「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズでは洋楽からキャラクターやスタンドの名前が取られていることで有名です。そのジャンルはロックがほとんどですが、パンクからプログレッシブまで幅広いジャンルを網羅しています。元ネタになった曲やアーティストについて深堀する記事です。
目次
「ジョジョ5部」の元ネタを大紹介!
『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』
ジョルノ・ジョバァーナを演じさせていただきます。
1部から4部までの作品の熱をしっかり受け継いで頑張ります。
10月にイタリアでお会いしましょう。 pic.twitter.com/mO4HEEsFcz— 小野賢章 (@ono_kensho) July 5, 2018
「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ第5部『黄金の風』はギャングたちが主人公で、スタンドの能力の種類も豊富になってきます。登場するスタンドも多く、そのひとつひとつが洋楽の曲やアーティストから取られているのです。
元ネタを知っていれば、音楽の幅も広がり、スタンド能力やキャラクターたちへの愛着や造詣も深まります。普通はスタンド能力に何ができるのか、その強さばかり注目されていますが、その元ネタを知ることも面白いです。
ゴールド・エクスペリエンス
プリンスのアルバム『ゴールド・エクスペリエンス』
主人公ジョルノ・ジョバァーナのスタンド名はプリンスのアルバムから取られました。プリンスといえば作者の荒木飛呂彦が一番好きなアーティストに挙げています。様々な伝説を作り、いまなお語り継がれるアーティストです。
マイケル・ジャクソンがダンスでキング・オブ・ポップと呼ばれたなら、プリンスはギターでプリンス・オブ・ロックの名にふさわしいアーティストとなりました。プリンスのギタープレイは激しく独創的で、かつ美しいです。
アルバム『ゴールド・エクスペリエンス』はNPGオペレーターに誘われて様々な曲を聴く新感覚のアルバムとなっています。内容はハードロックであったり、ポップであったりと多彩で、まさに名盤と呼ぶにふさわしいです。
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スティッキー・フィンガーズ
ローリング・ストーンズのアルバム『スティッキー・フィンガーズ』
殴ったものをジッパーに変えるブチャラティのスティッキー・フィンガーズはローリング・ストーンズのアルバムから取られました。ローリング・ストーンズといえばビートルズの弟分としてデビューし、ワルの音楽として有名です。
『スティッキー・フィンガーズ』はアンディ・ウォーホルによってデザインされたジーンズのアップのジャケットが有名ですが、レコード版には本物のジッパーが付けられていました。1曲目の「Brown Sugar」などが有名です。
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エアロスミス
エアロスミス
二酸化炭素を探知する戦闘機を操るナランチャのスタンドは、アメリカで長寿のロックバンドのエアロスミスから取られました。エアロ(空気)とスミス(鍛冶師)というふたつの言葉の組み合わせは空を駆る鉄の塊に相応しい名前です。
エアロスミスの名を最も有名にしたのはジェリー・ブラッカイマー製作による映画『アルマゲドン』でしょう。主題歌に選ばれた「I Don’t Want to Miss a Thing」は世界的にヒットしました。
他にも『踊る! さんま御殿‼』のエンディングに使われている「Walk This Way」やエミネムがサンプリングした「Dream On」などが有名です。現在も現役で活動しており、定期的にヒットを飛ばしている怪物バンドです。
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セックス・ピストルズ
セックス・ピストルズ
ミスタの拳銃に宿る6匹の精霊のようなスタンドはイギリスのパンクバンドから取られました。パンクロックとは高い機材と技術がなくても自分たちで作れる音楽(Do it Yourself)をモットーとしています。
パンクとはゴロツキという意味で、抑圧された不良少年たちの不満を爆発させたような歌が特徴的です。「Anarchy in the U.K.」に代表される通り、攻撃的で挑発的な音楽がセックス・ピストルズの魅力です。テレビ出演時には放送禁止用語を連発したことで物議を醸しました。
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ムーディー・ブルース
ムーディー・ブルース
過去の他人の行動を再生できるアバッキオのスタンドはプログレッシブロックの始祖とも言われるムーディー・ブルースから取られました。ムーディー・ブルースはオーケストラとロックの共演で演奏に壮大な世界観を与えたバンドです。
ムーディーでゆったりとしたメロディが特徴的ですが、重厚な演奏が深い世界観を生み出しています。代表曲の『Nights in White Satin』がその特徴が大きく現れた曲です。プログレッシブロックというジャンルを打ち立てたことにより、ロックの可能性を大きく広げました。
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パープルヘイズ
ジミ・ヘンドリクスの楽曲『パープルヘイズ』
致死性のウィルスをばらまく凶暴で恐ろしいパンナコッタ・フーゴのスタンドはジミ・ヘンドリクスの楽曲から取られました。誰にもマネできないようなギタープレイで有名なジミ・ヘンドリクスの最も有名なリフを持った曲です。
パープルヘイズはジミ・ヘンドリクスが見た海の上を歩く夢を基に歌詞が書かれたと言われています。ジミ・ヘンドリクスといえば左利きですが、右利き用のギターを反対に持つという変わったプレイスタイルの持ち主です。
その激しいパフォーマンスも有名で、頭上にギターを掲げて弾いたり、歯でギターを弾いたり、極めつけはギターに火を放ったりします。そのパフォーマンスとプレイスタイルは世界中のギターリストたちに多大な影響を与えました。
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スパイス・ガール
スパイス・ガール
物を柔らかくし、自ら喋ることのできるトリッシュのスタンドはイギリス発のアイドルグループから名前が取られました。デビューアルバムである『スパイス』が世界的ヒットとなり、ビートルズの次に認知されたイギリスのグループと言われています。
メンバーにはサッカー選手のベッカムの妻であるビクトリア・ベッカムが在籍していたことで有名です。ポッシュ・スパイスの名で活躍していて、歌や踊りはせず、体のラインを売りにしていました。メンバーの中にいるのは誰でも当てはまるキャラクターが必ずひとりいるというのがコンセプトで作られたアイドルグループです。
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キング・クリムゾン
キング・クリムゾン
結果に至るまでの時間を世界から消し去ることのできる邪悪なスタンドはイギリスのプログレッシブバンドから取られました。バンド名がデビューアルバムから取られたという変わった逸話があります。
そのデビュー作『クリムゾン・キングの宮殿』は色々な意味で衝撃作でした。表題作はもちろんのこと、「21世紀の精神異常者」は演奏も歌い方もとにかくぶっとんでいます。管楽器を用いたソロもかっこいいです。
「エピタフ」はキング・クリムゾンの能力の一部として登場します。額についた顔で未来を読み取るのです。この曲の「混乱が我が墓碑銘となるだろう」はロック史に残る名フレーズとして語り継がれています。
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メタリカ
メタリカ
血中の鉄分を操るリゾットのスタンドはヘビィメタルバンドのメタリカから取られました。メタリカはいまなお現役で活動するヘビィメタルバンドの重鎮です。スラッシュメタルの四天王としても知られています。
スラッシュメタルといてば攻撃的で荒々しくスピード重視のイメージが強いです。しかしメタリカはしっかりとしたメロディラインと演奏を持った曲も多くあります。「The Unforgiven」3部作はそっちの路線で人気があります。
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ザ・グレイトフル・デッド
グレイトフル・デッド
無差別に人を老いさせるプロシュートの恐ろしいスタンドはアメリカのロックバンドから名前が取られています。感謝する死者を意味するグレイトフル・デッドはロックバンドに位置づけられていますが、多彩な音楽ジャンルを内包していることで有名です。
ブルースやジャズ、カントリー、フォーク、サイケデリック、そしてレゲエに至るまで多くの要素を取り入れてきました。しかし根本には演奏やパフォーマンスを重視しており、伝説的なジャムバンドとして語られています。
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ビーチ・ボーイ
ビーチ・ボーイズ
ペッシのスタンドは釣り竿の形をしているという一風変わったスタンドで、その元ネタは言わずと知れたビーチ・ボーイズです。ビーチ・ボーイズといえばサーフ・サウンドが有名で。チャック・ベリーの『スウィート・リトル・シックスティーン』をサーフィンを題材にした歌詞に変更した『サーフィンUSA』が有名です。
ビートルズが発表したアルバム『ラバー・ソウル』を受けて、ビーチ・ボーイズは『ペット・サウンズ』を制作します。これまでのサーフ・サウンドを封印したこのアルバムは音楽に大きな影響を与え、多くが認める名盤としていまなお語り継がれている偉大なアルバムです。
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グリーン・デイ
グリーン・デイ
カビ状の病原菌が人の体を喰うチョコラータの恐ろしいスタンドはアメリカのパンクロックバンドであるグリーン・デイから取られました。ラモーンズやクラッシュに影響を受けた正統派パンクバンドです。『アメリカン・イディオット』や『バスケット・ケース』など多くから支持を得ているのはどちらかといえばポップな内容の曲が多いです。
オアシス
オアシス
地面を柔らかくして掘り進むセッコのスタンドはイギリスの正統派ブリティッシュロックバンドのオアシスから取られました。リアムとノエルのギャラガー兄弟を中心としたこのバンドは同郷出身のビートルズから多大な影響を得ています。
とくにジョン・レノンへのリスペクトは強く、『アイ・アム・ザ・ウォルラス』などカヴァーしています。また代表曲にもなっている『Don’t Look Back in Anger』ではイントロ部分が『イマジン』のオマージュにもなっています。
荒木飛呂彦厳選の元ネタは多彩なロックの宝庫!
多彩な能力を持つスタンドですが、その名前の元ネタとなっているバンドも実に多彩です。パンクのような反骨精神を持ったバンドから、正統派ロック、ムーディーな音楽と、作者の音楽への造詣の深さがわかります。
年代も本当に多彩なので、興味本位で元ネタになっているバンドや曲を調べるだけで勉強になるのでお勧めです。さらに知識があれば、スタンドが登場して戦いになるたびに、このスタンドはあの曲を歌っているあのバンドなのかとわかって、作品の楽しみ方が増えます。
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