【空の境界】荒耶宗蓮の5つの魅力!不死の先に矛盾を抱えた悲しき魔術師のすべて!

奈須きのこの傑作伝奇ノベル『空の境界』。第五巻『矛盾螺旋』に登場する、本作の黒幕とも言える存在・荒耶宗蓮は、謎の多い魔術師です。荒耶宗蓮の語る根源とは何か?何のために魔術師をしているのか?読者に強烈な印象を残していった荒耶宗蓮の全てを徹底紹介します!

【空の境界】荒耶宗蓮とは?



奈須きのこの傑作伝奇ノベル『空の境界』に登場するキャラクター・荒耶宗蓮は、200年も生き続けている魔術師です。『空の境界』作中では巫条霧絵、浅上藤乃、白純里緒の3人の心の闇を覗いて、それぞれに素質があるかどうかを見極め、異能力を開花させることを誘引するなど黒幕とも言える存在です。表に立って行動をすることはなく、きっかけだけを与えどのような結末を迎えるかを観察しているという曲者。

第5章『矛盾螺旋』では、自らが考案し建設した小川マンションを拠点として死に対する実験を行っていました。64人の死体と人形を用いて、死で終わる1日を無限に繰り替えさせ観察をしていたのですが、その時にはみ出してしまったイレギュラー臙条巴により事態はおもわぬ展開を見せ……。

最終的に両儀式を自らの工房に取り込むことで自らの研究の成果を果たそうとしましたが、式の力を見誤ってしまい結果は失敗します。今回はファンに強い印象を残した人気キャラクター・荒耶宗蓮の全てを徹底紹介します!

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アニメ版の声優は言峰綺礼でおなじみの中田譲治!

ダンディボイスとうさんくささがたまらない!


アニメ版『空の境界』で荒耶宗蓮を演じるのは、ダンディボイスで圧倒的人気を博する名声優・中田譲治です。TYPE-MOONの他作品と係わりが深く、『Fate/stay night』でも黒幕・言峰綺礼を担当しています。俳優でもあり、戦隊ものにも出演し悪の大幹部を演じたり、強面の悪役俳優として、チンピラやヤクザ、殺し屋、凶悪犯(!)なども演じています。

1990年以降から声優の仕事に専念するようになり、『ケロロ軍曹』のギロロ伍長、『コードギアス』のディートハルト・リート、『境界線上のホライゾン』のイノケンティウス、『HELLSING』のアーカード、さらに『ゴールデンカムイ』の土方歳三なども演じています。

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荒耶宗蓮の魅力1:空の境界最強の敵?魔術師としての高い能力



荒耶宗蓮は元々台密の僧。最初から魔術師ではなく、人の死ということに対して興味を示し、その研究のために魔術師になったという異例の過去があります。

結局誰も救済できないという真実にたどり着いてしまった荒耶宗蓮は、人の「生」ではなく、その「死」という結果こそ重要と考え、以降、死の収集を始めるのです。人の存在とは、そしてその意味についてを追い求める荒耶は、いつしか根源を求めるようになります。

200年も生きる不死の存在



荒耶宗蓮は、自らの肉体が滅びても移し替えられるように人形を常に用意しています。知己の仲である蒼崎橙子はこの技術の権威で、死んだと思ってもすぐに代わりの人形が登場するなどもはや不死とも言える存在。荒耶宗蓮は小川マンションを自らの工房として64人の死体と代わりの人形を自らの研究のために扱っていたので、死という概念に対してのスペシャリストでもあります。

ただ、いつから不死としての人生を歩むようになったのかは分かりません。見た目の年齢は40代にしか見えませんが、不死の力を手に入れてから若い体の人形に自らの魂を定着させた可能性があります。自らの力で不死を考案した訳ではないので、魔術協会に入ってから身に付けたと考えられます。不死であるゆえに長く生きすぎ、もはや根源を求める概念ーー傀儡のような存在ともいえます。

西洋魔術と思想魔術の使い手



荒耶宗蓮は東洋人なので思想魔術を先に身につけたと思われます。思想魔術とは大陸(中国)の魔術で、小川マンションにも思想魔術に使用される太極を用いていました。そして最大の武器として「結界」を使用するのですが、名前も「不倶」「金剛」「蛇蝎」と漢語。映像化していた時には梵字が表出する演出で表現されています。

結界に関しては最強魔術師のひとりである橙子をして「魔法の域」と言わしめ、並の魔術師が破ることは到底不可能だということが分かります。西洋魔術は、魔術協会へ入ったことで学んだのでしょう。自らの肉体が滅びても人形を用意しておくことで、何度も生きながらえることができるのは、西洋魔術の応用。

それぞれの利点を利用し、また自身の能力を最大まで引き出す【奉納殿六十四層】を構築するなど、荒耶宗蓮はまさに『空の境界』屈指の難敵でした。

荒耶宗蓮の魅力2:学友も最強魔術師



魔術協会では同期に蒼崎橙子とコルネリウス・アルバがいました。この3人は第五章『矛盾螺旋』で顔合わせをするのですが、橙子とは哀しきかな敵として対峙しています。蒼崎橙子は魔術師でもトップクラスの能力者……。『矛盾螺旋』では荒耶宗蓮の工房内ということでさしもの橙子も苦戦を強いられていましたが、それも予想の範囲内というところで危機を脱します。

荒耶宗蓮は結界術では一流ですが、魔術師としては足りない部分が多いよう。それでも格闘術と結界術で蒼崎橙子と両儀式を苦戦させました。もう一人の学友はコルネリウス・アルバ。「赤ザコ」の(少し不名誉な)名で親しまれる彼ですが、3人の中では最も人間らしかった(??)かもしれません……。アルバも高い実力を誇る魔術師。

反証の起源を持ち「Repeat」で魔術を連続使用するなど破格の能力を持ちます。洗練された詠唱は橙子も認めるほどでしたが……哀れその最後は悲惨極まりないものでしたね
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荒耶宗蓮の魅力3:皮肉な名前の起源・・・



荒耶宗蓮の名前の由来について橙子が語るシーンがあります。曰く「霊長類の無意識化での同一意見だ。これをね宗蓮。一般的にはアラヤ識というんだ」「おまえが生涯の敵とみなすモノと同じ姓を持って生まれた。いいか宗蓮。今回矛盾はヤマほどあった――だが支配者であるおまえそのものが、何より最大の矛盾だったのさ!」。

つまり荒耶宗蓮が皮肉にも矛盾する存在だったということ。原作者である奈須きのこらしい意地悪な演出でしたが、さまざまな矛盾を描いた『矛盾螺旋』の締めくくりがこの言葉だというのも納得してしまいます。荒耶宗蓮は、人間の意志に反しつつもその概念に負けた、ある意味『空の境界』を代表するキャラクターの一人でした。

荒耶宗蓮の魅力4:全てを諦めた最後



『矛盾螺旋』にて両儀式を自らの内に取り込んだと思っていた荒耶宗蓮ですが、式は自らの力で脱出します。荒耶宗蓮の力では抑えられないほどの能力の持ち主・両儀式。臙条巴の「意志」によって生まれた時間で舞い戻った式との、壮絶な最終決戦が始まります。荒耶宗蓮の格闘術もかなりの威力を持っていますが、自己暗示と刀を装備した式の強さに陥落

結果小川マンションを倒壊させることでその場を逃れようとするのですが、式は荒耶宗蓮を逃がしません。マンションの外へ飛び出し、荒耶宗蓮の胸に刀を突き刺したまま地上へと落下します。そのまま荒耶宗蓮は沈黙……。橙子は予備の人形を用意しているからすぐに復活するのだろうと思っていましたが……。

「予備の人形はない」と自らの死を宣言する宗蓮。ひたすらに死を収集した男の「矛盾螺旋」が終わる瞬間でした。こちらの記事もチェック!

荒耶宗蓮の魅力5:荒耶という男を形成する独特の名言



自らの研究のためにたくさんの人間を見て、操ってきた荒耶宗蓮だからこそ人間の本質を知っているのです。魔術師らしいところもあれば、ただの異常者にも見える、そんな名言がありますので紹介していきます。

名言1:「私は何者でもない。ただ結論が欲しい」



あまりにも長く生きすぎ、自分の行っている行為に結論があるのだろうか?と迷っているのが分かります。荒耶宗蓮は人のあらゆる部分を見過ぎてしまったために、死に向かう人間の行動は分かるのでしょうが、そこにある気持ちまでは分かりません。人を研究対象のモノとしか見ていないから、心で予想外のことも起こるということが分からなかったのでしょう。

結論を知りたいけど、未だにそれが掴めない。それだけ人間は単純ではないということの証明にもなっているのだと思います。この言葉は、荒耶宗蓮の今まで行ってきたことに対する本心をシンプルに語っている感じです。

名言2:「知れた事。この矛盾した螺旋の果てを」



滅びる前に蒼崎橙子と交わした名言です。正確には、「アラヤ、何を求める」「真の叡智を」「アラヤ、何処に求める」「ただ、己が内にのみ」「アラヤ、何処を目指す」「知れた事。この矛盾した螺旋の果てを」となります。

解釈すると、人の死というものに自分だけが納得できる答えがあればいいということなのですが、それを知ることはできないという結論に達します。

荒耶宗蓮はあまりにも根源というものに偏り過ぎてしまい、答えの無いものを求め続けていたのでしょう。しかしそんなことは誰にも分からない……と橙子は語っているかのようです。哲学者のような荒耶宗蓮ですが、橙子の前では「無意味な答えを求めようとするな」とばっさりと切り捨てられているような感じがいいです。

根源を目指せなかった者・荒耶宗蓮

荒耶宗蓮は長年に渡り人の死を見続けてきました。そこで人間の「どのように死んだか」という結果を求めるようになり、人の死を集めるようになりました。その集大成が小川マンションで、64人の死をループさせて観察するという実験を行っていました。しかし自らが納得するような結果は得られませんでした

両儀式に出会ってしまったことで、想定外のことばかりが起こり、最後は式の手によって瀕死の重傷を負うことになります。普段なら代わりの人形を用意して転生できるはずなのですが、その時は用意をしておらずそのまま滅びる形となりました。荒耶宗蓮は、自らの望む世界を渇望しながらもそれは叶わぬ夢だということに気づいて、そのまま死を選んだのかもしれません。いずれにせよ、その存在感は圧倒的。ぜひその生き様を確認してください。