【鉄コン筋クリート】名言・名シーンTOP15!そこから何が見える…?

“二人一緒じゃないと見つからない”欠けた部分は、二人で補っていく…!宝町を舞台に飛び回る「ねこ」と呼ばれる少年たち。暴力的で大人嫌いのクロと純粋でまっすぐなシロ。松本大洋作品の中でもファンの多い【鉄コン筋クリート】の個人的な名言・名シーンを集めてみました。

目次

【鉄コン筋クリート】宝町を舞台に“クロ”と“シロ”2人の少年が空を舞う!


松本大洋先生の代表作にして出世作と名高い【鉄コン筋クリート】どちゃくそ良い作品でしたね!私は、アニメ映画の予告を見た時『なんだこれ!絶対面白いだろ!』と、ワクワクしたのを今でも鮮明に覚えています。
そして、アニメ映画を見た後…その後も繰り返し2回目の視聴に突入したほど、心にも涙腺にも響くものでした。そして、続いてコミックは全3巻だと知り『買う以外ないだろ!』と、勿論そろえまして…決してステマではありません、本当に【鉄コン筋クリート】は面白い、面白すぎるんです。
舞台は、おとぎの国のような懐かしさと人情溢れる“宝町”入り組んだ迷路と鮮やかなビルを飛び越える“ねこ”と呼ばれるクロとシロ、そして宝町に様々な理由で固執・依存する大人たちの物語です。

15位:宝町にはガキがいる。道徳を知らず血を好むガキ

暴力を生活の手段にしている奴らだ。なめてかかると三秒で道に転がされちまう


『鉄コン筋クリート』の冒頭、宝署の刑事「藤村」がクロとシロのことを説明した時のセリフ。ガキという表現でいいのか…そこに「クソ」を付けたほうがいいのでは?という程に、宝町で大暴れしているクロとシロ…そんな彼らの評判を聞き、そんな2人に果敢にも挑戦してきた朝夜兄弟!
クロとシロに親はなく、2人で廃車の中で暮らすいわゆるホームレスです。10歳前後の少年達がホームレスとは中々衝撃的な設定ですよね。刑事の藤村いわく…彼らは“第一級虞犯少年”であり親兄弟を持たず、宝町に住み着いている…との事。
朝夜兄弟との力の差や、気持ちよく宝町を「とぶ」シロの姿は出だしからスピード感が圧倒的……!

14位:泣いてる場合じゃない、落ち込んでる暇なんてない

そんなことをしてたらこの町に殺される


宝町に忍び寄る“開発”という名の得体の知れない不安と廃ビルが崩される様子に対しての「源六じっちゃ」のセリフ。このシーンの後、町を出ようとする者・町の形を残そうとする者・町を壊そうとする者…とそれぞれのキャラクター達が本格的に動き始めます。
クロとシロにとっては、生きる術を教えてくれた親のような存在の源六じっちゃ…彼は、変わり始める宝町に対し流れに身を任せるように自然体で生きている人物。『そんなことをしていたらこの町に殺される』この言葉の意味とは…
物語後半で起きる裏切り・別れ・真実など、町に執着すればするほど自分の首を閉めてしまっている、そんな後の展開につながっているようにも感じてしまいます。『鉄コン筋クリート』中盤で蔓延を始める不安を端的に表現した言葉ですね。

13位:このまちに愛されこの町で育った恩恵は忘れちゃいけないという話しをしてるんです


「大精神会」に所属する極道の「鈴木」通称、ネズミのセリフ。ヒョロりとした風貌と、感情が読めない話し方が特徴的な、宝町では名のしれた人物です。所属する組織の方針は宝町を開発する事ですが、鈴木自身は開発反対派。
過去には、刑事の藤村とやりあって宝町を出ましたが、今回の一件で再び戻ってきたというネズミ。宝町開発には最後まで反対しており、聞く耳を持たないボスには呆れ顔、そして外国のマフィアの手を借り、子供をターゲットにしたビジネス“子どもの城プロジェクト”に強い嫌悪感を示している様子もあるなど、善人ではありませんが独自の価値観で動く男でした。
最終的には、組織から舎弟を連れて抜け…滅びゆく宝町と運命を共にします。どこか似た者同士だったクロには別れの挨拶を残しました。セリフからも察せられるように、外見からはわからない強さを持った「ネズミ」こと鈴木。彼は『鉄コン筋クリート』でも屈指の人気を誇るキャラクターでしたね……。

12位:「俺の町」ってのやめろクロ、悪い癖だ

ここは誰の町でもねぇ


銭湯でクロから宝町の変化、極道の木村の一件を聞いた際の源六じっちゃのセリフ。ネズミから町でヤクをさばくように言われた木村は、自称:宝町を仕切っているアパッチ(チンピラグループ)のチョコラに絡みます。その現場を見ていたのがクロとシロでした。
木村の目つき、態度、存在全てが気に障るクロは、ネズミが戻り「自分の町」で好き勝手する極道が許せない…と、いったところ。そんな一件の愚痴を源六じっちゃにこぼしたら、返ってきた言葉が『ここは誰の町でもねぇ』という言葉でした。
「その奢りは危険だ」という警告のような雰囲気を感じる源六じっちゃの言葉は、その時のクロにはとどいたのでしょうか…。

11位:シロ、あんしんあんしん


シロが精神的にリラックスしている状態・クロがシロを落ちかつせる時のセリフ。なぜか宝町の銭湯には子象がいて、風呂上がりのシロは子象の背中に乗りながら、夢心地で「あんしんあんしん」と繰り返します。そのなんとも気の抜けた感じは、見ているこちらまでふやけてしまいそうになります(笑)
「11歳になった」というシロですが、言動や外見はそれよりももっと下に見えないこともないかも…宝町にいながら、名前の通り真っ白なままで育ってきたシロを「奇跡」だと源六じっちゃは感心していました。
シロは夜が苦手であり、そんな時はクロが「シロ、あんしんあんしん」となだめてやるのですが、そんな時のシロの心は「あんしん」していないようにも見えて、どこか切ないんです……。

10位:真、生まれてくる子供の名前さ。真理の真と書いて真だ

産まないわ…男なんて絶対産まない


宝町に拠点を置く「大精神会」の舎弟頭の木村のセリフ。クロと同じく、宝町は自分の「町」だと言っていたり、年齢の割にはどこか「青臭い」極道です。鈴木のことを慕い、実の父親のように懐いていましたが…そんな鈴木に対し裏切りを働き、同棲している彼女と町から逃げようとしていました。
しかし、一歩足を踏み入れたら最後、そう簡単に逃げることを許されないのが裏の世界。木村はもう後には引けないところまで足が浸かっていました。妊娠したと彼女から告げられたときは「俺の?」と、あまり嬉しそうな雰囲気はありませんでしたが、本当は……。
生まれてくる自分の子につける名前を考えてたり、「海や見える町に住み、ブランコを作る、そして休日にはキャッチボールを…」なんて「死亡フラグ」を乱立する木村。そのフラグ、折ることはできるのか……。男の不器用な生き様、最後まで見届けてください。

9位:あー!ダメだぁクロ、悪口とか言ってっとね、心のここんとこカッサカサになるんだぞ!


『しかしチョコラもアホだよなぁ。俺、昔っから嫌いなんだよアイツ。』と言ったクロに対してのシロのセリフ。ネズミが宝町に戻り、木村を連れて帰ってきましたが…クロは、先述したように木村が嫌いでした。
クロの「町」で好き勝手する木村は、ヤクをばらまこうとチョコラたちに接触…そして、仲間の裏切りにより母を人質にとられたチョコラ……!ただのチンピラとその道のプロの「格の違い」を見せつけられるシーンでもあります。
シロは、チョコラの悪口を言うクロを注意しますが…この後クロは事務所に1人乗り込み結果的にチョコラを助けたともいえる行動をとりました。恐らく、本心ではチョコラの事は嫌いではないのでしょう(笑)ツンデレかよ!

8位:シロ隊員、夢を見ました。海の、空の、森の、風の―…夢

燃えちゃばいんだ。みんな…燃えちゃえばいんだ、こんな町


宝町を支配しようと企む最大の敵「蛇」が放った3人の大男に追い詰められてしまったクロとシロ。わけも分からないまま襲われた2人はどうなるのか……。何を喋っているのか分からない大男の不気味さもありますが、吹っ飛ばされて一瞬ダウンしてしまったシロの姿に絶望がひろがります……。
クロに助けられながら大男から逃れようと必死に走り、飛び…それでも追跡してくる大男!工場の屋根を突き破り、もみくちゃになりながら落下した大男とクロ…シロは空中で投げ出され、転げるようにフェンスに叩きつけられます。
そしてまたまたクロのピンチ…そこに、ドバドバと降ってきたガソリン…大男はビシャビシャに濡れクロが見上げた先にはマッチに火をつけるシロが…。クロよりもシロのほうが実際「ヤバい」なと感じるシーン…恐ろしいのに、どこか儚い感じが怖さを引き立てます。

7位:ねぇクロ…夜って悲しい気持ちなのね

きっとあれだな、夜って暗くて暗くて死んじゃう事考えちゃうから悲しい気持ちなんだ


夜が近付くと不安になる…シロの言う「夜の怖さ」はとても的確ですシロの純粋さが現われているセリフでもありますね。夜の暗さと悲しみの訴えは作中では何度も登場し、シロがそれほどまでに夜を苦手としているというのが伝わります。
クロは『オレたちは大丈夫だよ』と返しますが、シロはいつものように『あんしんあんしん』していないような…この他にも、やや不自由な表現ですがシロのセリフは心に響くものが多く、純真がゆえの狂気も見え隠れしています。
夜や冬など、寒い・冷たいなどを連想させるものが苦手なシロ、彼は宝町は自分たちの場所ではないということも、“本当の居場所”がどこにあるのかも知っています…果たしてそれはクロに伝わるのかどうか……。

6位:この町は俺の都合なんておかまいなしに変化していく

俺はこの町で全てを覚えた…博打、酒、タバコ、女、しのぎ…俺はこの町が好きだった

ストリップ劇場にて、藤村刑事・沢田刑事と共にショーを見ていたネズミのセリフ。占いが好きで毎週、占い雑誌を買っては験を担いだり変わりゆく宝町にセンチメンタルになったりと、極道らしくないネズミは、自分に全てを教えてくれた「宝町」に夢を見ている部分があるように感じます。
周りは近代化の一途を辿る中、置いてけぼりにされ時間が止まってしまったような“おとぎの国、宝町”ぐちゃぐちゃに入り組んだ町並みをよく見てみれば「デザインパーマ」なんて、今じゃあまり聞かないような懐かしい看板や、ゴジラのレトロポスターなどもあり凄まじくノスタルジック……。
温かみがあって懐かしい宝町は、鈴木にとっては思い出の町なのでしょう。干渉にひたりフラフラと彷徨い、宿敵のはずの藤村刑事まで心配してしまう気の落ちよう…自分が育った町が変わっていくのは、やはり寂しいものですもんね…。

5位:つえーぞ、ありゃ…


「蛇」が「ねこ」を殺す為に宝町に放った3人組の大男の1人に遭遇したクロのセリフ。いよいよ宝町を開発に本腰を入れ始めた地上げ屋や極道、そして海外マフィア…その中でも「蛇」と呼ばれる不気味な男は、木村を仲間に誘い3人の大男を紹介しました。
アジア人な見た目ですが…不気味な言語を操り、宝町に来る前には朝夜兄弟の町を襲った事が、宝町に逃げ延びてきた兄弟により明らかになりました。2人は『人を殺すための道具』だと大男達を語っています。どんな大男なのかというと身長は190センチ以上ありそうな雰囲気に無表情、しかも三つ子か?というような見た目に圧倒的な強さ…。
そして遂にクロとシロも大男の襲撃を受けてしまいます。まさに絶望の追いかけっこ。しかもあのクロとシロが一方的な暴力を振るわれてしまいます。それまで作中ではクロ=最強という印象が強く、そんなクロをして強いと言わしめる大男達、一体彼らは何者なのでしょう…

4位:アノ子はお前が考えてるよりずっと強い。そしてお前さんは自分で思ってるほどたくましくないぞ

ワシの目には今までずっとお前がシロに守られてきてるように映るが違うか?

シロが大男に刺され、もう守っていく自信がない…と泣き言を漏らしたクロへ源六じっちゃが告げたセリフ。以前は、クロがいなければシロは宝町では育ってこれなかったというようなことを言っていた源六じっちゃでしたが…。なんでも自分一人で問題を片付けようとするクロを諭すような名シーン。
クロがいなければ、死んでいたかもしれない…しかし、クロにはシロは守れないという源六じっちゃ…。自分が思っているほど、クロはたくましくもなく実際はシロがクロの暴走をセーブし、危険から守ってきたとも言います。
“2人一緒じゃないと見つからない”まさに作品のキャッチコピーを思い出すセリフですね。悩んだ末、クロはある決断をしますが…。その決断は2人にとって、とても辛いものとなりました…。

3位:人のこといっぱい傷つけたり嘘ついたりした時ね、シロ、神様にいっぱい謝るのね

ごめんなさい、もうしません、ごめんなさい


クロがギャングマン(木村たち)の元に1人で乗り込んで行ってしまった事に気づいたシロのセリフ。チョコラが、事務所に呼ばれ木村たちと揉め事が起きようとしていた頃、事前に情報を持っていたクロは、シロが寝たのを確認して単身事務所に乗り込みに行きました…。
9位の『あー!ダメだぁクロ、悪口とか言ってっとね、心のここんとこカッサカサになるんだぞ!』の後のシーンになりますが、寝たふりをしてクロの背中を見送ったシロは源六じっちゃの元に行き、クロの行いや不安な気持ちを吐露します。
クロの分も、シロが神様に謝っているんだな…ということをセリフから感じますよね。後日、隠し事をするな!と、シロは怒りますが、クロにはクロなりの「気遣い」があった事が明らかになりました。二人のすれ違いが辛い……。

2位:怯えるな、俺が導いてやるよ。怯えるな俺が連れてってやるよ。俺がここにいる


伝説の餓鬼“イタチ”がクロを取り込もうとした時のセリフ。早くから存在が明らかになっていた、伝説の餓鬼“イタチ”ですが…初めて名前が出たのは朝夜兄弟が何気なく言った「勝てるのはイタチくらいだなも」というセリフでした。
兄弟によると、愛を捨てて暴力だけを信じる存在らしく、その頭は「牛」だそう。イタチなのに、頭が牛とはこれいかに?深く考えてはいけません(笑)都市伝説のような存在「イタチ」ですが、その正体はクロが創り出した、もう1人のクロ。
シロと距離を置いたクロでしたが日に日に精神状態は不安定になり…そして闇の存在であるイタチがクロの心に語りかけてきました。“引きずり出せ、闇の力を。見せてやれ、お前の本当の力を。開放しろ、闇の中にこそ真実がある”と…。
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1位(クロ):シロは冬が嫌いでね…冬になると、よく泣くよ。アリとキリギリスの話し…嫌いでさ…

キリギリスは悪くないのにって…シロがさ…泣くんだ

もう廃車の「家」には帰れず、荷物を取りに帰ったクロはシロとはぐれてしまう…その心は…。いつも2人で一緒だったクロとシロですが…大男達の襲撃を受けて傷を負い、もう家には帰れないとクロはシロに告げました。ぐったりとしているシロは、帽子と時計を取ってきてほしいと頼みます。
本当ならば、家である廃車に戻るのは危険な行為なのでクロはダメだと言いたいのでしょうが、シロの様子から強く出ることも出来ず公園の遊具の中にシロを匿い廃車へと向かいました。そして、クロが荷物を取って戻るとそこにはシロの姿はなく…


次第に雲行きが怪しくなり雨にうたれるクロ。その頃シロは大男の1人と対峙していました…。その後『廃車に戻ればシロが帰ってくる』そう感じたのか、廃車で身を隠していたクロ…暫くして現れたシロのお腹には深々とナイフが刺さっていたのです。
このシーンは衝撃的でしたし、大男がシロにナイフを突き立てる瞬間笑っていたのも怖かった…。シロを診た医者いわく『後一時間遅かったら死んでいた』とサラりと恐ろしいセリフを残すのもなんとも…。

1位:(シロ)シロ、いっぱいネジないの。心のネジ。失敗してんの、神様いーっぱい

それでね、クロね、クロもねいっぱいネジないの。心のネジ。クロのないとこのネジ、シロが持ってた


クロと別れ、藤村や沢田に保護されたシロ…。『クロの事どうして何も聞かないの?』と沢田に尋ねられた際のシロのセリフ。冬の訪れを感じる、空気感…神社へお参りに出かけたシロと沢田!こうしてみると、お父さんと息子のようにも見えるほのぼのコンビに癒やされます~。
たまに、突拍子もなく深いことを言うシロですが、このセリフは深い、深すぎる…。2人で1人、クロとシロは表裏一体!急にこんな事を言われた沢田も『そうかー失敗しちゃったんかー』と、うんうんと話しを聞く姿勢も良かったです。
【鉄コン筋クリート】はよーく見ていると色々な場面から、次に繋がるセリフが多く…特にシロのセリフは、彼の「特殊能力」のこともあってかスーッと染みるものばかり。

クロとシロは2人で1人、今日もこの星の平和はきちんと守りました!


名セリフ・名場面合わせてTOP 15を紹介させていただきましたが、いかがでしたか?他にもまだまだ紹介したい、名セリフは多くランキングに入れるかどうか最後まで悩んだものも非常に多くありました!
今回は主にアニメ映画からの紹介になりましたが、じっくりと世界観を味わいたい方はコミックをおすすめします!視聴者・読み手の年齢で、感情移入するキャラクターはそれぞれ変わるかと思いますが私が個人的に推したいキャラクターはセンチメンタル極道のネズミ。

今から自分が殺される…と、分かっているのに殺そうと銃を向ける相手のことを最期まで気にかける姿が、切ないんです…。子供の頃に本作を見たときはシロの純粋さに心をうたれましたが、いい年になってから見直すと『あ~ネズミの気持ちわかる~』と浸ってしまいました(笑)
ですので、自然と主役のクロとシロに混じってネズミのセリフがランクインする結果になりました!好き嫌いが分かれる絵だとは思いますが、童心にかえりたい…心を洗われたい…現代社会に疲れた方、シロに癒されクロに勇気をもらって、木村の涙の理由を…
“おとぎの国、宝町”を自由に飛ぶ2つの影の行方を、追いながら視聴してみてはいかがでしょうか?