【秒速5センチメートル】名言・名シーンTOP16!彼らの時は、桜の花のおちる速さで…

『秒速5センチメートル』は、あの『君の名は』で注目を浴びた新海誠のオリジナルアニメの作品です。『君の名は』の原点とも言えるような恋愛もので、評価も高く、名言や名シーンが多数ありますので、詳しく紹介していきます。

新海誠の出世作!『秒速5センチメートル』とは?

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『秒速5センチメートル』は、『君の名は』で大ヒットした新海誠が監督した作品です。遠野貴樹の恋物語で、「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の3部構成になっています。貴樹を巡って篠原明里、澄田花苗、水野理沙の3人の女性がそれぞれの恋愛を展開していきます。

恋愛模様が貴樹の成長と共に描かれており、貴樹は常に篠原明里が心のどこかにあることで、新たな恋愛が怖くなってしまうところがあります。更に社会人としての貴樹は仕事を抱え込むことで自分を見失ってしまうなど、現実にもありそうな人物になっています。日常のリアルさがあるからこそ共感できる部分が多く、『君の名は』に繋がる要素もある大きな作品とも言えます。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第16位

「彼女を守れるだけの力がほしいと……強く思った」



貴樹と明里は出会ってすぐに互いに好きになります。しかし互いの親の仕事の理由から転校ということが繰り返されました。貴樹はそんな転校にうんざりしていくのです。初めて好きになった人と離れ離れになるのは嫌だ、会えない距離に行くのは嫌だ、明里と数年ぶりに会うために乗り込んだ電車の中でいろいろなことを考えます。

自分はまだ親の力なしに生きていくこともできないし、無理やり2人で過ごせるようなこともできない自分の非力さを悔やみます。早く大人になって自立したい……そんなことを願っているような言葉ですが、それだけ明里のことが好きなんだということが伝わってきます。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第15位

「ただ、生活をしているだけで 悲しみはそこここに積もる。 日に干したシーツにも、洗面所の歯ブラシにも 携帯電話の履歴にも」



貴樹が仕事に就いて、理紗という彼女ができて毎日を暮らしてきたのですが、そこに楽しさはありませんでした。ただ何となく毎日を過ごしているだけ……自分の感情など一切出ることもなく、ただ生きていくために働き続けている。そこに自分というものを感じることはなかったのです。

しかし貴樹はそんな毎日を繰り返すことで、自分の心がおかしくなっていくことに気付いてきます。虚無のような生活の中で日常に使用している物から貴樹の押し殺している悲しみがにじみ出ているのが分かる言葉となっています。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第14位

「僕たちの前には未だ巨大すぎる人生が漠然とした時間がどうしようもなく、横たわっていた」



遠野貴樹が篠原明里のことを考えれば考えるほど、自分は明里を幸せにできないのではないか?という不安が過っていました。貴樹はこの先のことまで考えることで、好きな人を幸せにすることを半ば諦めていたのかもしれません。先のことなど誰にも分かりません。しかし考えてしまうことで不安になってしまうことも当然あります。

貴樹は明里に恋愛の理想像を描いてしまったために、現実では一緒に過ごすことは無理なのではないかと諦めも入ってしまいます。上辺だけではなく、もっと素直な気持ちを口にしていたら楽になれたのにと思ってしまいます。若い貴樹がまだ見えない未来に不安を抱く気持ちがよく分かる言葉です。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第13位

澄田花苗が遠野貴樹の前で泣き出すシーン



澄田花苗はずっと遠野貴樹のことが好きでしたが、貴樹は誰かのことをずっと考えているのが分かりました。だから告白しようとしてもなかなかできません。そして2人で並んで歩いた帰り道で花苗は急に立ち止まり、泣き出してしまいます。貴樹の優しさが自分に突き刺さっていくのが辛くて仕方がなかったのです。

花苗の貴樹を想う気持ちの強さが伝わってきますし、次の瞬間にロケットが打ち上げられ幻想的な世界になります。花苗がはっきりと貴樹を諦めた瞬間であり、花苗の貴樹を諦めなければならないという悲しみが伝わってきます。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第12位

「その瞬間、永遠とか、心とか、魂とかいうものが何処にあるのか、わかった気がした」



初めて明里とキスをした瞬間に貴樹の出た言葉です。何でも理で片付けようとする貴樹にとってキスという自然の感触は衝撃的であり、それが何か答えを出すことは不可能だったのでしょう。何でも論理的に理解できるのなら機械やコンピューターがあれば十分ですが、人間には感覚というものがあります。

その感覚の素晴らしさを純粋に感じた貴樹の心の言葉であり、それを感じてしまったことで未来の不安を抱いたのかもしれません。貴樹は感情を表に出さないで、頭の固いイメージですが、それだけ純粋だということです。もっと自分を素直に出すことができたら未来は変わったのかもしれませんね。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第11位

「お願いだから、もう、私に優しくしないで」



澄田花苗は遠野貴樹のことが好きで好きで仕方がありませんでした。しかし貴樹は花苗のことを仲の良い同級生程度にしか思っていません。だから貴樹はただ普通の友達として花苗のことを心配したり、気遣いをしてきました。しかしそれは花苗にとって、好きな人にしてもらった嬉しい行為であり、特別なことと思ってしまったのかもしれません。

何度も告白のタイミングを伺っていましたが、貴樹の心が別のところにあるとはっきり感じた瞬間、そのやさしさが自分に好意を持ってやっていることではないと分かります。そして特別ではないやさしさは、花苗の心をどんどん傷つけていきました

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第10位

「出す宛のないメールを打つくせがついたのは、いつからだろう」



貴樹が明里にメールを出す振りをして出さないシーンがあります。明里との別れからしばらくして、貴樹は連絡を取らなくなってしまいました。互いの住んでいる場所の距離が心の距離にも繋がっているような感じで、自然と心が離れていくのが分かります。貴樹は煮え切らない自分にも嫌気がさしていたのでしょう。

今ある環境に適当に順応して、その日をただ何となく暮らしている……明里との出会いは良い想いでとして諦めてしまっていました。もしも明里が側にいたらこんなことを話したりするんだろうな?ということを想像しメールを打っている自分を情けなく思ってもいます。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第9位

遠野貴樹が独り立ちを決意するシーン



就職してからただがむしゃらに働き続けてきた貴樹は、自分が何のために働いているのか分からなくなってきます。毎日毎日夜中遅くまで働き、家には寝に帰ってきているだけ……それだけで心はどんどん病んでいきました。恋人との別れもあり、このままではいけないと遂に気が付きます。そして会社を辞めることを決意し、自らが一番やりたいことに挑戦しようとします。

そこからその先のストーリーが山崎まさよしの歌 『One more time, One more chance』と共に流れるのですが、『秒速5センチメートル』の佳境と言ってもいいくらいのシーンです。貴樹と明里のそれぞれの人生が分かりやすく見えてきます。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第8位

「耳が痛くなるくらい押し当てた受話器越しに、明里が傷つくのが手に取るように分かった。でも、どうしようもなかった」



小学生の頃の遠野貴樹と篠原明里が互いに好きになり、中学校も同じところに進むものだと思っていた矢先に明里の転校が決まってしまいます。そのことを貴樹に真っ先に報告をするのですが、貴樹は当然のように驚き逆に怒りさえ感じてしまいます。そして声を荒げてしまったことで、明里は貴樹を傷つけてしまったと自らを責めます。

しかし明里は悪くないのです。冷静に考えればそんなことも分かっていたはずなのに、貴樹は離れ離れになることを知ったことで冷静ではいられなくなりました。抑えきれない衝動を思わず明里にぶつけてしまったのですが、後からそれは間違いだと気が付きます。それだけ明里を想う気持ちが強いのが分かる言葉でもあります。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第7位

「きっとこの先は大丈夫だと思う!絶対!」

明里が貴樹を電車で見送る時に力強くこの言葉を叫びます。貴樹にとって明里はかけがえのない存在でした。出会いは小学5年生から始まり、明里の転校後も文通でのやりとりを4年以上も続けていたのです。会えないけれどお互いを想う気持ちは同じだったので、毎日がそれほど辛いと思いませんでした。

しかし貴樹が鹿児島の転校をきっかけに1度会うことを決断したことで、明里と離れたくないという気持ちが強くなってしまいます。貴樹の心が崩れそうになったのがわかった明里は、立ち直らせるために話した後、そのまま電車を見送ります。とても切ないシーンです。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第6位

「貴樹くん、来年も一緒に桜見れるといいね」



貴樹は鹿児島に転校する前に明里に会いに行きますが、そこは雪で埋め尽くされていました。帰ることができなくなった貴樹は明里と一夜を過ごすことになりますが、その際に一本の桜の木の前でキスをします。そして明里はこの言葉を口にしますが、叶わぬことだと思って話しているのも伝わってくる言葉です。

現実的に考えて高校生の2人が鹿児島と栃木ですぐに会うことは不可能です。もう二度と会えないのだろうということを互いに分かっているからこの言葉が辛く思えてきます。大人ではなく学生であるからこそ、遠距離になってしまう辛さが一層引き立ってくるのが分かります。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第5位

「私たちはきっと1000回もメールをやりとりして、たぶん心は1センチくらいしか近づけませんでした」



水野理紗が貴樹に話した言葉です。貴樹と理紗は付き合っていましたが、理紗は貴樹がどうして自分と付き合っているのかが分からなくなってきます。貴樹の仕事は忙しく会えるのはたまにだけ、連絡してもすぐに返事は返ってこない、結婚を視野に入れようとするとそれを拒絶するような態度に出る、と「自分のことを好きなのだろうか?」とどんどん疑問に思ってきます。

そして理紗は別れることを決意します。理紗がいくら歩み寄ってもそれに対して貴樹は後ろに下がる行為を取ってきました。だから理紗は貴樹の心がそこにはないと感じたのです。そんな貴樹にいくら歩み寄っても無意味なことにしかならないと気付きます。そして貴樹もその言葉でいかに自分が人を傷つけたかを知ることにもなります

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第4位

「気づけば、日々弾力を失っていく心がひたすら辛かった…」



貴樹が大人になって自ら望んだ仕事に就いた訳ではなかったので、何を目的に何を生きているのか分からなくなった時に出てきた言葉です。仕事の内容も過酷そうで、夜遅くまで働き、朝早く出ていき、帰ったらただ寝るだけの生活になっていました。まるで作業のような毎日でそこに貴樹という存在が感じられず、誰がいても同じような感じです。

貴樹はそんな心が侵されていくことを恐れてきました。感情もろくに表に出せなければ、自分のやりたいことも見出すことができない……だからこそ、自分を変えたいとどこかで願っていたのでしょう。しかし貴樹と同じような心境の人も現実には多いと思います。同じような毎日、生きる意味とは?そんなことを考えさせられる言葉です。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第3位

篠原明里と遠野貴樹が離れ離れになるシーン



明里と貴樹が小学生の頃出会い、明里の転校で離れることになりますが、貴樹は高校生の時に明里のいる栃木へ会いにいくことを決意します。何度も電車を乗り継ぎ、大雪のせいで電車の遅れなどありましたが、ようやく会うことができました。二人で会えなかった分だけ朝まで語り合うのですが、遂に別れの時がきます。

朝の電車に乗る貴樹を明里が見送るのですが、貴樹は鹿児島への転校が決まっていたので次会えるのはいつか分かりません。貴樹はそんな状況に押しつぶされそうになっていましたが、明里は「大丈夫」と励まして、お互いにまた連絡し合うことを約束します。貴樹と明里の遠距離の時間が長すぎて、会えた僅かな時間が終わってしまう瞬間が悲しく思えてくるシーンです。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第2位

「今、振り返れば、きっとあの人も振り返ると、強く感じた」



貴樹が小学生の頃に明里と出会った時と同じように桜が舞い散っている中で、電車の踏切を渡ろうとした時、見覚えのある女性とすれ違います。その時に「もしかしたら…」そう思った瞬間にこの言葉を口にします。貴樹がずっと想い続けてきた女性が明里だからこそ信じたい気持ちが強く出ているのも分かります。

今となっては、自分の中で明里は良い思い出であり、自分の人生に大きく影響を与えた女性と割り切っているのですが、あの頃のように……そう願う貴樹がどこかにいるのが切なく感じます。

『秒速5センチメートル』名言&名シーン第1位

「桜の落ちるスピード。秒速5センチメートル」



『秒速5センチメートル』のタイトルになった言葉であり、冒頭に登場する言葉でもあります。桜が『秒速5センチメートル』のシンボルのような存在で、花びらが舞い散る風景は美しく貴樹と明里の思い出に欠かせないものです。ここから全てが始まり、最後のシーンも大人になった貴樹と明里が桜吹雪の舞う踏切ですれ違っているので、この言葉には全てが詰まっています

小学生でこの言葉を口にする明里は、まるで詩人?と思わせるほどです。

『秒速5センチメートル』は淡く儚い恋心の中に現実の厳しさがある名作!



『秒速5センチメートル』は、淡い恋物語のように思われますが、そうではなくリアルな日常生活が絡んできています。貴樹目線でほとんど描かれていて、明里や花苗、理紗を通じて貴樹という人間の心境が分かります。親の都合で好きな人と離れ離れになり、大人になっていくことで距離を理由に恋愛を諦め、何となくで女性と一緒に過ごし、虚無の生活を続けてきました。

しかし自らの殻を破ることを考えてラストに向かって走り出そうとする姿に心を打たれます。貴樹のことを想う女性の気持ちもそれぞれ描かれているからこそ、貴樹がどのような人間で何を苦悩してきたのか理解することができます。単純な恋愛ストーリーではない『秒速5センチメートル』は名作と呼べるものです。
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