985年から2009年までの間に書かれた本編6冊と、シリーズ終了後に出版された番外編2冊を含めた全8冊にも及ぶ児童書のシリーズです。

主人公の少女、魔女のキキが様々な人、事柄に出会い成長していく様子が描かれたヒューマンストーリーで、連載からシリーズ完結までに24年にも渡って描かれており、少女から女性へ、そして母親へと成長して行くキキの姿を見ることが出来ます。

今回はそんな魔女の宅急便の原作1~6巻のメインストーリーのあらすじを紹介します。ジブリ版とは違うキキの成長していくストーリーを是非ご覧ください。

ジブリ製作のアニメ映画のあらすじ



魔女の宅急便1989年7月、アニメ制作会社スタジオジブリによって映画化されました。監督はいまや巨匠として有名となった宮崎駿です。風の谷のナウシカや天空の城ラピュタなどオリジナル映画を中心に製作していたジブリとしては初の他者原作の長編アニメで、原作者の角野からの唯一の注文はキキが旅立つときに故郷の木に括り付けられた鈴を鳴らすことのみでした。

火垂るの墓、となりのトトロと興行収入が赤字続きのジブリでしたが魔女の宅急便では、興行収入は約41億配給収入が21.7億になり、日本アニメーション映画の記録を塗り替える大成功を収めました。

作品は評価も高く第13回日本アカデミー賞話題賞、第7回ゴールデングロス賞にて最優秀金賞マネーメイキング監督賞予告編コンクール賞など数々の賞を受賞しています。

13歳の魔女キキと黒猫ジジ

声優高山みなみ演じる13歳の魔女の少女キキは、相棒の佐久間レイ演じる黒猫ジジとともに魔女の修行のために故郷の村を出立するところから物語が始まります。10歳で魔女として生きるか人として生きるかを選び、13歳の満月の夜に知らない町へ修行に出て独り立ちをするのが魔女のしきたりですが、魔女の薬も作れず飛ぶ事しかできないキキはまだ半人前で周囲に心配されながらも無事に出立します。

黒猫のジジとは、魔女になる少女と同じ日に生まれた黒猫をパートナーにする風習が有り、キキが幼い頃から大切なパートナーとして一緒に育ってきました。キキの魔法の力によってキキとジジは会話する事ができますが、他の人にはジジの声は聞こえません。

そんな二人(一人と一匹)が生まれ育った村を出て海のそばの大きな街コリコで生活し、成長していきます。

コリコの街のこと

キキとジジの降り立った海の見える大きな街、コリコいろんな国のいろいろな地域の風景が混ぜられて出来上がりました。ロケハンしたのはスウェーデンのストックホルムゴッドランド島のヴィスビュー、あとは宮崎自身が旅行したアイルランド、他にもアメリカのサンフランシスコやフランスのパリ、イタリアのナポリなど様々な風景が織り交ぜられています。

コリコの街は宮崎によれば二度の大戦を経験しなかったヨーロッパとして描かれており、巨大なボンネットバスや飛行船、白黒テレビの普及や多くの人でにぎわう市場などとても豊かな街な事が伺われます。

コリコの街には魔女はおらずその珍しさから人々の態度はとてもよそよそしいものでした。そんな中パン屋グー・チョキ・パン店のおかみ、おソノに気に入られてキキ達の街での生活が始まります。

トンボと飛行機

トンボはコリコの街に住む空を飛ぶ事に憧れる少年で、街の飛行クラブに所属しています。キキ達がコリコの街に到着した際に空を自由に飛ぶキキを見かけて声を掛けますが、最初はナンパかと思ったキキに冷たくあしらわれてしまいました。

トンボというのは仲間内で付けられている愛称で本名はコポリといいます。性格はとても明るい少年で、気さくさと持ち前の愛嬌で男女問わず多くの友達がおり、最初はかたくなな態度だったキキも次第に心を許して仲良くなっていきます。

飛行クラブでは人力飛行機の研究をしており、普段の軽い態度とは違って人力飛行機の研究に関してはとてもまじめに取り組んでいます。物語のエンディングでは飛行機が完成してキキと共に空を飛ぶシーンが描かれていました。

原作とジブリ版の違い

ジブリ版魔女の宅急便原作の1,2巻にあたりますが、原作に忠実に描かれているのは村を出て街に着くまででそれ以降は登場人物以外は殆どジブリオリジナルになっています。次第にオリジナル色を強め原作とかけ離れて行く作品に、製作当初は原作者の角野は製作が進むにつれて難色を示したそうで、何度か宮崎と対談を繰り返したそうです。

原作版ではアニメではあまり表現がされていなかった童話ならではのファンタジー要素が多分に含まれており、時代と共に衰退していった魔女の力についても触れられています。キキの母のコキリも空を飛ぶ魔法薬草から薬を作る魔法しか使えないと描かれていました。

監督 宮崎駿の思い



魔女の宅急便のアニメ映画化が決定した際、宮崎は火垂るの墓ととなりのトトロの製作で手一杯で、当時若手だった片渕須直が監督を行う予定でした。しかし映画のスケールの拡大にしたがって宮崎が監督する事になったそうです。

後のインタビューで宮崎はそれまで監督をした自身の4作品を振り返りここまでやれたらいいやという気持ちがあったため、魔女の宅急便に関しては最初はやる気が無かったと明かしています。しかし、製作が決まりやるとなったらちゃんとやろうという思いで取り組んだそうですが、全ての作業が終了したときに全力投球じゃなかったという後ろめたさが残ったとコメントしています。

クレジットでは脚本は宮崎のみが表示されていますが、実際は鈴木俊夫プロデゥーサーも多く手伝い脚本製作はほぼ共同作業のような状態だったそうです。

原作 魔女の宅急便(第1巻)

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1985年に刊行された第一巻魔女の宅急便は1982年から1983年、書籍母の友にて連載をされていました。

小さな町に住む魔女コキリ民俗学者オキノの間に生まれた女の子キキ。彼女はほうきで空を飛んだときの気持ちよさを忘れる事ができず、母と同じ魔女になる道を選びます。しかし人類の文明や科学の発展によって魔法や魔女の力は徐々に衰退しており、古の魔女たちの仕えた様々な魔法やまじないは殆ど残っていませんでした。

母のコキリは薬草から薬を作る魔法空を飛ぶ魔法の2つしか魔法を使う事ができず、キキに至っては空を飛ぶ魔法にしか興味を示さずに薬草から薬を作る魔法はまったく覚えませんでした。それでもキキは同じ日に生まれて共に育てられた黒猫ジジと共に魔女のしきたりに従って13歳の満月の夜修行の旅に出る事になります。

キキとコリコの街



母が作った真っ黒な服黒猫の相棒、母の古びたほうきに跨って旅立ったキキでしたが、大きな町はよしたほうがいいという母の忠告をきかずに一路海を目指します。山の中の田舎で育ったキキはどうしても海が見たいと願っていました。

川を辿り、土中の小さな村や町を跳び越してようやくたどり着いた海のそばの大きな街コリコ。キキはこの街にすると石畳に降り立ちますが、魔女を見たことも無い街の人々の反応はキキ達が生まれ育った暖かい田舎と違いとても冷たいものでした。

街の人の冷たい反応に落ち込むキキはジジに励まされながらもフラフラと街の中を歩き回っていましたが、狭い通りにあるパン屋の前を通りかかった時、買い物客の忘れ物を届けようと慌てて店から出てきた臨月の女性、グーチョキパン店のおソノに代わり自分が届けようかと声を掛けます。

おソノさんと駆け出しの魔女


忘れ物を届けた事がきっかけでおソノに気に入られ、キキ達はパン屋グーチョキパン店の二階に居候する事になります。コリコの街でパン屋を営んでいるのは快活で元気な妻のおソノと無口ですがやさしい夫のフクオの夫婦です。おソノのお腹には赤ちゃんがおり、キキが居候してすぐにノノという女の子が生まれます。

魔女といっても空を飛ぶ事しかできないキキは、生活をする為に自分で出来る事を考えて空を飛んで荷物を届ける宅配業を思いつき、店の隣の粉置き場を利用して魔女の宅急便を開業します。宅配を通して色々な人と出会い物を届けるだけじゃなく人の気持ちも一緒に乗せて運んでいることを実感していきます。

キキととんぼと飛行クラブ


初めて海のそばで夏を迎えるキキはおソノさんが若い頃に着ていたという黒い水着を借りて海へ行くことになります。そこで飛行クラブで魔女のほうきを研究するメガネの少年、とんぼに出会います。

海辺でキキを見かけたとんぼはキキが気付いてない間にほうきを盗んでしまいました。おかげで高波にさらわれた子供を慣れないほうきで何とか助ける事になったキキ。一方どんぼは盗んだほうきで高台から空を飛ぼうとして失敗し、母からもらった大切なほうきを折ってしまいます。あまりの出来事に怒る事も出来ないキキでしたが、とんぼの飛行クラブの研究に協力し、ミミとも出会い、キキには同年代の友達が出来ました。

やがてあっという間に一年の修行が明けキキ達は一度生まれ故郷に戻りますが、キキはすぐにまたコリコの街へ戻ってきました。

原作 魔女の宅急便 キキと新しい魔法(第2巻)

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原作第二巻、魔女の宅急便 キキと新しい魔法1993年に初版が発刊されました。

キキがコリコの街に来てお届け物屋を開場してから二年目、相変わらず忙しいキキの日常ですが、二巻目ではキキのお届け物に対する思いや考え方に少しずつ触れていきます。

2014年には実写映画魔女の宅急便が上映され、こちらはほぼ原作に忠実に作られており、二巻までの内容になっています。実写版ではキキ役を小芝風花、とんぼ役を広田亮平、おソノ役を尾野真千子がそれぞれ演じています。

モリと病気になったカバのマルコ



忙しく飛び回るキキは同い年の女の子モリととっても元気な弟のヤアに出会います。コリコの街は相変わらずユーモラスな人が溢れていますが、その人々との楽しい交流の中にも色々なヒントが隠されているのでただの面白い日常と言うわけではありません。

その最もな話は動物園のカバのマルコの話で、マルコはライオンにしっぽを齧られてしまい中心点行方不明病という病にかかってしまいます。中心点行方不明病とは、ざっくりと説明すると自分が何だか分からなくなってしまう病気で、カバのマルコは尻尾を無くしたことで自分が何だか分からなくなってしまっていました。

キキは明らかに重量オーバーのマルコを網で釣りあげて動物園から獣医の元へと運びます。

黒い手紙の魔女 荷物以外の運ぶもの

14歳になったキキは、自分が運んでいるのは優しい気持ちだけじゃないのかもしれないと気付き始めます。毎日が大変だった1年目と比べると二年目は善意や悪意といったお届け物に込められた思いにも気持ちを馳せるようになっていきます。

きっかけは一通の黒い封筒。それは決してポジティブな思い出は受け取れないようなものでした。街の人々が元から持っている魔女のネガティブなイメージも相まって、キキは魔女の持つネガティブなイメージをコリコの街の人々から受ける事になります。

そして、自分が知らない間に人の悪意も運んでいるのかもしれない、そう思い至ってしまったキキは今度は自分が中心点行方不明病にかかってしまいます。魔女としての自分周囲から観た魔女とのギャップなどと向き合うことになります。

見習い魔女と新しい魔法



キキが魔女として初めてぶつかった大きな壁。街の人々の持つ魔女というネガティブなイメージに正面から向き合ったキキは、魔女とは何か自分とは何かという問いの答えを出すためにいったん実家に帰り、母のコキリにくしゃみの薬の作り方を教わります。

空を飛ぶこと以外で魔女のキキとして出来る事。くしゃみの薬は今まで何となく魔女になったキキが、今後しっかりと魔女として生きていくために手に入れた新しい魔法です。空を飛ぶことだけじゃなく、黒い手紙から始まった一連の騒動は、キキに魔女とは、自分とは何かと向き合わせ、結果キキは自分に足りない事に正面から向き合い生き方をしっかりと決めることになりました。

原作 魔女の宅急便 キキともうひとりの魔女(第3巻)

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原作第三巻の魔女の宅急便 キキともうひとりの魔女2000年に初版が発行されました。3巻ではキキがコリコの街に来て4年目、16歳になったキキのお話を読む事が出来ます。

お届け物屋やくしゃみの薬はコリコの街の人々にすっかりなじみ、キキも街の住人として多くの人に受け入れられ日々忙しい生活を送っていました。そこへ黒い服を着た自称魔女の12歳の女の子、ケケがやってきます。

12歳の魔女と16歳の魔女キキ(キキ視点)

ケケがキキの前に現れてからキキの生活は一変します。突然一緒に住むことになり戸惑いながらも生活を始めるキキですが、ケケはキキにまとわりつきキキの仲のいい人達とすぐに仲良くなります。

ケケがいると不可思議なことが起こりコリコの街のもうひとりの魔女評判になっていきます。それはキキの仕事や生活にも影響し、次第にケケのこともケケに振り回されている自分のことも許せなくなってしまいます。

キキはケケに魔女かどうかを聞きますがケケは魔女のしるしはなんだと逆にキキに問い詰めます。相棒のジジとも喧嘩してしまい、ジジも家出してしまいました。さんざん悩んだキキは自分を中心とした考え方ではなく、ケケのこと、コリコの街や人々のこと、そしてとんぼさんへの気持ちに向き合い、ケケや自身の思いをしっかりと受け入れました。

16歳の魔女と12歳の魔女ケケ(ケケ視点)

幼い頃に魔女の母親を亡くし12歳で魔女として生きているケケは、魔女のしるしや昔からのしきたりをよく知りません。自分の魔女の力についてもよくわかっていません。ケケからすると、キキの自分をはっきりと魔女だと判っていることも、自身の得意分野を生かして仕事をしていることも、多くの仲のいい人々のことも、相棒の黒猫のジジのことも、うらやましくて仕方が有りませんでした。

やがて、はっきりと魔法の片鱗を見せたケケは自分を見失って上昇し、空から落下してきたキキとジジを助けてコリコの街を去る事にします。キキを助けたことでコリコの街ではする事が無くなったというケケ。キキに見送られながら電車で父親の元へと帰りました。

キキの初恋



―わたしは、とんぼさんがすき、とんぼさんのコリコの街もすき…

ケケとのごたごたを経験し、嫉妬や疑い、競争心や欲といった自分が今まで知らなかった自分の一面を知ったキキは、その中のとんぼへの気持が他の街の人々への気持ちとは違う事に気が付きます。

とんぼへの気持ちが恋心だと自覚をしたキキは、自分がケケに抱いた暗い気持ちやとんぼへの恋心、コリコの街の人々への思いにしっかりと向き合いそれぞれの気持ちにちゃんと答えを出してまた一歩大人になりました。

ケケが旅立ってからすぐとんぼも大きな街の大学への進学の為にコリコから旅立ち、キキは一人コリコの街で魔女として残る事になります。

原作 魔女の宅急便 キキの恋(第4巻)

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第4巻 魔女の宅急便その4 キキの恋2004年に初版が発刊されました。4巻では17歳の夏から18歳の夏までのキキの話が収録されています。

大きな街の大学で勉強をしているとんぼとは遠距離恋愛をしているキキ。夏休みには帰省するはずが、この休みは丸まる雨傘山で過ごすことを手紙で告げられキキは拍子抜けしてしまいます。そんなキキの元に同い年のモリから夏の間料理の修行をしたいので弟のヤアくんを預かってほしいという連絡が入ります。

モリの弟でこの年8歳になるヤアくんは、とても腕白な男の子でキキとジジは悩みますが、モリの夢の為にヤア君を夏の間中預かる事にしました。ヤアくんはおソノさんの娘のノノちゃんや更に新しく生まれた息子のオレくんとも仲良くなりすっかりお兄さんになっていてキキとジジの心配は稀有に終わりました。

ヤアくんとノノちゃん 小さな恋



初めて会った時には腕白ぶりを見せつけたヤア君でしたが、キキの元に夏の間預けられることになった8歳のヤア君は、おソノさんの子供のノノちゃんとオレ君相手にすっかりお兄さんらしい振る舞いをしています。

森のコテージで行った子供たちのお泊り会では、肝試しまっくらくらさんぽを行い他の子供たちを引率する事だってできます。キキ達も腕白だったヤア君がもう立派なお兄さんになったんだと安心しますが、ある時ヤア君が失踪してしまいます。

ノノちゃんの5歳の誕生日、ヤア君が姿を消してしまいキキたちは大慌てです。ヤア君を探している間にノノちゃんまで姿を消しており、キキとジジは町中を探し回りました。散々街の中を探して時計塔の中で身を寄せ合って仲良く眠っている二人の姿をようやく見つける事が出来ました。

暗い森のザザ



キキはある時、老婦人ザザから泡だて器を買って自らが営むアジ川駅の近くの山荘まで持ってきてほしいという依頼を受けます。その日友達にパーティーに誘われていたキキは、時間ばかりが気になって焦ってしまいます。

キキの焦りを知らないザザはのんびりとしておりキキに川で洗濯をするよう頼みます。川での洗濯が終わるとキキのホウキが見当たらず、キキはザザが隠したのではないかと疑います。ホウキを探している際にジジとも逸れてしまいキキは途方に暮れてしまいました。

ジジはケケが居た時に家出した際、助けてくれた青年ノラオに保護されていました。一行はザザの山荘に戻るとキキが失くしたホウキをザザが見つけており、ザザの作ったスープをごちそうになりました。キキは自分の猜疑心を反省して自分からとんぼに逢いに行くことを決めます。

コキリの病



―おかあさん、目をあけて、おねがい、おねがい、行かないで!

とんぼに逢いに行き雨傘山で楽しいひと時を過ごし、日々の生活を過ごしていると1年なんてあっという間に過ぎてしまいました。恋に仕事にと忙しい17歳になったキキの元に母のコキリさんが夏風邪で倒れたという連絡が入り、キキとジジは慌てて故郷へ帰ります。

ちょっとした風邪なら魔女の薬で何とかしてしまうコキリが倒れた。危篤状態のコキリを前にキキの頭の中にはコキリの老化や魔女の力が弱くなっていたりと様々な考えが浮かび頭を離れません。必死の看病のおかげで無事コキリは回復し安心したキキは、自らが育てているくすりぐさの畑を広くすることを決めました。

原作 魔女の宅急便 魔法の止まり木(第5巻)

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魔女の宅急便その5 魔法の止まり木2007年に初版が発刊されました。5巻では19歳になったキキの話が描かれています。旅立ちから6年、少女から大人の女性になったキキは初めて独り立ちをした13歳の魔女ライに出会います。

1日限定魔女のスープと書かれた看板に誘われ、キキはライの作ったスープを飲んでみますがその味は時が止まってしまうような味でした(悪い意味で。)コリコの街にはキキが居ることを知ったライは、一緒に棲まないかと言う誘いを断って掟に従いコリコの街を後にします。

自分の寂しさからライの旅立ちを邪魔してしまうところだった事に気が付いたキキは新しい生活に向かって歩き出したライの背中を静かに見送ります。ライはその後新しい街を見つけてスープ屋を無事開きます。

ララとキキの幸せのヴェール宅急便



キキとララおばあさんが共同で立ち上げた幸せのヴェール宅急便は花嫁たちに大好評で、キキは毎日大忙しでコリコの街を飛び回ります。この月に結婚したら花嫁は一生幸せに生きる事が出来ると言われている6月は大盛況で、キキはヘロヘロになってしまいます。

忙しい事は良い事だと仕事を頑張るキキでしたが、ちょっとした勘違いからヴェールをお届けする予定がダブルブッキングしてしまい、キキはうなだれてしまいます。身も心も疲れているキキにおソノさんの優しい言葉が身に沁みました。

ジジとヌヌ 



キキが大人になる間に、ジジももちろん大人になっていました。普段はキキととんぼのことを冷ややかな目で見ているジジでしたが、ジジもお年頃。ジジにヌヌという可愛い白猫の恋人が出来ました。(ジブリ版ではリリーでした)

普段キキとジジが話をしている魔女猫語にも普通の猫語が混じり、ジジはヌヌと話すために自分が話す魔女猫語から普通の猫語に直そうとしていました。大人の猫言葉を勉強するというジジに、キキは複雑な思いを抱きます。

そんなとき、ヌヌの飼い主の孫でファッションデザイナーのサヤオと出会いキキにも変化が訪れます。プレイボーイなサヤオの態度に最初キキは反感を感じていましたが、サヤオのもつ考え方とキキの考え方が似ていることに気付きサヤオのファッションショーの手伝いをすることになりました。

キキと少女時代の終わり



ファッションショーに出た頃からキキはうまく飛べなくなってしまいます。心の中と同じ魔法の力もフワフワとしたものになってしまいました。手紙でキキの状態を知ったトンボはとても複雑な気持ちを抱きます。

キキの心の中も複雑で、いつも昆虫の話ばかりとんぼのことや、自分と価値観が似ているキザなサヤオのこと、恋を切っ掛けに変わってしまったジジのこと、そしてフワフワと定まらない自分の気持ちのこと。そんなキキの心が魔法の力にも影響してしまいます。

やがて結論として、キキはサヤオに自分の結婚式にはドレスを作ってくれと告げ、とんぼへの想いを選びます。4月にとんぼはコリコの街の中学の生物教師として帰省し、2年後に二人は結婚しました。

原作 魔女の宅急便 それぞれの旅立ち(第6巻)

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魔女の宅急便 それぞれの旅立ち2009年に初版が発刊されました。5巻から13年後35歳のキキと36歳のとんぼの間にはニニとトトという双子が生まれており、11歳になっています。キキは相変わらずお届け物屋を営んでおり、とんぼは昆虫が大好きな生物教師です。

最終巻の物語はヤアくんとノノちゃんの結婚式から始まります。キキがコリコの街に着てから22年、22歳になったノノちゃんと26歳のヤアくんはあれからも恋を育み続け、ついに結婚する事になりました。

キキ達の子供の双子は性格は正反対おてんばな姉のニニ物静かで読書家の弟のトト。ニニは魔女になるかどうかを迷っていて、トトは魔女や魔法に興味はあるのに男の子だから魔女にはなれない事に悩んでいました。今回はそんな二人の子供の物語です。

コリコの街のニニとトト



キキの双子の子供にもそれぞれ魔女猫の相棒が居て、ニニにはププが、トトにはペペが一緒におり魔女猫言葉で会話をする事が出来ます。

ニニは10歳を過ぎてもまだ魔女になることを決められず、11歳になった今でも魔女になるという決断を先延ばしにしていました。キキのようには上手く飛べず、トトのように魔法にも興味が持てない。そんなニニは進路を決めた友達から魔女になることが決まっているといわれ衝撃を受けてしまいます。

一方トトは魔法の力や魔女に対してとても興味があるのに、男だというだけで魔女になれない伝統に思い悩んでいました。そんなトトをみていたどんぼはトトにもほうきが必要だと話しキキはトトのためにもう一本ほうきを作ります。でも、魔女ではないトトにはほうきで空を飛ぶ力はありませんでした。

ニニの物語



キキから13歳の時に着ていた魔女の服をもらったニニは早速着てみます。するととんぼやおソノさんから、キキがコリコの街に来たときみたいだと言われ、ニニはちょっぴり傷ついてしまいます。

元々おしゃれに興味のあったニニはほうきや魔女の服、リボンまでデコレーションしとても変わったスタイルにしてしまいます。その服装が街の人々の間で話題になり、ニニに雑誌の取材まで入りますが取材当日、ニニは離島で難産に苦しんでいる母馬を動物園まで届ける事になりました。

ちょうど台風が来ている最中、ニニは暴風雨を避けるために別の島へ降り立ち母馬の出産に立ち会うことになります。無事に母馬は双子を産み落とし、ニニは取材の為にデコレートした魔女の服で新馬の体を拭いてあげました。このことがニニの進路にとても大きく影響する事になります。

トトの物語



一方トトは魔法の力が無いのに空を飛ぼうとしてキキが作ってくれたほうきを折ってしまいます。落ち込むトトが出会ったのはミュージシャンのゾイという青年で、トトはゾイを通して音楽の楽しさを知りました。

音楽は楽しい、歌も面白い。でも空の一番高いところに吹く風の音を聞いてみたい。諦めきれないトトの元に、30歳になったケケから手紙が届きます。魔女のようで魔女じゃない二人の交流は続き、トトはケケの住む森へ遊びに行くことにしました。

初めて一人で遠出する事になったトトは電車の乗り継ぎを失敗ししてしまい約束よりも一日遅れで到着し、ケケは用事で大都会に行ってしまった後でした。落胆するトトでしたが、半ばヤケクソ気味にほうきを鳴らし森で歌っていたときに不思議な少女に出会います。この出会いがトトに変化をもたらします。

それぞれの旅立ち



やがてトトとニニはそれぞれの思いを胸に13歳の誕生日を迎えます。ニニはこの日初めて魔女として旅立つ事を口にし、キキはとても驚き喜びました。そして満月の夜、まだあまりほうきには上手く乗れないのですが、ニニは大空に舞い上がり家族やコリコの街の人々に見送られて独り立ちの旅にでました。

そして、トトも旅立ちの決意を固めていました。空を飛ぶ事も薬を作る事も出来ないけれど、それでも半分魔女としての生き方を探すと決めたトト。キキととんぼはトトが旅立つ決意を固めているのに気がついており、覚悟を決めていました。

今のトトは変わるわ。今のトトとはお別れだもの、そしてかあさんはたのしみに、変わったトトをまってるわ。一人で駅に向かうトトの背中を見送り、22年にもわたって続いてきたキキの物語は幕を下ろします。

きっとあなたも恋をする。魔女の宅急便の物語

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ここまで読んで下さりありがとうございます。今回は原作版魔女の宅急便の1~6巻のあらすじを紹介させていただきました。

私が魔女の宅急便の原作に出会ったのは小学校の高学年の頃でした。それまで慣れ親しんだファンタジーの童話と違い、魔法は特別なものではなくちょっとした特技のようなものとして描かれている少し不思議な世界観に子供の頃はとても惹かれて何度も読み返したのを覚えています。

大人になってから読み返してみてもやっぱりちょっと不思議な世界の中で生きているキキ達を始めとしたコリコの街の人達。魔女の宅急便といえばジブリ版のアニメとして浸透していますが、その大元になった原作も多くの人に触れて欲しいと思っています。

この物語は小学校低学年から大人まで、ファンタジーの世界観少し不思議な話が好きな方にオススメです。こちらの記事もオススメ!