2018年3月に発表されたOVAシリーズ第三期『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』の制作。第1巻の発売が迫っており、今か今かと待ち望んでいる方も多いのではないでしょうか。今回は原作のライトノベル『ストライク・ザ・ブラッド』のあらすじを振り返りつつ、『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』の内容を予想してみたいと思います。
目次
大人気ライトノベル『ストライク・ザ・ブラッド』とは?
『ストライク・ザ・ブラッド』は、2011年5月から電撃文庫にて刊行されている三雲岳斗先生によるライトノベルで、2018年10月現在で20巻まで発売されています。2013年10月にはテレビアニメが放送され大好評となりました。
その後、2015年11月にはオリジナルストーリーとなるOVAが発売、そして大好評を受け正式なテレビアニメの続編となるOVA『ストライク・ザ・ブラッドⅡ』が2016年11月に発売されました。そして今回ファン待望となるOVA第三期となる『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』の制作が2018年3月に発表されました。
魔族と人間が共存する人工島、魔族特区「絃神島」。そこに暮らす伝説と言われた世界最強の吸血鬼「第四真祖」である暁古城と、政府の特務機関である「獅子王機関」から派遣された監視役である「剣巫」姫柊雪菜が魔族や攻魔師、政府やテロリストらの様々な思惑に巻き込まれていく学園アクションファンタジー作品です。
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『ストライク・ザ・ブラッド』が大人気のワケとは?
先輩…………②
暁の帝国篇Ⅱpic.twitter.com/ybMBBHu4eC— 姫柊雪菜@SNOW (@Kennagi_Snow) October 14, 2018
『ストライク・ザ・ブラッド』が人気となった理由はやはりメインヒロインである姫柊雪菜のかわいさが大きいのではないでしょうか。個人的な見解ですが、『ソードアート・オンライン』や『冴えない彼女の育てかた』など魅力的なメインヒロインがいる作品には人気作が多い気がします。男性ファンが多いのも頷けますね。
また、この作品で特徴的なのが古城と雪菜の関係が単なる「恋する男女」ではなく、共に戦う「相棒」のような関係であることが強調して描かれているのも、他のハーレム物の作品とは一味違う魅力になっています。もちろん主人公である暁古城のカッコよさや熱いバトルシーンも忘れてはいけません。
そして一番忘れてはいけない『ストライク・ザ・ブラッド』の大きな見せ場はなんといっても「吸血シーン」です。魅力的な女性キャラクターたちが色っぽい表情を見せる「吸血シーン」は外せない魅力になっています。特にOVAになってからは、よりセクシーに描かれており、男性ファン歓喜の仕上がりになっています。
アニメ『ストライク・ザ・ブラッド』はどこまで進んだのか?
テレビアニメ版となる『ストライク・ザ・ブラッド』では、ほぼほぼ原作準拠で原作第1巻『聖者の右腕』から第6巻に収録されている『錬金術師の帰還』までが映像化されています。さらに電撃文庫公式海賊本に収録された短編『雪菜√Before/After』を元にしたオリジナルストーリー『暁の帝国』が放送されています。
そしてOVA第二期『ストライク・ザ・ブラッドⅡ』では原作9巻『黒の剣巫』と11巻『逃亡の第四真祖』、12巻『咎神の騎士』がアニメ化されています。おそらく第7巻『焔光の夜伯』と第8巻『愚者と暴君』は古城が「第四真祖」になった時の回想編ですのでメインキャラクターがほぼ登場しないことから、第10巻『冥き神王の花嫁』はそこまで大筋の物語に絡んでいないためカットされたようです。
ちなみに逆にオリジナルストーリーとなった『暁の帝国』は原作第17巻『折れた聖槍』に、OVA第一期となった『ヴァルキュリアの王国』は原作第18巻『真説・ヴァルキュリアの王国』に加筆修正され逆輸入という形で原作にも収録されています。
OVA第三期『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』は原作第13巻から!
そして新キャラクターのキャストも公開!!
ディセンバー役にLynnさん、千賀穀人役に鳥海浩輔さん!(続#ストブラ pic.twitter.com/vwfAnjoSz3— TVアニメ「ストライク・ザ・ブラッド」 (@stb_anime) October 7, 2018
今回制作が発表されたOVA第三期となる『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』ですが、公式サイトの情報を見ても原作第13巻『タルタロスの薔薇』がアニメ化されるのは間違いないでしょう。その先はどういう構成になるのでしょうか。検証していきましょう。
まず公式の発表によると今回のOVAは全5巻、つまり全10話の構成になるようです。前回のOVA第二期『ストライク・ザ・ブラッドⅡ』は全4巻の全8話でしたので2話分多くなっていますね。もちろん好評を受けてでしょうがそれだけの尺が必要だったということかもしれません。
となるとやはり原作の第一部となる『聖殱篇』の完結までをアニメ化してくれるのではないでしょうか。そうなると原作第13巻『タルタロスの薔薇』から第15巻『真祖大戦』までということになります。まずはその線で原作第13巻から第15巻までのあらすじを簡単にご紹介していきます。
『ストライク・ザ・ブラッド』原作のあらすじを紹介!
原作第13巻『タルタロスの薔薇』
絃神島へと帰ってきた古城たちはまた日常へと戻っていきます。そんな中、絃神島では船舶と航空機の事故が多発し輸送経路が閉ざされてしまい、絃神島は孤立してしまいます。さらに時を同じくして人工島管理公社の要人たちが次々と暗殺されていく事件が起こります。
この一連の事件を計画、実行しているのは魔族特区の破壊を目的とした「タルタロス・ラプス」と名乗る集団でした。一方そのころ凪沙の様子に異変が起こり、妙に古城を意識してしまいます。そんな時、凪沙は「タルタロス・ラプス」のリーダー、ディセンバーと出会い・・・。
「タルタロス・ラプス」の企みを阻止しようと動く古城と雪菜、そして浅葱。彼女らが行おうとしている魔導術式「タルタロスの薔薇」とは?そして古城をよく知る様子のディセンバーの正体とは?さらにメンバーの一人・千賀毅人は南宮那月と関わりがあるようで?
原作第14巻『黄金の日々』
「タルタロスの薔薇」事件で絃神島を救った藍羽浅葱は絃神島復興のシンボルとしてローカルアイドルの活動をする羽目になります。そんなアイドル活動自体が実は人工島管理公社が「聖殲」の復活のため浅葱を幽閉している事実を隠蔽するための謀略だったことが判明します。
浅葱の状況を知った古城と雪菜は、浅葱を救い出すため人工島管理公社の中枢部、キーストーンゲート第零層へと潜入します。一方で度重なる戦闘を繰り返してきた雪菜の身体にも異変が起きていました。なんと雪霞狼の副作用で「天使化」が進んでいたようで、使い続ければ模造天使になってしまうことに。そしてその裏で暗躍する絃神冥駕は人口島管理公社を出し抜き、「聖殲」の力を手に入れ復讐を成し遂げようと企んでいました。
人工島管理公社と絃神冥駕が狙う「聖殲」の力とは?カギと言われる「カインの巫女」藍葉浅葱の運命は?絃神島に秘められた「聖殱」の真実がついに明らかになります。様々な思惑が渦巻く「聖殲」を巡る戦いが最終局面に入ります。そして、雪菜の決断は?
原作第15巻『真祖大戦』
バレンタインににわかに活気づく街の中で、古城はヴァトラーの従者であるトビアスと話している浅葱を見かけます。その翌日、龍族の少女グレンダがドラゴンの姿で学校の屋上に倒れているのを発見した古城は、グレンダが襲われたことを知ります。そしてグレンダを追ってきた吸血鬼、「第一真祖」である「忘却の戦王(ロストウォーロード)」の配下、ヴェレシュ・アラダールとグレンダを賭けた決闘をすることになります。
一方で「聖殱」の祭壇である絃神島の破壊を決定した3人の真祖を擁する超国家組織「聖域条約機構」は絃神島に艦隊を送り込みます。しかしこの事態に古城が面に立つことで、古城が日常を犠牲にすることを嫌った浅葱はヴァトラーと手を組み、リディアーヌ・ディディエや江口結瞳と協力し「聖域条約機構」の軍勢を引かせることに成功します。
しかし今度はヴァトラーが浅葱を出し抜き「聖殱」の力を手に入れてしまい、古城はヴァトラーとの最終決戦に挑みます。果たして絃神島の命運は?『ストライク・ザ・ブラッド』第一部となる『聖殱篇』最終巻となるラストエピソードです。
OVA『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』にて『聖殱篇』終了か?
ゲームの電撃感謝祭2018 featuring電撃文庫ステージに雪菜役の種田梨沙さん、凪沙役の日高里菜さんにシークレットでご出演頂きました!制作決定したOVA3期「ストライク・ザ・ブラッドⅢ」お楽しみに…!#ストブラ #電撃文庫 pic.twitter.com/h5luu6KPRT
— TVアニメ「ストライク・ザ・ブラッド」 (@stb_anime) March 10, 2018
原作第13巻から第15巻までのあらすじをご紹介しましたが、改めて確認するとかなりの分量になりますね。前作のOVA『ストライク・ザ・ブラッドⅡ』より2話分多いといってもさすがに全て詰め込むのは難しい気がします。
ここで考えられるのは2つのパターン。一つは原作第13巻『タルタロスの薔薇』と長くても第14巻『黄金の日々』までとし、改めてOVA第四期、もしくはテレビシリーズ第二期として第15巻『真祖大戦』のアニメ化をするか、もしくは原作の内容をカットしつつ今回のOVA『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』での『聖殱篇』完結を目指すかです。
やはり原作の方も読んでいるファンの方からすれば前者の方法で細かい部分も含めたいわば完全版としてアニメ化してほしいという声も多いでしょう。しかしアニメ業界の状況からすると決して続編が約束されているわけではないので一気に『聖殱篇』の完結までいってほしいという声も少なくないのではないでしょうか。
また、テレビシリーズの構成を踏まえると、オリジナルエピソードを追加するという考えも否定できません。それはそれで原作ファンもアニメファンもどちらも新鮮な気持ちで楽しめますので、いいかもしれませんね。
もう一度雪菜たちに会える!『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』はもうすぐ!
さてここまでいろんな予想をしてきましたが、『ストライク・ザ・ブラッド』に関しては予想するのが難しい!完全な原作準拠というわけでもなく、必要ならエピソードのカットもするしオリジナルストーリーもあるので、予測が立てにくい作品です。
しかしそれで質が落ちるのではなく雪菜たちの美麗な映像や、小気味よいテンポ感、迫力あるバトルシーンなど確実に作品にとっていい効果をもたらしているのではないでしょうか。そうでなければここまで支持される作品になっていないでしょう。
そもそもOVAシリーズだけで三作、アニメシリーズも2クールを一作の計四作もアニメ化される作品も珍しいのではないでしょうか。今回もきっとファンが満足する作品を届けてくれることでしょう。OVA『ストライク・ザ・ブラッドⅢ』は2018年12月19日から発売予定。期待しながら待ちましょう!