『太芥』の公式エピソードを紹介!ポートマフィアの頃に上司と部下だった二人の関係は…?

元上司×部下の師弟CP『太芥』とは?

元ポートマフィア幹部・太宰治

ポートマフィア元幹部であり、現在は探偵社員である太宰治。その飄々とした態度と美しい容姿とは裏腹に、18歳にして史上最年少で幹部へと任命されるほどの頭脳を持つ、「マフィアになるために生まれてきた男」です。

芥川をポートマフィアへと勧誘した張本人であり、マフィア時代には彼の直属の上司でした。しかし、友人の死と遺言をきっかけにマフィアを離れ、現在は探偵社員として光の世界に身を置きます。異能力は「人間失格」。触れたものの異能力を無効化する究極の反異能力者です。

マフィアの黒き禍狗・芥川龍之介

ポートマフィア首領直轄の遊撃隊隊長・芥川龍之介。長い黒外套と青白い肌、深淵を覗き込むような真っ黒い瞳を持つ彼は、「ポートマフィアの黒き禍犬」と黒社会でも恐れられています。

肺が弱く、咳き込むこともしばしばですが、その貧弱な肉体とは裏腹の苛烈で激しい感情と戦い方を持ちます。異能力は「羅生門」。纏う服を黒獣に変化させる能力ですが、空間さえも食らう黒獣の他に、拳や爪、牙を備えた顎などにも変化し、非常に汎用性が高く強力な異能です。

「太芥」のエピソードを紹介!

太宰と芥川は、既に述べた通り元上司と部下の関係であり、太宰が芥川を拾い育てたことから、師匠と弟子の関係でもあります。しかし、そう言い切るには芥川は太宰に執着しすぎていますし、反対に太宰は芥川に対してのみ、つれない態度ばかりをとっています。

かといって、芥川は太宰に心酔しているわけではありませんし、太宰は芥川のことを嫌っているわけでもなければ彼について無関心なわけでもないのです。この記事ではそんな複雑な師弟CP「太芥」の公式エピソードを紹介していきます!

「太芥」エピソード1:師への凄まじい承認欲求

第3巻

芥川から太宰へ向ける感情は、凄まじい承認欲求です。探偵社の新入社員でありながら闇市で70億の懸賞金がかけられた中島敦を巡り、4年ぶりに再会した太宰と芥川。原作第3巻で、芥川は太宰を裏切り者として捕縛します。

しかし、捕らわれたのは太宰の方であるのに、芥川は太宰の言葉に翻弄されっぱなし。「君の教育には難儀した」「ぽんこつな能力」と散々に芥川を貶した挙句、「私の新しい部下は君なんかよりよっぽど優秀だよ」と言いのける太宰に、芥川は怒りを露わにします

敦を捕獲した芥川は、太宰に認められた敦に対し、激しい敵意を向けます。身に着けたばかりの付け焼刃の異能で、戦闘における見通しも甘い敦が、何故太宰に認められるのか。喉が裂けるような声で「あの人にあのような言葉二度と云わせぬ」と叫ぶ芥川には、敦への憎悪と、太宰に対する切実な思いが感じられます

初登場時には凶悪な異能を振りかざしながらどこか浮世離れした死神のような佇まいであった芥川ですが、太宰が己ではなく敦を認めていると知ってからは感情を剥き出しにしています。そのギャップが、太宰と芥川の並々ならぬ関係性を示唆しているのです。

第6巻

第6巻では、芥川は敦との戦闘で負った重傷が完治していないにも関わらず、敵対組織・組合(ギルド)の異能者を撃破する役を買って出ました。それは、ひとえに太宰に認められるためです。

己を認める太宰の一言を求め、「地を舐め泥を啜るかの如き敗北を幾度も抜けてきた」という芥川。組合の異能者・ホーソーンは、そんな芥川の渇望を、「信仰」に近いと評しています。

太宰に認められるためならば命すら燃やす芥川のおぞましいほどの執念は、敵ですら気圧されるほどのものがあるのです。芥川がホーソーンとの戦いでピンチに陥ったときに思い浮かべたのは、太宰の顔でした。凄まじい太宰への執念が、芥川を勝利に導き続けているのでしょう。

さらに戦いの後、芥川は密輸船で戦ったときの敦の言葉を思い出します。「人は誰かに『生きていいよ』と言われなくちゃ生きていけないんだ」。勝利に喜ぶことも安心することもせず、芥川は苦しげな表情と声音で、その言葉に「貴様に云われずとも……判っている……」と呟くのです。

どれだけ死線を潜り抜けようと、異能の扱いに長けようと、太宰が認めてくれなければ芥川にとっては虚しいばかり。ホーソーン戦の様子だけでも、芥川がどれだけ太宰に囚われているかが分かります。

「太芥」エピソード2:まるでDV?マフィア時代のふたり

小説「太宰治と黒の時代」

マフィア時代の芥川に対する太宰の態度は、冷徹そのものでした。小説「太宰治と黒の時代」では、仲間を助けるために苦労して捕らえた捕虜を殺した芥川の顔を、太宰は容赦なく殴り飛ばしています。そして芥川を「使えない部下」と評した後、銃を三発発砲。

羅生門で空間を食らう防御技によって芥川は生き残りましたが、その防御すらそれまで理論上は可能だと教えられていただけで、実際に成功したことはありませんでした。死の危機に強張る芥川に太宰は、「やれば出来るじゃあないか」と飄々と言い放ち、「次しくじったら2回殴って5発撃つ」と冷たい声で言い含めます。

芥川は、そういった理不尽にさえ思えるほどの過酷な教育に、必死で食らいつきました。しかし、太宰は友人の死をきっかけに、芥川を認めぬままマフィアから姿を消します。その後再会するまでの4年間、細く脆弱な身体に鞭を打ちながら、芥川は太宰に認められるため戦果を上げ続けたのです

芥川の敦への憎悪や、ホーソーンとの戦いで見せた執念。それらは全て、己を認めないまま去ってしまった師への慟哭だったのです。マフィア時代のふたりを知ってからもう一度それらを見てみると、芥川がかわいそうすぎて涙すら出てきます。

「太芥」エピソード3:暴力は太宰なりの期待の表れ?

第6巻収録掌編「心なき狗」、小説「太宰治と黒の時代」

文豪ストレイドッグス 太宰治と黒の時代 (角川ビーンズ文庫)

芥川に対して容赦の無い訓練と教育を行ってきた太宰ですが、決して芥川を使い捨ての駒と同義に思っていたわけではありません。そもそも太宰は、幹部に就任した際に与えられる「直属の部下を一人雇い入れる権利」を使って、貧民街に暮らす芥川をスカウトしたのです。よほどの期待が無ければ、太宰がわざわざそんなことをするはずがありません。

加えて、小説「太宰治と黒の時代」では、太宰が友人の織田作之助に、芥川について「遠からずマフィア最強の異能者になる」「彼の才能は桁外れだ」と語っています。それを聞いた織田作が、「太宰がそれほど手放しで部下を褒めるのは聞いたことがない」と驚くほど、太宰の芥川への期待は相当なものなのです

同時に、太宰は芥川を「鞘のない刀剣」と評し、誰かが刃のしまい方を教えなければ、力に振り回されて自滅していただろうと語っています。太宰の苛烈を極めた教育は、芥川の才を伸ばしつつ、彼が黒社会で生き残れるようにするためのものだったのです。

前述した空間断絶の成功といい、芥川は逆境でこそ力を発揮するタイプですから、それを見抜いての厳しい教育だったのかもしれません。それにしても若干やりすぎな感は否めませんが……。

また、雑誌「シュシュアリス」に掲載された特別編では、マフィアの裏切り者である太宰を探す芥川を、太宰が陰からどこか呆れながら見守っているシーンがあります。その優しさを含んだ表情を見ると、太宰は太宰なりに芥川のことを部下として、弟子として、大事に思っていたことが窺えます

「太芥」エピソード4:芥川を生かした太宰との出会い

第6巻収録掌編「心なき狗」、第12巻

芥川はもともと、貧民街の孤児として妹や仲間と共に生活していました。いつ死ぬとも知れぬ生活の中、芥川は感情も生きる意味も持たずに生きていたのです。そんな芥川が初めて感情を持ったのは、マフィアの下部組織に仲間を皆殺しにされたときのことです。

芥川が憎悪に突き動かされ辿り着いた先で出会ったのは、マフィアの最年少幹部・太宰でした。太宰は芥川を勧誘するため、契約金として彼の仇を皆殺しにしたのです。どん底の人生では手に入らなかった「生きる意味」を与えられるという太宰に、芥川はついていくことを決めます

芥川が現在「羅生門」で操る外套は、このとき太宰に譲り受けたものです。4年前に譲り受けたその外套は、今でも芥川の攻撃と防御を一手に担う武器であり、今の芥川が在るのは太宰のおかげであることを物語っています

「太芥」エピソード5:ついに太宰が芥川を認める!

第9巻

第9巻では、敦と共闘して組合の長・フィッツジェラルドを倒した芥川を、太宰がとうとう認めます。フィッツジェラルドを倒した後、満身創痍の状態でさえ、太宰に己の力を認めてもらおうと立ち上がる芥川。そんな芥川を軽く制し、太宰は「強くなったね」と彼の肩に手を置くのです

その一言のためだけに血反吐を吐きながらもがき続けてきた芥川。太宰のその言葉を聞いた瞬間、気が抜けたのか、驚きすぎたのか、気絶してしまいます。それほど芥川ににとってその言葉は予想外で、しかし何よりも得たかったものだったのです。芥川がようやく報われ、太宰がようやく芥川に対し素直な評価を口にしたこのシーンは、涙なしでは見れません。

太芥はバイオレンスで不器用な師弟CP!

太宰が芥川を認めてからも、芥川は太宰にどの程度認められたのか気にしており、敦よりも己の方が優れていると証明したがっています。太宰もそんな芥川の気持ちを分かった上で、彼を焚きつけるような言葉を掛けています。

マフィア時代には暴力的で苛烈な教育で繋がり、現在も一途に、いっそ盲目的なまでに、師に認められるために奔走する弟子と、そんな弟子への素直な賛辞を口にせず見守る師……。太芥はそういった、バイオレンスで不器用な師弟CPなのです

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