「ジュナカル」は、「Fateシリーズ」に登場するカルナとアルジュナによるカップリング。両者ともインドの古代叙事詩『マハーバーラタ』を出典とした英雄で、ライバルであり異父兄弟でもあります。深い因縁のある2人は、サーヴァントとして召喚されてからもお互いに対して複雑で強い感情を抱き続けています。そんな2人の公式エピソードの数々をご紹介していきます!
目次
「ジュナカル(カルジュナ)」とは?
カルナとアルジュナのカップリング!
「Fateシリーズ」は、2004年に人気ゲームブランド「TYPE-MOON」により発売されたPCゲーム『Fate/stay night』を始まりとした一連の作品群の総称。どんな願いでも叶えられると言われる「聖杯」をめぐって、魔術師同士が争い合う「聖杯戦争」、およびそれに関わった人々が描かれます。魔術師はその際、歴史上の英雄や伝説上の存在などを「サーヴァント」として召喚・使役して戦わせることになります。
「ジュナカル」は、そのシリーズに登場するカルナとアルジュナによるカップリング。両者ともインドの古代叙事詩『マハーバーラタ』を出典とした英雄で、ライバルであり異父兄弟でもあります。深い因縁のある2人は、サーヴァントとして召喚されてからもお互いに対して複雑で強い感情を抱き続けています。
カルナ
カルナは、ランサー(槍兵)クラスのサーヴァント。身長178㎝で、体重は65kg。属性は秩序・善。あらゆる苦難や理不尽ですらも「それもあり」と受け入れられる極めて寛大な精神の持ち主で、万人を「それぞれの花」として敬う高潔な精神の持ち主でもあります。
何かを頼まれたり乞われたりしたときには断らないことを信条とした「施しの英雄」であり、偽らず、驕らず、恨まず、恩義には必ず報いろうとするその様はまさに「真正の英雄」と言っていいほど。そんな気高さを持った人格者ではありますが、ライバルであるアルジュナに対しては普段は見せることのない積極性や闘争心を見せています。
アルジュナ
アルジュナは、アーチャー(弓兵)クラスのサーヴァント。身長177㎝で、体重は72kg。属性は秩序・中庸。カルナが「施しの英雄」であれば、アルジュナは「授かりの英雄」。あらゆる人々や神々に愛され、褒め称えられてきた存在。あらゆる面で非の打ちどころのない英雄でありながら主従関係を重んじ、サーヴァントとしてマスターに対しては常に敬語を崩さずに柔らかな物腰で接します。
しかし、その一方で、アルジュナは心の中に「黒(クリシュナ)」と呼ばれるもう1つの人格を抱え込んでいます。これはヴィシュヌ神の転生体である大英雄クリシュナとは別の存在で、誰かを憎み、嘲り、奸計を謀るアルジュナ自身の抱える邪悪そのもののこと。アルジュナはこの邪悪を受け入れることができず、自分の傍らにいる従者として振舞わせています。
ここからは、そんな「ジュナカル」の公式エピソードの数々をご紹介していきます!
「ジュナカル」エピソード1:最大の宿敵である異父兄弟
犬丞が絶体絶命のとき、召喚に応じてくれるサーヴァントは【カルナ】です。#召喚に応じてくれるのはhttps://t.co/fieuTLK9fD
まじか。居るよカルナ。 pic.twitter.com/9paltXeQqp
— 犬丞 (@x0x7d0g) April 7, 2019
カルナは人間の娘であるクンティーと太陽神スーリヤの間に生まれた半神の英雄です。生まれてすぐにクンティーによって見捨てられてしまった彼は、御者の家に拾われて息子として育てられることに。その後、クンティーは王家バーンドゥの5兄弟を産むことになるのですが、その三男がカルナにとっての宿命のライバルとなるアルジュナでした。成長したカルナはバーンドゥ家と対立するクル家の養子となります。
カルナはアルジュナたち5兄弟と敵対することになるわけですが、カルナがアルジュナと戦うまでの間には多くの呪いと障害がありました。バラモンから呪いを受け、アルジュナの父である雷神インドラに欺かれて不死身の黄金の鎧を奪われ、クンティーの訴えに応じてアルジュナ以外とは戦わないと誓わされ・・・、それでもその全てをカルナは受け入れたのです。
カーマの召喚でまさかのアルジュナとは…全く、ガチャとはわからんものだな#fgo pic.twitter.com/J5z4s32wVY
— 言峰綺礼 (@ssedhwhfoUlw98f) April 6, 2019
さまざまな妨害を受けた上で、カルナはアルジュナに敗れて死亡します。その際、アルジュナは、カルナが馬車から落ちて車輪を動かそうともがいている状況だったにもかかわらず、弓を構えて矢を放ちました。アルジュナは戦士としての道義に反するまでのことをして宿敵を打ち倒したのです。
アルジュナの心には歓喜も充足も安堵もなく、あのような形で宿命のライバルであるカルナとの決着をつけてしまったこと、あの一矢を放ってしまったことへの後悔が残りました。アルジュナの中では、いつしかあの日放つべきではなかった矢を放ってしまったのは「黒」の囁きに応じたからだという理由づけがなされるようになり、あの一矢を放ったことへの後悔は生涯に渡って無意識の苦悩として刻まれ続けることになったのでした。
「ジュナカル」エピソード2:FGO第1部第5章で敵として対峙
これ何万回でも言うけど、5章でアルジュナが魔神柱28柱を、自身を犠牲にして消し炭にした事を忘れてはいけない pic.twitter.com/O5IbmpNaiZ
— わらび? (@genmai_6424) July 13, 2018
「FGO」の略称でおなじみの『Fate/Grand Order』は、2015年にサービスを開始したスマートフォン向けのロールプレイングゲーム。第1部では、プレイヤーが複数の英霊をサーヴァントとして従わせるマスターとなって焼却されてしまった人類史を取り戻す物語が展開され、第2部ではその取り戻した歴史を守るために「異聞帯」という全く別の歴史を歩んだ世界と戦う物語が展開されています。
カルナとアルジュナは第1部第5章のストーリーに登場。この章では1783年のアメリカを舞台に、大統王率いる機械兵士軍と古代ケルトの戦士たちが戦い合うことになるのですが、カルナは前者に、アルジュナは後者につくことに。両者は今度こそ対等な一対一の戦いを繰り広げますが、途中で横槍が入ったのをきっかけにカルナは消滅。アルジュナは苦悩しますが、戦いの前に交わしたカルナとの約束、そして主人公たちとの約束も守り、カルナへの妄執にかられた英雄ではなく、使命を果たしたサーヴァントとしての一撃を放って消滅することになったのでした。
「ジュナカル」エピソード3:マイルームでの会話が美味しい
マイルームの仕様が変わるとアルジュナを置く病だから置くけどここも似合う pic.twitter.com/VYQnyZbUUh
— さかもとびん (@skmtBN) April 25, 2018
FGOではマイルームに好きなサーヴァントを1体選んで設置することができ、そのサーヴァントからのコメントを聞くことができます。カルナとアルジュナが両方とも自陣営に召喚されている場合、カルナとアルジュナそれぞれからお互いに対するコメントを聞くことができるのです。
アルジュナからカルナへのコメントは「カルナ。まさか貴様と共の陣営になるとは・・・。これもまた、神の一手というわけか。今は争わぬが、次に顔を出せば・・・どうなるかわからんぞ」というもの。アルジュナのカルナへの激しい感情を感じられる台詞ですね。
せっかく変わったマイルームの背景のほぼ大部分を隠すカルナ氏(かわいい) pic.twitter.com/2MgZn3D9ei
— 悠木碧【公式】 (@staff_aoi) April 27, 2018
一方、カルナからアルジュナへのコメントは「あの男と肩を並べる・・・か。頼もしいと思う半面、抑えきれない葛藤もある。こんな気持ちは初めてだ。ともあれ、かつて母が願った理想がここにある。しばらく見定めてみる」というもの。
カルナの方もアルジュナに対して複雑な感情を抱いているようですが、母クンティーのかつての悲願だった「生き別れの兄弟が共に暮らす」という理想が一応は叶っていることを踏まえ、カルナの方からは少なからず歩み寄ろうとしていることが伺えます。
「ジュナカル」エピソード4:夏イベントで2人を描いた概念礼装が登場
そしてジュナカル礼装入りました pic.twitter.com/7zw5kifkSz
— らいれ✂️?しんなー✂️10日文ストアニカフェ (@yultukii) August 18, 2018
2018年にFGOで「サーヴァント・サマー・フェスティバル」というイベントが開催。世界有数の観光名所であるハワイ諸島を舞台に、ループする7日間を何度も繰り返しながら、同人誌をつくってサバフェスで1位を獲得することでループから脱却することを目指したイベントで、その同人誌の1冊にカルナとアルジュナを描いたものが登場するのです。
その同人誌(概念礼装)のタイトルは「カレー×ライス」。大ヒットしたインド映画『バーフバリ』ネタを入れた上で、カルナとアルジュナが戦い合う姿が描かれたもので、「ジュナカル」好きには美味しいものとなっていたのでした。
「ジュナカル」エピソード5:「Apocrypha」でカルナは黒のセイバーにアルジュナを見る
『Fate/Apocrypha』は、東出祐一郎さんによって執筆された小説。『Fate/stay night』のスピンアウト小説であり、本作では「黒」の陣営のサーヴァント7騎と、「赤」の陣営のサーヴァント7騎による聖杯大戦が展開されます。
本作でカルナは「赤」の陣営のランサークラスのサーヴァントとして登場。「黒」の陣営のセイバークラスのサーヴァントと相対した際、生前の宿敵であるアルジュナの面影を見たカルナは、夜明けまで激闘を繰り広げることになります。そしてそこで決着をつけられなかった両者は、互いの健闘を讃えて再戦を望むようになるのです。たとえ同じ戦場に召喚されなかったとしても、かつての宿敵の面影を見るカルナが美味しいエピソードでした。
「ジュナカル」エピソード6:「EXTELLA LINK」にも共に登場
『Fate/EXTELLA-LINK』は、「Fate/EXTRAシリーズ」の第4作目にあたるゲーム作品。あらゆるものを隷属・同一化できる「天声同化(オラクル)」と呼ばれる力を持ったカール大帝が突如月の世界に出現したことにより、主人公たちは新たな戦いに巻き込まれていくことになります。
本作にはカルナとアルジュナが両者とも登場。ルートによっては、カルナとアルジュナが一対一で互いの全力を賭した宝具の打ち合いを行って戦ったり、決闘でも競争でもなく共同戦線を敷いて共に戦う様も描かれています。「ジュナカル」として美味しい要素が盛り込まれているので、ぜひこちらのゲームもプレイしてみてくださいね!
「ジュナカル」は出会うたびに牙を向け合う因縁の宿敵
ここまで「ジュナカル」の公式エピソードの数々をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
生前からの因縁のある2人が、サーヴァントとして現界してからもお互いに対して複雑で強い感情を抱いてしまう様は、見ていてぐっとくるものがありますよね。FGOの第2部第4章の舞台はインドとなることが予告されているので、もしかしたら2人ともストーリーに登場するかもしれません。これからも「ジュナカル」の新規エピソードに期待です!