【血界戦線】ツェッド・オブライエンはザップ最強の相棒!その魅力を余すトコ無くご紹介!

一夜にして異界(ビヨンド)と人界の入り混じる地球上で最も剣呑な緊張地帯と化した元紐育(ニューヨーク)=ヘルサレムズ・ロット。その街の片隅で、人類の存亡を賭けて超常的脅威と戦い続ける秘密結社ライブラの活躍と、ヘルサレムズ・ロットの超常的且つ非常識的且つデタラメな日常のドタバタを描いた人気コミック『血界戦線』。アニメ第2期『& BEYOND』も開始し再注目される本作から、今回は、ザップ最強の相棒=ツェッド・オブライエンをご紹介。それでは行ってみよう! 「貴方の程度の低い嫌がらせは、無教養からくる的外れも含むわけです。理解できたらさっさと自己紹介してしまいましょう」

【血界戦線】ツェッド・オブライエンってどんなひ…ヒト!? 人ではないよね? ナニコレ?


異界と現世の交錯する世界で最も剣呑な街、ヘルサレムズ・ロット(以下、HL)。超常、魔術、非常識、デタラメ、ありとあらゆる混沌を寄せ集めて鍋に放り込んだ様なその街の片隅で、今日も今日とて人類の存亡と世界の命運を賭けて闘い続ける組織がある。その名も、秘密結社ライブラ

血界の眷族(ブラッドブリード)を専門とするその異能者集団の中に、一際異彩を放つルックスのルーキーが一人。スラッとした長身ながら、ザップ曰く「マジ半透明」「あの質感、ジャパニーズスイーツくず餅か」、揚句「さかなクン」とまで言われるほどの誰がどう見ても確実にそうとしか形容しようの無いの完っ璧なイメージ通りの半魚人


――なのに、使う技はザップと同じルーツである斗(ひきつぼし)流血法・シナトベ風属性のシナトベ。「半魚人なら水ちゃうんかい!」と、ザップならざるともツッコミ入れたくなりますな!

初登場時から長時間シルエットで散々勿体つけての半魚人だったりと色々ツッコミどころ満載ながら、クールで知性的で、でも時々年齢相応な子供っぽさが見え隠れするツェッド・オブライエン。今回は、そんな彼のキャラクターをちょっと掘り下げてご紹介しましょう!

ツェッド、こう見えて13歳なんスよ……まだ13歳とか、どんな過去が!?

出典:http://kekkaisensen.com

前項で「年齢相応な子供っぽさ」と書きましたが、そう、何を隠そう、ツェッドってコレで13歳なのです! アリエネー! それもそのはずで、彼は真っ当な生き物の生まれ方をした生命体ではないのです。

HL在住の異界人にして、「アレ? よく見たら、キミこっち(異界)じゃないよね?」と言わしめる存在である彼のルーツは、本作の中でもかなり特殊です。この『血界戦線』という作品に於いて、登場人物(人じゃない存在も含む)の多くは、人間か、元人間か、異界存在かに大別出来るのですが、そのどれでもないのです。

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彼の正体は、血界の眷属によって退屈凌ぎに戯れで生み出された人間と魚類の交配種なのです。本作では、血界の眷属の脅威と同時に、時として、人間を超越した存在になってしまった者の悲哀も描かれます。ツェッドは彼が「伯爵」と呼ぶ血界の眷属が話し相手を欲して生み出した生命体であり、その誕生秘話には、実は血界の眷属と成ってしまった者の孤独が秘められていたのです。

そう、彼はこの世でたった一人、同じ種族の仲間が存在しない、たった一つの孤独な生命。本来は、生まれた水槽の中で、来る日も来る日も伯爵の話し相手を務め、やがて寿命で絶命していくだけの存在のはずでした。


伯爵のとこしえの倦怠に付き合うだけの彼の人生を一変させたのは、ザップの師、裸獣汁外衛賤厳(らじゅう じゅうげえ しずよし)との出逢いでした。伯爵を討ち取った汁外衛が、館の中でツェッドを発見したのです。人語を解する知能があると知った汁外衛は、ツェッドに選択を与えます。このまま館と共に焼かれて死ぬか、外の世界で命の限り生きるか……。

ツェッドは、後者を選びました。そして、汁外衛に弟子入りし、風属性の斗(ひきつぼし)流血法、シナトベの正統継承者となったのです。

あ、ちなみに13歳ってのは、汁外衛によって水槽から出してもらった日から数えて13年ってことで、精神年齢の通り、実年齢も13歳以上である可能性が高いです。ツェッドと伯爵が過した日々に時間という概念が無かったという事の裏付けとも言えますな。オマエ本当は何歳だ、ツェッド。

ツェッドの技のルーツはザップと同じ! 斗流血法・シナトベとは?

斗(ひきつぼし)流血法とは、元々開祖である裸獣汁外衛賤厳(らじゅう じゅうげえ しずよし)にしか使いこなせない技でした。引火性の高い火属性血液と、揮発性の高い風属性血液双方の血液を体内で混ざり合わないように循環させ、機に応じて使い分けるなどという人外レベルの技術は、ザップにして「人間様のやっていい領域を超えている」と言わせています。

血法による血液の扱いに長け、自身の生命維持を完全に血法でコントロールし、身体の欠損も「血法でなんとでもなる」からと全く意に介さない。血界の眷属と闘う為の研鑚のみに生き、人であることを捨ててしまった“血闘神”そんな存在が揮う技が、斗流血法なのです。

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当然、そこまで血液の扱いに長ける存在など、早々現れるはずもありません。汁外衛自身、自分以外にそんな技を完全に体得出来るはずも無いことは承知の上だった様で、それでも斗流血法を伝承してゆく為、火と風、属性毎に分派して継承させることにしたわけです。

それでもなお、斗流血法の修行が過酷であることは、ザップの「悪夢の万漢全席みたいな修行の日々」という発言の通り。そんな修行を経ても、ザップは火属性のカグツチしか伝承されませんでした。そうして残った風属性の技を伝承されたのが、ツェッドだったというわけです。

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ザップのカグツチが刀剣の形状を取る刃身なのに対し、ツェッドのシナトベは三叉槍の形状を取ります。また、揮発した血液によって風を起こすことで、そよ風程度のソフトタッチから、無数の真空刃を生み出したり、ザップの様に血糸で網を張り捕縛するなどなど、兄弟子であるザップに負けない巧みな技を見せてくれますよ。

ツェッドとザップの関係を語るなら、このエピソードは外せない!


さて、ツェッドとザップの兄弟弟子愛が炸裂するエピソードと言えば、原作ファンなら第9巻収録、アニメ版『& BEYOND』第7話だった「鰓(えら)呼吸ブルース」を上げたいところでしょうが、筆者はあえて、原作第7巻収録『エスケープ フロム ペイン チェインリアクション』を推したい!

二人が登場するエピソードは数あれど、二人が活躍するエピソードというのは意外と少ないもので、活躍してもそのエピソードは二人が主役じゃないことが多いのですが、このエピソードはツェッドとザップがスティーブンからお遣いを頼まれるところからスタートします。


道中、トムとジェリーよろしく仲良くケンカする二人が愉しめるだけでなく、そこから怒涛のピタゴラスイッチ。一見関連性の無かった全ての要素が連鎖的に関係し、ツェッドとザップを巻き込んで二人を絶体絶命のピンチに陥れていくという、「内藤、よくこんなン思い付いたな。アンタの脳ミソどーなってんだ?」的エピソードなのです。

そして、注目すべきはその最後! 閉じ込められた金庫から二人が脱出する為、斗流血法・カグツチとシナトベの力を合わせ、即席のエアプラズマカッターを発生させるシーンです! 多分、現在刊行されている、映像化されているエピソードの中で、ここまで二人が息を合わせて技を発動したシーンなんて他に無いんじゃありませんか!? 血界の眷属相手のシーン以上に息が合ってますよ!

そんなワケで、未見の読者諸氏はちょっと500円玉握りしめて、最寄のTSUTAYAなり未来屋なり紀伊國屋なり書店へダッシュして7巻買って読もう! ねっ!

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ツェッド役の声優さんは緑川光さん!


グリリバっ! ツェッド役の声優さん、それは、グリリバっ! あの緑川光さんです! 『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』新条直輝役、「おまえを殺す!」でお馴染みの『新機動戦記ガンダムW』ヒイロ・ユイ役、一世を風靡したバスケ漫画の金字塔『SLAM DUNK』の流川楓役などで無数の女性ファンのハートを声だけで射抜いた伝説の声優さんですわな。グリリバっ!

個人的には『スーパーロボット大戦』シリーズマサキ・アンドー『機神咆吼デモンベイン』マスターテリオンなんですが。ああ、スパロボの時点で技名叫んでるじゃん、この人

ゲーム方面でやたらと廃人化しているのでも有名で、東京上京時に『ドラゴンクエストIII』に廃人と公言するほどハマっていたり、『ラグナロクオンライン』オープンβテストから参加して廃人化していたり、自身も出演する『スーパーロボット大戦』シリーズでも発売日の朝一に自腹で購入して遊んでいたり、ゲーム関係のエピソード上げたらキリがない人です。グリリバっ!

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【血界戦線】そんなわけで、ツェッドはザップのかわいい弟弟子なのです。


さて、ライブラ期待のミステリアス・ルーキーツェッドのご紹介、如何でしたか? ザップとセットで描かれることが多く、彼個人のエピソードというのも存在しないのですが(え? 『鰓呼吸ブルース』があるじゃん? アレは結局ザップアゲになっちゃってるんで…… )、彼が登場するエピソードに散見される情報をまとめて見ると、彼の人格が如何にして形成されたのか、そのバックボーンを確認できるはずです。

粗野でクズで粗暴でクズで猥雑でクズで下品でクズで……クズ……ああ、クズがゲシュタルト崩壊したじゃないか。とにかくクズなザップに対し、理知的で、ボキャブラリーも豊富で、品行方正、礼儀正しく紳士的で、人間としての出来からして真逆なツェッドは、何だかんだで好い凸凹コンビです。



原作コミックでは、ページ跨いでまで「人間としてまっ……たく尊敬できない」とザップに対して言い切っているツェッドですが、要所要所でザップの能力には感嘆しています。そう、人格は尊敬できなくても、こと斗流血法に於いては尊敬に足ると認めているワケです。

そんな二人ですから、碌なアイコンタクトも無く、行き当たりばったりでも各人が持つ能力を最大限に発揮して自然とコンビネーションを組んで闘うライブラの戦闘スタイルにあっては、極自然と師匠である裸獣汁外衛賤厳の技を二人で再現してしまうのです(微妙に汁外衛の域まで到達してない風なのが、三人の関係性までも描いているのかな、とも思います)。

同胞無き孤独な生命としてこの世に生を受けながら、汁外衛によって外界に解き放たれ、仲間を知ったツェッド。どんな在り得ないものも在りのまま受け入れてしまう、多様性にも程があるHLという街では、きっとこれからも新たな出逢いと別れがツェッドを待っているでしょう。ライブラの仲間達に家族として迎え入れられたツェッドの今後の活躍と成長には、要注目です!