【ピンポン】最強の男・ドラゴンが背負う宿命とは?圧倒的強者の葛藤に迫る!

松本大洋の傑作漫画『ピンポン』最強のライバルとしてペコの前に立ちはだかる風間竜一こと「ドラゴン」の活躍を徹底紹介!!その強さは名前のとおりまるで竜のごとく……。何物も寄せ付けない実力を持つドラゴン。絶対的な実力を持つ王者の余裕、そしてその裏に隠れる葛藤・・・ドラゴンのすべてがここに!

『ピンポン』ドラゴンこと風間竜一とは?

出典:https://www.amazon.co.jp

松本大洋の傑作漫画『ピンポン』のライバルキャラクターにして海王学園高校卓球部主将の風間竜一(かざまりゅういち)。右シェークドライブ主戦、オールラウンド型の風間は、名前の「竜」の字とまるで飛ぶ鳥を落としてなお上り続けるような強さから「ドラゴン」と呼ばれる最強の敵!
インターハイも2年連続で個人優勝する実力を持ち、さらにはそれにおごることなく強さを追求するストイックさを併せ持つ無敗の男・ドラゴン!求めるものは強さと勝利、その純粋な姿勢は時に周囲に冷酷だととらえられることもあるようです。
しかし、その実直なまでの強さへの執念はドラゴンをさらなる高みへと導き、その志に惚れこんだ人間からは尊敬の念を集めることもあるのです!才能におぼれず、たゆまぬ努力と情熱を持ち続けるドラゴンこそ最強の名にふさわしい存在。今回はドラゴン……風間竜一の魅力を余すこと無く紹介していきます!

アニメ版ドラゴンの声優は咲野俊介

ドラゴンの声優を担当するのは、数々の有名作品に出演する名優・咲野俊介(さくやしゅんすけ)!低く抑えたバリトンボイスは、ドラゴンの雰囲気にぴったりです!高校生徒は思えない(おっさんかな?)ほどの威厳と、落ち着き払った態度は自信と余裕をにおわせます……。
坊主にマッチョ……外見だけでも強そうなのに、咲野さんの威厳のある声が加わり作中最強のライバル然とした風格を醸し出します!どちらかと言うと可愛い外見をしているペコやスマイルと比較すると「本当にこいつに勝つことができるのか?」と思ってしまうほど強そうですよね!!
ここまで最強オーラを出しているドラゴンですが、強者ゆえの葛藤を抱えてもいるんです。高い実力を持ちながら、脆い面も持つドラゴンは人間らしくもありどこか親しみを持てます。強すぎるからこその危うさ、それらを含めたキャラクター性を感慨深く演じている咲野俊介さんの演技は必聴です!

映画版『ピンポン』ドラゴンの俳優は中村獅童

監督・曽利文彦×脚本・宮藤官九郎で制作された映画版『ピンポン』。そこでドラゴンを演じたのはなんとあの名優・中村獅童(なかむらしどう)!坊主に借り上げた中村獅童さんの風貌は、まるで漫画から飛び出してきたような再現度です。威厳あるたたずまいもドラゴンにぴったり・・・鋭い眼光に思わずひるんでしまいそうです!
さらに獅童さんのハスキーな声と荒々しい演技は、強さを探求し続けるドラゴンの雄々しさと、純粋すぎるあまりの危うささえ表現されているように感じます・・・!時には驚くような演出も交えた映画『ピンポン』は、漫画やアニメを見ていると気とは全く違う楽しみを与えてくれます!
漫画『ピンポン』の独特のタッチやコマ割りは、読み手にこれまでにない臨場感をもたらしてくれていました。その迫力をそのまま表現し、スポーツ映画に革命をもたらすような映画版もファン必見です!

強者を求めて。スマイルの才能を見込んだドラゴン


スマイルの中学最後の試合を見ていたドラゴン。結果はスマイルの敗北でしたが、その試合でドラゴンは自分をも凌駕するほどの才能を見出し、海王学園のレベルを引き上げるためにスマイルを勧誘します。
しかしスマイルは、卓球に打ち込む環境が全て整っているにも拘わらず勧誘を断るのです。最後のインターハイ予選、ドラゴンの見立て通りスマイルの順位は2位。スマイルの才能はドラゴンにとって脅威であり嫉妬の対象でもあったとのこと。
その気持ちを押して自分の学園に引き入れようとするドラゴンの冷静な判断力と余裕はさすが「王者」ですね!

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試合の前の儀式はひとりトイレに籠る。ドラゴンの本心は・・・?


試合の前には必ずトイレに行き、水を流しながら一人静かにうつむくドラゴン。その姿はどこか弱弱しさすら感じさせます。勝って当然の無敗の王者。常にてっぺんに居続ける重荷は少なからずドラゴンをむしばんでいたのでした。
強者というレッテルに怯え、焦り、一人じっと耐えるようにただずむドラゴン・・・。その苦しみを知るものはいるのでしょうか?強いだけの人間も、弱いだけの人間もいない。それなのに、ドラゴンは自分の弱さを誰にも見せることができず一人で戦っているのです。
勝つことが必然の常勝の王者ドラゴン。勝利への迷いは隙を生む・・・。強者然としたドラゴンはこの瞬間、迷いや自分の弱さと戦っているのでした。

ペコはドラゴンにとってもヒーロー?!無敵の強者が見せた顔とは


勝利を運命に背負うドラゴン。そのことはドラゴンにとって重荷でしかなかった・・・ドラゴンにとって、卓球は楽しいものではなかったのです。決勝戦をかけたペコとの対戦、自らをヒーローと名乗るペコ。
勝つことが当たり前でなければならないドラゴンは、ペコを圧倒的な強さでねじ伏せ、最初のゲームを制します。「ヒーローなんだろうが!」ドラゴンのこの叫びは、ヒーローを名乗るペコに助けを求めているようでもありました。
「勝利は必然、そういう強さもある」とチャイナを言います。その中にある常勝の苦痛、重圧、勝利へのむなしさ・・・ドラゴンはそれに耐え自らがヒーローでいることに限界を感じていたのかもしれませんね……。

呪縛から解放・・・羽を大きく広げ高く飛ぶドラゴン


卓球が苦痛なドラゴンに対して、楽しんで卓球をするペコ。勝って当たり前、卓球は重荷でしかない・・・それがドラゴンにとって当然の日常となっていました。しかし、ペコとの試合するうち、その日常が次第に崩れ始めます。
踊るようにボールを追いかけるペコと対峙するうち、ドラゴンの顔にも徐々に笑顔が・・・!!声援にも「邪魔するな!」といつも冷静で大人びているドラゴンらしくない子供っぽい発言。ペコとの試合で、卓球を楽しんでいたころの気持ちを思い出したのでしょう。
「いつまでも人を見下せるとこ、飛んでられると思うなよ。ヒーローは俺だぜ!」ヒーローとは、常識を覆し、明るく楽しく輝いている・・・そんなペコと対峙したドラゴンは、ペコを追って大きく翼を広げて羽ばたくのでした。

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風間竜一の活躍……アニメ版との違いは?


「人に弱みを見せると足元をすくわれる」厳格な祖父の元で厳しく育った父の風間卓。ドラゴンにも厳しくあたっていた祖父でしたが、ドラゴンに卓球の才能を見出してからは優しくなったとか。商才のある祖父の元で、ドラゴンは肩身が狭く育ったようです・・・。
ドラゴンは何のために卓球をしているのか?スポーツメーカーブランド「ポセイドン」の社長である祖父のブランドイメージに恥じないためなのか・・・?最初は楽しかったはずの卓球はいつしかただの重荷と化していったのでした。
祖父の力を頼ることを嫌い、独立してデザイナーなることを決意したいとこの風間百合枝は、原作には登場しないアニメオリジナルキャラクターでありながらドラゴンに強い影響を与えます。「自分のために卓球をしなよ」という百合枝の言葉に対し、わかってはいてもそれができないドラゴンは、複雑な思いを抱いたにちがいありません・・・。
アニメ版ピンポンではキャラクターの内面を原作とはまた異なった角度から掘り下げていますが、特にドラゴン……風間竜一と百合枝の「清い」関係からは繊細で複雑な心理描写を見ることができます。

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ドラゴンの名セリフ・名シーン2選!

何しろ才能ってものは求める人間のみにあたえられるものではないからな


才能を持ち、日々勝つための努力を重ねているドラゴンやスマイル。それに対して、努力は人一倍するものの、才能に恵まれなかったアクマ・・・。「才能は求める人間に与えられるものではない」アクマのその努力を知りながら、ドラゴンは冷静に言い放ちます。
チーム力を上げ、海王学園全体のレベルを上げるためには冷静な判断が必要・・・しかし、誰よりも努力をしているアクマには酷な言葉です。しかしながら、才能を持ちながらもそれにおごらず、努力をしてきたドラゴンだからこそ見える世界があるのでしょう。
人生のすべてを卓球にささげたとしても、たどり着けない壁がある・・・王者ドラゴンの審美眼と実力、そして勝利への執念を感じることのできる熱いセリフですね。

ドラゴン敗北・・・でもその表情は晴れやかだった


もはや必然となった勝利、いつの日にか苦痛になった卓球・・・ペコとの戦いの中で、それらすべてに怯えることなどないのだと悟ったドラゴン。「私はここまでだ、ヒーロー」ペコに敗北することを悟り、微笑を浮かべながら語り掛けます。
それでも、ドラゴンの表情は晴れやかでした。またここに立ちたい・・・試合中は鬼神のごとく戦い、トイレに籠り怯えていたドラゴンの面影はそこにはありませんでした。「またここに連れてきてくれるか?」そうペコに問うドラゴン。
ペコとの戦いで、卓球の楽しさを思い出したのでしょうか。「誰のために卓球するのか」・・・自分のため?チームのため?アクマやチームメイトに聞かれた問いの答えがこの瞬間出たのかもしれませんね。

強者ドラゴンのその後・・・強さの果てに見えたものとは


敗北後、インタビューを受けるドラゴンは自分の実力不足で負けたのだと明言し、ペコに敗北したことを言い訳一つせずに認めます。かつての王者らしい堂々とした受け答えが男らしくてカッコいいですね!その後、ペコはインハイ予選を1位通過、そしてプロ卓球選手として世界に羽ばたいていきます。
ドラゴンは世界選手権の代表から外れ、不調の様子。しかし、タムラ卓球道場のコーチをしているスマイルの元を訪れたドラゴンの表情は穏やかなものでした。「僕は好きですよ、凡庸な選手」スマイルの言葉に「嫌だよ」と答えつつドラゴンから勝利への執念は感じられず、自由で軽やか
勝負をすれば勝つことも負けることもある。死ぬほど努力するやつや、自分より才能があるやつ、才能があっても卓球を止めるやつ。強さの果てに見たのは卓球は人生の一部でしかないということなのかもしれませんね。