
『僕のヒーローアカデミア』の死穢八斎會若頭・オーバーホール。アニメ3期で少しだけ登場し、アニメ4期で本格的に出久たちの前に立ちふさがる、幼い少女を利用する冷徹な極道者について徹底解説していきます!原作第18巻までのネタバレ注意!


目次
『ヒロアカ』最強の極道!オーバーホールとは?
『僕のヒーローアカデミア』のオーバーホールは、極道・死穢八斎會の若頭。本当の名前は治崎廻といいますが、現在では個性の名前でもある「オーバーホール」を名乗っています。特徴的な赤いペストマスクは、他人に触れられると蕁麻疹が出るほどの重度の潔癖症によるものです。
目的のためには手段を選ばない冷徹かつ慎重な性格で、高い計画性も持ち合わせる非常に厄介な敵です。ヒーローを「英雄気取りの病人」と断言し、幼い少女の体と心に大きな傷を負わせてきたオーバーホール。彼がそこまでして得たいものとは何だったのか、オーバーホールについて徹底紹介します!
オーバーホールの知識1:アニメ版の声優は津田健次郎さん!
アニメ3期ラストで登場したオーバーホールの声優は津田健次郎さん。『遊☆戯☆王』の海馬瀬人や、『TIGER&BUNNY』のファイヤーエンブレムなど、癖の強いキャラクターやオカマキャラなども演じていますが、何といっても特徴的なその低音ボイスは、まさしく極道者・オーバーホールにぴったりです。
アニメ3期ではちらっとしか登場しませんでしたが、すでに制作が決定している第4期では活躍間違いなし。オーバーホールの冷徹さや狂気、壊理や彼女を軸とした計画に対する執念など、津田さんがどのように演じるのか、今から期待しているファンも多いのではないでしょうか。
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オーバーホールの知識2:死穢八斎會若頭としてのカリスマ性
#ヒロアカ 3期最終回 今日夕方5:30放送!!
前話に登場した謎の敵<ヴィラン>、オーバーホール。その動向にも注目!!
『僕のヒーローアカデミア』3期最終回となる第63話「無敵」読売テレビ・日本テレビ系全国29局ネットでON AIR!→https://t.co/2UpBs4vDzN#heroaca_a pic.twitter.com/QaD6fnoG7e
— 僕のヒーローアカデミア_アニメ公式 (@heroaca_anime) September 29, 2018
オーバーホールは仁義を重んじる組長とは違い、部下を「駒」と考え、その命を使い捨てのように扱うため、多くの八斎會構成員からは嫌われています。しかし、その反面人心掌握に長けており、特に鉄砲玉である八斎衆には彼に心酔している者も少なくありません。
社会から居場所を追われ打ちのめされていた者に手を差し伸べるオーバーホールは、手を差し伸べられた方からすれば「使い捨てにされても構わない」と思うほどの強さで忠誠を誓われているのです。
また、良くも悪くも勧誘の際や部下に対して取り繕うことはしないため、オーバーホールの部下に対する「仲間になってくれ」「居てくれると心強い」というのは本心です。そのため、人に強制的に真実を語らせるという個性のために人を信じられなくなった音本からは、狂信的なまでの崇拝を受けています。
堀越先生の描く女の子キャラクターは皆可愛いにしても、壊理ちゃんのビジュアルは一際神がかってる pic.twitter.com/X3H063mYTN
— 山田 (@0vy3265) September 29, 2018
また、人の心を掌握するという点では、壊理への態度が顕著です。オーバーホールが計画の主軸に据えている少女・壊理。彼女が逃走すると、オーバーホールは世話係の構成員を殺し、「お前のせいで人が死ぬ」と彼女に罪悪感を植え付けてきました。
その刷り込みは凄惨で、壊理は自分のせいで他の人が傷つくくらいなら自分が傷ついた方がいいと、一度はヒーローに伸ばしかけた手をすぐに引っ込めてしまいます。
ミリオが命を懸けて助け出してくれたにも関わらず、オーバーホールの圧倒的かつ残虐な強さで自分を助けに動いた皆が殺されてしまうと思い、自ら彼のもとに戻ろうとしたほどです。そのように壊理の心を縛りつけられたのも、オーバーホールが彼女の心の動きをよく把握していたからでしょう。
オーバーホールの知識3:強すぎる個性・オーバーホール
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— 超マンガ速報 (@chomanga01) September 16, 2017
オーバーホールの個性は名乗っている名前そのままの「オーバーホール」で、手で触れたものを分解・修復できます。分解の方は、触れただけで何でも粉々に分解することができるため、人をも簡単に殺すことができます。
敵連合のリーダー・死柄木と近しいものを感じさせますが、死柄木の「崩壊」が比較的じわじわと侵食していくのに対し、「オーバーホール」は一瞬で対象を分解する上、オンオフも可能です。
修復の方は、自身のダメージの回復はもちろん、死んだ人間でさえすぐに修復すれば蘇生できます。しかし、無機物と人間を融合させたり、自分と自分の部下を一度分解して修復することで融合させたりと、修復というよりは再構築と言った方が相応しいです。また、コンクリートなどを分解し、瞬時に全く別の形へと再構築することで、遠距離攻撃も可能です。
死穢八斎會を4期でも夜露死苦 卍 pic.twitter.com/5i4qa086SG
— きい (@_kii_918) September 29, 2018
オーバーホールは、この個性と一介の極道とは思えないほどの身のこなしによって、地下格闘場の戦闘狂・乱波を支配下に置いたり、オーバーホールを嫌うほとんどの子分を恐怖で従わせたりしています。知略だけでなく、高い戦闘能力も、彼が八斎會を率いるためには不可欠な武器といえるでしょう。
オーバーホールの知識4:エリを軸とした計画とは?
エリちゃんて治崎の子っていうけどかなりの潔癖だしできないと思うんだよ。人工授精なんかな?やってること恐ろしすぎるわ#ヒロアカ#僕のヒーローアカデミア pic.twitter.com/WEjwOXi7fl
— ゆーまさん (@uma_movie) July 24, 2017
オーバーホールは組長の孫娘・壊理の個性を使ったある計画を立てていました。壊理の個性は「巻き戻し」といい、人間の肉体を巻き戻し、消失させてしまう恐ろしいものです。
父親を消してしまったことで母親から捨てられてしまった壊理。組長は娘が捨てた壊理を引き取り、オーバーホールに彼女の個性を調べるよう頼みます。オーバーホールはその正体を知ってから、組長の宿願である「八斎會の復権」を現実のものにするべく動き出しました。
壊理の体を切り刻み、そのたびに修復し、時には恐怖と部下の命を使って彼女の心を縛りつけ、オーバーホールは壊理を使った実験と研究を重ねました。壊理の個性を到達点まで引き出した彼は、それが単に肉体を巻き戻すだけにはとどまらず、種としての大きな流れさえも巻き戻すことができると結論づけます。
#僕のヒーローアカデミア 感想
『敵』ではなくもはや『怪物』に成り果てたオバホ。
エリちゃんの個性は『人間を巻き戻す』。じゃあクレDみたく無生物を直す事は出来ないのか。
より正しく表現するなら『細胞を若返らせる』個性、と言った方が良いのかな?#wj47 pic.twitter.com/JS54Ynggjq— ぐんぐにる (@Gungnir3228) October 24, 2017
つまり、壊理の個性は、個性因子が発現する前の人間に戻すことができるということ。オーバーホールはこれを利用し、個性を永久に消してしまう「個性消失弾」と、それをさらに巻き戻すことで個性を復活させる血清を完成させました。
敵側とヒーロー側、どちらにも需要があるこのふたつを独占体制で売り捌くことによって、八斎會を復興させることこそがオーバーホールの目的だったのです。
オーバーホールの知識5:組長との対立と八斎會復権への道
オーバーホールが凄まじいのは元々は子供の喧嘩でも勝てないような弱個性だった可能性があるんだよね。勝ったか負けたかは知らないけど治崎はケンカをふっかけられる程度のやつ+少なくとも傷は治せないっていうのは確実なんだよね。それを異常な努力であそこまでのチート個性にしたのは本当に恐ろしい pic.twitter.com/b8p7abCGP1
— 稲葉 (@tQOv17xtk4XsLAu) September 22, 2018
そもそもなぜオーバーホールが八斎會の復興にこだわるのか。そこには、彼の組長に対する純粋な思いがありました。寄る辺の無かった少年・治崎廻は、八斎會の組長に拾われ、生きる場所を与えられました。
ヒーローによって極道者の摘発・解体が進む時代にあって、八斎會の肩身は狭くなる一方。裏社会にあって、組の名前すらろくに知らぬ者も少なくありません。治崎はそんな状況で、拾ってくれた組長の八斎會の尊厳を守るため、子どもの頃からずっと異常なまでの努力を重ねてきたのです。
熟練した個性の使い方、乱波をあしらえるほどの身体能力、決して万全とはいえない設備で個性消失弾と血清を完成させるほどの医学的知識などは、紛れもなく治崎自身の努力の結果でしょう。
#ヒロアカ
ある意味オバホさんが言ってた"自分が何者かになれると夢見てしまった"人間とも言えるよなあ…。ミリオ先輩はこの言葉を無個性になっても抗うことで否定したわけだけど、今ここでジェントルという本物の夢を見て何者にもなれなかった人間を登場させてきたのが胸を抉られる…。#wj20 pic.twitter.com/x5yGVvueeZ— コウ (@s_g_hrak) April 15, 2018
しかし、恩を返したい一心の治崎は、それゆえにしばしば組長の考えから外れたことをするようになります。明らかにやりすぎと思われる喧嘩、禁止されているシノギ、そして壊理を軸とした計画……。
そのたびに組長は「人の道から外れたことはするな」と言い聞かせてきましたが、それに反して八斎會の存続は厳しくなる一方です。そしてとうとう、治崎は自分の計画に反対する組長を個性によって植物状態にして、自らが組の実権を握るようになります。その頃から、治崎はその名前を捨て、「オーバーホール」と名乗るようになりました。
個性という病気におかされた英雄気取りの病人が、恩人である組長を隅へと追いやった……。そう感じていたからこそ、オーバーホールは個性社会という理を壊すことのできる壊理を、計画の主軸に据えたのでしょう。
オーバーホールの知識6:治崎のその後は無個性?【ネタバレ注意】
壊理を巡って最終的に出久に敗れたオーバーホール。彼は護送中に、敵連合の死柄木たちに襲われることになります。八斎會に出向していたトガとトゥワイスからの連絡により、仲間を殺され舐められた彼らはオーバーホールに「挨拶」をしにきたのです。
八斎會復興の道を閉ざされ、廃人のような表情を浮かべていたオーバーホールは、そこでMr.コンプレスと死柄木によって、両腕を切断されてしまいます。手で触れることで発動するオーバーホールの個性は、腕が無ければ使えません。彼は最後に「無個性」となったのです。
さらに、警察が押収していた個性消失弾とその血清もなす術なく死柄木に奪われてしまいます。何年もかけて作り上げた八斎會復興の希望を簡単に死柄木に奪われたオーバーホール。腕を切断された痛みの中、彼が何を思ったのかは分かりません。
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オーバーホールが活躍するアニメ4期に注目!
組長の悲願を、組長の望まぬ形で実現しようとしたオーバーホール。彼の狂気と執念は、制作が決定したアニメ『僕のヒーローアカデミア』4期でも描かれることになります。
幼い少女を傷つける残虐者でありながら、恩人に報いたいと努力を続けてきたオーバーホールのギャップに、原作はもちろんアニメでももう一度注目してみてください。