『進撃の巨人』のエルヴィン・スミスは、エレン達の所属する調査兵団の団長で、その柔軟な思考と頭脳で調査兵団を導いてきました。そんなエルヴィンがまさかの死亡?その経緯やエルヴィンの本当の夢などにについて詳しく解説していきます!
目次
『進撃の巨人』の調査兵団団長、エルヴィン・スミスとは?
『進撃の巨人』のエルヴィン・スミスは、第13代調査兵団団長です。身長188cm、体重92kg、誕生日は10月14日。年齢は不明ですが、恐らく30代前半のリヴァイより年上だろうと考えられています。
調査兵団団長として活躍し、壁内人類の未来を切り拓いたともいえるエルヴィンが、何のために戦い、そして死んでいったのか、ネタバレ込みで紹介していきます!
エルヴィンの知識1:声優は小野大輔さん!
エルヴィンの声優は小野大輔さん。『黒執事』のセバスチャン・ミカエリスを始めとした物腰柔らかいイケメンから、『デュラララ!!』の平和島静雄などの荒々しい役、『黒子のバスケ』の緑間真太郎や『おそ松さん』の松野十四松などクセの強いキャラクターまで、幅広く演じている声優です。
エルヴィンの威厳がありながら冷静な普段の声色に始まり、壁外調査などにおける猛々しい叫び、その重責からくる辛さを滲ませる声まで、小野さんはエルヴィンの魅力をあますところなく演じています。アニメではもうすぐ放送されるであろう、エルヴィンの本音や名言を、小野さんがどう演じるのかにも注目です。
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エルヴィンの知識2:調査兵団団長としての活躍
TVアニメ「進撃の巨人」Season2、TOKYO MXにて第36話「突撃」ご視聴いただきありがとうございました!!来週はいよいよ最終回です!是非ご覧ください、お見逃しなく!
イラスト:浅野恭司 #shingeki pic.twitter.com/10urYXubm9— アニメ「進撃の巨人」公式アカウント (@anime_shingeki) June 10, 2017
第13代調査兵団団長であるエルヴィンは、人類の勝利のためならば自分の命や仲間の命を犠牲にする覚悟を持った人間です。そのため新兵や憲兵団からは「悪魔」とも謗られることもありますが、調査兵たちにはその考えを理解できずとも従おうと思われるほどに信頼されています。
また、エルヴィンの武器は、その聡明さと柔軟な思考です。従来の考え方にとらわれず、巨人をいかに避けるかを重視して考案した「長距離索敵陣形」や、地下街のゴロツキであったリヴァイのスカウトなどによって、調査兵団の死亡率を激減させました。
巨人化能力を持ったエレンを調査兵団に引き入れたのもエルヴィンであり、エルヴィンがいなければ人類は世界の真実にたどり着くことはなかったでしょう。
エルヴィンの知識3:エレン奪還作戦で右腕を失う
進撃の巨人12巻日曜日に買ったけどまさかエルヴィン団長の右腕が食われるとは… pic.twitter.com/4Oq12i5at1
— 吉井 一希放置 (@otoki_k) December 10, 2013
エルヴィンは指揮を執る立場にありますが、当然壁外調査で巨人と戦い、生き残ってきた強さがあります。しかし、単行本第12巻において、ライナーたちに攫われたエレンを奪還する際、右腕を食われて失ってしまいました。
巨人に右腕を持っていかれながらも、エルヴィンはエレンの方向を左腕で示し、調査兵たちに「進め!!」と指示しました。痛みが無いわけではないでしょうし、常人ならパニックになってもおかしくない中、エルヴィンは団長が食われたことによって焦りや恐怖を抱いたであろう調査兵たちを鼓舞したのです。
自分の代わりはいるから、代わりのきかないエレンを奪還しろというエルヴィン。目的のため、人類の勝利のためには自分の命すら後回しにできる覚悟は、圧巻の一言です。
エルヴィンの知識4:父の仮説を証明する夢
しかし、実はエルヴィンの本当の夢は、人類の勝利なんかではなかったのです。エルヴィンの夢は、父の仮説を証明することでした。エルヴィンは子どもの頃、教科書を読んで、父に「壁の外に人間がいないことをどうやって調べたのか」と質問しました。
学校の教師をしていた父は、家に帰ってから、王政が発表している人類の歴史には多数の不自然な点があり、壁内の人類は107年前壁に逃げ込んだときに、王によって統治しやすいよう記憶を改竄されているのではないか、という大胆な仮説をエルヴィンに聞かせました。
エルヴィンはそのことを街の子ども達や憲兵に話してしまい、数日後彼の父は遠い町で「事故」に遭って亡くなることになります。エルヴィンの密告によって、エルヴィンの父は王政に殺されてしまったのです。
やがて父の仮説はエルヴィンの中で真実となり、エルヴィンの使命はその仮説を証明することになりました。エルヴィンは、調査兵団の仲間達が人類のために戦う中、自分だけが己の夢のために戦っているということに気付いていました。
それでも、否だからこそ、エルヴィンは右腕を失ってさえ、ウォール・マリア奪還作戦に参戦することを譲りませんでした。足の骨を折ってでもエルヴィンを参戦させないというリヴァイに対し、「この世の真実が明らかになる瞬間には私が立ち会わなければならない」と言い切ったほどです。
エルヴィンの知識5:マリア奪還作戦で死亡!?
夢を諦めリヴァイに全てを託したエルヴィン
そして運命のマリア奪還作戦の際、調査兵団は壁を挟んで、エレン達リヴァイ班&ハンジ班はシガンシナ区側、エルヴィンを始めとするその他の調査兵はウォール・マリア側に分かれました。
この奪還作戦においてもエルヴィンは持ち前の策で敵を翻弄するのですが、状況は急変します。「超大型巨人」によってハンジ班が全滅、「獣の巨人」によってウォール・マリア側の調査兵はエルヴィン、リヴァイ、他兵団上がりの新米調査兵のみになってしまったのです。
巨人化したエレンは「超大型巨人」に歯が立たず、投石によってその場を動かずに調査兵を皆殺しにすることができる「獣の巨人」に、調査兵たちは打つ手なしの状態。そんな中、エルヴィンの頭脳は反撃の手立てを導き出しました。
ここのエルヴィン俺って言ってる(どうでもいい) pic.twitter.com/gZd4Wi0w2v
— Ƙamayan (SNST_) (@apcwapcwapcwapc) September 24, 2018
その作戦とは、エルヴィンと新米調査兵たち全員が信煙弾を撃ちながら「獣の巨人」に馬で向かっていき、少しでも長く「獣の巨人」の注意を引きつけている間に、リヴァイが立体起動で接近し仕留めるというものです。
しかしこの作戦は、調査兵たちに「死んでくれ」と言うようなものであり、団長であるエルヴィンが先導し、真っ先に死ぬことになります。絶望的状況の中、エルヴィンはリヴァイに、「このまま地下室に行きたい」と打ち明けました。
エルヴィンが調査兵団団長という死んだ方がマシとさえ思える立場に居続けられたのは、いつか父の仮説の「答え合わせ」ができると思っていたからです。その夢が手の届くところにあるにも関わらず、エルヴィンは死ななければなりません。
なぜならエルヴィンには、今まで心臓を捧げていった仲間たちが自分を見る姿が見えていたからです。エルヴィンは自身の夢を諦めきれない姿を見せながらも、調査兵団団長としての責務を果たさなければならないことを分かっていました。
そんなエルヴィンの背中を押したのは、リヴァイです。「夢を諦めて死んでくれ」と言い、獣の巨人を必ず仕留めると誓ってくれたリヴァイに、エルヴィンは「ありがとう」と笑みを見せました。
調査兵たちに捧げた名言
「我々はここで死に、次の生者に意味を託す!!」
じゃ今の努力と辛抱は、
いつか未来の自分に何か意味を与えるのか?
夢とは?幸福とは?人間って一体何の為に生きてるんだ?
敬愛なるエルヴィン団長、その答えを教えてくれますか? pic.twitter.com/nShAbhDXLE— Lynn Yang (@LynnBASS1030) August 9, 2016
エルヴィンは死ぬことに怯える調査兵たちにこう言います。「あの兵士に意味を与えるのは我々だ!!あの勇敢な死者を!!哀れな死者を!!想うことができるのは!!生者である我々だ!!我々はここで死に!!次の生者に意味を託す!!」。
エルヴィン自身、父の仮説を証明するという人生の使命を、リヴァイ達に託したのでしょう。死ぬ覚悟を決めたエルヴィンは、調査兵たちを先導し、「獣の巨人」による投石によって腹を抉られ地面へと倒れ伏しました。
アルミンと天秤にかけられるが…
〈進撃の巨人ネタバレ〉
進撃の巨人ネタバレ84話
注射の取り合いでエルヴィン拒否!アルミンに注射打って焼け跡からの復活!エルヴィンは死亡#進撃の巨人 pic.twitter.com/9gX4W4LGkS— RiKu (@Land_Johnson38) August 10, 2016
石礫に内臓を抉られたエルヴィンでしたが、かろうじて息はありました。息さえあれば、リヴァイが託された巨人化の注射によって延命させることができます。特攻作戦において唯一生き残ったフロックがリヴァイの元へとエルヴィンを運んできました。
ところが、リヴァイのもとには既に、同じく瀕死となったアルミンがいました。当然、一調査兵に過ぎないアルミンと団長のエルヴィンであれば、エルヴィンを延命させるべきでしょう。しかし、リヴァイは最終的に、アルミンに注射を打ちます。
先の特攻作戦然り、これまでも多くの仲間を犠牲にする決断をせざるを得なかったエルヴィン。悪魔になるしかなかったエルヴィンを、リヴァイはもう休ませてやりたくなったのです。こうして、第13代調査兵団団長、エルヴィン・スミスは死亡しました。
エルヴィンがたどり着かせた真実にエレン達はどうする?
エルヴィンを始め199名が死亡したマリア奪還作戦において、生き残った調査兵はわずか9人。彼らはエレンの地下室で世界の真実を知り、それを持ち帰りました。エルヴィンなくしてこの功績は有り得なかったでしょう。これからエルヴィンの人生が残された者たちによってどう意味づけされていくのか、見守っていきましょう。